新世紀エヴァンゲリオン劇場版(旧劇場版)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『新世紀エヴァンゲリオン劇場版(旧劇場版)』とは、ガイナックス制作による庵野秀明監督のアニメーション映画。主たるジャンルはロボットアニメに分類される。同名TV作品のリメイク映画作品。
地球に突如として謎の巨大生命体「使徒」が出現。これへの対処に組織された特務機関「ネルフ」は、巨大人造人間「エヴァンゲリオン」を創造した。操縦には資格を持った14歳の少年が必要である。操縦者に選ばれた少年碇シンジと、彼を取り巻く人間たちの複雑怪奇な愛憎劇を描く。

『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』より。
エヴァ弐号機の中に追い求めた母の姿を見、復活したアスカが戦略自衛隊の兵器群を前に啖呵を切るシーン。だが、電源を喪失したことと、この後に襲いくるエヴァ量産機によって彼女はあえなく「食われて」しまう。
普通のロボットアニメならここから味方の巻き返しが起こり大団円まで突き進むところが、まったく逆の方向に流れていくことが本作の特長ともいえる。

葛城ミサト「いい、シンジ君。ここから先はあなた一人よ、あなた一人ですべて決めなさい」

『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』より。
戦略自衛隊に射殺される寸前だったシンジを救い、自身も致命傷を負った状態でエヴァ初号機の許へと、無理矢理にでも引きずっていこうとした果てのミサトの言葉。もはや彼を守ることもできなくなり最期を迎えつつある彼女の悲壮な思いと、たった一人の少年に未来を託すしかない大人の情けなさ、無念が凝縮したシーンでもある。
ミサトはシンジに「絶対の自分などおらず、人生は過ちと修正の連続であり、それを続けることで自分の道を見つけていくしかない」と諭し、彼に口づけさえ交わして「帰ってきたら続きをしましょう」と奮い立たせようとし、シンジを安全圏へ見送ってから爆発に巻き込まれるのだった。

しかしながらシンジはすでに茫然自失の状態であり、奮い立つことはできなかった。根性論・精神論がベースとなった逆転劇が支持されがちなロボットアニメに対する皮肉とも取れるワンシーンである。

現実的には実際、自ら動こうとする意志がなければ結局なにを成すこともできないが「今そんなこと言われても無理」という人を、精神論や根性論でなんとかすることはできないというのも事実である。
本作制作当時は戦後復興期から1980年代バブル期ほどまでに醸成された、上向き志向の空気感を「邪魔、うっとうしい、追い払いたい」と考える若年層が少なくなかったのも、このようなシーンに反映されている。

惣流・アスカ・ラングレー「気持ち悪い」

『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』最後のシーン。

発動してしまった人類補完計画後の世界を、シンジ自身の意志で拒否し、元の苦しみと拒絶のある世界に戻った果て。シンジとアスカは、大量の人間が溶け込んだ海から舞い戻った浜辺で二人仰向けになっていた。
するとシンジがおもむろにアスカの首を絞め始めたのだが、彼女に頬をなでられると嗚咽して力を緩めた、その時の言葉である。

はっきりとした説明はされていないため、これの意味も視聴者が映像と音声を頼りにそれぞれに理由を推察することしかできないが、すっきりするラストとはまったく言い難かったために、後年にいたるもファンがする議論の的になっている。

『新世紀エヴァンゲリオン劇場版(旧劇場版)』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

社会現象化と「エヴァ系」「セカイ系」の確立

本作はTV版の『新世紀エヴァンゲリオン』と併せて、短期間ではあるものの若年層において名前を知らない者がほとんどいなくなるほどの社会現象を巻き起こしている。
このことは、1997年封切りの宮崎アニメ『もののけ姫』が興行成績首位を、二位の『インデペンデンス・デイ』から二倍近くも引き離して達成したこととも併せて「アニメ」という媒体が大人の視聴に耐えるものであることを世間に知らしめた。

これによりアニメ(特にTVアニメ)が「玩具を売るための番宣であれ」という不文律から解放され、映像ソフト主体の商法が通用するようにもなった。
同時に、個人の精神が世界に変貌をもたらすほど影響力を持つ、というような作風を「エヴァ系」「セカイ系」などと呼び、ひとつのジャンルとして確立することに成功している。

他クリエイターからのアンサー作品

社会現象になるほどの影響は、当然、同じアニメ業界の人々にも及んだ。
また、本作品自体が庵野秀明の「だから、みんな死んでしまえばいいのに」「では、あなたは何故、ココにいるの?」というメッセージを番宣ポスターに掲載していたため、著名なクリエイターたちが、それぞれの返答を作品に込めて発表するという壮大な文通が起きた。
以下に、代表的なクリエイターたちの『エヴァ』に対する返答を記す。

宮崎駿『もののけ姫』
返答「生きろ」

富野由悠季『ブレンパワード』
返答「頼まれなくたって、生きてやる!(宮崎、庵野両者に対して)」

大友克洋(原作:たかしげ宙)『スプリガン』
返答「戦って、死ね」

考察と二次創作の活性化

『新世紀エヴァンゲリオン』という作品は「人類補完計画」をはじめとして極めて難解な用語や世界観のもと、思わせぶりな展開を多用しておきながらも、その大半は劇中での説明を省く、もしくは設定そのものをしないという、視聴者を煙に巻くような制作手法を「あえて」採った。

その結果、作品を視聴しただけでは、いったいなにがどうなっているのか理解できない(できるはずもない)人間が続出し、それが引き金となって、視聴者たちが各々自由に考察したことを発表したり、二次創作を個人間あるいは同人誌で発表しあったりといった、ファン同士のコミュニティが活性化した。

「アフターエヴァ」作品にもたらした展開ぼかしと難解化の弊害

本作独特の難解さや、展開ぼかしを売りにした物語は、同業者に多大な影響をもたらし「アフターエヴァ」と呼ばれる『エヴァ』のDNAを受け継いだ良質な作品群を後の世に生み出した。
たとえば『THE ビッグオー』や『勇者王ガオガイガー』に『地球防衛企業ダイ・ガード』などがこれにあたり、それぞれ『エヴァ』を模倣しつつも独自の展開へ昇華させて、好調な売れ行きを示した。
また畑違いではあるが、当時のコンピュータゲームにおける大作『ファイナルファンタジー VII』のシナリオライターも大いに影響を受けたと、菅野ひろゆきが個人のブログで語っている。

だが、良い影響ばかりではなく、本作が「アニメの表現は視聴者が解りやすいように心がける」という、それまでの常識を逸脱していたことは、弊害も招いた。『エヴァ』の難解さや展開ぼかしが受けたのは、深い設定や緻密な作画・描写があってのことだ。
しかし、この事実を無視して「ただ物語の展開をぼかせば受けが狙える」と一部のクリエイターが曲解した結果、意味不明なだけの低質な作品が市場に流れる呼び水になってしまった。

(本当に悪いのは低質な作品を作るクリエイターだが、物語が意味不明でも許容する空気がアニメ市場に漂ったのは事実である)

『エヴァ』は模倣の集大成

本作品に対しては、ファンおよび同業者から「どこまでいっても模倣の連続で、オリジナリティがない」という批判がある。
事実、庵野秀明がインタビューで語っているように、彼の創作意欲の基本は「過去見てきた、大好きなもの」を、自作品の中で、自己流の映像哲学で再解釈して表現してみせることである。
『新世紀エヴァンゲリオン』という作品自体も、彼がこよなく愛する『ウルトラマン』『宇宙戦艦ヤマト』『機動戦士ガンダム』などの作品群を模倣したものだと認めている。

だからといって、本作品が低質な作品だとされているわけではない。
映画監督の押井守は、雑誌のコラム中で「ひとことで言ってエヴァという作品は、まるで明治期の自然主義文学の如き私小説的内実を、メタフィクションから脱構築まで、なんでもありの形式で成立させた奇怪な複合物であります」と語っている。
また、同時に「エヴァという作品はいくらでも継続できる」とも語っており、事実、TV版初放送の時から『新世紀エヴァンゲリオン』は常にビッグタイトルとしてアニメ業界に多大な利潤をもたらしてきた。

このことは『新世紀エヴァンゲリオン』が模倣の集大成として実現した傑作であることを証明しており、同時に模倣やオリジナリティがないことそのものが悪いのではなく、著作権などの法律で定められている他者の権利を侵犯したり、その時だけ売れればいいからと粗製濫造を繰り返して(結果、その時だけ売れることさえもなく)悪貨は良貨を駆逐するの愚を犯すことが問題なのである、ということの証明にもなっている。

『新世紀エヴァンゲリオン劇場版(旧劇場版)』の主題歌・挿入歌

主題歌:高橋洋子『魂のルフラン』

『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』における主題歌およびエンディングテーマ。
テーマが「輪廻」となっている。
作詞担当の及川眠子があえて本編を視聴しないで書いたことも手伝い、字面だけを見ると『エヴァ』のエッセンスである聖書の内容というよりも仏教的に見えるが、生まれる前に還りなさいという歌詞からはじまる内容は、苦しみにあえぐ物語の登場人物と、彼らが人類補完計画によって一度死んで、生き返ろうとしている様が表現されている。

主題歌:LOREN & MASH『THANATOS -IF I CAN'T BE YOURS-』

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惣流・キョウコ・ツェッペリン(エヴァンゲリオン)とは【徹底解説・考察まとめ】

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惣流・キョウコ・ツェッペリンとは、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの登場人物で、メインヒロインの1人である惣流・アスカ・ラングレー/式波・アスカ・ラングレーの母親。 特務機関NERV(ネルフ)の前身の1つであるゲヒルンという組織のドイツ支部に所属する科学者だったが、エヴァンゲリオン弐号機の実験中に事故に遭い、魂の大半を機体に取り込まれてしまう。この結果精神を病み、人形のことを娘のアスカだと思い込み、突発的に自殺する。しかしエヴァンゲリオン弐号機の中から娘のことを見守り、彼女と共に戦い続けた。

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北上ミドリ(エヴァンゲリオン)とは【徹底解説・考察まとめ】

北上ミドリ(エヴァンゲリオン)とは【徹底解説・考察まとめ】

北上ミドリ(きたかみ ミドリ)とは、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズに登場するキャラクターで、反NERV(ネルフ)組織WILLE(ヴィレ)のメンバーの1人。 WILLEが保有する空中戦艦AAAヴンダーの艦橋要員で索敵担当。特徴的なピンク色の髪は、染めているわけではなくエヴァンゲリオン・インフィニティの廃液を浴びて変色したものである。かつて碇シンジが発生させたサードインパクトによって家族やそれ以前の生活を失っており、14年ぶりに目覚めた彼のことを冷ややかな目で眺めていた。

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赤木ナオコ(エヴァンゲリオン)とは【徹底解説・考察まとめ】

赤木ナオコ(エヴァンゲリオン)とは【徹底解説・考察まとめ】

赤木ナオコ(あかぎ ナオコ)とは、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの登場人物で、高名なコンピュータ技師。 特務機関NERV(ネルフ)の活動を支えるスーパーコンピュータシステム「MAGI(マギ)」の開発者。NERVの前身である人工進化研究所で働き、娘である赤木リツコとは手紙でのみやりとりする多忙な日々を送っていた。同組織の代表である碇ゲンドウとは愛人の関係にあったが、次第に彼から飽きられ、綾波レイからこの事実を突きつけられて激昂。衝動的に彼女を殺し、直後に自害した。

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洞木ヒカリ/鈴原ヒカリ(エヴァンゲリオン)とは【徹底解説・考察まとめ】

洞木ヒカリ/鈴原ヒカリ(エヴァンゲリオン)とは【徹底解説・考察まとめ】

洞木ヒカリ(ほらき ヒカリ)/鈴原ヒカリ(すずはら ヒカリ)とは、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの登場人物で、主人公碇シンジのクライメイト。 学級委員を務めるしっかり者で、父、姉、妹に自分を加えた4人家族。家の中では母親代わりを務め、家事全般を得意とし、弁当も自分で作っている。クラスメイトの鈴原トウジに片思い中で、仲良くなるきっかけを探している。弐号機のパイロットである惣流(式波)・アスカ・ラングレーからは、その面倒見の良さから頼りにされるようになり、やがて友人としての関係を築いていった。

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キール・ローレンツ/ゼーレ01(エヴァンゲリオン)とは【徹底解説・考察まとめ】

キール・ローレンツ/ゼーレ01(エヴァンゲリオン)とは【徹底解説・考察まとめ】

キール・ローレンツ/ゼーレ01とは、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズに登場するキャラクターで、人類補完計画を主導する秘密結社ゼーレの中心人物。 その遂行を特務機関NERV(ネルフ)の総司令官である碇ゲンドウに任せるが、彼が独自の目的に合わせて計画を歪めていることを知ると、これを裏切り行為と判断して戦略自衛隊に本拠地を襲撃させる。新劇場版では大きく設定が異なり、人間ではなく地球外で発生した知性体の成れの果てで、「自身の目的と大きく異なるものではない」とゲンドウの計画変更を許容した。

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