ゼルダの伝説 風のタクト(風タク、The Legend of Zelda: The Wind Waker)のネタバレ解説まとめ

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『ゼルダの伝説 風のタクト』とは、2002年に任天堂からGC用に発売されたアクションアドベンチャー。アクションや謎解きはそれまでの3Dゼルダを踏襲しつつ、アニメ調グラフィックが採用され、雰囲気は一新された。舞台もハイラル大陸ではなく、大海原と島々という、風と海の世界である。魔物にさらわれた妹を救うため大海原の冒険へと飛び出したリンクは、やがて世界の秘密を知り、ハイラルとガノンドロフの因縁の戦いに巻き込まれていく。

『ゼルダの伝説 風のタクト』の概要

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『ゼルダの伝説 風のタクト』とは、2002年12月13日に任天堂からニンテンドーゲームキューブ用に発売されたアクションアドベンチャーゲームである。2013年には、グラフィックをHDにリニューアルし、よりプレイしやすいようゲーム内容も調整したWiiU版ソフト『ゼルダの伝説 風のタクトHD』も発売された。
ゲームキューブ初のゼルダの伝説であり、アクションや謎解きの流れなどは、基本的に『時のオカリナ』や『ムジュラの仮面』など、それまでの3Dゼルダで培われたものが踏襲された。

「時の勇者」の伝説が伝わる島に暮らす少年リンクが、怪鳥ジークロックに攫われた妹を救うために大海原に飛び出し、さまざまな冒険を経て、やがて滅亡したハイラル王国と、ガノンドロフとの因縁の戦いに巻き込まれていくという物語になっている。

グラフィック

謎解きなどの基本的なシステムが、それまでのゼルダを踏襲する一方で、グラフィックや冒険の舞台はほぼ一新されている。
グラフィックにはトゥーンレンダリングという技法が用いられ、キャラクターや炎などの自然現象がアニメ調にデフォルメされ、表情豊かに表現されている。
いわゆる「ネコ目リンク」が登場したのも、この新しいグラフィックが採用された『風のタクト』が最初である。
アニメ調にデフォルメされたリンクは、物語や状況に合わせて表情を豊かに変える。例えば、体力のない時には疲れた表情を見せる、気になるものや注目すべき人物の近くでは目でその場所を追うなどである。とくにリンクの目線は攻略上の小さなヒントにもなる情報で、リンクが注目したということは、そこに何か調べることのできるものがあるという意味になっている。
また、空間表現として、遠くのものはシルエットとして表示し、近づくと徐々に鮮明に見えるようになっていくという、独特の遠近法を採用している。遠方に存在するものをすべて見せず、あえて曖昧に見せるこの表現は、空間を実際よりも広く見せ、本作の舞台である広大な海原の表現に効果的に働いている。

世界観

冒険の舞台も、主に広大な大陸を舞台にしていたそれまでのシリーズ作品に対して、『風のタクト』は海とそこに浮かぶ島々を舞台としている。
リンクの移動手段も、徒歩や馬ではなく帆船であり、リンクはタイトルにもなっている魔法のアイテム「風のタクト」で風を自在に操り、広大な大海原を航海することとなる。
それぞれの島には村や街、ダンジョンが広がっており、全体の雰囲気は、東南アジアと西洋が入り混じったような独特なもの。音楽も民族音楽風のBGMが多く採用されており、西洋風一辺倒だったそれまでの作品との区別化はここでも行われている。

音楽

多国籍風な世界観に合わせ、BGMには民族音楽風のBGMが多く採用されている。
また、通常時と戦闘時などリンクの置かれている状況に合わせてBGMが自然に変化したり、攻撃ヒット時の効果音がBGMと調和するような演出など、ゲームと音楽の連動というゲーム音楽ならではの工夫が随所にされている。
『風のタクト』のBGMは人気が高く、なかでも特に人気のあった「竜の島」「大海原」「モルド・ゲイラ戦」のBGMは、トゥーンリンク(いわゆる「ネコ目リンク」)が参戦した『大乱闘スマッシュブラザーズX』にて、原曲のままステージ音楽に採用されている。

ゼルダ史の中の『ゼルダの伝説 風のタクト』

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ゼルダの伝説シリーズは、通称「ゼルダ史」と呼ばれる時系列によって整理することができる。
「ゼルダ史」は『ゼルダの伝説 時のオカリナ』を分岐点にいくつかの時間軸にわかれており、本作『ゼルダの伝説 風のタクト』は、『時のオカリナ』にて時の勇者勝利した世界の、大人時代から分岐した時間軸に属している。
『風のタクト』は『時のオカリナ』から数百年後の時代の物語であり、出てくる用語や舞台など随所に『時のオカリナ』からの繋がりを示唆する要素が存在している。

『ゼルダの伝説 風のタクト』のあらすじ・ストーリー

テトラとの出会いとアリルの救出

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今はなき王国を悪しき者から救ったという「時の勇者」の伝説が伝わる島・プロロ島で平和に暮らしていた少年リンクは、12歳の誕生日を迎えたその日、巨大な鳥が島の森に少女を落とす瞬間を目撃する。
リンクは慌てて森に駆けつけ、海賊の頭の少女テトラを助け出した。テトラは、耳の長い少女を探す怪鳥ジークロックに拉致されそうになっていたという。
助かったと安心し、仲間の海賊と合流しようとするテトラだったが、そこに再びジークロックが現れ、襲いかかろうとする。しかし、ジークロックに攫われたのは、テトラではなくリンクの妹アリルであった。
リンクは、テトラの助力によって海賊船に乗り込み、アリルを救うべく、ジークロックが少女を攫っているという魔獣島に潜入した。
武器を失うというアクシデントに見舞われながらも、テトラの助けを借りて魔獣島の監視網をくぐり抜けたリンクは、アリルと再開する。しかし、またもや現れたジークロックによって、リンクは空高く魔獣島の頂上まで掴み上げられてしまう。そして、リンクはそこで、魔獣島の支配者ガノンドロフと邂逅した。
ガノンドロフはジークロックに命じ、リンクを島の外、海の彼方に投げ捨てさせた。
ジークロックに投げ捨てられ、暗い海に1人浮かぶリンクは、1艘の船に助けられる。

マスターソードの試練

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何者かの呼びかけによって目を覚ましたリンク。リンクを呼んでいたのは、赤い獅子の船首を持つ喋る船・赤獅子の王であった。
赤獅子の王は、リンクがアリルを助けようとする一部始終を見ており、ジークロックに投げ飛ばされたリンクを助けたのだった。
赤獅子の王は、ジークロックを操り魔獣島を支配する男こそ、勇者の伝説に語られる、世界を暗黒の世界に変えようと企み神に封印された魔界の帝王ガノンドロフだという。理由は不明だがガノンドロフの封印が解け、世界は今再びガノンドロフの邪悪な魔力に脅かされ始めているらしい。
赤獅子の王は、ガノンドロフには人間の力のみで対抗することは叶わず、様々な試練を乗り越え力を手に入れなければならないとリンクに告げる。リンクはアリルを救うため、その試練に挑む決意を固める。こうして、リンクの風とともに大海原を駆ける冒険が始まった。
リンクは、赤獅子の王の助言を受け、勇者を試す試練の場、「神の塔」を浮上させるための、3つの神珠を集める。
1つ目のディンの神珠は、リト族の住まう竜の島で、怪蟲ゴーマによって荒れ狂っていた空の精霊ヴァルーを、リト族の少女メドリと協力してゴーマから救い、預かった。
2つ目のフロルの神珠は、コログ族の暮らす森の島で、魔物に蝕まれていた大地の精霊デクの樹と、禁断の森に迷い込んだコログ族のマコレを助け、譲り受けた。
3つ目のネールの神珠は、ガノンドロフによって破壊された魚の島からプロロ島に逃げ延びていた水の精霊ジャブーから、託された。
冒険の末3つの神珠を集めたリンクは、神珠の力によって海上に浮上した神の塔で最後の試練に挑み、見事乗り越える。
赤獅子の王は、全ての試練を乗り越えたリンクを、海底に眠るハイラル城へと導き、リンクはそこで伝説の退魔の剣マスターソードを手に入れた。

ガノンドロフと世界の真実

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退魔の剣マスターソードを手に入れたリンクは、今度こそアリルを救うため、再び魔獣島に上陸する。
怪鳥ジークロックを倒し、テトラ海賊団の協力によってアリルや攫われていた少女たちも助け出したリンクだったが、何故かマスターソードはガノンドロフに通用せず、リンクは返り討ちにされてしまう。絶体絶命のところをヴァルーとリト族に助けられたリンクは、テトラとともにハイラル城に撤退した。
ハイラル城では、1人の男がリンクとテトラを待っていた。男は自身を、ハイラル王ダフネス・ノハンセン・ハイラルであり、リンクと旅をしていた赤獅子の王だと言い、リンクとテトラにハイラル滅亡の真実と、テトラの秘密を語った。
かつて「時の勇者」によってガノンドロフの魔の手から救われたハイラルだったが、ガノンドロフの封印が解けてしまい、ハイラル王はやむなく神に解決を祈った。神は世界ごとガノンドロフを海に沈め再び封印した。この時、山が大海原に浮かぶ島々になり、そこへ逃げた人間が今の世界に生きる人々の祖先となったのだった。
そして、逃げ延びた人々の中にはハイラル王家の血筋もおり、それがテトラの家系で、テトラこそハイラルの王女ゼルダ姫であるという。テトラが母から受け継いでいた黄金のかけらと、ハイラル王が持っていた黄金のかけらが合体し、触れたものの願いを叶えるハイラルの秘宝「トライフォース」の1つ、「知恵のトライフォース」となり、テトラの身体に宿る。すると、テトラの姿はゼルダ姫に変わった。
ガノンドロフがジークロックを使い少女を攫っていたのは、「知恵のトライフォース」の継承者であるゼルダ姫を探すためだったのである。

賢者の覚醒とマスターソードの復活

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