トイ・ストーリー(Toy Story)のネタバレ解説まとめ

ピクサー製作、ジョン・ラセター監督による長編アニメ映画。人間の目がない所でおもちゃが動くという設定に、独自の味付けが成されています。古いカウボーイ人形のウッディは、新しくやって来た宇宙飛行士人形バズにより持ち主の「一番のお気に入り」の座を奪われます。その逆恨みが元で様々な困難に見舞われるのでした。厳しい現実をユーモラスに描きつつ、友情や冒険の要素も盛り込んだ、大人も子供も楽しめる作品です。
ウッディたちの持ち主で、おもちゃを大事に扱う少年です。遊び方は人形劇風で、バズが来るまでは、保安官ウッディが悪者から皆を守るという設定が基本でした。バズが来てからはそちらに夢中になり、一緒に眠ったり、お出かけの時も連れて行こうとしたりしていました。それでもウッディ共々行方不明のまま日が過ぎる中、ウッディとカウボーイごっこをしていた頃に被っていた帽子を握って眠るなど心を砕き、戻って来た時は大喜びしていました。
モリー(CV:ハンナ・アンクリッチ/日本語版ナシ)

アンディの妹。赤ん坊です。どうにかトラックに戻ろうとするおもちゃたちの奮闘を目撃しています。
アンディのママ(CV:ローリー・メトカーフ/小宮和枝)
アンディの母親。詳しいことは語られていませんが、父親が登場しないことから恐らくシングルマザーと思われます。
シド・フィリップス(CV:エリク・フォン・デットン/堀裕昌)

出典: blog.jami-ru.com
隣家の少年で、おもちゃたちが声を聞いただけで恐れる少年。コンバット・ガールに爆竹を括りつけて爆破したり、「お前の人形は病気だ、手術しよう」と言って妹の人形と恐竜人形の頭を挿げ替えるなどおもちゃをひどく扱います。自室には彼の改造した異形のおもちゃが大量に住んでいます。一応は悪役ということになりますが、制作陣によると感性が少し変わっているだけで、悪人という程ではないそうです。ウッディの作戦でおもちゃに恐怖を抱き、妹の人形にさえ怯えるようになりました。バズ曰く「かわいい少年」。ノベライズ版によれば、アンディより少し年長。母親の前では猫を被っています。
名シーン・名場面
自分が何者かを知るバズ

出典: ameblo.jp
バズが自分の正体を知るシーンです。一旦飛ぼうとする辺りの心理描写がリアル、との評もあります。失意の深夜、「とるに足らない下らんおもちゃ」と言うあたり、スペースレンジャーとしての誇りを持っていたことがうかがえるシーン。
悪ガキにお仕置き
シドへのお仕置きシーン。よろよろ歩きながら近寄るおもちゃたちに加え、ウッディによる「俺たちおもちゃは何もかもお見通し」という言葉、首を360度回しての「だから仲良く遊ぶんだぜ」のセリフで、悲鳴を上げて逃げていきました。ウッディの声は優しげなトーンでしたが、おもちゃが生きていることを知らない子供を怖がらせるには十分だったご様子。
カッコつけて、落っこちてる
自分をおもちゃだと受け入れたバズと共に、アンディの元を目指すウッディの図。アンディの部屋ではウッディが「お前はおもちゃで飛べるわけがない」と否定し、バズが「飛べる」と主張していたのと逆の結果になりました。このシーンでバズが言った「カッコつけて落ちているだけ」というセリフは、アンディの部屋で飛んで見せた(実際にはバズが目を閉じていた上、家具に引っかかって飛んだように錯覚した)時にウッディが言ったものです。
裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
アンディの誕生日プレゼント
アンディの友達が持って来た誕生日のプレゼントですが、いずれもシーツやランチボックスなどの日用品でした。おもちゃがバズのみだったのは、引っ越しをするので、ママが事前に友達の親と口裏を合わせ、日用品をもらうようにしていたとノベライズ版に記載があります。
ピザ・プラネットという店
ピクサーではお馴染とされるピザ・プラネットですが、アンディのママはあまり好きじゃないそうです。理由は味がまずい上、ゲーム代の方が高くつくため(ノベライズ版より)。エイリアンの口からドリンクが吐き出されるなど、少々下品な描写もありますが、チェーン展開や宅配が成されている点からするに、人気はあるようです。
Related Articles関連記事
トイ・ストーリー2(Toy Story 2)のネタバレ解説まとめ
ジョン・ラセター監督による、生きたおもちゃたちの冒険を描くアニメ映画の2作目。アンディ少年の親友、カウボーイ人形のウッディは、実はプレミア人形。おもちゃ屋の社長にビジネスの道具として持ち去られた上、オフィスのおもちゃ達からいずれ持ち主から忘れられると聞き、帰るべきか迷います。一方、アンディの部屋では捜索隊が組まれてウッディの救出に向かうのでした。前作以上に見せ場もメッセージも盛り込まれています。
Read Article
トイ・ストーリー4(Toy Story 4)のネタバレ解説まとめ
『トイ・ストーリー4』とは、ピクサー・アニメーション・スタジオ製作、ディズニーの大人気シリーズ『トイ・ストーリー』の第4作目である。ある少女のおもちゃ・ウッディとその仲間たちが新しく加わった、プラスチック製フォークで作られたおもちゃ・フォーキーと一緒に冒険するという物語。キャッチコピーは「あなたはまだ─本当の『トイ・ストーリー』を知らない。」。『トイ・ストーリー2』を最後に登場が無かったボー・ピープとウッディたちの再会なども描かれている。
Read Article
トイ・ストーリー3(Toy Story 3)のネタバレ解説まとめ
ピクサーによる生きたおもちゃの物語3作目です。おもちゃで遊ばなくなったアンディと、遊んでほしいおもちゃたち。大学に同行するカウボーイ人形のウッディ以外は、捨てられたと思い込んで保育園に寄付される道を選びます。そこが、おもちゃの楽園に見せかけた地獄だとも知らずに。容赦ない展開と冒険に手に汗握る、それでいて爽快にして感動の物語です。ジョン・ラセター製作総指揮、リー・アンクリッチ監督。
Read Article
モンスターズ・インク(映画)のネタバレ解説まとめ
『モンスターズ・インク』とは、ディズニーとピクサー製作の長編3DCGアニメーション映画。公開前から、ユニークで愛らしいキャラクターが脚光を浴び、2001年、全米で記録的な大ヒットとなった。夜な夜な子どもたちを脅かすくせに実は子どもが大の苦手というモンスターたち。彼らの世界に小さな女の子が紛れ込んだことから巻き起こる騒動を友情と愛情を織り交ぜてコミカルに描く。ベテランアニメーター、ピート・ドクターの初監督作品。
Read Article
カーズ2(Cars 2)のネタバレ解説まとめ
2011年7月30日公開の大人気カーズシリーズの第2弾。ピクサー映画で「トイ・ストーリー」シリーズ以外で初めての続編長編作。ジョン・ラセターとブラッド・ルイスの共同監督。カーズの主人公「ライトニング・マックィーン」が仲間たちと一緒にワールド・グランプリに出場する。初めてレースについてきた親友の「メーター」がスパイと間違われ悪の組織と闘うことになる。メーターが大活躍する友情がテーマの物語。
Read Article
カーズ(Cars)のネタバレ解説まとめ
「カーズ」は2006年6月9日に公開のピクサーによって制作された長編アニメーション映画作品。第64回ゴールデングローブ賞アニメーション映画賞を受賞。車の世界を舞台にした圧倒的なスケールとスピード感溢れる映像、そして温かい物語のラスト。名曲も多いと話題の映画。期待のレーシングカー、ライトニング・マックィーンが小さな町の住人たちとの出会いをきっかけに大切なものを学び成長していく物語。
Read Article
物語ごとに違った顔を見せてくれる、バズ・ライトイヤーというキャラ
『トイ・ストーリー』シリーズの人気キャラ、バズ・ライトイヤー。リメイク作品で主役を張るほど人気の彼ですが、3部作では各々違った面を見せてくれてました。
Read Article
違和感のなかったタレント声優
ここ十数年、いやもっと前から「タレント声優」なる分野がありますね。別に批判じゃないんですけど、声だけの演技と全身での演技はやっぱり違います。何か違和感が出ちゃうんです。しかしたまにいるんですよね、プロ声優並にうまい方が…。
Read Article
モンスターズ・ユニバーシティ(映画)のネタバレ解説まとめ
『モンスターズ・ユニバーシティ』とは、2013年にディズニーとピクサーによって制作された映画である。略称は『MU』。2001年に公開された『モンスターズ・インク(略称:MI)』の続編であり、怖がらせ屋のモンスター・マイクとサリーの大学時代を舞台にしている映画である。夢に向かってひたすら努力をするマイクと才能に頼り、努力を怠けるサリーの出会いから成長への冒険物語。
Read Article
リメンバー・ミー(Coco)のネタバレ解説まとめ
「リメンバー・ミー(Coco)」とは2017年に公開されたアメリカのフルCGアニメーション映画作品。ピクサー・アニメーション・スタジオの劇場公開長編第19作目。家族に反対されながらもミュージシャンを志す少年が死者の世界に迷い込み、自身の先祖に関する秘密を知っていくストーリー。家族の絆をテーマとしている。
Read Article
シュガー・ラッシュ(映画)のネタバレ解説まとめ
『シュガー・ラッシュ』とは、アメリカ合衆国で2012年11月2日、日本で2013年3月23日に公開されたウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ製作の第52作目のアニメーション映画である。監督はリッチ・ムーアが務めた。また、タイトルは作中に登場するアーケードゲームの名前でもある。ゲームの世界で悪役を演じるラルフは、ヒーローになる夢を叶えるため潜り込んだレースゲーム「シュガー・ラッシュ」の世界で少女ヴェネロペと出会い、二人は互いの夢のために協力することになる。
Read Article
カーズ/クロスロード(Cars 3)のネタバレ解説まとめ
2017年7月15日に公開されたピクサー映画。ブライアン・フィーの初監督作品。大人気カーズシリーズの第3弾。ベテランレーサーとなったライトニング・マックィーンがシーズン最後のレースで最新テクノロジーを追及した次世代レーサーたちのスピードに圧倒され大クラッシュをしてしまう。「人生の岐路(クロスロード)」に立たされ仲間や新しい相棒に支えられながら運命の決断を迫られる物語。
Read Article
グリーンマイル(The Green Mile)のネタバレ解説まとめ
『グリーンマイル』とはホラー小説家スティーヴン・キングのファンタジー小説が原作で、1999年にアメリカで公開されたフランク・ダラボン監督の映画。トム・ハンクスなどの豪華キャストで製作された感動傑作で、2000年度のアカデミー賞で4部門にノミネートされている。物語は1935年のある刑務所の死刑囚棟が舞台で、主人公は看守主任のポール。そこに死刑囚として送られてきた不思議な力を持つ大男の黒人ジョンと、他の看守や死刑囚、ネズミのMr.ジングルスたちとの交流を描いたファンタジーヒューマンドラマである。
Read Article
Mr.インクレディブル(The Incredibles)のネタバレ解説まとめ
『Mr.インクレディブル』とは、ディズニー配給・ピクサー製作、ブラッド・バード監督による長編フルCGアドベンチャー・アニメーション映画。一般市民として暮らしていた驚くべき怪力を持つ元スーパーヒーローが、謎の伝言が届いたことから、再びスーパーヒーローとして同じように特別なパワーを持った妻や子供たちとともに邪悪な敵に立ち向かう。2004年製作・アメリカ作品。
Read Article
『モンスターズ・ユニバーシティ』の「ロアー・オメガ・ロアー」は「嫌な連中」か?
『モンスターズ・ユニバーシティ』に登場する悪役というかライバルキャラの「ロアー・オメガ・ロアー」。二次創作などで人気を誇っているようですが、作中では「嫌なエリート集団」にしか見えません。でもよくよく考えれば、やっぱり魅力もあるし、憎めないんですよね。
Read Article
ヒット作連発、世界中が魅了されるディズニー・ピクサーの世界観。
トイストーリーをはじめとしたディズニー映画を代表作としている「ピクサー」。夢と希望溢れる映画を世界に向けて発信している同社ですが、その制作現場とはどのような場所なのでしょう。さらにディズニーとの関係性、その世界観に注目してみました。
Read Article
これぞ和洋折衷!?ベイマックスの舞台「サンフランソーキョー」まとめ
12月に公開され、興行収入がアナ雪につぐ二位を獲得したディズニーの最新作「ベイマックス」!CM詐欺など公開直前からいろいろと話題になりましたね!中でも今回はベイマックスの舞台、架空都市「サンフランソーキョー」の美しい画像や製作秘話などをまとめてみました!
Read Article
対極とギャップという観点から見る『シュガー・ラッシュ』
快進撃のピクサーですが、いつも見る前は期待せず、見てから感心というパターンです。主人公がゲーム世界の住民で、しかも「悪役」で皆から嫌われていて。そんな導入から始まるこの物語、色々な場面で「対極、対比」そして「ギャップ」というものを感じます。
Read Article
思わず「あ」と叫んでしまった、ピクサーの「ピンチ」シーンまとめ(ネタバレあり)
映画でなくとも創作においてピンチシーンは必要不可欠。ピクサー作品の場合、それが顕著に思えます。「いや、どうやっても助からないっしょ、どうすんの!?」と思ってしまったシーンをまとめました。
Read Article
長編だけじゃないんですよ!?ピクサーの傑作短編アニメーション4選
作品発表するごとに大ヒットを飛ばすピクサーですが、短編でも傑作アニメを世に送り出してるんです。『ティン・トイ』『ニック・ナック』『ゲーリー爺さんのチェス』『ワンマンバンド』の4作をご紹介します。
Read Article
熱帯魚、亀、その他諸々『ファインディング・ニモ』に登場する海洋生物元ネタまとめ
2003年公開の『ファインディング・ニモ』。カクレクマノミの親子を軸に、愛情、友情、冒険、成長などを描いたこちらの作品。全海洋キャラの「元ネタ」となる生物をまとめました。
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 概要
- あらすじ・ストーリー
- 新入りのおもちゃとお気に入りの座
- 置き去りに始まる苦難の数々
- シドの家
- 逃走
- 登場人物・キャラクター(おもちゃ)
- ウッディ(CV:トム・ハンクス/唐沢寿明)
- バズ・ライトイヤー(CV:ティム・アレン/所ジョージ)
- スリンキー(CV:ジム・ヴァ―二―/永井一郎)
- ハム(CV:ジョン・ラッツェンバーガー/大塚周夫)
- レックス(CV:ウォーレース・ショーン/三ツ矢雄二)
- Mr.ポテトヘッド(CV:ドン・リックルズ/名古屋章)
- ボー・ピープ(CV:アニー・ポッツ/戸田恵子)
- グリーンアーミーズ(CV:R・リー・アーメイ/軍曹:谷口節/手下:後藤敦)
- ベビーフェイス
- 登場人物・キャラクター(人間)
- アンディ(CV:ジョン・モリス/市村浩佑)
- モリー(CV:ハンナ・アンクリッチ/日本語版ナシ)
- アンディのママ(CV:ローリー・メトカーフ/小宮和枝)
- シド・フィリップス(CV:エリク・フォン・デットン/堀裕昌)
- 名シーン・名場面
- 自分が何者かを知るバズ
- 悪ガキにお仕置き
- カッコつけて、落っこちてる
- 裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- アンディの誕生日プレゼント
- ピザ・プラネットという店
- ディズニーだからできること
- ディズニーとの関係を決定づけた作品
- ジョブズさんに感謝
- ウッディの声優はあの人がやるはずだった!?