【デッドマンズQ】ジョジョ第4部から続く吉良吉影の奇妙な人生【ジョジョリオン】

『ジョジョの奇妙な冒険 第4部 ダイヤモンドは砕けない』に登場するスタンド使い・吉良吉影。杜王町に潜み、長年にわたって人の「手」を求めて殺人を繰り返していた。シリアルキラーでありながらも、人として「平穏」な人生を好む。『デッドマンズQ』や『ジョジョリオン』でも引き続き描かれ続ける吉良吉影の奇妙な人生について解説する。

完全無敵に見えた能力。だが、思いもよらぬ形で「爆弾」は解除される

必死に吉良の正体を伝えるため、奔走する早人。
しかし、いつもあと一歩というところでうまくいかず、仗助達は皆、吉良の能力で爆破される。
苦肉の策として、ついに早人はスタンドの本体である吉良自身を殺害することを決意。だが、この思い切った行動もまた、すんでのところで阻止されてしまった。
ありとあらゆる手段を乗り越え、己の力に酔いしれる吉良。彼は絶望する早人を前に、ついに「吉良吉影」という本名を名乗る。
正体がばれても、それを早人はけっして口にすることはできない。そんな自身の能力を過信するあまり、彼はある「ミス」を犯した。
早人の真の狙いは、岸部露伴や空条承太郎との待ち合わせにやってきた、主人公・東方仗助の前で吉良自身に自分の名前を明かさせ、早人の口を介さず、彼らに吉良吉影の正体を気付かせることであった。
能力によって何度も同じ日を繰り返す中で仗助が寝坊していたことを知り、あらかじめ電話をかけることで遅れないように起こしていた。
これこそ、同じ時間を何度も繰り返し続けた早人が、吉良に立ち向かうために仕掛けた「策」であった。
「バイツァ・ダスト」の唯一の弱点。それは、能力を発動するためにはスタンド、キラー・クイーンを早人に憑りつかせ続けなければいけない、ということであった。
このため、仗助達から身を守るために、彼はついに「バイツァ・ダスト」を解除。ようやく、早人に取り付いていた「爆弾」は取り除かれたのである。

吉良 VS 仗助。最終決戦

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意を決し、仗助達を再び迎え撃つ吉良。一進一退の攻防が続く

顔を変え、川尻浩作として偽っていた仮面を、はがされてしまった吉良吉影。
しかし、彼はやはり「平穏な生活」のため、ついに自らの手で直接、仗助達を始末することを決意する。
当初は仗助とその友人・虹村億安、そして早人の連携に追い詰められていく吉良。
劣勢に見えたが、それでも持ち前の機転を使って、一進一退の攻防を繰り広げる。
しかし、触れたものを「爆弾」に変えるという能力を、かつて出会った「猫草」の「空気を操る」という力と併用し、億安に致命傷を与え、仗助も爆弾を浴びせることに成功。一気に形勢逆転し、仗助達を追い詰める側へとまわる。

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追い詰められ、再び発動させる「バイツァ・ダスト」。だが、彼の「平穏な人生」への逃避はけっして許されない

しかし東方仗助の機転、そして勇気によって、次第に吉良は追い詰められていく。
「猫草」との連携で発動していた「空気爆弾」を逆手に取られ、隠れて仗助らの位置を教え続けていた父・吉良吉廣を爆破。
さらに、仗助の接近を許し、スタンド同士の直接対決に持ち込まれる吉良。スタンドの基本的な能力では仗助が上回っており、決定的な深手を負ってしまった。
ここまで「幸運」が自身を守ってくれていた、と信じていた吉良だったが、騒ぎを聞きつけ人々が集まり、逃げるに逃げれない状況すら作られる。
追い詰められ、絶望した彼は再度、時間を巻き戻す爆弾「バイツァ・ダスト」を発動し、全てをリセットしようと試みる。
だが、「物体を重くする」という広瀬康一のスタンド能力、そして空条承太郎の「時を止める」能力によって、「バイツァ・ダスト」の発動は阻止される。

殺人鬼・吉良吉影の最期

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連続殺人鬼の最期は、あっけない事故死であった

致命傷を負い、朦朧とした意識の中で、それでも逃げ延びようとする吉良吉影。
そんな彼にとどめを刺したのは、主人公・東方仗助でもなければ、その仲間達でもなかった。
事故現場に駆け付けた救急車が倒れている吉良に気付かず、彼を轢き殺してしまったのである。
連続殺人鬼の最期は「事故死」。
彼はけっして法によって裁かれることはなく、偶然によってこの世を去ることとなったのである。

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死を体験し、魂の存在となった吉良。彼をあの世へと連れていく、亡者達の腕

事故によって死に、肉体を失った吉良。
「この世とあの世の境目」である小道で、かつて彼が最初に手にかけた少女・杉本鈴美の霊と出会う。
魂だけの存在になった吉良吉影は、誰にも邪魔されることがない幽霊の状態が自身が追い求めてきた平穏ではないかと考える。しかし、杉本鈴美とアーノルドにより、彼はあの世へと送られる。
杉本鈴美の口から「行き先にはきっと平穏なんてない」と告げられ、心の底から絶望の悲鳴を上げる吉良吉影。
スタンドという才能を使い、数多の命を奪い続けた殺人鬼は、町を愛する少年・仗助達の手によって戦いに敗れ、事故によって命を落とし、かつて手にかけた少女によって裁かれたのである。

『デッドマンズQ』で語られた吉良吉影の死後

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死してなお、続く「殺人鬼」の物語

「ジョジョの奇妙な冒険 第4部・ダイヤモンドは砕けない」の作中で、命を落とした殺人鬼・吉良吉影。
しかし、実は彼の「人生」はこれで終わりではなかった。
後に作者、荒木飛呂彦氏が執筆した短編集の中にある一作「デッドマンズQ」の中に、死後の彼が登場するのである。
吉良吉影は幽霊となり、自分の名前以外の一切の記憶と「スタンド能力」を失っていた。
幽霊としてのルールを持ち、「けっして自分は天国へはいけないだろう」という予感を抱き、存在し続けていたのである。

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依頼された「殺人」を今度は趣味ではなく生業とし、彼は独自のルールの世界で存在し続けていく

幽霊になった彼は、町に住む尼僧を介して依頼を受け、ターゲットを殺害する「幽霊の殺し屋」として活動している。
だが、幽霊になったからといって自由なわけではなく、独特なルールがいくつも存在していた。
壁や扉をすり抜けることはできず、あくまで所有者の「許可」をもらえなければ入ることすらできなかったり。
また、生者に触れると肉体がちぎれるといった制約があったりと、生きていた時同様、世界に定められた「ルール」の中で、彼は仕事をこなしていく。
おぼろげに「天国にはいけない」と理解はしていても、彼は生前と同じ「心の平穏」を無意識に求め続けていた。

『ジョジョの奇妙な冒険 第8部 ジョジョリオン』に登場した吉良吉影

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冒頭から登場し、主人公の記憶のカギを握る人物として描かれる、新たな「吉良吉影」

「ジョジョの奇妙な冒険」の続編であり、第8部となる漫画「ジョジョリオン」では舞台を再び杜王町に移し、記憶を失った青年・東方定助が本物の自分を探す物語が描かれる。
第7部以降「ジョジョ」の世界はパラレルワールドとして描かれ、今まで登場した地名や登場人物が、見た目や経歴を変えて再び登場する。
かつて、東方仗助達と激闘を繰り広げた殺人鬼・吉良吉影も、第8部冒頭から登場。
新たな主人公である東方定助に非常に似ている人物として、彼を探すところから、物語は動き出していく。
「手首」を愛していたり、爪を収集しているという共通点は存在するが、今作での彼は船医を営む男性として描かれる。性格はナルシストでグリーンピースやわさびを異常に好むといった、新たな嗜好も持ち合わせている。
だが、物語序盤で彼はいきなり、死体として登場。そして、記憶を失った青年・東方定助は「吉良吉影と別の人物が融合した存在」ということが明らかになる。

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第8部でも、やはり彼のスタンドは「キラー・クイーン」

第4部では殺人鬼として多くの人々の命を殺めてきた巨悪だったが、第8部では欠損した肉体と健全な部位を「等価交換」する奇妙なフルーツ・ロカカカを手に入れるため、第4部の東方仗助にそっくりな青年・空条仗世文と共に敵達と戦うこととなる。
スタンドは第4部と同様、猫と髑髏をモチーフとした「キラー・クイーン」。だが、触れたものを爆弾に変える、という能力は少し変わっており、今回は「爆発するシャボン玉を発射する」というものになっている。
本作では殺人鬼としての姿ではなく、医者である母・ホリーの病気を救うために奮闘する青年として描かれている。
パラレルワールドであるため、第6部までのジョースター家の家系図は大きく変わってしまっており、吉良吉影は第7部の主人公、ジョニィ・ジョースターの子孫となっている。
つまり、彼もまた「ジョジョ」の血を継ぐ人間なのである。
戦いの最中で致命傷を負い、「土地の力」と「ロカカカの実の力」によって空条仗世文と融合した吉良吉影。
これによって彼の能力の一部と、その雰囲気が主人公・東方定助へと引き継がれることとなる。

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