Go！プリンセスプリキュア（ゴープリ・Goプリ）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ディスピアはスカーレットの攻撃で負傷し、絶望の森で傷を癒していた。ディスピアは自身の復活の為に、人々から夢の力を奪うことで絶望ゲージを溜めるようロックに指示し、施錠型の器を渡した。
ロックは青年体になり、自分がディスダークを支配しようと企み始めるのだった。
トワの両親はディスダークに捕らわれてしまい、兄・カナタは行方不明。身寄りの無かったトワはたまたまノーブル学園の学園長・望月と出会い、望月はトワをノーブル学園の生徒にした。
最初は償いの気持ちから周りと距離をおいていたトワだったが、ルームメイトとなったきららをきっかけに、はるかやみなみ、そしてゆいとも仲良くなり、チームプリンセスプリキュアが誕生する。
だが、フローラ・マーメイド・トゥインクルの三人はロックにドレスアップキーを盗まれてしまう。新たなドレスアップキーを探し三人がノーブル学園の森へ入ると、そこで先代のプリキュア達に出会い、彼女達から新たなキーを託される。
しかしそこでロックがホープキングダム城をゼツボーグ化させて侵略をしかけてくる。変身できるキュアスカーレットを頼りに、三人は城へ潜入する。そして先代から託されたドレスアップキーを使い、ドレスアップキーを閉じ込めていた檻を開け、無事キーを奪還する。
プリキュアに変身し、スカーレットと共にロックと戦う。ゼツボーグになっていた城を浄化すると新たなアイテム「プリンセスパレス」が現れ、新しい衣装・ドレスアッププレミアムに衣装チェンジし、4人の合体技「プリキュア・エクラ・エスポワール」でロックを倒した。
ロックは強化形態から元の人型に戻り、ロックの持っていた絶望ゲージをカラスが持ち去った。このカラスはある時期から実はずっとディスダークにおり、ロックやシャットを監視していたカラスでもあった。

クローズ復活

ロックの正体は身につけているフードそのものであり、体はクロロという猫の妖精で、ロックに取り憑かれ器にされていたのだった。
倒れたクロロを連れ帰るはるか達。そこに新たな刺客にして復讐者・クローズが再び現れる。クローズはプリキュアに倒された後にディスピアの力によって復活し、カラスの姿をして復活の機を狙っていた。そして、王になれなかったロックの絶望を吸い、満タンになった絶望ゲージをわずかに使い完全復活を果たしたのだった。
復活したクローズは、恐ろしさを増し、絶望の種から生まれた新たな幹部「ストップ」と「フリーズ」を従えていた。絶望の種とは絶望の森を作る種で、人々の絶望を吸い育っていく。
更にロックの残した絶望ゲージの力でディスピアも復活し、新たな拠点としてイバラの城を構えた。ここまで特に目立った行動のないシャットは、同僚であったクローズの部下になった。
そしてクローズは絶望の種を街へ蒔き始めた。

記憶をなくしたカナタ

行方不明になり安否も不明であったカナタが記憶喪失の状態で発見される。カナタはバイオリン工房の錦戸に介抱され、その後そこに住まわせて貰っているという。
はるか達は記憶を取り戻させようと色々試すが、それがカナタに負担をかけると気づく。強引に記憶を戻そうとする事をやめ、新たな関係を築いていくことを選ぶ。トワはせめてお兄様と呼ばせて欲しいと言い、カナタは了承した。
記憶喪失の状態でもカナタははるかに惹かれ、やはりはるかもカナタに好意を寄せていた。そんな時、学園に「黒須」と名乗る男子生徒が現れ、はるかに接してくる。
黒須の正体はクローズで、普段のクローズとはかけ離れた気さくな少年であった。黒須ははるかの夢を笑わずに応援すると声をかけ、はるかはそれに歓喜した。きららはモデルの仕事が増えまた忙しくなり、みなみも親に呼ばれ一日家に帰らなければいけないという。
ゆいも翌日黒須と絵本展に出かけることになり、黒須に良い印象を持たないトワはゆいに付いて行く事にした。はるかと一緒に居たパフとアロマは黒須によってペットショップに並べられ、通りかかったカナタにはるかのピンチを伝える。
黒須はゆいとの待ち合わせ場所には現れず、一人ぼっちになってしまったはるかの前に現れ正体を現す。一人ぼっちのフローラは劣勢になるも、離れていても皆が支えてくれると奮闘する。そこへアロマとパフを連れたカナタが現れ、フローラに駆け寄る。
夢がはるかの重荷になってしまっていると考えたカナタは「プリンセスになんてなるな」とはるかに言う。しかし初めて夢を応援してくれたカナタのこの言葉にはるかは絶望してしまう。

はるかの絶望を吸い、これまでクローズが蒔いた絶望の種は成長しイバラの蔓が街を包んだ。
帰宅したみなみときららは事情を知り、自責の念を抱く。はるかは、プリンセスになってはいけないのかと悩み苦しむ。
大きな夢ほど大きな絶望を生み出すのだとディスピアは笑い、イバラは人々を絶望の檻へ閉じ込め、夢ヶ浜は絶望の森へなってしまった。
みなみたちは今のはるかに戦わせられないと、自分達だけで戦いに出る。遠目から異常事態が見えたはるかは駆けつけ、プリキュアに変身しようとするが絶望したはるかは変身能力を失ってしまった。
クローズはマーメイドたちと戦い、はるかはもうプリキュアにもプリンセスにもなれないと言う。居合わせたカナタは自分の言葉がはるかを傷つけたと後悔し、はるかを探しに走り出した。
一方はるかは、何故プリンセスになりたいと思い始めたのか思い出していた。はるかにとって夢とは「はるかの全部」であった。駆けつけたカナタは「傷つく君を助けたかった」と弁明し、しかしそれが一番君を傷つけたことを謝罪する。
はるかは、たとえカナタから止めろと言われても夢を諦めないと立ち直る。小さな頃の自分が夢を見ていてくれたから、自分は今こんなにも幸せなのだと過去の自分に感謝し、はるかは再びキュアフローラに変身した。
その姿を見てカナタは記憶を取り戻す。カナタはフローラと共に戦い、プリンセスになどなれないと言うクローズの言葉を否定する。そして彼ははるかの夢を守ると言う、新たな夢を抱いていた。その気持ちに反応し、新たなドレスアップキーが生まれた。
プリキュアたちはドレスアップロイヤルに衣装チェンジし、「プリキュア・グランプランタン」を放ちクローズを撤退させた。

はるか達それぞれの夢について

カナタの記憶が戻ったことを喜ぶトワ。するとトワのロイヤルキーが光り、一同はホープキングダムへ行く。
カナタが居ない間に絶望の森がどんどん広がり、王国の人々はディスダークの管理する絶望の扉の奥へ閉じ込められていた。ディスピアの作り出した怪物・メツボーグ（ゼツボーグと違い人間の媒体を必要としない）が現れ、戦闘になるが打ち倒す。
スカーレットはパフュームを発見した古城である「炎の城」とその周囲を浄化し、美しかった王国を取り戻すと強く決意した。

きららはニューヨークで行われる世界的なショーのオファーを受けるが、プリキュアとして仲間を助けた結果、ショーに参加できなくなってしまう。そしてモデルとしての信用も失ってしまう。
きららはしばらくモデルを休業し、プリキュアに専念する事にする。はるか達は心配し、きららを元気付けるためにノーブル学園でファッションショーを開く事にした。その気持ちを受け取り、きららはステージに上がる。
そしてトワの時と同じく、キーが反応し一同はホープキングダムへ。
歴代のキュアトゥインクルの紋章がある「星の城」へ行く。メツボーグが現れ戦闘になるが打ち勝ち、トゥインクルは城と城の周囲を浄化した。
きららはマーブル学園のショーを見に来ていたデザイナーのボワンヌに、新しいブランドの専属モデル候補として来春からパリへ来るように言われる。

夢に向かって進むきららとは逆に、みなみは自分の進路について迷っていた。家業である海藤グループに入り働く事が小さい頃からの夢であったが、海の獣医「北風あすか」と出会い、海の獣医という仕事に惹かれていた。
その迷いのせいか、みなみはマーメイドとしての力が上手く出せなくなってしまう。フローラはマーメイドに新しい夢が抑えきれないなら夢を変えたって良いという。マーメイドは素直な気持ちを受け止め、新しい夢に進む事を決意する。
一方、ホープキングダムの「海の城」でシャットがメツボーグを産み出す。それにより、キングダムに連れ去られるマーメイド。しかし仲間達とシャットを撤退させ、海の城の周囲を浄化する。戦いの後、みなみは兄の車ですぐに両親の元へ行く。そして自分に新しい夢が出来た事を継げ、家業を手伝えなくなったことを両親に謝る。それに対し、両親はみなみの夢を受け入れ、応援してくれるのだった。
敗れたシャットが、自暴自棄になり最終形態に変化して襲ってくる。仲間からも見捨てられた状態であったシャットをプリキュアたちは助けることにし、浄化する。
浄化されたシャットは元の姿に戻り、スカーレットに改心するよう説得されるが拒否する。しかしその心はしっかり届いたようであった。
プリキュアはこれまでホープキングダムの3つの城を取り戻し、その周囲の地域を浄化した。残りはキュアフローラの「花の城」だけであった。はるか達が駆けつけると、花の城の周りは何かおかしい感じであった。
そこではるかだけは鳥の幻影を見て、一人で城の中へ入ってしまう。そのなかではるかは彼女が大好きな絵本「花のプリンセス」の主人公に自分がなる幻影を見る。しかし何も努力しないで叶う夢など夢では無いとはるかはそれを否定する。幻影は崩れ去り、クローズが現れる。クローズはフローラに終わりの無い夢を見ているのだと追い込む。しかしフローラは「私の夢には終わりなんてない」とその言葉を肯定的に捉えてみせた。
クローズを撤退させ、「花の城」を浄化する。残すはディスピアの作ったイバラの城と、ホープキングダムの人々が閉じ込められている絶望の扉を開けるのみであった。

最終戦

ノーブル学園の上空にディスピアが現れ、校内に絶望の森が作られていく。皆の前で変身することを躊躇うが、覚悟を決めて変身する。生徒たちは当然驚くが、ゆいが皆にはるかたちの事情を説明する。
生徒達を絶望の檻に閉じ込めてパワーアップしたロック。しかしそこでゆいが自力で絶望の檻を破ってみせる。そしてゆいは絶望の檻に入れられた周りの生徒達皆に声をかけ、夢を思い出すよう呼びかける。その結果、とらわれた人々は自分の夢を思い出し、次々に自力で檻を破り始めた。
絶望の力を失い弱体化するロック。それを見てクロロが同情し、ロックを助けて欲しいと言う。
そこでロックを見限ったクローズがプリキュアに攻撃をしかけてくるが、そこにシャットが現れプリキュアを庇う。シャットの言葉とプリキュアの浄化でロックはフードの姿に戻る。
そしてディスピアが現れ、クローズを吸収して最終形態になる。プリキュアたちは立ち向かうが、ディスピアの力は強大で、変身を解かれ倒れてしまう。
立ち上がれないはるかたちを守るためにアロマとパフがディスピアに立ち向かった。勿論、弾き飛ばされてしまうがそれを見ていたノーブル学園の生徒達が動く。
ゆいを筆頭に全員がプリキュアの盾になる。すると皆の胸元にプリンセスロッドの欠片が現れ、そこから放たれる光をはるか達に送った。はるかたちは皆の力を受け取り、それは新しいキーの形になった。
生徒達の持つプリンセスロッドの欠片がプリキュアの元に集まり、はるかたちはグランプリンセスへ変身した。
グランプリンセスの力で、ディスピアを浄化する。ディスピアは最後に自分の力の全てを、自身と一体化していたクローズに託し消滅した。

フローラとクローズ

ディスピアの力を受け継いだクローズが暴れだす。それに対し、フローラは単に戦い続けるのではなく、クローズと「話す」事を決意する。
仲間達を説得し、単独で立ち向かうフローラ。そして夢と絶望は対極の存在で、どちらかを消し去る事は出来ないのだということをフローラもクローズも認め合ったのだった。
フローラ達は絶望の扉を開け、ホープキングダムと夢ヶ浜の人々の夢を取り戻した。
トワは両親に再会し、その姿を見てカナタは涙し、フローラも貰い泣きした。
プリキュアたちはホープキングダムに迎えられ、皆から感謝される。しかしつまりそれはプリキュアの役目はこれで終わりという意味でもあり、トワたちホープキングダムの民との別れでもあった。

その後のはるか達

終了式の日、はるかたちは最後のお茶会をした。
きららはこの後ニューヨークへ、トワはホープキングダムへ帰るのだ。離れていても心は繋がっていると約束し、はるかたちはそれぞれの道を歩み始めた。はるかとカナタは別れ際、またいつか会えるとお互いに約束し、はるかはまた夢に向かって歩み始めた。

ゆいの描いた絵本「プリンセスと夢の鍵」を読んでいた小さな女の子が居た。それを見守っていた大人になったはるかの手にはキーがあり、みなみ・きらら・トワの手にもまた同じキーが握られていたのだった。

春野 はるか（はるの はるか）

CV：嶋村侑

本作の主人公。13歳。一年生。
「花のプリンセス」に憧れて、将来の夢は「プリンセスになること」である。
そのため元気な性格でドジっ子で食欲旺盛であるが、喧しさやガサツさは無い。
お嬢様学校（男子生徒もいるが）のノーブル学園に入った一般人であるがゆえに、出来ない事も多いが必死に練習し、バレエやバイオリンを上達させた。
はるかの学園内での知名度は無いのにも関わらず、学園のマドンナ的存在のみなみやきららと一緒にいるため、2人に挟まれたあの子は誰？と生徒達から思われていた。
ミス・シャムールのレッスンでも他三人よりも不器用で劣ってしまうが、人一倍の努力でレッスンを成し遂げた。

幼少期、プリンセスになるという夢を笑われ意気消沈している時にカナタと出会い、夢を後押しされお守りとして「ドレスアップキー」を貰った。
この事からカナタに対して憧れを持っており、プリキュアに変身した後もその想いは続く。
しかし記憶を失ったカナタに夢を否定され絶望し変身能力を失うが、これまでの経験を思い出し立ち直った。
最終回後は、数年後の成長した姿で現れ透明なドレスアップキーを持っていた。

キュアフローラ

はるかが変身する「花のプリキュア」。

変身時の名乗り：「咲きほこる花のプリンセス！キュアフローラ！」

【モードエレガント】
必殺技：プリキュア・フローラル・トルビヨン

【ローズ】
必殺技：プリキュア・ローズ・トルビヨン

【リリィ】
必殺技：プリキュア・リィス・トルビヨン

【サクラ】
プリキュア・サクラ・トルビュランス

海藤 みなみ（かいどう みなみ）

CV：浅野真澄

ノーブル学園の生徒会長。14歳。
家柄も良く容姿端麗で優等生なため、周囲からは「学園のプリンセス」「みなみさま」と慕われている学園のマドンナ的存在。
責任感が強く自他共に厳しく努力家なため近寄りがたい雰囲気を纏っているが、本人はそれをコンプレックスに感じており、基本的には優しい性格。
それを理解してくれたはるかとは相棒となり、お姉様と妹のような関係性。
箱入り娘でドーナツなどのジャンクフードを食べたことがなく、プリクラも未経験で、泊まりにいく際はスーツケースを3台持ってくるなど、少しズレた天然っぷりを発揮したりする。
この点で同じく箱入り娘のトワと行動が似ており、箱入り娘コンビとして異色を放った。
普段から弱さを見せないが、実はオバケが苦手で、その手の事になると年齢相応の反応をする。

砂浜でドレスアップキーを拾い、キュアマーメイドになる。
将来の夢は海藤グループの一員になって家族の役に立つことであったが、獣医・北風あすかの影響で海の生き物に興味を持つようになり、海の獣医への道を歩み始めた。
海にはティナというイルカの友人を持つ。