町山智浩の『風立ちぬ』の解説が深い!ラジオで語った内容を紹介

TBSラジオ『たまむすび』でスタジオジブリの『風立ちぬ』について語っていた映画評論家・町山智浩。否定的な感想が多かった作品に対し「なぜそのように感じたのか」を解説しました。「全てを語らない」「分かってくれる人だけ分かってくれというタイプの作品」であることを熱弁。作品に対する考えが変わる、興味深い話をたっぷりと紹介していきます。

男の子の病

スピルバーグ

でもね映画作っている人達はみんなそうでね、スピルバーグっていう監督がいますね。あの人はね、ものすごい戦争マニアなんですよ。『プライベート・ライアン』とか『戦火の馬』とか作ってますけど、とにかくどんな映画監督よりも戦争を忠実に、現実通りに描く人で、兵器マニアとか軍事マニアの人はスピルバーグの映画だと大喜びするわけですよ。細かい制服の、軍服のバッジみたいなところまで忠実なんですよ、スピルバーグの映画っていうのは。

それなのにあの人戦争は大っ嫌いなんですよ。『ミュンヘン』とか『シンドラーのリスト』とかで戦争を絶対に反対する男達の映画を描いているわけですね。戦争は絶対いけないんだと言いながら、誰よりも戦争が好きでたまらないんですよ、スピルバーグは。

それはたぶんね、ほとんどの男の子はそうだと思います、みんな。例えば富野由悠季さんっていうガンダムの人も、戦争を子供の時に体験して、戦争モノじゃないですか、ガンダムとかって、でもそれでどうなるのかっていうと悲劇しか待っていないんですよね、現実ではね。それもちゃんと描くというね。これは男の子の病気です。男の子の病です。

映画っていうのは誰に対しても開かれているってものじゃ決してない

赤江)だから男性のほうがもっかい観たいっていう人多かったです。

町山)そう。だってこれに出てくるの、メカいっぱい出てくるじゃないですか。電車から市電から一銭蒸気っていう小さい蒸気船も出てきますけど、それから空母から戦艦から出てきますけど、あの描写観てるだけでも、男の子はたまらないわけですよ。

ネジがまた重要なんですよ、リベットっていうんですけど、あれね沈頭鋲っていう、鉄板というかジラルミンの板をつなぐのにですね、鋲を打ってるんですね、戦闘機の表面にね。あの鋲が出っ張ってると空気抵抗が出るんで、出っ張らないやつをつけるんだみたいな話が延々と出てくるんですけど、あれは俺たちにとっては最高の話なんですよ!ネタとして。

宮崎さんっていうのはとにかく、兵器に打たれた鋲の描写っていうのにものすごいこだわってた人なんですよ。あの人のメカって必ず鋲が書いてあるんですよ。あの人以前のアニメには鋲は書いてなかったんですよ。

だから鋲にこだわるっていうのがあって、主人公の堀越さんっていうのは、この映画の中では『魔女の宅急便』に出てくるとんぼ君っていう男の子いたでしょ、メガネかけた、あれが成長した姿なんですよ。飛行機が大好きでっていう、あの男の子。で、『ラピュタ』に出てくるパズーもそうですけど、機械が大好きで。あれも全部宮崎さん自身なんですよ。機械が大好きで大好きでたまらないという自分自身ですよね、でも戦争は嫌いだと言う風に描いてるんで、ほんとにこれは普通の人がどうこうっていう問題ではなくて、映画っていうのは誰に対してもひらかれてるっていのじゃ決してないんですよ。個人的な映画っていうのもあるんですよね。すごく個人的な映画です。これは私のことであるっていうことで。

庵野さんのような人じゃなきゃ出来ない声

庵野秀明

だから声優さんにですね、庵野秀明さんを使ってるんですけども、『エヴァンゲリオン』の監督なんですけども、これは結構棒読みだとか、素人だとか言われて批判されてるんですけども、あれは声優さんだとか、プロの人が、要するに世慣れして、誰の心も演じられるような人が演じちゃだめで、人の心なんかわからないし、世の中のこともわからないけども、好きな事をやり続けるアホのような男が声をやらないといけないんですよ。だから庵野さんにやらせたんですよ。

庵野さんはぼーっとしてるわけですね、声出しながら。で、人の話を聞いていないっていうシーンが凄く多いんですよね。聞いてない、妄想してるんですよ。「なんだっけ」って言ったり、返事もしない。そういう人じゃないとこの声は出来ないんですよ。

裏情報で失礼なんですけども、庵野さんの奥さんはこの映画を観た後、ほんとに泣いたらしいですね。そういう男と結婚してしまった悲劇でもあると(笑)。でも、それで嫌いになれないでしょ、そういう男を。夢見てる男なんだもん、常に。そういうドラマだったんですね。

男の子の飛行機ごっこ

これ飛行機が飛ぶところを、「プルップルップルッ」って口で言ってるんですよ、この映画って。「プーン、プルプルプル」とかね「ヒューン」って声で出してるんですよ。何故それをやってるか、ごっこ遊びですよ。おもちゃの飛行機をもって子どもたちが、「プルプルプル」とか「ブーン」ってやるじゃないですか、あれを映画でやってるんですよ、これは。男の子の飛行機ごっこですよ。

そういう物語だとね、僕は昨日ある映画監督と朝までずっと飲んでてね、そういう話をずっとしてたんですけどね(笑)。

これね、みんな言ってたのは、なんか見ると、飛行機が飛んでても、飛行機がこうなって爆破したらどうだろうって想像しながら観るんですよ。自動車が走っててもね、ここで横転してとかね、それでアニメーションするわけですよ、頭のなかで。妄想族なんですよ。オレたち妄想族っていう話ですからね、これね。エッチな妄想もしますけどね、そういう男の子妄想もするんですけどね。

口で言って、みんなにわからせる事じゃないんですよ。

べらべらしゃべって、自分の思想とか、政治とかぶつける人が、零戦作ったり、アニメ作ったり、映画監督なったりしないですよ。わけのわかってない人はやるんですけどね。物を作る人は、絵描きもそうですけどね、だから作品を作るんですよ。だから俺みたいにしゃべっている人はなかなか作品を作らないっていうね気もしますが(笑)、しゃべりを作品にしてるんでね。

だからこの作品で最後『ひこうき雲』が流れるんですけどね、荒井由実さんの。この歌は『ひこうき雲』ってことでつながってるっていうの一つあるんですけども、この歌詞の中にすごく重要なのが、「今はわからない ほかの人にはわからない」っていう歌詞が出てくるんですよ。まさにほかの人にはわからないんですよ。わからない人にはこの堀越二郎の気持ちはわからないだろうと。確かに心のなかには何百人もの、何千人も死んでった、自分の飛行機で死んでった人たちへの気持ちはあったでしょうね。当然あったでしょう。それがどういう気持ちかっていうのは口で言って、みんなにわからせる事じゃないんですよ。

芸術とか技術とかはほんと個人的なもの

赤江)かっこいい!なんだろう、すごい時間が経ってから響いてきちゃった。

町山)だからね、この歌を選んだのはすごいなって思いましたね。

赤江)そういうことか、だから宮崎監督もこの映画を見て泣けたって言ってたんですね。

町山)自分の事だからですよ。自分で自分の映画作って自分で泣いているっていうね。笑

そういうことでいいのかって言う気もしますけどね、いいんですよ。それが作品なんですよね。芸術っていうのはそういうものなんで。芸術とか技術とかはほんと個人的なものなんで、実際は。

それが実は社会と結びついていく中で起こってくる、すれ違いみたいなっていうのは時に悲劇を起こすし、あの映画わかんねえよって普通の人たちが言うとかね。家族連れで行ってもわかりゃしないわけですよ。こどもなんかこんなの飽きちゃいますよ。絶対。

宮崎監督の作品としては画期的な描写

でもやっぱり、宮崎監督の作品としてはものすごく一歩突き抜けたなあと思うのは、セックス描写があったってことですね。初夜で結ばれるってところをはっきりと描いてますから、直接描写はないですけど、もちろん。で、その後彼を抱きしめるシーンがあるんですけど、菜穂子さんが。その時「やってきてくれたのね」って抱きしめて、その後ぐーっと腕に力を入れて回してくっていうシーンがあって、

赤江)そうなんですよ、そこがものすごいね今までぼーっとしてたのに、ものすごい男だなみたいな感じなんですよ。

町山)そう!生々しいんでしょ。それで頬と頬が擦れ合ってみたいな感じが、あの生々しい描写っていうは日本のアニメの中で最近珍しいですよね。まあ日本のアニメにそれをやったのがあってですね、それに対する対抗でやったっていう説もあるんですけども、まあそれは置いといて、宮崎監督の作品としては画期的な描写だったと思いますね。

赤江)ということで今日は町山さんに宮崎駿監督の最新作『風立ちぬ』の紹介、そして解説をしていただきありがとうございました。

町山)どうもでした。

4bekuresia0609
4bekuresia0609
@4bekuresia0609

Related Articles関連記事

風立ちぬ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

風立ちぬ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『風立ちぬ』とは、2013年にスタジオジブリが公開したアニメーション映画で、監督は宮崎駿。キャッチコピーは「生きねば。」。主人公の堀越二郎は、幼い頃から飛行機が大好きで飛行機乗りになりたかった。しかし近眼という決定的な欠陥から飛行機乗りの道を諦め、設計者を志すこととなる。そして大学生のころ関東大震災にあい、その時に出会った結核の少女、里見菜穂子と恋に落ちる。大正から昭和へと流れゆく時代に、生と死の間で苦悩する青年を描いた感動作となっている。

Read Article

ジブリの歴代ヒロインまとめ

ジブリの歴代ヒロインまとめ

ジブリの歴代ヒロインとは、『風の谷のナウシカ』や『天空の城ラピュタ』といったジブリ作品に登場する女性キャラクターたちのことである。ジブリのヒロインは主人公として登場することも多く、その存在はファンたちから憧れを抱かれることも多い。主に10代の女子が活躍しているが、その他にもポニョやメイのような幼い女の子やマダム・ジーナのような大人の女性も作品を盛り上げている。

Read Article

天空の城ラピュタ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

天空の城ラピュタ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

1986年公開、スタジオジブリ作品。宮崎駿氏が監督、脚本、原作を手掛けた長編アニメです。飛行石という不思議な石を持つシータと、彼女を助けた少年パズー。空に浮かぶとされる島ラピュタ発見を夢見て、飛行機を作っていたパズーはシータと共にラピュタ探しを提案します。そこに空中海賊、政府軍などが飛行石、そしてラピュタを狙い介入。ただの冒険活劇でないところが、数十年経っても衰えない人気を誇っています。

Read Article

崖の上のポニョ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

崖の上のポニョ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「崖の上のポニョ」とは、宮崎駿監督によるスタジオジブリ製作の長編アニメーション映画作品。2008年に公開された。藤岡藤巻と大橋のぞみが歌うエンディング主題歌「崖の上のポニョ」は、オリコン週間3位になり話題になった。崖の上の一軒家に住んでいた5歳児の少年「宗介」は、海で魚の女の子「ポニョ」に出会う。ポニョは宗介に恋をし、人間になろうとするのであった。

Read Article

となりのトトロ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

となりのトトロ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

1988年公開。昭和30年代、緑豊かな農村に引っ越してきた草壁さつき、メイの姉妹は奇妙な生き物トトロと出会います。ネコバスも含め、子供の時にしか会えない彼らとの交流、そして少しの成長を描いたもの。爽やかな自然の描写と、それに相反する多くの暗い都市伝説を持つ作品でもあります。宮崎駿の原作、脚本、監督アニメ映画。

Read Article

風の谷のナウシカ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

風の谷のナウシカ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『風の谷のナウシカ』とは、1984年トップクラフト制作の日本アニメーション映画で、宮崎駿監督の長編アニメーション映画第2作である。原作は「アニメージュ」に連載していた宮崎の同名漫画『風の谷のナウシカ』。遥か遠い未来、近代文明が崩壊し「腐海(ふかい)」と呼ばれる菌類の森に世界は覆われていた。その辺境にある「風の谷」で生き抜く少女の生き様を描く。

Read Article

おもひでぽろぽろ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

おもひでぽろぽろ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

1991年公開のスタジオジブリ作品。監督・脚本は高畑勲。制作プロデューサーとして宮崎駿も参加している。ひとり旅に出た27歳の私が“小学5年生のワタシ”と一緒に、それまでの歩みを振り返るストーリー。 声優として今井美樹や柳葉敏郎が参加していることも上映当時には話題となった。 キャッチコピーは「私はワタシと旅に出る」。

Read Article

コクリコ坂から(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

コクリコ坂から(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『コクリコ坂から』とは、2011年に公開されたスタジオジブリのアニメーション映画。監督は宮崎吾朗で、キャッチコピーは『上を向いて歩こう。』。 港南学園高校2年生のメルこと松崎海は、毎朝庭で旗を揚げていた。それは戦争に行ったきり、帰ってこない父親へ向けた信号旗だった。ある日、学校新聞「週刊カルチェラタン」で、自分が旗を揚げる少女として取り上げられていることに気が付く。それは同じ高校の3年生、風間俊が書いた記事だった。メルはこの記事をきっかけに俊を気にするようになり、だんだんと彼に惹かれていく。

Read Article

君たちはどう生きるか(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

君たちはどう生きるか(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『君たちはどう生きるか』とは、義母を救うために不可思議な世界を旅する少年の姿を描いた、宮崎駿によるアニメ映画。宮崎が「これで本当に最後」と明言して制作した作品で、宣伝も無く、公式HPも無く、一切情報を隠したまま公開されるという独特の手法で話題となった。 太平洋戦争が激化する最中、牧眞人は父と共に郊外へ引っ越し、そこで叔母で新たに自身の義母となるナツコと再会。どう接すればいいのか互いに戸惑う中、ナツコはいずこかへと姿を消し、眞人は彼女を連れ戻すために謎のアオサギに導かれて異界へと旅立っていく。

Read Article

千と千尋の神隠し(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

千と千尋の神隠し(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『千と千尋の神隠し』とは、2001年の夏に劇場公開されたジブリの長編アニメーション映画。この映画は千尋という10歳の少女が神々の世界に迷い込んでしまう物語である。興行収入は300億円を超える業績を生み出し、2003年にはアカデミー賞を受賞した。まさに大作中の大作である。その名作ぶりは2016年のイギリスBBCの投票で、「21世紀の偉大な映画ベスト100」の4位に選ばれたほど。

Read Article

魔女の宅急便(魔女宅)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

魔女の宅急便(魔女宅)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『魔女の宅急便』は、1989年に公開されたスタジオジブリ制作のアニメーション映画。キャッチコピーは「おちこんだりもしたけれど、私は元気です」。13歳の魔女キキは満月の夜に自分の住む街を出て、海の向こうの街コリコにたどり着く。そこで「魔女の宅急便」を開業し、挫折を味わい、成長していく。角野栄子の『魔女の宅急便』が原作で、映画では原作よりファンタジー性が抑えられているのが特徴。

Read Article

ハウルの動く城(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ハウルの動く城(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「ハウルの動く城」とは宮崎駿監督、スタジオジブリ製作の日本の長編アニメーション映画作品である。2004年11月20日に全国公開され、興行収入は196億円。スタジオジブリ製作アニメでは「もののけ姫」を抜き、「千と千尋の神隠し」に次ぐ第2位の記録を樹立した。 物語は魔法と機械が混在する架空の世界が舞台。呪いで老婆にされた少女ソフィーと魔法使いハウルの戦火の恋を描く。

Read Article

もののけ姫(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

もののけ姫(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『もののけ姫』とは、宮崎駿、スタジオジブリ原作の長編アニメーション映画作品である。 1997年7月12日全国公開され、1998年の春先までロングラン上映を実施した映画館もあったことで、 興行収入193億円を記録し、20世紀日本映画歴代興行収入第1位となった。 アシタカという人間ともののけに育てられたサンが出会い、人間と自然の対立を描いた壮大な作品になっている。

Read Article

ゲド戦記(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ゲド戦記(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

2006年公開、スタジオジブリ作品であり、宮崎駿氏の息子である宮崎吾朗氏が初監督を務めた長編アニメーション映画。国を捨て旅に出た王子アレンと、その旅の途中で出会った顔にやけどを負った少女テルー。二人は旅をするにつれ、自身が抱える辛い過去と向き合いながらお互いの理解を深めていく。互いの心に歩み成長していく姿や、メッセージ性に様々な考え方をもたらす作品。

Read Article

紅の豚(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

紅の豚(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『紅の豚』は、1992年7月18日に劇場公開された、スタジオジブリ制作・宮﨑駿監督による日本の長編アニメーション作品である。舞台は世界大恐慌に揺れるイタリア・アドリア海。自分自身に魔法をかけて豚の姿になったイタリア人・マルコが偽名「ポルコ・ロッソ」を使い、飛行艇を乗り回す空中海賊「空賊」たちを相手に、賞金稼ぎとして空中戦を繰り広げる。

Read Article

耳をすませば(耳すま)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

耳をすませば(耳すま)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「耳をすませば」は、1995年に公開されたジブリ映画。原作者は柊あおいである。この映画は、ジブリ作品を作画で支えていた近藤善文の最初で最後の監督作品で脚本・絵コンテは宮崎駿が担当している。ストーリーは、主人公「月島雫」を中心に恋や夢、悩みなどを描いている。誰もが一度は経験したことがある甘酸っぱい青春ストーリーで未だに人気の高い作品だ。

Read Article

借りぐらしのアリエッティ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

借りぐらしのアリエッティ(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『借りぐらしのアリエッティ』とはメアリー・ノートン著書の『床下の小人たち』を原作として、米林宏昌が監督のスタジオジブリ制作アニメーション映画である。最終興行収入は92億5000万円で2011年に日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞。とても美しい映像は劇中の音楽とよく合い、見ている人を夢中にさせた。人間に見られてはいけない小人が、人間の家で物を借りながらどのように隠れて暮らすのか、そして短い間に築かれていく小人であるアリエッティと少年の翔との友情と絆を描く。

Read Article

ナウシカが招いた死の未来【漫画版 風の谷のナウシカ(ネタバレあり)】

ナウシカが招いた死の未来【漫画版 風の谷のナウシカ(ネタバレあり)】

初めてのジブリ作品で、代表作の一つである『風の谷のナウシカ』。ナウシカには映画版と漫画版があり、映画版の内容は漫画版全7卷の中で第1巻のストーリーです。 漫画版では、王蟲や腐海の蟲はなぜ生まれたのか、巨神兵は何のために生まれたのか、ナウシカたちは何者なのか、など映画では描かれなかった衝撃の事実が明らかになります。それを知ったナウシカはある行動に出ます。それは逃れられない滅びの道です。 この記事では、漫画版で描かれた衝撃の結末・ナウシカの決断を解説します。

Read Article

もののけ姫のシシ神の謎についてネタバレ解説・考察まとめ

もののけ姫のシシ神の謎についてネタバレ解説・考察まとめ

スタジオジブリ制作の長編アニメーション映画「もののけ姫」。人間と森に住まう神々「もののけ」との対立を描く。劇中の神々の頂点としてシシ神という存在が登場する。シシ神は多くの謎を覗かせつつも最後までその存在がどういうものかを劇中で語りつくされることなく、物語は終了する。人にとって、また神々にとってどういう存在なのかについて掘り下げていく。

Read Article

未来少年コナン(アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

未来少年コナン(アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『未来少年コナン』とは、宮崎駿監督が初監督をした作品で、小説家アレグザンダー・ケイの「残された人々」を原作にしています。NHKによって1978年4月から10月まで放送された作品。この作品は核兵器を上回る超磁力兵器によって文明が崩壊して20年が経った後の世界で、野生児コナンとその仲間たちによる冒険アクションアニメです。

Read Article

火垂るの墓(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

火垂るの墓(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『火垂るの墓』とは、自身の戦争体験を題材にした野坂昭如の短編小説を元に、監督と脚本を高畑勲、新潮社とスタジオジブリが製作した劇場用長編アニメーション映画。1988年4月16日から東宝系で公開された。第二次大戦下の兵庫県神戸市と西宮市近郊を舞台に、父の出征中に母が亡くなってしまった14歳の兄・清太と4歳の妹・節子が、終戦前後の混乱の中を必死で生き抜こうとする姿を描いた物語。

Read Article

思い出のマーニー(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

思い出のマーニー(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

イギリスの作家ジョーン・G・ロビンソンの古典的名作「思い出のマーニー」をスタジオジブリ制作・米林宏昌監督により2014年に劇場アニメ化。内気な少女杏奈は喘息の療養のため夏休みの間だけ釧路に住む事になった。そこにあった湿っ地屋敷と呼ばれる廃墟で不思議な少女マーニーと出会う。

Read Article

かぐや姫の物語(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

かぐや姫の物語(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『かぐや姫の物語』とは、日本最古の物語と言われている『竹取物語』を題材に、高畑勲が14年ぶりに監督を務めたスタジオジブリ制作のアニメーション映画。2013年11月公開。キャッチコピーは「姫の犯した罪と罰」。竹から出てきた娘・かぐや姫が美しく成長し、男性たちからの求婚をかわし、やがて月に帰って行くという『竹取物語』の筋書きはそのままに、何のために地球に来てなぜ月に帰ることになったのか、誰も知ることのなかったかぐや姫の「心」と、物語に隠された真実を描き出す。

Read Article

猫の恩返し(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

猫の恩返し(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『猫の恩返し』とは、2002年に上映されたスタジオジブリのアニメーション映画作品。監督は森田宏幸。本作は、同じくジブリ作品である「耳をすませば」の主人公「月島雫」が書いた物語という、ジブリでは珍しいスピンオフ作品。主人公「住吉ハル」は車に轢かれそうになった猫を助けた事が原因で、猫の国へ連れて行かれる事になってしまう。ハルが助けを求めたのは猫の事務所の主「バロン」であった。

Read Article

ルパン三世 カリオストロの城(Lupin III: The Castle of Cagliostro)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ルパン三世 カリオストロの城(Lupin III: The Castle of Cagliostro)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ルパン三世 カリオストロの城』とは、モンキー・パンチ原作の漫画「ルパン三世」の劇場用アニメーション映画化第2作。1979年12月東宝系公開。 宮崎駿が初めて劇場用作品の監督を手掛け、映画史上に残る不滅のアニメーションとして世界的に親しまれている名作。ゴート札なる偽札を製造し、世界経済の裏側で暗躍していると伝えられるカリオストロ公国で、カリオストロ伯爵の妻にさせられようとしている公女クラリスを救うため、そして国の秘密を暴くため、ルパン三世とその仲間たちの活躍を描く。

Read Article

ガリバーの宇宙旅行(アニメ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ガリバーの宇宙旅行(アニメ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ガリバーの宇宙旅行』(ガリバーのうちゅうりょこう)とは、1965年に東映系の劇場で公開された劇場用アニメ映画。東映動画の劇場用アニメ映画第8作目であり、初の宇宙SF作品でもある。スタジオジブリで長年監督を務めている宮崎駿も製作に参加していた。 主人公の少年テッドは、生きることに”希望”を持たない少年だった。ある日テッドは、かつてさまざまな冒険をしたことで有名なガリバー博士に出会う。そしてのら犬マックや兵隊人形の大佐などの仲間と共に、宇宙に浮かぶ「青い希望の星」に向けて冒険の旅に出るのだった。

Read Article

アリババと40匹の盗賊(アニメ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

アリババと40匹の盗賊(アニメ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『アリババと40匹の盗賊』(アリババとよんじゅっぴきのとうぞく)とは、1971年に「東映まんがまつり」の内の1作品として公開された、東映動画の劇場用アニメ映画。有名な『千夜一夜物語』の中の『アリババと40人の盗賊』をギャグアニメ化した作品である。 舞台はアリババの子孫アリババ33世が治めるアリババ王国。主人公のアル・ハックは、かつて40人の盗賊の首領をしていた人物である。かつてアリババに奪われた先祖の財宝を奪い返すため、お供のネズミ・カジルや38匹のネコ達と共に40匹の盗賊を結成するのだった。

Read Article

未来少年コナンの料理・食事・食べ物・飲み物まとめ

未来少年コナンの料理・食事・食べ物・飲み物まとめ

『未来少年コナン』とは、宮崎駿が監督を務めた1978年のアニメ作品。アメリカの小説家アレグザンダー・ケイのSF小説『残された人びと』を原作としており、文明崩壊後の世界を舞台に繰り広げられる野生児にして快男児たる主人公コナンの大冒険を描いている。 印象的な食事シーンが多いのも作品の特徴で、ケーキやボルシチといった凝ったものからカエルの干物のような野趣溢れるものまで、場面に合わせて様々な料理が登場する。ここでは、『未来少年コナン』に登場する料理・食事・食べ物・飲み物をまとめて紹介する。

Read Article

新世紀エヴァンゲリオン(エヴァ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

新世紀エヴァンゲリオン(エヴァ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『新世紀エヴァンゲリオン』とは、監督・庵野秀明が率いるGAINAXによるTVアニメ作品および登場する巨大人型兵器の名称。略称『エヴァ』。 本作を原作とする劇場版、漫画、ゲーム作品などの派生作品が存在する。本記事では1994年10月から翌3月まで放送されたTVシリーズについて記述。 90年代に社会現象とまで言われた国民的アニメの一つ。ストーリーは主に少年少女の苦悩が描かれ、人類の敵「使徒」との闘うにつれ、使徒やエヴァの正体など多くの謎解きが展開されるが、すべては説明されずに完結した作品。

Read Article

ヱヴァンゲリヲン新劇場版(ヱヴァ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ヱヴァンゲリヲン新劇場版(ヱヴァ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』とは、2007年から公開されているアニメ映画シリーズである。 1994-1995年のTVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』が原作。総監督はTVシリーズと同様に庵野秀明が担当している他、主要スタッフや声優もほぼ同一でリメイクではなく「リビルド(再構築)」作品。 全4部作予定で、現在3作目まで公開済み。巨大人型兵器「エヴァンゲリオン」のパイロットの少年少女を主人公とし、人類の敵「使徒」との闘いや人間同士の争い、陰謀の謎解き、主人公の苦悩や成長を描いたストーリーである。

Read Article

シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇(シン・エヴァ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇(シン・エヴァ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』(EVANGELION:3.0+1.0 THRICE UPON A TIME)とは、2021年に公開されたSFアニメーション映画。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』全4部作の4作目にあたり、四半世紀にわたる『エヴァンゲリオン』シリーズの集大成の作品として、公開前から注目を集めた。総監督・脚本・原作・製作総指揮を庵野秀明が務める。前作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の後、失意のどん底にいる碇シンジが立ち直る姿を描く。

Read Article

新世紀エヴァンゲリオン劇場版(旧劇場版)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

新世紀エヴァンゲリオン劇場版(旧劇場版)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『新世紀エヴァンゲリオン劇場版(旧劇場版)』とは、ガイナックス制作による庵野秀明監督のアニメーション映画。主たるジャンルはロボットアニメに分類される。同名TV作品のリメイク映画作品。 地球に突如として謎の巨大生命体「使徒」が出現。これへの対処に組織された特務機関「ネルフ」は、巨大人造人間「エヴァンゲリオン」を創造した。操縦には資格を持った14歳の少年が必要である。操縦者に選ばれた少年碇シンジと、彼を取り巻く人間たちの複雑怪奇な愛憎劇を描く。

Read Article

EVA-EXTRA-EXTRA(シンエヴァの薄い本)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

EVA-EXTRA-EXTRA(シンエヴァの薄い本)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『EVA-EXTRA-EXTRA』とは『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』の入場者プレゼントとして2021年6月12日から全国の映画館で配布された入場者特典である。前作である『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の前日譚を描いた漫画『EVANGELION:3.0 (-120min.)』を始めとして、公式アニメーターによるイラストが多数収録されたことから話題を呼んだ。表紙のイラストは総作画監督である錦織敦史が担当している。

Read Article

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(ヱヴァ:破)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(ヱヴァ:破)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』とは、社会現象をも巻き起こしたTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を、同作監督を務めた庵野秀明自らが再構成したアニメ映画作品。「新劇場版」シリーズの二作目である。 謎の巨大生物・使徒により、「セカンド・インパクト」という大災害が発生してから15年。14歳の少年碇シンジは、父ゲンドウの命令で汎用ヒト型決戦兵器エヴァンゲリオンに乗り込み、使徒と戦うことを強いられる。同じくパイロットに選ばれた少女たちと交流しながら、シンジは世界の謎を巡る奇怪な陰謀に翻弄されていく。

Read Article

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(ヱヴァ:Q)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(ヱヴァ:Q)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』とは、社会現象をも巻き起こしたTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を、同作監督を務めた庵野秀明自らが再構成したアニメ映画作品。「新劇場版」シリーズの三作目である。 主人公碇シンジが目覚めると、前作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』から14年もの月日が流れていた。自身が起こした大災害により滅亡に瀕する世界で、かつての仲間たちが新世界創世を画策する「NERV」とそれを阻む「WILLE」の二派に別れて相争う中、シンジは14年前の真実を求めてNERV本部へと向かう。

Read Article

目次 - Contents