トイ・ストーリー(Toy Story)のネタバレ解説まとめ

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ピクサー製作、ジョン・ラセター監督による長編アニメ映画。人間の目がない所でおもちゃが動くという設定に、独自の味付けが成されています。古いカウボーイ人形のウッディは、新しくやって来た宇宙飛行士人形バズにより持ち主の「一番のお気に入り」の座を奪われます。その逆恨みが元で様々な困難に見舞われるのでした。厳しい現実をユーモラスに描きつつ、友情や冒険の要素も盛り込んだ、大人も子供も楽しめる作品です。

概要

世界初のフルCGアニメーション長編映画です。1995年に本国アメリカで公開されて以降、全世界で3億6000万ドルを超える興行収入を叩きだしました。監督はジョン・ラセター。制作は後々ヒット作品を多く生み出すこととなる、ピクサー・アニメーション・スタジオです。日本での公開は1996年。

あらすじ

新入りのおもちゃとお気に入りの座

アメリカのとある街に住む一家。アンディ少年はいつものように、お気に入りのウッディ人形を主役に悪者を懲らしめるごっこ遊びをしていました。アンディが部屋から去るや、おもちゃたちは動き出し、ミーティング開始。リーダー格のウッディが「誕生パーティーは今日やることになった」と言った途端、おもちゃたちはパニックに陥ります。何故って、新しいおもちゃが来れば、前からいたおもちゃは「もういらない」と捨てられるかもしれないから。新入りおもちゃの来る可能性が高い誕生日とクリスマスは、彼らにとって恐怖の日でもありました。本当の誕生日は一週間後だったのですが、アンディ一家が引っ越しを控えていた為に前倒しで開催されたのでした。

新しくやって来たおもちゃは、バズ・ライトイヤーという宇宙飛行士の人形。自分を本物の宇宙飛行士と思い込んでいるものの、他のおもちゃと良好な関係を築きます。お気に入りの座をとられたウッディを除いては。ウッディがラジコンカーで報復行為を行うが色々な偶然を招き、バズは隣家の庭に落下。他のおもちゃから「バズを殺そうとした」という誤解が発生するのでした。

置き去りに始まる苦難の数々

ピザ・プラネットという店に外食に出かけることになったアンディ一家ですが、バズがいなかったため持っていくおもちゃとして仕方なく選ばれたウッディ。バズは物陰から車に貼り付き、アンディたちが去った所で「私の星では復讐は行わないが、ここは君の星だ」として取っ組み合いの喧嘩を開始。その間に車は行ってしまい、ガソリンスタンドに置き去りになります。ガソリンスタンドに宅配のトラックがやって来て一旦は乗り込もうとしますが、「バズと一緒でないと帰れない」としたウッディは、宅配トラックの屋根にロケットがあることから「宇宙船があるぞ」とバズに呼び掛け、バズと一緒に乗り込みました。人間に見つからないよう店に潜入。店の中は半分ゲームセンターになっており、宇宙やSFの世界観を模しているため、バズはロケットの付いたUFOキャッチャーの中に入ってしまうのでした。

シドの家

そこには三つ目の緑色をした宇宙人の人形たちがおり、クレーンを「神」と崇め、選ばれたものはもっといい世界へ行けると信じています。一体の宇宙人人形を捕まえたシドは、隙間から顔を見せるバズ人形に興奮し、見事にゲット。捕まえられないように脚を掴んでいたウッディも、共に捕まってしまうのでした。ウッディは宇宙人人形がシドの飼い犬に餌食にされる、シドの妹の人形が手術と称して恐竜の人形と挿げ替えられる様や、シドの室内にいた改造おもちゃたちに怯えて逃げ出すものの、無実の照明の為にはバズと一緒でなくてはなりません。ところが肝心のバズは、たまたま見かけたテレビCMで自分がおもちゃだと知って落ち込み、自暴自棄になった挙げ句脱走を拒否しました。明日にはアンディ一家は引っ越し。このままでは、アンディと別れたままになってしまいます。家ではアンディがウッディとバズがいないことに落ち込んでいました。

逃走

バズは意気消沈したまま、シドが通販で購入した小型ロケットに括りつけられます。深夜、「お前は逃げろ。アンディにはお前が必要だ」とウッディはバズを励まします。おもちゃとしての自分を受け入れたバズは、「アンディには君が必要」として共に逃げることを提案。既に引っ越しのトラックがアンディの家に来ているため時間もありませんでしたが、シドが起きてしまい動けなくなります。シド宅のおもちゃが本当は優しく友好的だと知ったウッディは、バズ救出及びシドの家からの脱出、引っ越しのトラックに乗り遅れないようにする為、シドのおもちゃの協力を仰ぐのでした。雑に扱ってきたおもちゃたちがゾンビのごとく寄って来たことなどからシドは怯えて逃げ出し、ウッディたちも無事に逃走。大陽光による反射熱でロケットの導火線に点火し、その勢いでアンディの乗った車に着地。彼の下に帰ることができました。

登場人物・おもちゃ

自分の意思を持って自由に動き回るだけでなく多少の感覚があるようです。「人間の前では動いていけない」という本能にも似た決まりのような物があり、人間が部屋にやってくると知るや、慌てて定位置や元いた場所に戻ろうとします。ノベライズ版では「おもちゃ化」と称し、人間のいるところでは自然に動けなくなるとの説明がありました。感覚もいくらか鈍くなるため多少雑に扱われてもあまり痛くないとのことです。腕がちぎれた所で激痛に悶えることもないため、元々の痛覚は人間ほどではない模様。

ウッディ(CV:トム・ハンクス/唐沢寿明)

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古いカウボーイ人形で胸にはシェリフ(保安官)のバッジがついています。背中の紐を引くとカウボーイ風の威勢のいいセリフ「俺のブーツにゃガラガラヘビ」などが飛び出しますが、仲間からは「音も古びている」と評されていました。父の使っていた物ということもあって、持ち主アンディの一番のお気に入りで、おもちゃたちのリーダー格でもありましたが、バズが来た途端アンディのお気に入りの座から転落。毎回ごっこ遊びではヒーロー役だったのが悪役にされたり、いつも一緒に寝ていたのにおもちゃ箱に入れられてしまい、バズに嫉妬します。

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バズに対しては、「お前はおもちゃだ!」と言うものの、聞く耳持たず状態。偶然から事実を知り落ち込むバズに、「おもちゃでも、アンタは紛れもなくバズ・ライトイヤーなんだ。だからアンディは欲しがったし、気に入ったんだ」と改めて説得します。シドにより改造されたおもちゃたちと共に彼を懲らしめ、脱出に成功しました。アンディの元に戻ってからはバズと親友関係になりながら、新居でクリスマスを迎えるのでした。靴底には、お気に入りの証でもあるアンディの名前が描かれていますが、消えかかっています。

バズ・ライトイヤー(CV:ティム・アレン/所ジョージ)

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最新式の宇宙飛行士の人形。ボタンで豆電球のレーザーを出せたり、「バズ・ライトイヤー参上!」と声が出るなどの高性能なおもちゃです。決め台詞は「無限の彼方へ、さあ行くぞ!(To infinity and beyond!)」。頭部のヘルメットや背中の翼は開閉が可能。男の子心をくすぐるおもちゃのようで、アンディの一番のお気に入りの座を(無自覚に)ウッディから奪いました。自分がおもちゃであるということを分かっておらず、「自分はスペースレンジャーのバズ・ライトイヤー。重要な任務を負っている」という設定を鵜呑みにしています。ウッディが「お前はおもちゃだ!」と何度言っても聞き入れず、彼の方を「哀れな男」と見るのでした。

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自分が入っていた箱を宇宙船と信じて疑わず、おもちゃとの交流以外は箱の修理に明け暮れていました。ウッディの意趣返しに端を発する偶然が元で、結果的にシドの家に行く羽目になり、そこでバズ人形のCMを見て驚愕。空を飛ぼうとして落下したことで、ようやく自分がおもちゃだと自覚します。この時、右腕がもげた上にヤケになりますが、ウッディによる説得でおもちゃであることを受け入れてシドの家から脱出を試みます。作戦の成功後は体に付けられた小型ロケット噴射の推進力を利用し、ウッディを抱えて飛行(ロケット自体は翼を開いた時にテープごと剥がれて、空中で爆発しました)。足の裏にはウッディ同様にアンディの名が記されています。ただ、油性で書かれたものらしく、その点もウッディの嫉妬を買う羽目になりました。

えどのゆうき
えどのゆうき
@edono78

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