トリック(TRICK)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『TRICK』とは、テレビ朝日系列で放送されたミステリードラマ。2000年にシーズン1、2002年にシーズン2、2003年にシーズン3が制作・放送された。シーズン1と2は深夜帯の放送にも関わらず人気は絶大で、テレビドラマの放送が終わった後もスペシャルドラマや劇場版が制作され、実に14年も続いた。マジシャンと物理学者の男女バディが、インチキ霊能力者のトリックを暴き、事件を解決に導くストーリー。ゆるくコミカルな場面とシリアスな展開のギャップが魅力的なドラマである。

『トリック』の概要

『トリック』とは、堤幸彦監督によるミステリードラマ。2000年に第1シリーズ、2002年に第2シリーズ、2003年に第3シリーズが制作され、第1、第2シリーズは「金曜ナイトドラマ」の枠、第3シリーズはゴールデンタイムで放送された。
主演は仲間由紀恵と阿部寛。野際陽子、生瀬勝久などが脇を固める。
売れないマジシャン山田奈緒子(やまだなおこ)と物理学者の上田次郎(うえだじろう)のバディという風変わりな組み合わせで、超常現象や、不可思議な事件のトリックを解明していく。刑事の矢部はシリーズを通して出演しており、部下に第2シリーズまで登場する石原、第3シリーズに菊池、新作スペシャルに秋葉と変更されている。
ミステリーということもあって後味の悪い悲しい結末を迎えるエピソードもあるが、パロディや小ネタ、気の抜ける効果音などが随所にちりばめられており、そのギャップに魅力を感じる人も多い。そういったことを実験的に始めたドラマのため、撮影時間がとても長かったとのこと。さらに主演の仲間由紀恵は、マジシャン役を演じるにあたり手品の猛特訓をしたのだが、それが嫌で仕方がなかったと語った。
シリーズは2000年の第1シリーズ、2002年の第2シリーズ、2003年の第3シリーズの全3作、2005年に『TRICK新作スペシャル』、2010年に『TRICK新作スペシャル2』、2014年に『TRICK新作スペシャル3』が制作された。『新作スペシャル3』では、放送前日に公開された劇場版に繋がるキーワードが各所に散りばめられている。更に、劇場版が2002年11月に『トリック劇場版』2006年6月に『トリック劇場版2』2010年5月に『劇場版TRICK霊能力者バトルロイヤル』2014年1月に『トリック劇場版ラストステージ』が東宝配給で公開され、2000年の第1シリーズ放送開始から14年後にシリーズが完結した。
他にも、シリーズ全編に登場する公安部所属の警部補である矢部謙三(やべけんぞう)を主人公としたスピンオフドラマ『警部補矢部謙三』が、2010年に第1シリーズ、2013年に第2シリーズ、2017年に第3シリーズの全3作放送されている。

『トリック』のあらすじ・ストーリー

第1シリーズ

自称売れっ子マジシャンの山田奈緒子(やまだなおこ)は、見世物小屋の仕事をクビになってしまう。家賃も払えず困窮していたところ、物理学者の上田次郎(うえだじろう)が雑誌に掲載した記事を目にした。そこには「本物の超能力者には賞金を出す」と書かれており、奈緒子は得意のマジックで上田を騙し賞金を得ようとする。

母之泉

母之泉に到着した上田(左)と奈緒子(右)

他人の心が読める透視能力を持った老婆・霧島澄子(きりしますみこ)は「母之泉」という新興宗教の教祖をしている。「その宗教にのめり込んだ娘の、大森美和子(おおもりみわこ)を連れ戻してほしい」という依頼を受けた上田は、本物の霊能力者を探し出し、霧島澄子に対抗しようとしていた。そこに「本物の超能力者には賞金を出す」という記事を見て現れた奈緒子が、封筒に入れたコインを封筒を破らずに取り出す手品を披露する。奈緒子が本当の超能力者だと信じた上田は、奈緒子が滞納していたアパートの家賃を勝手に支払い、金を返すか母之泉に同行するかを迫り、金を返す当てのない奈緒子は渋々同行した。
霧島澄子の透視能力は、封筒に悩みを描いた紙を入れ、封筒を開けずに中身を読むことができるというもの。奈緒子は、それはトリックで説明できるといい、アルコールで表面を濡らし透けた文字を読んでいただけだと見抜いた。
美和子を母之泉から連れ出すことに成功し、信者たちに追われた先にある漁師の民家に匿われる。その民家の住人は、過去に息子が母之泉に入会した後、呪われて命を落としていた。その夜、奈緒子と上田は、美和子に危害が及ばぬよう寝ずの番をしていたが、翌朝冷たくなった美和子が発見された。
再び霧島澄子に対決を挑んだ奈緒子は、信者の目の前で霧島澄子の能力のトリックを見破ることに成功した。霧島澄子は「いつかこうなる運命だった」といい、自ら毒を飲む。死の間際、霧島澄子は知りえない奈緒子の過去の出来事を読み取り「あなたのお父さんは本物の霊能力者に殺された。いずれあなたの前にも表れ、その人に殺される。」そう言い残し、霧島澄子は絶命した。

まるごと消えた村

前回の事件が終わり、もう2度と会うことはないと別れた奈緒子と上田だったが、ある日奈緒子が自宅に帰ると上田が待ち構えていた。また新たな不可解な事件の協力を仰ぎに来たのだった。
どんなものでも一瞬にして消してしまう力を持った男・ミラクル三井(みらくるみつい)が宝女子村の住人全員を消してしまったという。第一発見者の警官・前田とともに村へと訪れたのだが、民家の食卓には食事の用意がしてあったり、扇風機が回っていたりと、人間だけが忽然と消えていた。村を捜索していると突如ミラクル三井が現れ、物体を消す能力を信用しなかった奈緒子たちに対し、目の前で警官の前田を消してしまう。更に、翌日上田の姿も見えなくなっており、押し入れの中から頭部が消えた上田らしき遺体が発見される。
奈緒子と矢部は身の危険を感じ、一旦村から脱出しようとしたが、村と外界を繋ぐ唯一の橋が消えていた。その後、奈緒子の目の前で矢部も消されてしまう。奈緒子が村の民家に戻ると消えたはずの上田がおり、誰かに連れ去られ監禁されていたところを村人の女性に助けられたのだという。上田だと思われた遺体は別人のものだった。
奈緒子と上田が手がかりを探して森を歩いていたところ、本来通ってきた道は木や葉で巧妙に隠されており、進んでみると消えたはずの橋が復活していたことで、消失マジックの解決にたどり着くのだった。
実は消えた村人は消えておらず、消えたふりをして奈緒子たちを監視していた。村では25年に1度、災いを避けるために、幼い子供を毒ガスが充満する石櫃に閉じ込めるという生贄の儀式をしていた。警官の前田は、着任当日に偶然生贄の儀式を見てしまい村人に殺され、別人が前田に成りすましていたのだ。人物や物体の消失も、隠れていた村人がグルになり、消えたように見せかけていた。ミラクル三井は宝女子村の出身であったが、過去に村から迫害されており、村人に復讐をしようと村に戻ってきた。元々思い込みが激しく、周りに乗せられ自身の超能力を信じている三井と、その三井の復讐心が村人に利用されただけだった。誰からも能力を信じてもらえなかったミラクル三井は「最後にとびっきりの者を消して見せましょう」と高見台から飛び降り、命を絶った。

パントマイムで人を殺す女

上田は公安の警部補である矢部から、黒坂美幸(くろさかみゆき)の監視を依頼された。黒坂美幸は霊能力で人を殺せると言い、監視の下、3人の殺人を実行してみせるという。たまたまその場に居合わせた奈緒子を家賃5か月分で釣り、共に黒坂美幸を一晩中監視することとなった。
黒坂は、その場にいない梅木隆一(うめきりゅういち)を絞め殺すと宣言し、架空のベルトで首を絞めるパントマイムを披露する。そして、梅木を殺したと言い、「嘘だと思うなら、この先にある崖の下を探してみてください」と告げた。半信半疑で上田が現場に向かうと、崖の下に梅木の銃殺体が見つかった。奈緒子は、あらかじめ殺害していた梅木の遺体をトラックの屋根に乗せ、カーブを利用し崖の下に落としたという推理をするが、現実的ではないと黒坂に論破されてしまう。さらに、梅木殺しの凶器のベルトからは黒坂の指紋が、被害者の手には黒坂の髪毛が握られていたため、黒坂の犯行を裏付けることになった。
黒坂は次に、竹下文雄(たけしたふみお)を殺すと宣言し、何もない空間に向かいナイフを突き刺すパントマイムを披露する。返り血を浴び、全身が真っ赤に染まった黒坂は、竹下文雄を殺したという。そして実際に、全身めった刺しにされた竹下文雄の遺体が発見されるのだった。黒坂が浴びた返り血も、凶器の形状も検視結果と一致し、さらに目撃者も現れた。目撃者の老婆は、黒坂を見るなり、この女に間違いないと断言し、共犯者がいるという線は消えた。だが、上田は黒坂が双子で、もう1人が実行犯だと推理する。本人に確認すると、あっさりと双子だと認めたが、妹の洋子(ようこ)は犯行に関与していないと言う。その証拠として、洋子も共に監視された状態で、最後のターゲットである松井一彦(まついかずひこ)を殺すと宣言する。
矢部は松井とコンタクトを取っており、身の危険を感じたらすぐに電話するよう伝えていた。黒坂が松井を架空のライフルで射殺しようとしたとき、松井から着信があり、黒坂のパフォーマンスに合わせ、電話口から銃声が鳴り、松井は殺された。しかしそれは、あらかじめ松井を殺して、その際に録音していた音声を、殺害のパフォーマンスを行う時間に合わせてパソコンから矢部に電話がかかる設定にしておいたというトリックだった。
黒坂姉妹は、これまで殺害した3人に父を殺された過去があり、復讐のため3人の命を奪うことを決意する。梅木と竹下は、姉の黒坂美幸が監視されている間に妹の洋子の洋子が殺害。洋子は、松井も自分が殺したと姉を庇うが、実際は姉の美幸が殺害しており、口封じのため洋子に毒を飲ませ殺害した。

千里眼の男

ある日奈緒子は、アパートの大家さんから「びっくり人間コンテスト」のチラシを渡された。優勝賞品は温泉宿1泊旅行の招待券がもらえるとのことで、優勝して旅行券をプレゼントしてほしいことを仄めかされる。
びっくり人間コンテストの審査員には上田がおり、偶然にも鉢合わせることとなった。レベルの低い参加者の中で、優勝を確信した奈緒子だが、最後に千里眼を持つ男・桂木弘章(かつらぎひろあき)が現れる。桂木は仕切りの向こうの見えないはずの数字を千里眼で見事言い当て、会場の空気を掻っ攫う。しかし、その実態は、病気の子供や老人たちを騙し、高額な商品を売りつける悪徳業者だった。桂木に騙されたという老人が、上田と奈緒子にインチキを暴いてほしいと依頼する。しかも、依頼料として伊香保温泉2泊3日の宿泊券を渡してきた。コンテストで優勝することはできなかったため、これをアパートの大家さんに渡そうと思い老人の頼みを引き受けることにした。
桂木のトリックを見破るべく挑むが、逆に奈緒子の部屋の間取りを千里眼で当てられてしまい敗北する。しかし、奈緒子の部屋の間取りを言い当てられたのは、桂木のグルの宅配業者に扮した男が部屋の中を覗き見したのだと気づいた。そこで、上田を囮にし、桂木に上田の家の間取りを透視するよう仕向けるのだった。案の定宅配業者が上田の自宅に現れ、桂木に連絡を取らないよう気絶させ縄で縛り監禁した。その状態で、桂木の事務所に行くと、平然と間取り図を描いて見せた。さらに、上田の部屋にある置物や配置まで事細かに言い当て、またもや撤退することになる。グルだと思っていた宅配業者は、本物の宅配業者だった。
桂木が描いた間取り図と、実際の上田の部屋を見比べていたとき、あることに気づく。上田の部屋のテーブルの上には、橋のオブジェが配置されていたのだが、桂木は「テーブルの上に箸がありますね」と言っていた。実は、桂木の秘書が上田の部屋の向かいのビルから中を覗き見て、電話で桂木に詳細を伝えていたのだが、秘書は関西弁を使うためイントネーションが違い、別の意味として伝わってしまったのだった。

黒門島

16年前、有名なマジシャンだった奈緒子の父・剛三(ごうぞう)は、脱出マジックの練習中に失敗し他界した。そんな父から奈緒子の元に電話があったのだ。さらに「あなたの未来を知る者」から予知能力を示唆する手紙が届き、奈緒子の周りで何かが動き始めていた。手紙の差出人は「予知能力ブラザーズ」と名乗り、奈緒子の母・里見の出身地である黒門島からきたという。
兄は黒津次男(くろづつぐお)、弟は黒津三男(くろづみつお)と名乗り、黒門島は現在、巫女の力を持つ里見が島から逃げ出したせいで危機に直面しており、里見と同じ力を持つ奈緒子に力を貸してほしいと言うのだった。1度は断るものの、あるきっかけで父の死の原因は自分だと気が付いた奈緒子は黒門島へと向かうこととなった。
島に上陸した奈緒子は視界がぐらつき、その場に座り込んでしまう。朦朧とした意識のまま、無意識に口から島の言葉を発し、枯れた花に触れると花は蘇った。その後、島の本家の長男・黒津元男(くろづもとお)とのまぐあいの儀式の際、奈緒子は隙を見て逃げ出し、島中の人間から追われることとなった。もう逃げ場はないと諦めかけた時、島まで追いかけてきた上田と再会する。
上田が脱出用のボートを探しに行っている間、奈緒子は洞窟の中で身を隠していたのだが、そこに元男が現れた。連れ戻しに来たのかと思ったが、元男は「見逃してやる」と言う。元男が言うには、次男と三男は黒津家の分家だが、島を乗っ取る計画をしている。黒津本家に伝わる数枚の木の札と、奈緒子の巫女の力が揃えば「シニカミの秘密」が解き明かされるらしい。その秘密とは「120年に1度、東の海よりシニカミは現れる」というもの。
シニカミは、島の言葉でゼニカメ=銭の入った瓶、つまり財宝を意味する。木札を順番通り並べると、宝の地図になるという。財宝を独り占めするため、次男と三男は、元男を殺し木札を奪ったが、奪った木札はダミーで、本物は元男が上田に預けていた。たまたま、休暇で島に遊びに来ていた矢部に、次男と三男は逮捕されることとなった。
翌日、奈緒子と上田は財宝を探しに向かう。地図で示された場所は、120年に1度、3時間だけ現れる陸地。宝らしきものを見つけ掘り起こすが、そこには「宝は争いの元になるのですべて処分した」と書かれた石碑があるのみだった。

第2シリーズ

奈緒子は相変わらず売れないマジシャンで、ステージに立つものの客はいない。上田は助教授から教授になり、それまでの出来事をもとに『どんと来い超常現象』という本を出版していた。ある日上田から奈緒子に「温泉に行こう」と電話がかかってきたのだった。

六つ墓村

六つ墓村の手毬唄を歌う謎の老婆・梅竹(左)、上田(中)、奈緒子(右)

六つ墓村で「水上荘」という旅館を営んでいる田島松吉(たじましょうきち)が、様々な超常現象を解決してきた上田の元を訪ねてきた。毎年1月11日に旅館で死人が出ると言い、上田に当日泊まりに来てその謎を解き明かしてほしいという依頼をする。その村では、400年程前に戦から逃げ延びた6人の落ち武者が、財宝欲しさに六つ墓村の村人に騙され殺されたという逸話があった。村に伝わる手毬唄を解読すれば、財宝の在りかがわかるという。
上田は奈緒子を「温泉旅館へ行こう」と誘い出し、訝しがる奈緒子を連れ六つ墓村へ向かった。宿泊先の水上荘では、背中わらしが出る部屋、1月11日に血の涙を流す落ち武者の掛け軸、6人いるはずの落ち武者が5人になる屏風など、不可解な現象が起きると言う。そこには、毎年この時期に訪れている県議会議員の亀岡善三(かめおかぜんぞう)と秘書の鶴山、そして事件の謎を聞きつけ訪れた推理作家の栗栖禎子(くりすていこ)とアシスタントの藤野も宿泊していた。
その日の晩、日付が変わり1月11日になった直後、全員の前で栗栖の携帯電話がなった。設定した覚えのない手毬唄の着メロが流れたことで、落ち武者の祟りだと村人が言う。落ち武者に怯える栗栖を守るため、上田と奈緒子は部屋の前で見張っていたのだが、栗栖は部屋の中で死んだ状態で見つかった。その後、アシスタントの藤野の携帯電話からも同様に手毬唄の着メロが流れ、全員が見ている前で急に苦しみ絶命する。
調査を行うと、栗栖が宿泊した部屋には二酸化炭素が充満する仕掛けがあり、栗栖はガスにより死んだとわかった。手毬唄の着メロは、アシスタントの藤野の仕業で、日ごろから栗栖に虐げられていた鬱憤を晴らすため、ほんのイタズラ心でやったことだった。犯人はそのことに気づき、落ち武者の祟りに見せかけるため、同じ手口で着メロを鳴らし、藤野に毒を入れた水を飲ませ殺害する。
旅館にある背中わらしの部屋も栗栖が死んだ原因と同じく、二酸化炭素が充満して息苦しさを覚え、後ろから首を絞められているように錯覚するという仕掛けだった。血の涙を流す落ち武者は、1月11日の日の角度がちょうど落ち武者の目に集まることで、目の裏側の赤い蝋が溶けていた。そして、6人いるはずの落ち武者が5人になる屏風は、実はスライド式になっており、ちょうど1人隠れるように動かすことができるというものだった。それらの細工を施し、栗栖と藤野を殺害したのは、県議会議員の亀岡と秘書の鶴山だった。5年前、亀岡は六つ墓村開発の際、賄賂を受け取っていた。当時の秘書であった川島が、そのことを告発しようとしたため、事故に見せかけ殺害。
川島は身の危険を感じていたのか、手毬唄の謎が解けたときに、亀岡の汚職事件も発覚するような仕掛けをしていた。手毬唄の謎が解明されれば、亀岡の政治家生命も断たれてしまうため、亀岡と鶴山は毎年1月11日に旅館を訪れ、謎を解明しそうになった人物を殺害していた。依頼者の田島も共犯で、偉い物理学者の上田に、落ち武者の呪いは本物だったと証明してもらえば、汚職事件の発覚もなくなると思ったためだった。川島が隠していた汚職事件の証拠は大量の受領書で、落ち武者の掛け軸の裏に隠されていた。

100%当たる占い師

奈緒子はその日、人にぶつかり、小銭を落とし、水をかけられ、犬にも吠えられる。とことんついていない日に回した福引で、なんと1等の米俵を引き当てた。自宅に帰ると上田が来ており、100%当たる占い師・鈴木吉子(すずきよしこ)の調査に協力するよう迫られる。断る奈緒子だが、実は商店街の福引では1等の金の玉は入っておらず、奈緒子がインチキをして1等を騙し取ったことを指摘した。弱みを握られた奈緒子は渋々協力することになった。
調査とは、占い師の鈴木が言ったことと逆のことをするというもの。「帰る途中の石段は昇ってはいけない。昇ると大事なものを失う」と告げられた奈緒子が石段を昇ると、傍で隠れて見ていたはずの上田の姿はどこにもいなくなっていた。消えた上田を探し現場に訪れた奈緒子と矢部は、そこで出会った信者の長部の連れとして、鈴木吉子の元へ乗り込むのだった。
鈴木吉子は、信者を自宅に集め、寄付金や貢物を集めていた。時間の穴と呼ばれる穴を通り未来を見ることができると言い、あらかじめ録画していたビデオ映像で未来予知を披露する。7日前に収録したそのビデオで、当日起こった演歌歌手の重体のニュースを言い当ててしまう。必ず何か仕掛けがあると思った奈緒子は再びビデオを確認すると、一瞬口元が隠れた場面で早口になることに気づく。本来収録されていた「東名高速で渋滞」という部分を「心筋梗塞で重体」と差し替えていただけだった。
ビデオのトリックを見破った奈緒子は、長部を説得するが、長部は全財産を持って鈴木吉子の元へ向かう。その時、微かに上田の声が聴こえ、やはり上田も近くにいるのだと確信した。奈緒子と矢部は、鈴木吉子の屋敷の使用人である大内マツ(おおうちまつ)から、このあたりに伝わる神隠しの伝説を聞く。昔、少女が消えてしまうことが何度かあり、捜索しても見つからなかったのに、しばらくするといつの間にか戻ってくる。どこへ行っていたのかと尋ねると、明日の世界へ言っていたと答え、明日起こる出来事を口にし、実際にその通りになったという。その少女も時間の穴を通って未来に行っていたというのだ。
時間の穴を探しに外に出た奈緒子と矢部は、実際に時間の穴を目の当たりにした瀧山という男と出会い、手を組むことを提案された。瀧山は、鈴木吉子が毎晩こっそりどこかへ出かけており、後をつければ時間の穴がわかるかもしれないという。
神隠しの伝説を教えてくれたマツが、奈緒子に手紙を届けに来た。手紙の差出人は上田で、手紙には、時間の穴捜索の協力を依頼され、依頼してきた男は死ぬと予言されていた。
その晩、瀧山は計画通り鈴木吉子の尾行開始し、奈緒子と矢部は無線機で連絡を取り合い、様子を見守る。鈴木吉子が入っていったという小屋に潜入した瀧山は、無籍から聞こえた叫び声を最後に姿を消した。翌日、明るくなってから小屋の捜索に訪れると、持ち去られた箱は元通りになっており、瀧山の死体を見つける。
奈緒子は、自分も未来が視えるといい、鈴木吉子に直接対決を挑む。水の入った3つのコップと、致死量の毒を用意し、1つだけにその毒を入れ、安全なコップを選ぶというもの。本当に未来が視えるのなら、毒の入ったコップを回避できるはずだ。鈴木吉子は、奈緒子が毒が入っていると予想したコップの水を飲み干し、完全に敗北した。信者たちに詰め寄られた奈緒子は、明日の天気、ごはんがお金に変わる、時計の針が逆回転する、炊いたご飯が生米に戻る、鎧武者が歩き出すといった口から出まかせの予言をする。すると全て、本当にその通りのことが起こる。予言を現実にしていたのは、上田の仕業だった。上田が奈緒子に宛てた予言の手紙も、マツに何も書かれていない手紙を渡し、事件が起こった後にそのことを書いた手紙と差し替えた。上田が隠れて別行動していた理由は、危なくなったら1人で逃げようと思っていたからだった。
信者に見つかった奈緒子たちは、鈴木吉子の秘書である清水の協力の下脱出を図ったが、清水の目的は、全財産が入った長部のバッグだった。それを盗んで逃げようとしたところ、鈴木吉子に殺される。実は長部は、わざとそのバッグを清水に盗ませ、裏切った清水を鈴木吉子が殺すように仕向けていた。長部は鈴木吉子の信者ではなく、婚約者を殺されたため2人に復讐をしようとやってきていた。
そこにマツが現れ、孤児となった鈴木吉子を引き取った、育ての親だと言う。マツは、鈴木吉子が騙してきた信者に対し、自分の命を持って詫びると告げ、毒の入った水を飲み干し血を吐いて倒れる。
鈴木吉子は奈緒子に、再び毒の入ったコップでの勝負を持ちかけ、長部も立候補し3人で勝負をすることに。コップの細かいキズに気づき、奈緒子はただの水を引き当てる。次に長部が水を飲むと、苦しみだし倒れ込んだ。鈴木吉子が、最後に残ったただの水が入ったコップの水を飲み干すと、血を吐いて苦しみだす。実は、長部は鈴木吉子を陥れるため、毒水を飲んだ演技をしていた。鈴木吉子は毒により死亡した。

サイ・トレイラー

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『コンフィデンスマンJP -ロマンス編-』とは2019年に公開された、詐欺師をテーマにした映画作品。東京ドラマアウォードなどの賞を受賞した、総合視聴率15.1%の人気テレビドラマを映画化した1作目。大ヒットした痛快エンターテインメント映画で、ダー子、ボクちゃん、リチャードの3人のコンフィデンスマン(信用詐欺師)が、悪い奴から詐欺で大金を巻き上げるストーリー。今回のおさかな(ターゲット)はラン・リウ。恋愛詐欺師のジェシーと日本のゴットファザーの赤星も加わり、香港を舞台にコンゲームを繰り広げる。

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仮面ライダージオウ(Zi-O)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

仮面ライダージオウ(Zi-O)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

仮面ライダージオウは、平成仮面ライダーシリーズ最後の作品である。2018年9月2日から2019年8月25日、毎週日曜日朝9時から9時30分のニチアサとして、テレビ朝日系列で放送された特撮作品だ。制作は東映、全49話放送。過去の平成仮面ライダーシリーズにおいて、仮面ライダーの変身者やヒロインなどのメインキャストがゲスト出演し、大きな話題となった。高校生である常磐ソウゴは仮面ライダージオウに変身し、未来を切り開く。

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マスカレード・ホテル(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

マスカレード・ホテル(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『マスカレード・ホテル』とは、東野圭吾が書いた人気小説『マスカレード・ホテル』を原作とした大ヒット映画である。木村拓哉主演の映画で、長澤まさみや小日向文世、渡部篤郎など豪華キャストがそろっている。物語は予告連続殺人事件の捜査のために、警視庁の刑事たちがホテル・コルテシア東京に潜入捜査をする。エリート刑事の新田はフロントクラークとして同じホテルの仕事をする山岸と共に、次々とホテルに来る怪しい宿泊客の対応をしていく。誰が殺人事件を起こそうとしている犯人なのかを突き止めていくミステリー映画。

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SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜(ドラマ・映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜(ドラマ・映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』とは、超能力などを使った特殊な事件を捜査するために設立された、未詳事件特別対策係を舞台にした刑事ドラマ及び原作をもとにした映画である。IQ201の天才刑事と警視庁特殊部隊 (SIT) 出身の捜査官が特殊能力(SPEC)を持つ犯人と対決する姿が描かれている。ドラマ初期にはミステリーなストーリーが繰り広げられ、後半になるとSPECに関わる陰謀劇が中心となっている。2人の刑事の個性的なキャラクターも見どころのひとつだ。

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歩いても 歩いても(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

歩いても 歩いても(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

兄の命日に久々に実家に集まった横山家。しかし次男の良多は父と折り合いが悪く、気が重い。食卓には母の作った手料理が並び、思い出話に花が咲く。そんな何気ない会話の中に、家族それぞれが抱えた事情が見え隠れする。どこにでもある家族の夏の一日を静かに繊細に描いた、是枝裕和監督の思いが詰まったホームドラマ。

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シグナル 長期未解決事件捜査班(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

シグナル 長期未解決事件捜査班(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『シグナル 長期未解決事件捜査班』とは、過去と現在が無線機による通信で繋がり、その無線機を使ってそれぞれの時代の刑事が事件を解決していくという刑事ドラマである。2018年にフジテレビ系で放送された連続ドラマで、韓国で数々の賞を受賞したドラマ『シグナル』の日本版リメイクとなっている。過去と現在が同時進行で描かれ、未解決事件を解決する現在の長期未解決事件捜査班と、その事件が実際に起こっている過去が繋がり、事件解決だけでなく謎や秘密が明らかになっていく。

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結婚できない男(まだ結婚できない男)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

結婚できない男(まだ結婚できない男)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『結婚できない男』とは、2006年7月から9月まで放送された、独身中年を題材としたテレビドラマ。仕事もできて収入もあるが、皮肉屋で結婚したくない独身男性が、徐々に女性に心を開いていく過程を描くストーリー。主人公の桑野信介を演じるのは主演の阿部寛。また、本作の放送13年後の2019年10月から12月にかけて、続編『まだ結婚できない男』が放送された。53歳となった主人公がまだ結婚んできていない姿を描いた本作は、高視聴率を記録し、メディアでアラフォー独身男性の特集が組まれるなど社会現象となった。

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HERO(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

HERO(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『HERO』とは、第1期が2001年に、第2期が2014年にフジテレビ系で放送された、検察をテーマにした日本のテレビドラマシリーズ。木村拓哉が主演を務め、自身の正義と価値観で捜査を行う型破りな検事・久利生公平と彼を支える検察事務官、同僚検事たちの活躍を描いている。その他、2006年にドラマ特別編が、2007年には劇場版がそれぞれ制作され、2015年には劇場版第2作が制作された。第28回ザ・テレビジョンドラマアカデミー賞を受賞した。

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め組の大吾(FIRE BOYS)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

め組の大吾(FIRE BOYS)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『め組の大吾』は1995年から1999年までの約4年間、曽田正人が週刊少年サンデーで連載していた消防士の物語である。マンガの他、2004年にフジテレビでドラマ化された。主な内容は、不良に近かった朝比奈大吾が、消防士になり同僚や上司、先生や助けた人などに刺激を受けてレスキュー隊員へと破天荒ながら活躍の場を広げていく様子が描かれている。元不良らしい考え方と行動力の大吾とともに、優等生である甘粕のコンビが魅力を後押ししている。また、火災や事故現場の臨場感などが読み手を引き付ける。

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MIU404(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

MIU404(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『MIU404』とは、性格が全く違う二人の刑事が日本の社会問題に立ち向かいながら事件解決を目指す、警視庁機動捜査隊を舞台としたテレビドラマである。臨時部隊として新設された第4機捜に召集された刑事が志摩一未と伊吹藍だ。二人は相反する性格ながら、様々な事件に相棒として立ち向かうことになる。斬新なストーリーと共に、二人の刑事がバディとして絆を深めていく姿も目が離せない作品だ。

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君と世界が終わる日に(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

君と世界が終わる日に(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『君と世界が終わる日に』とは、2021年1月から3月まで日本テレビでドラマ放送された、竹内涼真主演のゾンビサバイバルドラマである。物語は主人公の間宮響が恋人の小笠原来美を探しながら、生存者たちと一緒にウイルスに感染した人間のゴーレムと戦い、ゴーレムのいない安全な場所を目指して旅するストーリーである。人間を襲うゴーレムを倒しながら、生存者たちの仲間の絆が深まっていき、みんなで助かろうと一生懸命に生きる姿を見られるドラマ。主人公の間宮響の諦めの悪い性格や襲ってくるゴーレムとの闘いも見どころのひとつ。

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南極料理人(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

南極料理人(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『南極料理人』とは、西村淳の著書『面白南極料理人』『面白南極料理人 笑う食卓』を原作とした、2009年の日本映画である。海上保安庁に勤務する「西村」は、同僚スズキの代理で、南極観測隊として派遣されることになった。そこでは、様々な個性やクセを持った7人の隊員と共同生活を送らなければならない。初めは打ち解けずトラブルもある隊員たちだったが、次第に南極での生活を楽しみ始めることとなる。この映画は人との関わりを考えさせつつも、くすっと笑えるポイントが随所にちりばめられた、ヒューマンコメディ作品である。

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プラチナデータ(小説・映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

プラチナデータ(小説・映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『プラチナデータ』とは、東野圭吾によるミステリー小説をもとに、2013年に日本で公開された映画作品である。最新のDNA捜査によって検挙率100%、冤罪率0%を目指す近未来の日本を舞台とした作品だ。当初犯人を追う立場だった警察庁特殊捜査機関の天才科学者が突如犯人として追われる立場となり、それをベテラン刑事が追うストーリーとなっている。派手な逃走アクションでは日本映画にはあまり見ない迫力あるシーンも満載だ。ミステリアスな人物達の本当の姿が暴かれていくところも魅力のひとつである。

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ステキな金縛り(三谷幸喜)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ステキな金縛り(三谷幸喜)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ステキな金縛り』とは三谷幸喜が監督したコメディ映画。三谷幸喜が生誕50周年に作られたエンターテイメント作品である。ストーリーはドジっ子弁護士の宝生エミが殺人事件を担当。被告人のアリバイを証明できるのは落ち武者の幽霊だけ。弁護士と落ち武者の幽霊が協力して、被告人の無罪を証明するために奮闘する映画になっている。主人公の宝生エミ役を演じた深津絵里は、第35回日本アカデミー賞で主演女優賞にノミネートされ、その他の豪華キャストに落ち武者の幽霊・更科六兵衛役を西田敏行、速水弁護士役を阿部寛が演じている。

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SCOOP!(スクープ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

SCOOP!(スクープ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

2016年公開。監督・大根仁、主演・福山雅治の映画。以前は写真週刊誌SCOOP!のエースカメラマンとして数々のスクープ写真を撮っていた都城静だったが、今はうらぶれたフリーランスのパパラッチとして生活していた。静はSCOOP!編集部へ移動してきた新人記者・行川野火と組む事になる。最初は衝突しあうも数々のスクープを撮り二人は次第に惹かれあうが、静にかかってきた1本の電話が悲劇をもたらす事となる。

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バクマン。(実写映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

バクマン。(実写映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『DEATH NOTE』のコンビ、原作・大場つぐみ、作画・小畑健によって、2008年から2012年まで「週刊少年ジャンプ」に連載された大ヒットコミックの実写映画化作品。監督は大根仁、音楽はサカナクションが担当。漫画家を志す二人の高校生、作画担当の最高(佐藤健)と原作担当の秋人(神木隆之介)がコンビを結成し、週刊少年ジャンプ連載の頂点を目指して悪戦苦闘する日々を描く。2015年10月東宝系公開。

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小さな巨人(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

小さな巨人(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『小さな巨人』とは、警察組織と戦いながら事件解決をしていく、エンターテインメントドラマである。優秀な刑事・香坂真一郎(こうさかしんいちろう)が所轄に異動になり、警察の上層部と戦いながら、所轄の刑事と共に事件解決をしていくストーリー。主演の長谷川博己の他に、岡田将生、安田顕、芳根京子、香川照之らがドラマ出演している。プロデューサーは伊與田英徳たち、脚本は丑尾健太郎たちが担当した。キャッチコピーは「敵は味方のフリをする」であり、警視庁と所轄の確執や警察内部の裏切者など、警察同士の戦いが描かれている。

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アットホーム・ダッド(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

アットホーム・ダッド(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『アットホーム・ダッド』とは、2004年にフジテレビの火曜22時枠で放送されたドラマ。脚本は旺季志ずかと尾崎将也が手掛ける。主演は阿部寛。その他、篠原涼子や宮迫博之などが出演している。大手広告会社に勤める山村和之は、念願のマイホームを手に入れ、妻と娘と幸せに暮らしていたが、突然リストラされ、失業してしまう。和之は仕事が見つかるまで、専業主夫として家事をすることになった。家事は女の仕事だと馬鹿にしていた和之だが、妻の大変さを思い知り、家族について考え直すのだった。

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花咲舞が黙ってない(ドラマ・漫画・小説)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

花咲舞が黙ってない(ドラマ・漫画・小説)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『花咲舞が黙ってない』とは、池井戸潤の小説『不祥事』、『銀行総務特命』を原作とするドラマ作品である。臨店先へ出向き、業務改善・指導する臨店班に所属する花咲舞と相馬健が、全国の支店で起こる数々の問題の解決に奮闘する痛快ストーリー。2014年にテレビドラマ第1シリーズの放送と講談社『Kiss』での漫画版が掲載。2015年に第2シリーズが放送された。銀行を舞台とし、女性銀行員が次々と行内の不正を暴いていくというストーリーであることから、女版『半沢直樹』と注目された。

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VIVANT(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

VIVANT(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『VIVANT』とは、は2023年7月から同年9月までにTBS系「日曜劇場」枠で放送されたアドベンチャードラマ作品。サラリーマンの乃木憂助は、自身にかけられた誤送金の疑いを晴らすためバルカ共和国に向かう。バルカの地で乃木を巻き込んだ自爆テロ事件は、やがて暗躍する国際テロ組織、そして乃木の正体へと繋がっていく。国内外から集結した豪華俳優陣やモンゴルで撮影された大スケールの映像、そして、予想を超える展開が連続するストーリーが見どころとなっている。

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め組の大吾 救国のオレンジ(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

め組の大吾 救国のオレンジ(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『め組の大吾 救国のオレンジ』とは、“オレンジ”こと特別救助隊員の奮闘と成長を描く曽田正人、冨山玖呂両名による漫画作品。1999年に完結した曽田正人の少年漫画『め組の大吾』の続編であり、世界観と一部登場人物を共有している。2023年にアニメ化された。 斧田駿は、特別救助隊員として活躍することを夢見る新人消防隊員。常に自分の先を行く十朱大吾、高校時代から片思いしていた中村雪らと共に特別救助隊員となるための訓練に参加する中、斧田は十朱が10年前の大規模なホテル火災の生き残りであることを知る。

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仮面ライダーセイバー(SABER)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

仮面ライダーセイバー(SABER)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『仮面ライダーセイバー』とは、2020年より放送された東映制作の特撮テレビドラマ作品。今作は令和仮面ライダーシリーズの第2作目。キャッチコピーは「文豪にして剣豪!!」。異世界に飛ばされた街や人々を救うため、主人公・神山飛羽真たちは救世主・仮面ライダーとなって悪に立ち向かう。異世界を舞台に、セイバーをはじめブレイズ、エスパーダなど多人数のライダーの活躍を描いている。

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14才の母(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

14才の母(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『14歳の母』とは、2006年10月に日本テレビで放送されたドラマで、脚本は井上由美子が手掛ける。主演は志田未来。その他、三浦春馬や田中美佐子などが出演する。中学2年生の一ノ瀬未希は、14歳にして子供を身ごもってしまう。両親や兄妹、友達など周りの人々から猛反対を受けるが、未希は産む決心をする。しかし、そんな彼女を様々な困難が待ち受けていた。どんなに苦しくても産むことを諦めない少女が、苦難を乗り越えて成長していく姿を描く。本作の視聴率は20%を超え、数々の賞を受賞した。

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劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer(Zi-O)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer(Zi-O)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer(Zi-O)』とは、2019年に公開された特撮ヒーロー映画である。特撮テレビドラマ『仮面ライダージオウ』の単独映画作品。興行収入11.7億円、観客動員数78.0万人を記録した。ソウゴは仮面ライダージオウとして平成ライダーの力であるライドウォッチを集めていた。全てのライドウォッチを集めた時、平成をやり直そうとする集団クォーツァーが現れた。平成に築いた人々の暮らしを守るため、ソウゴと仲間達がクォーツァーに立ち向かう。

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平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER(平ジェネFOREVER)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER(平ジェネFOREVER)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』とは、2018年に東映系で公開された平成最後の仮面ライダーコラボ映画である。『仮面ライダージオウ』と『仮面ライダービルド』のクロスオーバー作品となっている。仮面ライダージオウまでの歴代の平成ライダーが集結するファンも多い。常盤ソウゴと桐生戦兎の仲間の記憶がなくなっていく事件が発生していた。二人の前に現れたティードという男と彼に狙われる少年・久永シンゴを追いながら真実を解明していく特撮ヒーロードラマである。

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