【ジョジョの奇妙な冒険】漫画家・岸辺露伴の魅力と奇妙な人生を徹底解説

『ジョジョの奇妙な冒険 第4部 ダイヤモンドは砕けない』に登場する漫画家・岸辺露伴。舞台となる杜王町に集う「スタンド使い」の一人として一度は主人公達に立ちはだかるも、やがて仲間の一人として町で起こる事件へと挑んでいく。数々のスピンオフ作品でも描かれる、彼の「奇妙な冒険」について、解説する。

『ジョジョの奇妙な冒険』とは

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「ジョジョの奇妙な冒険」とは、1986年から週刊少年ジャンプにて連載されている荒木飛呂彦氏による漫画作品。
ジョースター家の一族と宿敵・ディオ・ブランドーの因縁、戦いを描く大長編物語である。
バトル漫画でありながら、ホラーテイストな独特の絵柄や擬音、ポージングなどの演出が特徴的。
能力を使った相手との読み合いや裏をかく心理戦が見どころで、特に物語後半で登場する精神を具現化したヴィジョン「スタンド」は本作を象徴する存在である。
時代ごとに主人公が変わっていくのも大きな特徴(各ストーリーのまとまりを「部」と呼ぶ)である。
岸辺露伴が登場したのは「ダイヤモンドは砕けない」でシリーズの第4部にあたる。
1999年、日本のM県S市、杜王町に集う特殊な力を持つ「スタンド使い」達。主人公である高校生・東方仗助は仲間達と協力しあい、日常の中で出会う敵に立ち向かっていく。次々と巻き起こる「奇妙」な出来事は、やがて殺人鬼・吉良吉影が起こした事件へと繋がり、仗助達はその正体を探るべく、奮闘していくこととなる。
岸辺露伴は仗助達と時には対立し、そして時には力を合わせ、街に潜む「殺人鬼」に立ち向かっていく。
本作は2015年にはアニメ化。2017年は実写映画化される等、いまだなお根強い人気を誇っている。

岸辺露伴とは

杜王町に住む人気漫画家

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主人公・東方仗助と同様、第4部の舞台となる杜王町の住人。
1979年生まれ。第4部の時点では20歳。独身のB型である。
杜王町に住む人気漫画家で、16歳の時から週刊少年ジャンプにて、デビュー作「ピンクダークの少年」を連載している。
元々東京に住んでいたが、都会のごちゃごちゃとした空気をわずらわしく思い、清々しい気分で仕事をするために故郷の杜王町に戻ってきた。
非常に強引かつ、わがままな性格をしており、周りの人間のことを気にせず常に自身の考えを第一に行動する。
漫画に対して「リアリティ」を何よりも重視する傾向があり、最高の作品を作るためには不可欠なものである、という信念を持つ。
このため、たとえ自身が重傷を負うような危険な場面でも「漫画のネタになる」と喜びを感じるほど。
漫画家としての腕前は神がかり的であり、下書き無しのペン入れ、ペン先からインクを飛ばしてのベタ塗り、複数本のペンを同時に使った効果線の書き入れなど、人間離れした技術を持っている。
このため、アシスタントを雇っていないにもかかわらず、毎週19ページの連載を成立させている。毎週、通常の原稿ならば4日、カラーならば5日で仕上げており、余った日は取材旅行など休暇にあてている。

岸辺露伴のスタンド能力「ヘヴンズ・ドアー(天国への扉)」

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露伴だけが持つスタンド「ヘヴンズ・ドアー」。人間を本に変える力を持つ

「スタンド」とは精神力が具現化した特殊な力であり、本体となる登場人物ごとに異なった名前、姿、能力を持つ。
杜王町には主人公・東方仗助を始め、多数の「スタンド使い」が住んでおり、岸辺露伴もその「スタンド使い」の一人である。
彼の能力名は「ヘヴンズ・ドアー(天国への扉)」で、能力は「自身の漫画を読ませた相手を『本』に変える」というもの。
能力を受けた者は肉体の一部が「ページ」のようにめくれ、その人物の体験した事柄や記憶が全て記されている。漫画のネタとして「他人の人生を見て見たい」という露伴の願望が強く現れた能力である。
さらにこの能力は別の使い方があり、本になった人物の体に「命令を書き込む」ことで、その通りに相手を操ることができる。
これによって作中では「対象の記憶を消す」、「自身への攻撃を防ぐ」、「五感を奪う」といった使い方を見せた。
登場初期は「自身の描いた漫画を見せる」ことが発動条件だったが、作中で成長していく中で徐々に変化していき、「空中に描いた絵を見せる」形を経て、最終的には自身の連載作「ピンクダークの少年」の主人公そっくりの人型スタンドとして操作できるようになった。

第4部での活躍

主人公達との出会い

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「リアリティ」のためにクモを食す露伴。彼は偶然出会った「スタンド使い」達に強い興味を示す

東方仗助の友人であり「スタンド使い」である広瀬康一は、同じ高校の先輩である間田敏和の口から「人気漫画家の岸辺露伴がこの街に住んでいる」という事実を告げられる。
間田はスタンド使いの一人で「他人のコピーを作り上げ、操る」という力を悪用しようとしたため、一時は康一らと敵対し、仗助、康一らのスタンド能力によって打ち倒された、という過去を持つ。
このことから康一も間田のことを警戒したが、改心したという言葉と共に康一自身もファンである人気漫画家に関する情報を聞かされ、意気投合する。
二人は間田が仕入れた情報をもとに露伴が住む自宅にアポなしで向かい、自宅にいた露伴と出会う。二人の突然の訪問を嫌がることなく受け入れる露伴。尊敬する漫画家に会えたことに舞い上がる二人。だが、漫画に対する「リアリティ」について熱く語る露伴は、徐々にその異常なこだわりを見せていく。
露伴はたまたま机の上にいた「蜘蛛」を例に、二人にリアリティの重要さを説明。Gペンで蜘蛛を切り刻みながら「蜘蛛のはらわたがどうなっているのか、実際に見ていないとリアルな絵は描けない」と語る。
人気漫画家の予想外の行動に驚く康一と間田を前に、露伴の行動はさらにエスカレート。ついには蜘蛛の「味」を知るため、死骸となった蜘蛛を舐め、見ていた二人をさらに驚愕させた。
露伴のエキセントリックな行動に焦りつつも、康一と間田は部屋の中に置かれた露伴の「生原稿」を発見する。こっそりと原稿を見た二人は、生原稿が持つ迫力にすっかりとりこになるが、これがきっかけとなり露伴の能力「ヘヴンズ・ドアー」が発動。康一と間田は「本」に変えられた。

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仗助達との戦いに敗北してもなお「貴重な体験だった」とメモを取る露伴。その徹底した姿勢に、仲間達も脱帽する

康一と間田を本に変えた露伴は、そこに書かれている彼らの「人生」を読み取り、漫画のネタとして利用しようとしていた。
そして、康一と間田が自分と同じ「スタンド使い」であることを知り、興奮する露伴。特に康一のことを気に入り、彼を題材に漫画を描くことを決意。
元々、康一はスタンドを持たない一般人だったが、東方仗助と共に「人をスタンド使いに変える矢」を持つ男・虹村形兆との戦いに巻き込まれ、矢の力でスタンド使いとして目覚める、という過去を持っていた。
この経歴に関心を持った露伴は本となった康一の「ページ」をはぎ取り、自身の漫画のネタに変えていく。
「ヘヴンズ・ドアー」の力によって露伴がスタンド使いであるという記憶を消され、さらに知らず知らずのうちに露伴の家へと赴くように操られる康一。
だが、ある日偶然にも主人公・東方仗助とその友人・虹村億安が露伴の家に立ち寄る康一を目撃したことから、康一を利用していたことがばれる。
それでも、向かってくる億安を「ヘヴンズ・ドアー」の力で無力化し、返り討ちにする露伴。
さらに「ヘヴンズ・ドアー」を発動させないため「目を閉じたまま原稿を見ずに攻撃する」という、シンプルだが効果的な策に出た仗助を、康一の記憶の中にあった「仗助の癖」を利用し、目を開かせる。
「髪型をけなされるとキレる」という仗助の性格を利用するため、自慢のリーゼントを馬鹿にする露伴。思惑通りに仗助の目を開かせ、自身が書いた漫画原稿を読ませることに成功する。
しかし、徹底的にキレた仗助は逆上しすぎたために前が見えておらず、原稿が見えなかったことで「ヘヴンズ・ドアー」は不発。そのまま、仗助の能力によって無数の拳を叩きこまれ、敗北する。
満身創痍の姿になりながらも、露伴は「実に素晴らしい体験ができた」と、新たな漫画のネタができたことに感涙しながら、この出来事を忘れないようメモを書き残す。
露伴が持つ漫画への異常な探求心に、康一達もただ唖然とするしかなかった。

15年前の事件と、露伴の知らざる過去

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「あの世とこの世のはざま」で出会った少女・杉本鈴美。彼女は過去から続く「連続猟奇殺人事件」の被害者だった

仗助達との戦いの傷も癒えた露伴は、杜王町を散策している最中、再び康一と出会う。
警戒する康一に改心した旨を告げ、彼との和解を望む露伴。いまいち納得しきれない康一だったが、それよりも露伴は町で見つけた「奇妙な光景」の話を、康一に持ち掛ける。
目の前に並ぶ店の間に、本来地図には載っていない小道を見つけた露伴。好奇心から無理矢理に康一を巻き込み、地図に無い道の散策を開始する。
だが、路地の奥に進むにつれ、何度曲がり角を曲がっても同じ景色が繰り返していることに気付く二人。
「スタンド攻撃を受けているのでは?」と警戒する二人の前に、この道のことを良く知る少女・杉本鈴美が現れる。
「ヘヴンズ・ドアー」の力で鈴美の記憶を読むも「スタンド使い」ではないと知った露伴達は、ひとまず彼女を信用し、出口を探す。
しかし、通りかかった廃屋の前で、かつてここで起こった「猟奇殺人事件」について語りだす鈴美。
怯える露伴達の前に姿を現したのは、喉元を切り裂かれ血を流しながらも、こちらを見つめる鈴美の愛犬・アーノルドだった。鈴美とアーノルドは猟奇殺人事件の被害者であり、既に死んだ「幽霊」だった。
彼女らの正体に恐怖する二人だったが、鈴美は二人に危害を加えるつもりはなく、伝えたいことがあると告げる。
それは「自身を殺した猟奇殺人犯が、今もなお杜王町に潜み、殺人を行っている」ということだった。
鈴美は殺人犯の存在を誰かに伝えるため、幽霊となってこの場所にとどまり続けていた。
露伴は当初、自分達に殺人犯を探す義務はない、と彼女の言葉を否定する。しかし、「殺人犯を取材すれば面白い漫画が書けるかもしれない」と、遠回しではあるが鈴美の願いを聞き入れ、町に潜む殺人犯を探すことを決意する。

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かつて起こった事件の概要を知る露伴。彼も杉本鈴美と同様、事件に関わる人間だった

15年前に起こった事件を調べ、杉本鈴美の墓に辿り着いた露伴。
杉本鈴美の言葉が嘘ではなかったと改めて確信した露伴に、墓を管理する寺の住職が声をかけた。
住職はなぜか幼いころの露伴を知っており、同時に「過去の事件について」も詳しく覚えていた。
首をかしげる露伴に、事件の概要を語る住職。
実は15年前の事件当日の夜、幼い露伴は事件が起こった杉本家に一晩だけ泊まっていた。事件当日、露伴の両親は急用のため一晩だけ息子を杉本家に預ける必要があり、その夜に偶然にも殺人鬼によって杉本鈴美が襲われる。その際、当時4歳と幼かった露伴を、鈴美はいち早く窓から逃がしていた。
幼少期の記憶であるため露伴自身もこの出来事を忘れており、知らず知らずのうちにかつて自身を救ってくれた杉本鈴美と再会していた、ということだった。
奇妙な運命を感じつつも、露伴は改めて、かつての猟奇殺人事件の犯人を探し求めていく。

「スタンド使い」達との戦い

VS ジャンケン小僧

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