龍が如く5 夢、叶えし者(Yakuza 5)のネタバレ解説まとめ

『龍が如く5 夢、叶えし者』とは、セガゲームスが発売するアクションアドベンチャーゲーム『龍が如く』シリーズの第5作目に相当する作品である。キャッチコピーは「その生き様に 男たちの血が騒ぐ」。本作は前作『龍が如く4』で桐生一馬と仲間たちが東城会と上野誠和会の抗争事件を解決した後、日本各地を舞台に起きる極道たちの動乱の物語を描いており、新たな主人公に品田辰雄と澤村遥、さらに物語の舞台に大阪、福岡、名古屋、北海道が追加されているのが特徴となっている。

金井との戦いの後、東京へ向かうタクシーの中で手紙を開く遥。その手紙の文末には、真島の名前があった。

独断で動いた金井に制裁を加える勝矢。普段は冷静沈着かつ紳士的な人物である勝矢が、近江連合の本部長として貫禄と凄味を見せつけたシーンである。

それから遥は、秋山たちには内緒で新大阪駅の23番ホームへと向かうが、そこにまたしても金井が部下を引き連れて現れる。「また会うたな。さあ、手紙を渡してもらおうか」と、迫る金井に対し、遥は「私が約束したのは勝矢社長です……! 手紙は渡しません!」と、強気になる。それに金井は「ごちゃごちゃ言うなや」と一蹴し、勝矢のやり方が甘いからその手紙ひとつのために部下である自分たちも振り回されていると吐き捨てた。そして部下たちに遥を押さえつけさせ、遥が抱えている鞄から手紙を抜き取った金井は、手紙が本物であることを確認して引き揚げようとする。
するとそこへ、「ちょっと待った!」と、秋山が割って入った。「またお前か……一体何やねん? お前には関係ない話やろが」と、金井が秋山を睨めつけると、秋山は関係ならあると切り返す。秋山は自分は朴から夢を引き継いだと言い、そして遥本人も、朴が亡くなった今でも彼女のために東京でコンサートをやりたいと夢見ていることから、遥の夢は自分の夢でもあると言い切った。だから遥の夢をこんなところで潰させる訳にはいかないと身構える秋山を、「なんやそれ。青臭いこと言いよって」金井は笑い飛ばす。「この世界、なんぼ夢見ても力のある者には敵わへんということ教えたるわ。おう、お前ら!! このガキいてもうたれやっ!!!」金井はそう言い放つと共に、部下たちを率いて秋山へ襲いかかった。
そして大激闘の末、秋山は金井たちを下し、手紙を取り戻した。ひとりで解決しようとしたことは後でたっぷり説教すると遥に言いながら、秋山は近江連合の手から逃れるはもちろん、朴のためにもコンサートを行うべく、一緒に東京へ行こうと促した。遥も秋山の言葉に頷き、彼と共にタクシーを拾い、東京へと向かった。その車中で、遥が封筒から手紙を出して文面を確認してみると、文面には「日本ドームでのコンサート終了後、お会いできることを楽しみにしております。当日は一人で参上するので、遠慮は無用に願います」と書かれており、その最後に真島の名前があった。

一方、逢坂興業の本部へと戻った金井は、独断で部下たちを連れて手紙を奪いに行ったことを勝矢から咎められていた。「澤村遥とは、俺が一人で会いに行けば手紙を渡すよう話がついていた……そのことは、お前も知っていたはずだ」と、低い声で咎めてくる勝矢に、「それは……あの秋山という男が出しゃばってきよると思ったもんやさかい、ワシらも予防線張っておこう思て……」と、金井は言葉を濁す。そんな金井に勝矢は、組のためにとやったことだろうからこれ以上は咎めはしないと言った直後、いきなり背後から金井の首を締め上げてきた。
突然の行動に驚きもがく金井に、勝矢は低い声で「芸能界で仕事してるとよ……『顔』が気になって仕方ねぇんだ」と切り出した後、金井にこう言い聞かせ始めた。文字通りの偶像であるアイドルは顔も含めた外見が全てであり、ファンの目が外見に集中するからこそアイドルが成り立つのと同じように、脅し文句と並んで相手を震え上がらせる怖さが顔に滲み出ているからこそ極道は成り立っている。そして伝説の極道である桐生に育てられ、彼と共に生きてきた遥は、見飽きるくらいに極道たちと出会ってきている。だからこそ遥は金井たちに手紙を渡せと脅されても怖がらず、むしろ強気な態度を見せてきた。そういう事実から、勝矢は金井は遥から全然怖いと思われておらず、舐められているのだと吐き捨てた。
「極道ってのは、人に恐れられてなんぼだろうが……脅すんだったら一度でちゃんと決めてこいや!!!」と、恫喝した後、勝矢は手に持っていた煙草の火を金井のこめかみに強く押し付けた。激痛に叫び、悶える金井。それから勝矢は、どんな手を使ってでも手紙を奪い、真島も必ず始末すると金井に言い、自分たちも東京へ向かうと宣言した。

品田辰雄編(第四部)

ある日、昼過ぎまで惰眠を貪っていた品田は、知り合いの鍼灸師・宇野のドア越しの怒鳴り声に叩き起こされる。

高杉の初登場シーン。こうしてドアを開けて気さくに話しかけてくる姿は、どこにでもいそうな中年男に見える。

品田を恫喝する高杉。声優を務めているのががヤクザ映画に出演したこともある哀川翔だけあって、その貫禄と迫力はかなりのものだ。

ある日、名古屋の錦栄町の一角にあるビルの屋上のペントハウスを住まいに風俗ライターを生業とする品田辰雄は、夕方まで呑気に眠りこけていた。その時、「品田! おい品田っ、いるんだろー!? 品田ぁー、今回は絶対返すって約束だろ〜!?」と、玄関のドアを叩く音と共に中年男の怒鳴り声が聞こえてくる。その声の主である中年男は知り合いの鍼灸師の宇野で、品田が自分から借りた3万円の返済を催促しに来たのだ。「もうちょっと待ってよぉ、宇野さ〜ん。そんなに怒らなくても……俺と宇野さんの仲じゃーん」と、品田が気の抜けた返事を返すと、宇野は自分との腐れ縁を切りたくて仕方がなく、早く3万円を返せとさらに怒鳴る。
しかし品田は、「俺は、宇野さんとの縁を切りたくないのっ!」と、さらに気の抜けた返事を返し、金の切れ目が縁の切れ目という言葉があるからこそ完全返済なんてまだしたくないとごねた後に二度寝を決め込もうとする。するとその時、さらにドアを叩こうとする宇野の手を誰かが掴んで止めた。宇野が振り返ると、そこに黒いスーツを着て、眼鏡をかけた気の良さそうなもうひとりの中年男が立っていた。「お宅もキリトリ? 時間かかるなら、ウチは出直そうか?」と、にこやかに笑いかけてくるその眼鏡の中年男の名は、高杉浩一。名古屋でも名の知れた闇金融にして品田に金を融資しているただひとりの人物であり、さらに名古屋を支配する極道組織「名古屋組」とも繋がりがあることで有名な彼を前に、宇野の表情が突然強張った。宇野は引き攣った笑いと共に高杉にこの場を譲り、品田に出たほうがいいと然りげ無く促した後に逃げるように立ち去った。

それから高杉が、このペントハウスのあるビルの管理人から借りてきた鍵を使って中へ入ってくると、品田は慌てて身を起こした。そして宇野と同じく引き攣った笑いと正座で出迎える品田に、「さっきの彼からも借りてんの? 駄目じゃない……カタギ同士でお金の貸し借りしちゃあ。友達なくすよ?」と、高杉はにこやかに笑いかけながら歩み寄る。それに品田がさらに引き攣った笑いを浮かべて頷いた時、「でも、もっと駄目なのはよ……本業から借りて返さねえことだよなぁ品田あ!!」と、高杉は急に声を荒げて近くにあったゴミ袋を思いっきり蹴飛ばした。その威嚇に品田が震え上がると、高杉は品田に今日が何の日かと訊ねる。品田が利息の返済日だと慌てて言い繕うと、高杉はそばに落ちていた品田の財布を拾い上げて中身を確かめる。しかし、その品田の財布の中に入っていたのは小銭の数枚という雀の涙程度のものでしかなかった。
そんな品田の金銭状況に呆れながら高杉は、「風俗ライターなんて食えねえ仕事してねぇでよ、俺がもっと割りのいい仕事面倒みてやるよ」と、品田に言った。しかしその割りのいい仕事というのは、表向きは板金屋の仕事の正社員となるものだが、実際は指を切り落としてその分の保険金を出して品田の借金を返すというものだった。そう冷酷に告げる高杉に品田は胆を冷やすと共に、今日の夕方から取材の予定が入っていたと慌てて言い繕い、身支度を始める。それに高杉は「ほう、感心じゃねえか……だったらよ、なんでこんな時間まで寝てんだよぉ!?」と、再び声を荒げる。
そして逃げるように家を飛び出そうとする品田の肩を掴み高杉は、自分をこれ以上舐める真似をすると、名古屋組の手を借りてでも借金返済の手伝いをしてもらうことになると恫喝する。それにさらに震え上がり、冗談ならやめてくれと笑って誤魔化そうとする品田だが、「冗談で済ませて欲しけりゃ、さっさと仕事してこいっ!!」という怒号と共に高杉は品田の腰を蹴飛ばして外へ放り出した。

風俗ライターの仕事を終えて帰ろうとする品田の前に現れ、原稿料をむしり取る高杉。借金取りとして品田の負債を回収することに余念がなく、彼の行動を逐一把握している。

持ち金がないと知るや否や、品田をバーから追い出そうとする牛島。昨日から何も食べてないと品田は泣きつくが、溜まったツケを返そうともしない彼に牛島は心底呆れ果てている。

踏んだり蹴ったりな1日に疲れ果てて、家路につく品田の前にひとりの謎の男が現れた。

高杉から逃げるように家を飛び出した品田は、錦栄町の風俗店「ふと桃Club」へと取材に向かい、自分のお気に入りの風俗嬢である鳥山美恵子ことみるくの取材を済ませる。そして急ピッチで仕上げた原稿を編集部に提出し、原稿料をなんとかもらうも、その直後に現れた高杉に原稿料をむしり取られる。品田はその原稿料にその日の食費も兼ねていたため、全額持っていくのだけはと哀願するが、高杉はその原稿料も雀の涙ほどのものでしかないことに呆れ、「こんなんじゃ永遠に完済できねぇな……いよいよ板金屋の社員だな?」と、吐き捨てて、原稿料を手にして去っていった。
その後、仕方なしに品田はバッティングセンターに向かい、ホームラン賞の賞金を手に入れるが、そこにまたしても高杉が現れて「ナイスバッティング。俺が小銭を取り上げないのはお情けだと思った?」と、その賞金を横からかっさらう。これだけは勘弁して欲しいと品田は哀願するが、高杉は相手にもせずに去っていった。こうして手元には小銭すらロクに残らない有様となり、品田が途方に暮れかけると、懇意にしているバーのマスター・牛島史哉から連絡が入る。「よっ、ギャラ入ったんだろ? ツケの清算がてら飲みに来やぁ」と、にこやかに呼びかけてくる牛島だが、品田が言葉を濁すと「もうはい金が無いってかぁ? しょうがねえな……今日のお通し、あんたの好きな味噌煮込みを作ったんだ。とにかく店に顔出しゃあ」と、溜め息混じりの牛島の誘いに、地獄に仏とばかりに大変喜んだ品田は、すぐさま牛島のバーへと向かった。

そしてバーに着くと、牛島は用意した味噌煮込みを出そうとしたが、品田が高杉に今日の稼ぎも含めた代金を全部借金として持ってかれたことを知るや否や掌を返し、追い出そうとする。それに泣き付こうとした品田だったが、店内に数人の極道風の男が客としていることに訝しげになる。牛島がその男たちを見るなと釘を刺し、東城会の幹部である安住と、近江連合の幹部の高知がこの錦栄町で事故死したことを話した。そして牛島によると、東城会と近江連合の双方の組員がそれぞれの遺体の引き取りと、その事故を起こした犯人を捕まえようと殺気立っており、町中をうろついているらしく、さらに帽子を深くかぶってマスクで顔を隠した不審な男が誰かを探し回っているというのだ。
その後、結局牛島に何も食べさせてもらえずに追い出された品田がとぼとぼと家路についていると、目の前にひとりの謎の男が現れた。その男は牛島が話した通り、帽子を深くかぶっていて、サングラスとマスクで顔を隠していた。思わずたじろぐ品田に「錦栄町である男を探してる」と、謎の男は言った。関わりたくない品田は「街の人たちも不気味がってるぜ……平和な錦栄に揉め事持ってこないでよね」と、然りげ無く言ってから素通りしようとした時、謎の男は不意にこう言った。「俺が探している男は、一見この街に溶け込んで暮らしているが……誰もその男の過去を知らない。元プロ野球選手である過去を」
その謎の男の言葉に品田は心当たりがあるのか足を止めるが、関わりたくない気持ちからすぐに歩き出そうとする。すると謎の男は、品田の肩を掴んで「元名古屋ワイバーンズ背番号47、品田辰雄……お前に、頼みたいことがある。お前が15年前に全てを失うことになった9回裏のサヨナラホームラン、その真相を調べてほしい」と言った。その言葉を聞いた途端、品田の表情が驚きに強張った。

謎の男が品田に投げて寄越した1つのボール。それは15年前、野球選手だった頃の品田が打ったホームランボールで、その後に起きた野球賭博事件の証拠品でもあった。

品田の家にやってきて2000万の報酬金が入ったアタッシュケースを見せる謎の男。素性を明かさず、一方的に事件の調査を依頼してくる謎の男に品田はついに感情を露わにする。

謎の男を追い返そうとする品田だったが、そこへ高杉が現れ、品田の借金を理由に仲介人を引き受けた。

15年前、品田はプロ野球チーム「名古屋ワイバーンズ」にバッターとして所属しており、長年の夢だったプロ野球選手としての活動と人生に情熱の全てをかけていた。そしてワイバーンズのライバルチームである「東京ギガンツ」との試合でサヨナラホームランを打ち、一躍時の人となったが、その直後に身に覚えのないサイン盗と野球賭博の疑いをかけられ、たった一夜で選手生命を絶たれてしまった。それから15年、貧乏風俗ライターに成り下がってしまった品田は、今でも諦めきれない野球への夢と情熱を、高杉も含めた借金取りに追われながらも怠惰を貪る日々を送ることでなんとか忘れようと努めていたのだ。
そんな忘れようとしていた過去を謎の男の依頼の言葉と、彼が投げて寄越した15年前の自分のホームランボールを見た品田は、ただただ困惑、混乱するばかりだった。「返事は後日聞こう」と言い残して去ろうとする謎の男を見て、品田は慌てて追いすがって「サヨナラホームランの真相ってなんだよ……!? あれは実力で打ったんだ! 真相なんて何もねえよっ!」と、呼び止めるが、謎の男は返事をすることなくそのままどこかへ去ってしまった。

その後、品田がもやもやした気分で次の日を迎えると、玄関をノックする音が聞こえる。また高杉が来たのかとうんざりしかけた品田だったが、突然玄関の扉が開き、あの謎の男が入ってきた。驚きを隠せない品田に謎の男は答えを聞かせろと訊ねる。品田は15年前のサヨナラホームランに真相なんてないと繰り返し叫び、帰ってくれと追い返そうとする。すると謎の男は、報酬の2000万円が入ったアタッシュケースを品田に見せて「これは興味本位ではなく、仕事の依頼だ。全ての報酬が明らかになれば報酬として支払う。15年前の真相が俺にとっては、この鐘に値するほど重要なことなんだ」と言った。
さらに驚き困惑する品田は、謎の男に何者かと訊ねたが、謎の男の「それは言えない。引き受けるのか、引き受けないのか?」の一点張りに、ついに業を煮やして感情を露わにする。「あの一件で俺はな……人生を引っ掻きまわされたんだ!! 早く忘れてぇんだよ……どんなに金積まれようが、今更思い出したくねぇんだコノ野郎っ!!」と、喚き散らす品田だったが、その時、「受ける」という一言と共に高杉が割って入る。

品田の選手時代のチームメイトのひとり・酒井。品田を人気のない工事現場に呼び出した後、突然工具を手にして襲いかかってくる。

酒井の死の直後、宇野も自身が経営する鍼灸院にて何者かの襲撃を受けた。

人気のない倉庫に品田を呼び出し、騙し討ちをかけてきた牛島たち。彼らこそが名古屋組の一員であるという事実に、品田は愕然となる。

謎の男が高杉に向けて銃を構えると、高杉はおどけながらも品田の身柄を預かっているような立場の人間だと説明し、借金を返済するチャンスを与えるためにも品田に仕事は受けさせると言った。謎の男が銃を収め、品田が状況をややこしくするなと文句を言おうとしたが、高杉は嫌なら指の保険金での返済にすると脅しをかける。それに品田がちょっと待ってくれとごねようとすると、「ちょっとだろうが沢山だろうが、いくら待っても風俗ライターに返済なんて出来ないだろ。まぁ、他に稼げる仕事でもあるって言うんなら、話は変わるがな?」と、高杉に釘を刺され、返す言葉もなく黙り込んでしまう。そして謎の男が前金と自分の連絡先を教えて去っていった後、迷った末に品田は、借金の返済と、15年前から抱え続けた野球への未練に決着をつけるべく、謎の男の依頼を受けることを決意した。

それから品田は、高杉と共に野球賭博事件の調査を開始した。品田は、ワイバーンズ時代にチーム所属の整体師として付き合いがあった宇野、同じチームメイトで土木作業員の酒井篤志、先輩格のチームメイトで焼肉屋の店長の真鍋幹二に接触を図り、調査を進める。その調査の結果、15年前の野球賭博は名古屋組によって仕組まれたものであり、それ以前に錦栄町は東城会と近江連合の縄張り争いの舞台ともなっていて、さらに双方の勢力が品田の時以前にこの錦栄町で繰り返されていた野球賭博に関与していたことが判明する。そして、品田の野球賭博が起きた時、東城会と近江連合は名古屋から手を引いて、それ以降は野球賭博は起きなくなったことも判明した。
そこで品田は、名古屋組の名前を何度も借りている高杉についてその所在を訊ねるが、高杉は借金取りの仕事を捗らせるための箔として名古屋組の名前を利用していただけで、名古屋組がどこにあるのかは知らなかった。落胆に肩を落としながら、品田は引き続き高杉と共に名古屋組の調査へと踏み込むが、この時から牛島や真鍋が「これ以上探るのはやめろ」「もう帰っていつもの生活に戻れ」と、妙に険しい表情で品田に警告を投げかけられる。
そして酒井が、人気のない工事現場の一角に品田を呼び出して「品田……おみゃーの事は絶対忘れーせん! 許したってちょ!!」と、鉄パイプを片手に襲いかかってきた。酒井を返り討ちにした品田は、酒井に何故自分を殺そうとしたのかと訊ねると、「おみゃーは、名古屋の為に犠牲になってまったんだわ……」と、酒井は意味ありげな一言を発した直後、品田の頭上から工事用の重機が落ちてくるのを目撃する。そして酒井は品田をかばい、全てを話す間もなく重機の下敷きとなり、命を落としてしまった。

さらにその後、宇野が自身が経営する鍼灸院で何者かに襲われて負傷し、みるくまでもが誘拐されるという予想外の展開になる。みるくを救いに名古屋埠頭のとある倉庫へとひとり乗り込んだ品田だったが、直後に背後から一撃を受けて昏倒してしまう。気がついた時には品田は縛られており、周りにはみるく、牛島、ふと桃Clubの店長、バッティングセンターの受付の中年女性が、なぜか冷たい表情で自分を見下ろしていた。
目の前の知人たちの様子に愕然となる品田に、牛島が「忠告に耳を貸さなかったあんたが悪ぃんだわ」、みるくが「手を引いとってくれればこんな事せんで済んだのに」と、冷たい表情で言葉を投げかけてくる。実は牛島たちこそが名古屋組の人間であり、名古屋組とは、極道組織の皮を被った名古屋の住人たちによる自警組織だったのだ。

品田の窮地を救いに、高杉がフォークリフトに乗って派手に乱入してくる。

高杉のおかげで窮地を脱することができた品田だが、親しかった牛島たちが名古屋組の一員で、他ならない自分の敵だったという事実に自暴自棄になってしまう。

品田の選手時代のチームメイトのひとりにして先輩格・真鍋。牛島たちと同じ名古屋組の一員である彼も、品田を殺す指令を受けており、携帯で何者かに自分が品田を始末すると答えた後に品田に襲いかかってくる。

そして牛島たちは名古屋組と野球賭博事件の真相について探ろうとする品田を始末しろと命令されており、さらに品田への見せしめとして宇野までもを襲ったのだ。牛島たちの正体が信じられない品田は、「アンタら全員、俺に心から接してくれてたじゃねえかよ……!? アンタらがんな事するなんて俺は信じねぇ!! 誰かに命令されたんだろ!? 誰なんだよそいつは!!」と、叫び続ける。そんな品田の叫びに答えず、牛島は手にしていた包丁を品田に向けるが、品田と一緒に過ごしていたことを思い出し、情に邪魔されて品田を殺すことができない。
同じくみるくたちも情に邪魔されて手を出せないでいると、「何もたもたしとるんだ? 錦栄の街守るのに……躊躇はいらんが」と、ひとりの大柄な男が、部下と思しき男たちを引き連れて現れる。同じく名古屋組の一員である大柄な男こと、警備会社の社長である久保田は、牛島から包丁を奪い取ると品田の首めがけて勢い良く振り下ろそうとする。その時、フォークリフトに乗った高杉が壁を突き破って乱入してきた。「テメエら、生命保険もかけてねえ人間……勝手に殺すんじゃねえよ!!」と、牛島たちに向かって吠えた後、高杉は目くらましとして消火器を牛島たちめがけてぶっ放して品田を救出する。

その後、久保田と部下たちが追ってきたが品田は高杉と共にまとめて返り討ちにし、倉庫から命からがら脱出することができた。しかし、牛島やみるくら信じていた町の人間たちが全員敵で、自分を騙し続けていたという事実に品田は自暴自棄になり、自分は錦栄町を出ていく、指の返済金も欲しいならくれてやると高杉に当たり散らす。「またバットを握れる日が来るかもなんて、淡い期待を持ってたけど……俺は最初から野球選手なんかじゃなかったんだ……! ただ利用されただけの馬鹿な駒なんだよ!!」と、品田が涙まじりにそう叫んだ時、高杉は「利用されようがたった一度だけの打席だろうが……お前はプロ野球選手だった。あのホームランに感動して、希望を持てた客だっているんだ。馬鹿野郎が」と、諭すように言った。その時品田は、自分が打ったホームランボールを拾ったひとりの観客の男が、そのボールを持ってきてサインを頼んできたことを思い出した。
そして、あの時サインをねだってきた観客が高杉だったことに気づき、品田が言葉を失う。高杉は今から1年前、自分に品田が金を借りに来た時、その借用書に書かれた品田の名前を見た時はとても驚いたと語り、貧乏風俗ライターに身を落としたことには幻滅させられたが、容赦なく取り立てができる分気持ちは楽だったと吐き捨てた。そして高杉は、品田よりも前に謎の男と会っており、彼が品田を探していると聞いてその手がかりとしてあのホームランボールを渡し、品田に野球賭博事件の調査を引き受けさせるために自分が一役買ったと告白した。
しかしその調査の結果が、品田が信じていた街の人間たちが実は敵だったことを炙り出すものとなってしまったことに自嘲しながらも、高杉は品田に「ちゃんと返せよ……借金とあのボール。結構大切にしてたんだ」と言って締めくくった。するとその時、久保田のスーツの胸ポケットに差さっている携帯が突然鳴り出した。品田がそれに気づいて手に取ろうとすると、横から現れた男の手がその携帯を掴んだ。その男はなんと、真鍋だった。

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