テイルズ オブ エクシリア(Tales of Xillia、TOX)のネタバレ解説まとめ

『テイルズ オブ エクシリア』とは、2011年にPlayStation3用タイトルとしてバンダイナムコゲームスから発売されたRPG。同シリーズの15周年記念作品である本作は、シリーズ初のダブル主人公を採用し、同シリーズのキャラクターデザインでお馴染みの藤島康介、いのまたむつみが本作のキャラクターデザインを担当。精霊マクスウェルが創造し、人間と精霊が共生する世界リーゼ・マクシアを舞台に、創造主と同じ姓を名乗る謎の女性ミラ=マクスウェルと、医師を志す青年ジュード・マティスの世界を救う物語が描かれる。

『テイルズ オブ エクシリア』の概要

タイトル画面

『テイルズ オブ エクシリア』はテイルズシリーズ初のPlayStation3用オリジナルタイトルとして2011年9月8日に発売。マザーシップタイトル13作目にして15周年を記念したナムコ・テイルズスタジオ制作、バンダイナムコゲームス販売によるRPG作品である。

エクシリアのオープニング

OP主題歌には浜崎あゆみの「progress」を起用。本作のアニメーションは、これまでテイルズシリーズのアニメーションを手掛けてきた「ProductionI.G」に代わり、OVA版『テイルズ オブ シンフォニア』や、シフト制作・バンダイナムコ販売の人気作品『GOD EATER』のアニメーションを制作した「ユーフォーテーブル」が本作のアニメーション制作を担当している。アニメーションの評価はとても高く、アニメ情報誌『Newtype』が開催した「第1回アニメアワード ゲームオープニングアニメーション賞」を受賞している。

出典: doragonbaby.com

本作のジャンル(テーマ)は「揺るぎなき信念のRPG」。最大の特徴はシリーズ初となるダブル主人公を採用していることだ。これまで同シリーズで数多くのキャラクターデザインを手掛けてきた藤島康介、いのまたむつみが本作のメインキャラクターのデザインを担当しており、男性主人公のジュード・マティスを藤島康介が、女性主人公のミラ=マクスウェルをいのまたむつみがデザインしている。選んだ主人公の視点でストーリーが展開し、ジュード編とミラ編の2種類のストーリーを楽しむことができる。

出典: tox.namco-ch.net

本作の戦闘システムには、前作のグレイセスで好評だった「SS-LMBS」をベースにアレンジを加えた「DR-LMBS(ダブルレイド・リニアモーションバトルシステム)」を採用している。DR-LMBS最大の特徴である戦闘中に仲間とペア(タッグ)を組んで連携を行う「リンクモード」は、仲間とリンクすることで挟み撃ちするなどペアならではの戦いができるほか、ペアと協力して放つ術技「共鳴術技」やペアを補助する「パートナー固有サポート」など仲間との連携で戦闘を有利に働かせることが可能だ。また本作ではレベルアップによるステータス成長の概念はなく、レベルアップで得たポイントで術技やスキル、ステータスの上昇などプレイヤーの好きなようにキャラを成長させることができる。

出典: jin115.com

エクシリア初週のランキング

発売時の出荷本数は15周年記念作品ということもあって50万本以上と好調な滑り出しとなった。しかし、本作を遊んだユーザーからの評判はあまり芳しくなく、口コミや中古価格の大幅な値崩れで販売本数が伸び悩んで最終売上は約67万本にとどまってしまう。出荷本数が77万本だったためヒットはしたものの10万本近くの在庫を抱えてしまう結果となった。ただ決して駄作というわけではなく、過去に発売されたマザーシップタイトル「ヴェスペリア」「グレイセス」が良作だったことと、15周年記念作品という期待があったがゆえの評価である。

好評だった点。
●キャラグラフィック、街背景、アニメーションの完成度の高さ。
●ロードの短さ、ワールドマップ移動、ボス戦リトライなど全体的に遊びやすいゲーム設計で、とても快適にプレイできる。
●ゲーム内で入手できるアタッチメントが豊富で、見た目のカスタマイズ性が高い。
●3章までのシナリオ・演出が定評。

不評な点。
●全体的を通してシナリオが短い。特に終盤の4章が急展開すぎてユーザーが困惑するほど。
●ミニゲームなどのお楽しみ要素がない。
●両主人公のシナリオに歯抜け部分が多く、片方を補完する説明も少ない(特にミラ編)。
●両主人公を遊んだとしても登場人物の掘り下げ不足やシナリオに不明な点が一部あり、攻略本や資料集などの書籍で補完されている。
●後半に訪れる広大な別世界の街が1ヶ所のみ(街の行動範囲も狭い)。
●ダンジョンマップ・BGM・敵キャラクター・隠しダンジョン(マップ&ボス両方)の使いまわしなど手抜きが多い。
●シリーズ恒例の料理システムの廃止。
●闘技場がシングルのみで、本作のリンクを活かしていない。シリーズ恒例の乱入キャラが登場しない。
●自由に育成可能なリリアルオーブだが、攻略するにはある程度バランスよく成長させる必要があり、Lv99で全部解放できるため最終的に行き着く先は一緒。
●BGMのデキが悪い。ただし両主人公の専用戦闘BGMに関しては評価が高い。
●殆どの衣装・髪型が限定・有料DLコンテンツ。
●AIの悪化。
●ボス戦でコンボを長く続けられない(ボス戦の無限コンボ防止策。コンボ中に「!」が出て、コンボを強制中断して抜けられてしまう)。
●シリーズ恒例の秘奥義が単独では発動できない上、手間の割には威力が低めの設定(決して弱いわけではない)。
●マルチプレイ(プレイヤー同士の操作)ではリンクが使用できない。

『テイルズ オブ エクシリア』のあらすじ・ストーリー

テイルズシリーズ初のダブル主人公システム。先述「選んだ主人公の視点でストーリーが展開」と記載したが、ストーリーの軸はジュードが中心となっているため、最初にミラ編から始めると重要な場面が一部抜け落ちてプレイヤーは置いてきぼりを食ってしまうことがある。ここではジュード編のシナリオをメインにミラ編のシナリオを付け加えてあらすじを紹介する。

なおストーリー全体の約8~9割が共通だが、ミラ編の方が少しだけ短めになっている。例えばジュード編の開始時では、ミラと出会うまでのあいだに医学校での会話のやりとりのほか、所々で精霊術がおかしい、精霊に何か影響が出ていると思わせる演出があるが、ミラ編では研究所に侵入する1歩手前のシーンからのスタートとなる。

また両キャラのストーリーの大きな違いとしてミラの死亡後が挙げられる。物語中盤でミラが死ぬのだが、ミラ編ではミラが完全復活するまでミラ視点で独自のストーリーが展開していく。一方ジュード編サイドでは、裏切った仲間による襲撃から始まり、ジュードが自分の使命を導き出すまでの過程や本物のマクスウェルとの対立など、物語に関わる重要なイベントが数多ある。また、巫女のイバルや四象刃のプレザとアグリアといった主要人物との最後の戦いはジュード編でしか発生せず、ミラ編から始めるとプレイヤーの知らぬ間にイバルが放浪の旅に出てしまい、プレザとアグリアが死んだことを終盤のサブイベントで知ることになる。

1章

ジュードに忠告するミラ

全精霊を統べる精霊の主マクスウェルが創造した人と精霊が共生する世界リーゼ・マクシア。人から生成されるマナを精霊が受け取り、その見返りとして人々は精霊から精霊術を借りることで世界は成り立っていたが、近頃精霊術の失敗事故が頻発するなどリーゼ・マクシアに異変が起き始める。

ラ・シュガルの首都イル・ファンの医学校に通う医学生ジュード・マティスは、ラ・シュガル軍から要請で出向したハウス教授を迎えにラフォート研究所を訪れるが、警備員に教授はもう帰宅したと追い返されてしまう。研究所に入れず途方に暮れていたジュードは偶然にも研究所の一部を破壊して侵入しようとしている女性を目撃する。女性に近寄ると、女性はジュードにおとなしく帰るよう忠告をして研究所の中へと消えていった。ジュードは行方知れずのハウス教授を探すべく、女性がこじ開けた入口から研究所の中へと侵入するのだった。

●精霊
それぞれの元素(属性)を司る霊体。
●マナ
人間や精霊にとって大切な生命の源。人間も精霊もマナが枯渇することで命を落とす。
●精霊術
精霊が扱える魔法のようなもの。
●ラ・シュガル
リーゼ・マクシアに存在する二大国家の一国。

助けてくれた謎の女性(ミラ)に名前を尋ねるジュード

ジュードは研究所内で、人間から致死量のマナを搾取する人体実験を目撃。ハウス教授もマナを搾取する装置の犠牲(※1)となってしまう。この時、ラ・シュガルにスパイ潜入(※2)していたア・ジュール幹部四象刃のアグリアに襲われてピンチに陥るが、間一髪のところで先程の女性に助けられる。女性の名はミラ・マクスウェル。現在リーゼ・マクシアでは精霊が大量に消失する事件が起こっていた。ミラはこのラ・フォート研究所が精霊消失の原因だとにらみ、研究所に侵入して内部を調査していた。

※1.ハウス教授はジュードの目の前で肉体ごと消滅して死亡した。
※2.この時点ではアグリアの正体はまだ明かされていない。研究所の関係者だと思わせる演出だが、スパイ活動を匂わせる演出も所々ある。

●ア・ジュール
リーゼ・マクシアに存在する二大国家の一国。ラ・シュガルとは敵対関係にある。
●四象刃(フォーヴ)
ア・ジュール王に仕える少数精鋭部隊。

クルスニクの槍を起動させたアグリア

研究所内部で軍事兵器「クルスニクの槍」を見つけたジュードとミラ。クルスニクの槍に微精霊を犠牲に精霊術を放てるようになる装置「黒匣」の技術が取り入れられていたため、ミラはクルスニクの槍が精霊の大量消失の原因だと確信する。さっそくミラはクルスニクの槍の破壊を試みるが、先刻ミラに倒されたことでプライドが傷つき半狂乱したアグリアの手によってクルスニクの槍が暴走。周囲のマナが急速に吸収されてゆく。

●黒匣(ジン)
周囲の微精霊のマナを吸収して放てる擬似精霊術装置。本来リーゼ・マクシアに存在しない技術で、リーゼ・マクシア内ではごく一部の人間しか存在を知らない。なお黒匣に吸われた微精霊は消失する。

クルスニクの槍の犠牲となった四大精霊

ミラはクルスニクの槍のカギを抜いて暴走を止めるが、その代償として使役する四大精霊をクルスニクの槍に吸収されてしまう。破壊する手立てをなくしたミラとジュードは施設を脱出するも軍事情報の目撃及びカギを盗んだことでお尋ね者となって指名手配された。

●四大精霊(しだいせいれい)
微精霊の上位種である大精霊。その中の火・水・風・地の4元素を司る大精霊のことを指す。

兵士を倒してジュードを助けたアルヴィン

四大精霊が召喚できなくなったミラは、より高度な召喚儀式で四大精霊の召喚を試すべく精霊の里ニ・アケリアへと目指す。海停(港)でラ・シュガル軍の警備兵が待ち構えていたが、フリーの傭兵アルヴィンに助けられ、無事ア・ジュール行きの船へと乗り込む。ア・ジュールへとたどり着いたミラたちは、仕事を探していたアルヴィンを助けてもらったお礼も兼ねて護衛として雇う(※3)。

※3.アルヴィンがミラたちを助けた理由は、軍に追われていたのでカネになると思ったから。ニ・アケリアまでアルヴィンに護衛を頼み、報酬はニ・アケリアで支払うこととなった。

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