ゆるめるモ!(You'll Melt More!)の徹底解説まとめ

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ゆるめるも!(You'll Melt More!)とは、フリーライターの田家大知がももいろクローバーの「ピンキージョーンズ」に触発されて、「辛い時は逃げてもいいんだよ」をテーマとして自ら街頭でスカウトして集めてきたメンバーで結成された女性アイドル・グループ。名前の由来は「(窮屈な世の中を)ゆるめる」というメッセージと「You'll melt more!(あなたをもっとトロけさせたい)」という2つの意味が込められている。

13. たびのしたく
作詞:小林愛
作曲:ハシダカズマ
編曲:ハシダカズマ
Guitar&Bass&Programming&other instruments:ハシダカズマ

Animal Collective や The Pop Group、Foals といったバンドからの影響が指摘されている楽曲。

KAI-YOUとluteのコラボ・コンテンツ「lute meets idol Episode 2」の動画の中で、田家氏からハシダ氏へ送られたこの楽曲の製作依頼メールの全文が公開されて入る。

以下がそのメールの全文である。

まず、フルアルバム収録曲なのですが
「踊れるポスト・パンク+Across the Universe」
みたいなテーマでお願いできればと思います。

この曲は、ロックファンたちも、
「お?」「やべー!」と耳を止めるような、
スイエスと並ぶ、ぶっ飛び勝負曲にしたいと思います。
アイドルという色眼鏡をもってしても、
降参しました!と言わせるようなかっこいい曲にしたいです。
ゆくゆくはフジロックのホワイト・ステージで、
シーアンドケークとアニコレの間に挟まれて生バンドでやるようなイメージです。

構成/内容としては、
キレのあるギターのズーチャッチャ、ズーチャッチャ
で跳ねるリズムで始まり、
カラフル&ちょっと不穏な感じで踊らせて、
サビはビートが止まって(止まらなくても大きな変化があれば)
思い切りサイケ&ドリーミー&祝祭的な大きいメロが来るイメージです。
そのメロがビートルズの Across the Universe のような感じで。
バックにはホーンにディレイとか、チリチリジュワジュワしたシンセ or ギターとか
アヴァランチーズみたいに色々折り重なってる音がくるのもいいかもです。

Bメロはあってもなくても大丈夫です。
Aの前半後半の変化で十分盛り上げられればBはなくてもいいと思うし、
サビのインパクトを増やすためには、
AメロBメロで十分躍らせてから、落とすのもいいかと思います。

なので、サビはいきなり落ちサビみたいな感じになるかと思いますが、
ジュワジュワいろんな音が入ってて、
あまり隙間はないイメージで。
ビートがない or 少ないけれど、盛り上がるように。
で、サビの前半はビートなくして、
後半はビート復活でもいいかと思います。
1、2回目のサビはビートなしで終わらせて、
最後のサビで、前半ビートなし、後半ビート絡む
という手を使ってもいいかもです。

頭のズーチャッチャ、ズーチャッチャは、
ギャングオブフォーやポップグループのような
ジャギジャギしたコードでのギターリフを想定していたのですが
久しぶりにフォールズを聴いてたら、
こういう単音チロチロ系のハモリもいいなと思ったので、
単音でも複音でもどちらでもかっこいい方で大丈夫です。

「lute meets idol Episode 2」。

田家氏:まとめるときに、壮大な感じを出そうと思って「たびのしたく」の全体的なイメージをハシダさんに伝えました。ハシダさんと僕の共通言語が一緒なので、ツーカーでわかってくれるんですよね。ポップグループとかフォールズみたいな感じで、キレキレでノレるポスト・パンクなリズムのロックから、グチャグチャな展開だけど壮大なメロディになるアニマル・コレクティヴっぽい曲を作ってくださいって言って。そしたら、素晴らしい曲があがってきて。愛ちゃんにも、宇宙っぽい詞を書いてほしいと頼んだら素晴らしい歌詞をつけてくれて。この曲を中心に組んでいけば、初期ベストみたいになりつつ、早い曲もラップも入れてって感じでまとまるなと思ったんです(OTOTOY:2014年8月6日)

元々は最初のサビで終わる淡白な仕上がりになるはずであったが、田家氏の「もう一度(最初のリフに)戻ってほしい」という要望により7分近い大作となった。これについてハシダ氏は当初「そんなことはできない」と断ったが、田家の非常に強い要望によりなんとか最初のリフに戻るアレンジに変更し、現在の形で完成したという。
非常階段のJOJO広重は同曲を絶賛、非常階段や広重とのコラボライブでは「SWEET ESCAPE」と共に演奏されることが多い。

歌詞のテーマについて小林氏は「輪切りにしたオレンジを宇宙に例える」というよくわからないテーマだと語っている。また作詞にあたり楽曲を渡された際には、アイドルの楽曲としてどうなのかととても戸惑ったという。

田家氏:アイドル好きな人は「長い」とか言いますね。ポストパンクっぽいし、ロッキンオン系の人が喜んでくれればと思うんですけど、まだ届いてないんだろうな。知名度が低すぎて悲しくなりますね……(Real Sound:2014年8月6日)。

小林氏:すごい長い曲。輪切りのオレンジを宇宙に例えるという、よくわかんないテーマです。すごいよね。この曲は。水分を欲しているのが、人間からその手にあるナイフ(刀)に移行するところが個人的にすき(ひどもやま日記:2015年12月3日)。

まさに「お?」「やべー!」と耳を止めるようなスイエス(スイート・エスケイプ)と並ぶ、ぶっ飛び勝負の楽曲。
「Across the Universe」というのは、楽曲のタイプを指していることももちろんだが、本アルバムのテーマである「宇宙旅行」も指しているのだろう。
ギターのフレーズはザ・ポップ・グループやギャング・オブ・フォーというよりは、フォールズ寄りか。
前曲の「00(ラブ)」が地球上の広大な世界をイメージさせるとしたら、この「たびのしたく」はまさに広大な宇宙をイメージさせる。
小林氏によれば「輪切りのオレンジを宇宙に例えている」ということだが、オレンジの切断面に宇宙を感じる、というのはとても日本的に思える。
「みんな少し間違っている」というフレーズの繰り返しが、妙に胸に響いてくる。
約7分間の楽曲、ちっとも長さを感じさせない。

*Amimal Collective(アニマル・コレクティヴ)。
アメリカ、ボルティモア出身のポスト・ロック・バンド。2000年に自身のインディース・レーベルよりデビュー・アルバムをリリース。現在までに10枚のスタジロ録音作と2枚のライヴ・アルバムを発表している。
実験的で前衛的な楽曲が多い。

Animal Collective「Today's Supernatural」。

*The Pop Group(ザ・ポップ・グループ)。
1978年、イギリス、ブリストルで結成されたポスト・パンク・バンド。
パンク・ロック、フリー・ジャズ、ダブ等の手法を屈指した彼らのデビューはかなりセンセーショナルだった。1981年に解散するが、Pigbag、Maximum Joy、Rip Rig & The Panic といった派生バンドが誕生し、それぞれに個性豊かな作品を残している。

The Pop Group「We Are All Prostitutes」。

*Foals(フォールズ)
2005年、イギリス、オックスフォードで結成されたロック・バンド。
「自分たちが踊りたくなるような音楽を作ろう」がバンドの目指す方向で、ダンサブルであり、かつエネルギッシュでパンキッシュな楽曲が多い。

Foals「Inhaler」。

ゆるめるモ!「たびのしたく 」。

10月29日:Entrance EP

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Entrance EP
名義:Escalator or Elevetor
参加メンバー:ちーぼう、朝倉みずほ (元BELLRING少女ハート、There There Theres)
発売日:2014年10月29日
レーベル:AqbiRec
規格:マキシシングル

収録曲
01. The People's Choice
02. 恋と車とデモクラシー
03. The People's Choice(Instrumental)
04. 恋と車とデモクラシー(Instrumental)

ゆるめるモ!のちーぼうと、BELLRING少女ハートの朝倉みずほによるユニット「Escalator or Elevator」のデビューEPで唯一の作品。

ちーぼうと朝倉みずほは、雑誌「TRASH-UP!!」のグラビアで共演したことで意気投合、ユニット結成に至っている。

楽曲概説

01. The People's Choice
作詞:小林愛
作曲:ハシダカズマ
編曲:ハシダカズマ

小林愛とハシダカズマという、ゆるめるモ!ではすでに同じみになったコンビによる楽曲。

そんじょそこらのロック・バンドにも引けを取らないくらいに、格好いいラップ・ロック。

脱力系ラップに、童謡的な人懐こいメロディ、小林氏の独壇場である耳に残るライム、バックでうなりを上げる轟音ギター(クレジットはないがハシダ氏だろう)。どれをとっても、「単なるアイドルの1曲」で片付けられない存在感を示す楽曲になっている。

どことなく、アメリカのロック・バンド、The Pixies(ザ・ピクシーズ)の「Bagboy」を思い起こさせる。

02. 恋と車とデモクラシー
作詞:空五倍子
作曲:田中紘治
編曲:宇田隆志

*田中紘治(たなかこうじ):「BELLRING少女ハート(現在は『There There Theres』)のディレクター。
ちなみに作詞の空五倍子(うつぶし、と読む)は、田中紘治氏のペンネーム。

意図的に音を外しまくった歌唱が変に耳にこびりついて離れなくなる1曲。

変拍子も登場する賑やかで、結構攻撃的なバック・トラックに、深い意味がありそうで、なさそうな歌詞を含め、とても一筋縄ではいかない、不思議な魅力を持つ楽曲になっている。

12月3日:きらめきらりりかる (データ不具合盤)

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きらめきらりりかる(データ不具合盤)
名義:ようなぴ×苺りはなむ
参加メンバー:ようなぴ、苺りはなむ (元BiS、CY8ER)
発売日:2014年12月3日
レーベル:You'll Records
規格:マキシシングル

収録曲
01. きらめきらりりかる (original version)
02. きらめきらりりかる (ようなぴ solo version)
03. きらめきらりりかる (苺りなはむ solo version)
04. きらめきらりりかる (instrumental)
05. きらめきらりりかる (おもしろ三国志 Remix)
06. きらめきらりりかる (ハシダカズマ はむはむ Remix)
07. きらめきらりりかる (mel house Remix)
08. きらめきらりりかる (元内そうやのりみっくす)
09. きらめきらりりかる (甘茶茂 blue guitar mix)
10. きらめきらりりかる (DJ younaP! Remix)

ようなぴと元BiS、元アキシブproject、現CY8ERの苺りなはむと組んだユニットによるデビューEPで現在のところ、唯一の作品。

ようなぴは作詞、及び「DJ younaP!」名義でリミックスに初挑戦している。

ようなぴのオフィシャル・サイト「YOUNAPI.com」に掲載された「ようなぴによるリミキサー紹介」より。

全国流通フラゲ日記念: ようなぴによるリミキサー紹介

おもしろ三国志
三国志をコンセプトにしつつ、バキバキのテクノサウンドがとてもかっこいい上に、パフォーマンスもオーディエンスを巻き込む空間がとても面白いです。現代の人間のコスプレをしている時も普通にイケメン。
「おもしろ三国志」という名に恥じない面白さがあります。以前より、個人的にライブにも遊びにいったりCDも買っていました。
代表曲「董卓討つべし」は、DJ younaP!でもはや定番曲とも呼べるほどかけさせていただいています。
念願叶って、2014年7月13日に行われたライヴ「ようなぴ生誕~ようなぴドリームワールド~」に出演していただきました。
リミックスも、おかげさまで私好みのあげあげバキバキサウンドでつくっていただけて最高です。

ハシダカズマ
「きらめきらりりかる」作曲者。いつもだいたい酔っぱらい。「箱庭の室内楽」というバンドをやられている方で、ゆるめるモ!の曲を多く作っていただいてます。
2014年07月13日に行われた「ようなぴ生誕~ようなぴドリームワールド~」で披露する為にオリジナル曲を作っていただきました。それが「きらめきらりりかる」です。どんな曲にしたいかをはじめに伝えて、制作途中でももっとこうして欲しい!という要望に応えてもらいました。
リミックスは、ハシダさん自身が何も気にせずとても楽しんでつくっていただいたようで嬉しい限りです。なので、みなさんもハシダさんの独特のリズムを楽しんでもらえたらと思います。

mel house
2014年08月09日に恵比寿リキッドルームで行われた、「ゆるめるモ!」のワンマンライブ「リキッドルーモ!」のライブ写真を撮ってくれた人。とっても素敵でかっこいい写真を撮ってくれました。DJ、写真、楽曲制作などもやっているようです。
今回のリミキサー陣の中で一番若い。そしてチャラい。チャラいけど良い奴。音もチャラいけどとってもかっこいいサウンドです。

元内そうや
何とは言えませんが、「ゆるめるモ!」周りでお世話になっている方。
ハシダさんや甘茶茂さんととても長い付き合いのようです。今回のリミックスを頼んだ人たちの中で最も謎多き人物だと思いますが、ユーモアがあり面白い方だと思います。先日、甘茶茂さんのライヴで一緒に出演されていたのを拝見したのですが、独自の世界観に入り込んでいて面白かったです。
リミックスもさることながら、面白い。

甘茶茂
なんでもできる人。音楽、文学、漫画、デザイン、写真、映像、その他あらゆるものができてしまう変な人。服装は派手。
あのちゃん生誕の時の写真も撮っていただり、ようなぴのオフィシャルウェブサイトや、サイト内で使用している写真、DJ younaP!のアー写、DJ younaP!イベント出演時の写真なども撮っていただりしました。今回の「きらめきらりりかる」では、制作の方でも助けてもらいました。
リミックスは、心地良く聴ける感じで素敵です。

DJ younaP!
「ゆるめるモ!」というニューウェーブアイドルグループのメンバーとして活動している「ようなぴ」のDJ名義。
グループの枠を飛び越えて、新星アイドルDJとして、最近では色々なイベントに呼んでいただけるようになってきたようです。パフォーマンスはその日のテンションや様子で変わりつつも、型にはまらない独自のプレイスタイルを構築中です。
今回は、自身による人生の初リミックスがいきなりの音源化実現という快挙に感謝。テーマは「にこにこの連鎖」で、DJの時にかけて、これからみんなで一緒に盛り上がってもらえるものになるようにと思って作りました。

出典: younapi.com

初回盤には「1~3曲目の1番の歌詞が、2番でも歌われ、歌詞カードと歌詞が異なる」というデータ不具合が発生しており、ゆるめるモ!のオフィシャル・サイト上でお詫びと、修正版の音源データのダウンロードURLの送付を伝える記事が掲載された。

ゆるめるモ!のオフィシャル・サイトに掲載されたお詫びの記事より。

【お詫び】ようなぴ×苺りなはむのCD『きらめきらりりかる』のデータ不具合につきまして
12/3(水)に発売された、ようなぴ×苺りなはむのCD『きらめきらりりかる』の中で、データの不具合がありました。1~3曲目の1番の歌詞が、2番でも歌われており、歌詞カードと歌詞が異なっております。ご購入された皆様には心からお詫び申し上げます。

そこで、修正版の音源データをお送りさせて頂きますので、ご購入者の方はnapihamu.download@gmail.comまで、お名前をご記入の上、CDもしくはレシートの写メを添付してお送り下さい。ダウンロード用のURLをお送りさせて頂きます。こちら側の不手際なのに、お手数をかけて大変申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。また、その他なにかご不明点などありましたら、napihamu.download@gmail.comまでご連絡いただけたら個別に対応させて頂きます。

なお、音源を修正したCDにつきましては、16日のアソビットシティー秋葉原店でのイベントから販売させていただく予定です。混在されている可能性があるため、修正版のCDには、帯の裏面のバーコードの横に赤いシールが貼ってあります。下記画像をご確認ください。

最後に、このたびは本当に申し訳ありませんでした。以後、このようなことが絶対に起こらないように注意させて頂きますので、何卒よろしくお願いいたします。

出典: ylmlm.net


楽曲概説

01. きらめきらりりかる
作詞:ようなぴ
作曲:ハシダカズマ
編曲:ハシダカズマ

ようなぴはここで、歌唱は勿論、作詞、作曲依頼、リミックス以外にもプロデュース(コ・プロデュースとして田家氏)、ジャケットで着ているコスチュームやイラストのデザイン等のアート・ディレク等も担当している。

とても可愛らしい感じのアイドル・エレクトリック・ポップ。

苺りはなむのとんでもなく舌足らずな歌い方と、ようなぴの薄いベールのかかったようなキュートな声が妙にマッチしている。

「きらめきらりりかる」リリース告知映像。

12月16日:きらめきらりりかる (データ修正盤)

71kosm3hmcl. sl1000

きらめきらりりかる(データ修正盤)
名義:ようなぴ×苺りはなむ
参加メンバー:ようなぴ、苺りはなむ (元Bis、CY8ER)
発売日:2014年12月3日
レーベル:You'll Records
規格:マキシシングル

収録曲
01. きらめきらりりかる (original version)
02. きらめきらりりかる (ようなぴ solo version)
03. きらめきらりりかる (苺りなはむ solo version)
04. きらめきらりりかる (instrumental)
05. きらめきらりりかる (おもしろ三国志 Remix)
06. きらめきらりりかる (ハシダカズマ はむはむ Remix)
07. きらめきらりりかる (mel house Remix)
08. きらめきらりりかる (元内そうやのりみっくす)
09. きらめきらりりかる (甘茶茂 blue guitar mix)
10. きらめきらりりかる (DJ younaP! Remix)

上記「きらめきらりりかる (データ不具合盤)」の不具合データが修正された盤。

現在では「データ不具合盤」を見つけるのは難しいかもしれない。ただ、見つけ出す価値があるかどうかは疑問。

ゆるめるモ!の全ての商品を揃えたい方や、コレクター気質の異常に高い人などはトライするかも知れないが、「きらめきらりりかる」の楽曲としての価値はこの「データ修正盤」で充分に発揮されている。

12月17日:解体的交歓 ~真夜中のヘヴィ・ロック・パーティ~

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