テイルズ オブ ジ アビス(Tales of the Abyss)のネタバレ解説・考察まとめ

RPG『テイルズオブ』シリーズの本編作品8作目で、シリーズ10周年記念作品。
キャラクターデザインは藤島康介。
キムラスカ公爵家の一人息子・ルークが、屋敷に不法侵入してきた謎の刺客・ティアと共に突如、見知らぬ場所に飛ばされてしまう。屋敷に戻るためにティアと行動したルークは、その長い旅路の果てに多くの人々と出会い、様々な経験をし、自分の『生まれた意味』を知ることになる。

『テイルズ オブ ジ アビス』の概要

ナムコ(現在のバンダイナムコゲームス)から2005年12月に発売されたPlayStation2用RPG。
テイルズ独特の公称ジャンル名は『生まれた意味を知るRPG』。ナムコテイルズスタジオのチーム・シンフォニア製作。略称は『TOA』もしくは『アビス』。

主題歌はBUMP OF CHICKINの『カルマ』で、『テイルズオブデスティニー』以来の男性ボーカルとなった。また、BUMP OF CHICKINの藤原基央は、作中で使われた一部の作曲とアレンジもMOTOO FUJIWARA名義で手掛けている。

『主人公らしからぬ箱庭育ちのお坊ちゃま』『陰鬱としたストーリー展開』など、シリーズの中でもかなりの問題作。現在でも賛否両論が激しいが、同時に多くの固定ファンを獲得している。その為、他のテイルズオブシリーズに数多くゲスト出演している。

テレビアニメ版が2008年10月から2009年3月まで全26話が放送された。
また、2011年6月30日には海外版の秘奥義が追加され、バグ修正されたニンテンドー3DS版が発売されている。

世界観

音素(フォニム)

生物、無機物を問わず世界のあらゆるものを構成する元素。
闇・地・風・水・火・光の六属性が存在し、それぞれを第一、第二、第三、第四、第五、第六音素と呼ぶ。それぞれ独自の振動数を持つが、この6つとは異なる振動数を持つ7つ目の属性を『第七音素(セブンスフォニム)』、これを操る技術を『譜術』と呼ぶ。操るには素質がある程度必要で、それに加えて音素を操るための修業が必要となる。

第七音素(セブンスフォニム)

七番目に発見された音素。地殻から発生する惑星の記憶を有するとされる記憶粒子(セルパーティクル)から出来ている。音の属性を持ち、集合体はローレライ(精霊のような伝説上の存在)と呼ばれるが、存在はまだ確認されていない。他の音素にはない特殊な性質を持ち、惑星予言(プラネットスコア)と呼ばれる星の始まりから終わりまでの記憶を読み取ることができたりする。

しかし、第七音素には生まれ持った素養が必要となる。もし、素養のないものが無理に扱おうとすれば、暴走したり、死亡することもある。

超振動

同一の音素振動数を持つものが干渉することで起こる、ありとあらゆものを分解する現象。その結果、破壊や再構築を起こすことが出来る。ルークとティアが出会ったときに超振動が起こったが、第七音素の意識集合体であるローレライと音素振動数が同じルークとアッシュは、これを単独で起こすことができる。

また、超振動同士が干渉しあうことで、あらゆる音素の力を無力化する力を『第二超振動』というが、発生する確率が限りなくゼロに近いため、あくまで理論上の存在であるといわれている。

『テイルズ オブ ジ アビス』のあらすじ・ストーリー

外殻大地編

キムラスカ・ランバルティア王国とマルクト帝国。敵対関係の二大国の危うい均衡状態が続く中、キムラスカ公爵家の一人息子・ルークがマルクトの者に誘拐される。後に救出されたものの、ルークはすべての記憶を失っていた。それから7年後、自分の屋敷に軟禁されて育ったルークは、師匠・ヴァンとの剣の修業が唯一の趣味のわがままなお坊ちゃまとして成長していた。

ある日、ルークはヴァンを殺そうと屋敷に侵入してきた少女・ティアと擬似超振動(第七音素(音の性質を持つ特殊な力)同士が干渉し、ありとあらゆるものを分解し再構築する現象)を起こし、彼女とともに見知らぬ場所(タタル渓谷)へ瞬間移動してしまう。屋敷に戻るためにティアと共に行動を開始したルークは、立ち寄った村でマルクト帝国の軍人・ジェイドと出会う。ジェイドに「マルクト帝国からの和平の使者としてキムラスカの国王に親書を渡したいので、取り次いでほしい」と頼まれ、了承するルーク。その旅路の中でティアからヴァンは外郭大地(汚染されていない大地を、セフィロトから発生させたセフィロトツリーによって浮上させた大地 )を滅ぼそうと計画を立てているということを聞かされる。しかしヴァンを信じているルークは信じず、より二人の溝は深まるばかり。

キムラスカに着いた一行は、国王に謁見する。国王は「和平の証に、ルークを親善大使とし、マルクト領のアクゼリュスヘ救援へ行ってほしい」と頼まれ、了承する。ルークたち一行は、道中で何故かヴァンの部下である六神将から妨害を受けたり、ルークの自己中心的な言動で険悪ムードになったりしながらもしながら、なんとかアクゼリュスへ到着する。

アクゼリュスはひどい惨状だった。あちこちで人々が倒れ、障気(致死性の高い毒ガスのようなもpの)が満ちていた。ルーク以外の仲間たちは住民たちを救助するが、「汚い」と言って何もしようとしないルークに呆れ果てる。ルークは別行動でアクゼリュスの救助に来たヴァンと合流し、ヴァンに言われるがままに超振動(周囲の第七音素と自身を干渉させ、ありとあらゆるものを分解し再構築する力)を使ってアクゼリュスの障気を消そうとする。

だが、それは嘘だった。ティアの言う通りヴァンは外殻大地を滅ぼすために、今までずっとルークを騙していたのだ。ヴァンの目論み通りアクゼリュスは崩壊してしまう。遅れながらもルークの元へたどりついた仲間たちは、ティアの譜歌(歌によって音素を原動力とする譜業に対し、音素に干渉することで発生する魔術のような技術)によってなんとか助かるものの、アクゼリュスの住民を助けるまでには及ばず、町は完全に崩壊してしまう。

魔界(クリフォト)と呼ばれる地下の果てに落ちたルークたち。ルーク以外の仲間たちは、アクゼリュスの崩壊を止められなかったことを悔やむ。その空気に耐えられなくなったルークは「俺は悪くねぇぞ!ヴァン先生がやれって言ったんだ!」と叫ぶが、仲間たちはそんなルークに幻滅する。

ルークたちは陸艦・タルタロスに乗って、ユリアシティに到着する。そこでは以前もあったルークそっくりな男・アッシュがいた。アッシュはルークに吐き捨てるようにこう言った。「教えてやろうか?俺は7年前にヴァンという悪党に誘拐されたバチカル生まれの貴族なんだ。お前は俺の劣化レプリカ(クローン人間)なんだよ!」そしてアッシュはルークに向かって剣を振り上げると、ルークはショックで倒れてしまう。

崩落編

目が覚めると、ルークの意識はアッシュの身体の中に取り込まれていた。ルークが倒れている間にアッシュから「レプリカルークはヴァンがユリアの秘預言の一つ(『ルーク』はアクゼリュスと共に消滅する)を覆すために作った存在だ」ということを聞かされた仲間たち。そして仲間たちは、アッシュとともにヴァンの動向を探りに外殻大地へ。するとヴァンが次にセントビナーのという街の崩落を狙っていることが分かる。

そこでアッシュの意識から追い出され、完全に目が覚めるルーク。ユリアシティに残っていたティアに「セントビナーが危ないから、外殻大地に戻って崩落を止めたい」と頼み込むが、「どうやって止めるのよ?少しは落ち着いて自分でよく考えてから行動しなさい」と叱られる。アクゼリュスの一件で信用がないのだ。ルークは自分を変えるという決心を示すために、長い赤毛を切り落とす。

ルークとティアは、外殻大地に戻るとジェイドたちと合流し、セントビナーへ向かう。何とか住人たちを救出し、セントビナー自体は崩壊は免れたものの、魔界に落ちてしまう。ルークたちはセフィロトへ向かい、セントビナーを支えているセフィロトツリーの再生に成功するが、今度はセントビナーのあるルグニカ大陸全てに崩落の危険があることを知る。

慌てて外殻大地に戻ると、よりにもよってルグニカ大陸で戦争が始まっていた。ルークたちはまず、周辺の住民たちを避難させるために国境付近まで誘導するが、その付近も地盤沈下が始まっていた。そこでルークたちはルグニカ大陸自体を魔界に降ろすため、再びセフィロト(大地に点在するツボのようなものの中でも特に強力な10箇所のこと)に向かう。ほっとしたのもつかの間、今度はセフィロトが暴走しており、負荷に耐えられず記憶粒子を制御し、セフィロトツリー(大地を支えるエネルギーの柱)を支える装置が故障しかけていることが判明する。そこででルークたちは、ルグニカ大陸をゆっくり魔界に降ろす作戦を決行し、成功させる。それによって、戦争も一時休戦した。

しかし再びセフィロトの異常が発見され、すべてのセフィロトツリーが消える可能性があることが判明。キムラスカ王国とマルクト帝国、各国の王にオールドラントを救うため、外殻大地を魔界に降ろすことを話すと、二つの国はルークたちの説得により和平を結ぶ。そして、ローレライ教団大詠師モースや六神将に邪魔されながらも、作戦を決行する。ところが、ヴ ァンの妨害により失敗する。ルークたちは世界の崩壊を食い止めるため、外殻降下の邪魔をするヴァンを倒しに向かうのであった。アブソーブゲート(大地に点在するセフィロトの一つ)の奥でオルガンを弾いて待ち構えるヴァン。ルークたちは説得を試みるが失敗し、ついにヴァンを倒す。ヴァンは負けを認め、自らアブソーブゲートの地下深くに落ちていった。ヴァンを倒したあとルークはラジエイトゲート(大地に点在するセフィロトの一つ)にいるアッシュと協力し、外郭大地を無事降下させるのであった。

レプリカ編

ヴァンを倒して1ヶ月が過ぎた。久しぶりにティアと再開したルークは、倒したはずのヴァンと六神将が生存しているという噂を聞く。真実を確かめるべく2人はダアトヘ向かい、仲間たちと合流する。そんな中ローレライ教団の最高指導者・イオンがモースの手によってさらわれる。モースに第七譜石を詠まされたイオンは、亡くなったオリジナルのレプリカだったため、音素乖離(レプリカや完全同位体のオリジナルが徐々に体力や譜術力が失われていく現象 )を起こし消えてしまう。

一方ヴァンはローレライ(第七音素の意識集合体)を取り込み、数年前に消滅したホド周辺の島のレプリカと、大量の人のレプリカを作っていた。レプリカを作るために大量の第七音素を使ったため第七音素が活性化し、大地の液状化が始まり障気が溢れ出しオールドラント全体に再び障気が広がりつつあった。 これを消すにはルークかアッシュの超振動と、1万人のレプリカの命が必要だった。仲間たちは止めるが、ルークはレプリカたちと心中することを選び、レムの塔へ向かい超振動を使う。しかし上手くいかず、超振動は拡散してしまう。それもそのはず、ルークはローレライに託されたローレライの宝珠(ローレライの鍵(譜術の力を高める伝説の武器)の第七音素を拡散する力を持った宝珠)を自分自身に取り込んでいたのだ。それに気付いたアッシュはルークを手伝い、障気は中和され、ルークは助かった。

しかし念のため医者に診てもらうと、一時的には助かったものの、ルークは音素乖離で寿命はあとわずかだということが発覚する。ルークはその事実を隠し、ヴァンを倒すため仲間たちとエルドラント(ホドの島のレプリカ)へ向かう。ところが罠にかかり、仲間たちと離れ離れになるルーク。そしてその罠の先でアッシュに出会う。レプリカルークに居場所を取られたアッシュは、どちらがヴァンを倒すか、どちらが本物の『ルーク』なのか、存在をかけた勝負をしろと持ち掛ける。

ルークに負けたアッシュは、その場に残りローレライの剣をルークに託し、ローレライの鍵が遂に完成する。そして襲い掛かってきたヴァンの部下であるオラクル兵から自らの命を犠牲に庇い、ルークを先へ行かせる。仲間たちと合流したルークはローレライを解放するため、邪魔をする六神将を倒し、再びヴァンと対峙する。ルークたちは苦戦しながらも、ルークのローレライの鍵の力とティアの譜歌の力によって、今度こそやっとヴァンを倒し、ヴァンは音素乖離を起こし消えてゆく。そしてルークはローレライを解放するために皆と別れの挨拶、いつかまた会おうと約束をし、1人エルドラントに残り第七音素の集合体であるローレライを解放する。それによって第七音素の活性化を防ぎ、新たな障気の発生を防ぎ、オールドラントは救われた。

そして2年後のルークの成人の儀の日。成人の儀の式にバチカルへ招待された仲間たちはそれを断り、ルークとティアが出会ったタタル渓谷に集まる。ティアはルークが好きだと言ってくれていた譜歌を歌う。ティアが歌い終えるとジェイドが「そろそろ帰りましょう。夜の渓谷は危険です」と言い、皆が次々に帰ろうとすると渓谷の向こうから赤い髪の青年が歩いて来る。仲間たちがルークが帰ってきたと喜ぶ中、何故かジェイドだけは切なそうな顔で彼を見るのであった。

『テイルズ オブ ジ アビス』のゲームシステム

フレックスレンジ・リニアモーションバトルシステム(FR-LMBS)

出典: www.4gamer.net

テイルズオブジアビスの戦闘システムは、『フレックスレンジ・リニアモーションバトルシステム(FR-LMBS)』と呼ばれ、これは『テイルズオブシンフォニア』の『マルチライン・リニアモーションバトルシステム(ML-LMBS)』を改良したものである。

ラインを無視して3Dフィールドを移動できるフリーラン、術の発動場所を任意に指定できるフリーターゲット、フィールドに発生する属性の力場上で特定の技を使う事で技が変化するFOF(フィールドオブフォニムス)などが特徴。それ以外に、オーバーリミッツの任意発動が可能になるなど自由度が増している。キャラがアイテム使用を提案し、却下しなければ自動的に使用する、アイテムリクエストという機能もある。

C(キャパシティ)・コア

装備アイテムの一つ。C・コアを装備していると、レベルアップの際、能力値の上昇幅が増大する。C・コアによって上がる能力と上昇値が異なる。後述のADスキルの習得条件にもかかわるアイテム。全部で30種類存在する。

AD(アディショナル)スキル

キャラクターに特定の能力を付加するシステム。レべルアップ、またはC・コアの能力値のレベルアップボーナスが一定の値に到達することで習得できる。『バックステップ』や『フリーラン』のようにキャラクターの行動の幅を広げるものから、『EXPプラス』のようにボーナス効果を与えるものまで多種多様にある。

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