新世紀エヴァンゲリオン劇場版(旧劇場版)のネタバレ解説・考察まとめ

『新世紀エヴァンゲリオン劇場版(旧劇場版)』とは、ガイナックス制作による庵野秀明監督のアニメーション映画。主たるジャンルはロボットアニメに分類される。同名TV作品のリメイク映画作品。
地球に突如として謎の巨大生命体「使徒」が出現。これへの対処に組織された特務機関「ネルフ」は、巨大人造人間「エヴァンゲリオン」を創造した。操縦には資格を持った14歳の少年が必要である。操縦者に選ばれた少年碇シンジと、彼を取り巻く人間たちの複雑怪奇な愛憎劇を描く。

零号機(EVA-00 PROTO TYPE)

零号機は「ぜろごうき」と読む。
綾波の乗機。
初号機以前に造られたエヴァ。カラーリングは初期に山吹色であり、後に青となった。
物語の途中で、パイロットである綾波の操縦によって自爆・大破するが、その後に修理されることなく物語から退場する(本機よりも以前に試作されたエヴァの残骸が描写されるシーンは存在し、零号機が最初のエヴァンゲリオンであることの証明は行われている)。

零号機だけはリリスベースなのかアダムベースなのかがはっきりしていない。

初期カラーリングの由来が旧日本海軍飛行実験部の所属機や新幹線ドクターイエローに由来するなど、初号機以降のエヴァが生物的なイメージを前面に押し出しているのに対し、零号機のみはやや機械的なイメージが押し出されている(試行錯誤を繰り返したプロトタイプであるということが強調されている)。

弐号機(EVA-02 PRODUCTION MODEL)

アダムベースのエヴァ。カラーリングは赤。
アスカの乗機。
主役機ではないものの、その登場シーンは多く『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』では、弐号機対ガギエル戦に尺が割かれており『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』においては、戦略自衛隊や量産機を相手に、殴る・蹴る・飛ぶ・切り裂くといった、もっともロボットアニメらしい戦闘シーンを見せてくれる。

だが、主役でなき悲しさで、集団で襲いかかる量産機に敗北して文字通り「食われて」しまう。その上、この敗北シーンでは弐号機とアスカの危機を、シンジは知らされても(主役であるにも関わらず)助けに動こうとしなかった。

そのような経緯から、本作品および本作品の二次創作において象徴的な存在として扱われており、二次創作品の中でも特に大規模なものであるゲーム『スーパーロボット大戦』シリーズでは、本作が参加した際には、必ずといっていいほど敗北シーンが再現され、そして異なる結末(他作品のスーパーロボットに救われる、初号機とシンジが助けにくる)を迎えている。

量産機(5号機〜13号機)(EVA-05〜13 MASS PRODUCTION MODEL)

敵役となるエヴァ。
すべてアダムベース。カラーリングは白。ファン間では白ウナギとも称され、また目に相当するパーツがないデザインが特長。
無人でコントロールされており、全部で9機ある。S2機関を搭載したことでアンビリカルケーブルが要らず、飛行機能まで備える。最終的には人類補完計画発動のための儀式の一部となり、石化して海に落ちた。
なお、量産機であるものの零号機から続くナンバリング機であり、設定的には五号機から一三号機の計九体ということになっている。

TV版にも登場しておらず、本作が初登場のため、弐号機とそろって『新世紀エヴァンゲリオン 旧劇場版』の象徴となる機体である。
また、後の『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズで、まったく別デザインかつ別の立場にある五号機以降のエヴァンゲリオンが設定されていくが、本機との関連性は特に設定されておらず不明となっている。

エヴァンゲリオンの装備・システム

A.T.フィールド

使徒とエヴァが用いることのできる、いわゆる一種のバリアである。人類の使う兵器はまったく通用せず、核兵器級(N2兵器)の爆発すら被害を軽微に抑えるほどの頑強さを誇り、さらにこれを操って攻撃に使うことさえできる。
ただし、A.T.フィールド同士が触れると中和されるということになっており、このためエヴァだけが使徒に対する有効な兵器であるとされている。

とはいえ、絶対に中和以外では破れないというわけではなく、第3使徒サキエルに対してはN2兵器が足止め程度だが突破し、日本全土の電力を供給した陽電子砲の一撃で第5使徒ラミエルの撃破に成功している。

その正体は生命体なら誰しもが持っている心の壁であり、これがその生命の肉体を形作って維持している。もしも失われた場合その個体はL.C.L.に還ってしまうということになっており、そのため人類補完計画はアンチA.T.フィールドを世界中に発生させることを目的達成のための手段としている。

シンクロ率

パイロットとエヴァンゲリオンの同調率を示す指数。
エヴァは、パイロットと直接神経回路を接続して操縦する方式のため、この数値が低いと操縦ができなくなる。ただし、この数値が高くなりすぎると今度はパイロットがエヴァそのものになってしまい、機体に還元吸収されてしまうことになる。

エントリープラグ

エヴァンゲリオンのコクピットとなる部分。エヴァの、人間でいえば脊椎に当たる部分に真上から大型アームを用いて挿入する。
パイロット搭乗後はL.C.L.を注入し、これを媒介に機体との神経接続を行う他、コクピットが液体で満たされているため、巨大兵器であるエヴァの歩行や跳躍で発生する衝撃からパイロットを守る役割も兼ねている。

L.C.L

羊水のような機能をもった液体。
肺の中に満たすことで液体呼吸を可能にする。同時に生命体原初の姿とされており、生命体を形作るA.T.フィールドが個体から失われると、この姿へ還ってしまうとされている。
人類補完計画はこの仕組みを利用して、全世界へ強制的にA.T.フィールドを瓦解させるアンチA.T.フィールドをばらまき、すべての生命体をL.C.L.へ還元することで人類を完全な一個の生命体へ生まれ変わらせることを促すことを目的としている。

アンビリカルケーブル

エヴァに電力を供給する巨大なケーブル。
エヴァンゲリオンは人造人間だが、休眠しているような状態のため、覚醒していない状態=コントロール可能な状態で動かそうとする場合、そのエネルギーを外部に求める必要がある。
このため、ケーブルが切断されるとエヴァは内部電源による5分しか動くことができなくなってしまう。

作劇的には、行動範囲・作戦時間が決められているという設定が、発表当時は非常に斬新なものとして受け止められた。同時に『エヴァ』に流れる『ウルトラマン』のDNAでもある(多くのウルトラ戦士は地球上で3分~短時間しか行動できない)。

なお、直訳すると「へその尾」という意味になる。

S2機関(えすつーきかん)

使徒が体内に持っている永久機関。
エヴァ初号機が暴走して第14使徒ゼルエルを捕食した際に獲得した。また、研究が進んだことでエヴァ量産機には人工のものが搭載され、アンビリカルケーブルが必要なくなった。

生命の実ともいわれ、これを持つ使徒は食事の必要もなく永遠の命があるとされる。
これに対して人類が持っているものが「知恵の実」とされ、人間が個々を認識できることの理由付けになっている。

なお、本来の表記は「2」の数字が「S」の右上に小さく表記される、いわゆる指数表記である。

ロンギヌスの槍

正確にはエヴァの装備ではなく、エヴァが使用した武器もしくは祭具。

二股の形をした、巨大な槍のようにも見える物体。アダムと共に南極で発見された。
突き刺した対象の生命活動を停止、あるいは始祖の卵の状態まで還元する。対象が生命体でない場合は単純に貫く。A.T.フィールドを突破する力もあり、投擲した際には目標を勝手に追尾していた。

本作ではレプリカの槍も登場し、それぞれがエヴァ量産機によって武器および人類補完計画発動のための祭具とされた。
誰がなんのつもりで地球上に残したか、そもそも武器なのか祭具なのかも、はっきりとは設定されていない。

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