エヴァンゲリオンシリーズの使徒まとめ

使徒とは、庵野秀明監督率いるGAINAX制作のアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』及び同作の再構築版『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』に登場する敵である。大きな災厄セカンドインパクトから15年。14歳の少年少女が人造人間エヴァンゲリオンに乗り、謎に包まれた敵、使徒と戦う物語が主軸となっている。使徒は戦い方やデザインが従来のロボット物の敵と一線を画しており、『エヴァ』の人気を支えた一要素でもある。

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使徒やエヴァが展開する結界のようなもの。物理的な攻撃が一切効かない、まさに鉄壁である。A.T.フィールドの展開中は使徒に接触することすらできないが、エヴァはこれを中和、侵食することができる。絵面では力づくでA.T.フィールドを打ち破る、ナイフで切り裂くと言った描写がされる。防御壁だけではなく、攻撃にも使える。A.T.フィールド自体を変化させて爆弾のように落下させる、ドリルのようにして掘り進むといった多彩な使用方法が描写された。第17使徒タブリス曰く人類も持っている心の壁であり、個人個人の肉体を形作るもの。聖書では知恵の実を食べた途端にアダムとイブは互いを「自分とは別の個体」だと意識し、局所を隠す為にイチジクの葉を使用した。
これにより、人類は互いを自分とは違う存在だと認識し、局所(自分の心の奥)を隠すべくA.T.フィールドを持つようになった。旧作劇場版ではA.T.フィールドを失った人類は皆、本来の姿ともいえるL.C.Lの海に還元した。
なお、人類側のA.T.フィールドを消滅させるのが人類補完計画であり、その為には心理学でいうデストルドー(死や破壊衝動など。厳密には生まれる前まで戻りたいとの願望)によるアンチA.T.フィールドを発生させなくてはならない。旧作劇場版では初号機のデストルドーにより、衛星軌道上まで飛んで行ったロンギヌスの槍が戻ってきた。

人類補完計画(じんるいほかんけいかく)

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生命の樹。またの名をセフィロトの樹。

物語当初からゼーレやゲンドウの口より語られていた計画。旧作のテレビ放送時にはどのようなものか説明も解決もないまま終了したが、旧作劇場版で計画が発動した。
しかし、碇ゲンドウとゼーレとではその目的が違っていた。ゲンドウの目的は人類を「できそこないの群体」から「完全なる単体」へと進化させることであり、ゼーレの目的はA.T.フィールドを失うことで個というものを捨て去り魂を「楽園」へと戻すことだった。
人類の持つ知恵と心、使徒の持つS2機関はいずれも聖書で言う禁断の木の実(知恵の実と生命の実)として象徴される。人類(アダムとイブ)は、禁断の木の実のうち、知恵の実だけを食べた為、心と知恵持つが限りある期間しか生きられなくなった。使徒はその逆で、生命の実だけを食べた人類であり、心を持たないが驚異的生命力を誇る(ミサイルが通じない、N2地雷を踏ませても生きているなど)存在となった。
人類の持つA.T.フィールドは、知恵の実に象徴される。知恵の実を食べたアダムとイブは互いを自分と異なる別個体と区別するようになり、ここから自分や他人を隔てることが始まった。この「自分」や「他者」を分けているのが人類側のA.T.フィールドである。
聖書において、知恵の実を食べた行為は原罪とされており、楽園を追い出されるきっかけとなった初めの罪であった。禁断の木の実とされるのは、この二種の実を食べると神に等しい存在となる為である。神はそれを恐れてアダムとイブを楽園から追い出し、生命の樹を天使に守らせるようになった。
ゼーレは科学力(知恵)により生命の実を手に入れようとしても使徒という弊害が現れる点から、知恵の実を神に返し、原罪をあがなうことで人類という生命を一からやり直そうとしたのだ。
聖書の上での原罪はキリストが十字架にかけられてその血が大地に吸収されたことにより許されたとある。しかし使徒を倒さなくては真の贖罪は成されない為、キリストの処刑を再現しようとした。必要なものはロンギヌスの槍、神の子、そして生命の樹と神の子に従う12人の「使徒」である。
生命の実を持つ使徒を全て倒せば、生命の樹に到達できる(初期設定の名残と思われる)といったことまで、全て『裏死海文書』に書かれていたことだった。当初はアダムを用いた人類補完計画を試みていたゼーレだったが、儀式に使う「使徒」が存在しない為アダムをベースにエヴァンゲリオンを製造。アダムの魂は一つしかない為、エヴァの機体に人類の魂を宿らせ、「使徒」として儀式に使おうとした。ダミーシステムもまた、パイロットなしでエヴァを動かし「使徒」の役目を果たさせる為の開発されたものだった。
しかし参号機の侵食及び使徒としての殲滅(破壊)や四号機の消失などにより「使徒」の数が揃わない事態が発生。これにより、「使徒」を使った儀式は中断されリリスによるサード・インパクトの発生という形での贖罪の道が取られた。リリスには人類の魂が還るガフの部屋がある為「使徒」がいなくても知恵の実を返しても存続は可能である。
エヴァシリーズが完成し、ゼーレはもとより碇ゲンドウをよく思っていないこともあって初号機を奪取すべくネルフに戦略自衛隊を送り込み職員たちを殺害。シンジも殺されそうになるが、ミサトにより助けられて初号機に乗るように言われる(ミサトはシンジを送り出した直後に死亡)。
弐号機はアスカを乗せたままエヴァシリーズにより破壊された。シンジはそれを見てデストルドーの叫びを上げる。渚カヲルを殺したことでデストルドー(死への欲望)が高まっていたシンジだったが、リリスとしての姿を取り戻したレイや、アダムとしての姿となったカヲルと再会。シンジの中に生きるための欲望リビドーが戻り、傷つけられても他人との共存を望み、人類補完計画はとん挫したことになる。しかし、リリスが殲滅された為かL.C.Lに還元された人類が戻ることはなかった。

『新世紀エヴァンゲリオン』登場使徒

第1使徒アダム(ADAM)

南極で観測されたアダム。

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胎児アダム

物語世界の西暦2000年に南極で観測された光る巨人。セカンド・インパクトとは、このアダムを卵の状態にまで還元する最中に起きたものである。ほぼすべての使徒がネルフ本部を狙うのは、アダムに還り、サードインパクトを興す為と推測、考察される。「使徒」とされるが、厳密には生命の起源。ジャイアント・インパクトの際、白き月から生まれた存在であり、使徒と呼ばれることになる生命体を生み出す。
使徒の魂を生み出す元となるガフの部屋の内部を焼かれてしまい(ガフの部屋の詳細や、内部を焼いた手段は不明)、第17使徒タブリス以降の使徒は生み出せなくなった。またこの時知恵の実を持つ人類(渚カヲルのオリジナル)がアダムの中にダイブすることで知恵の実と生命の実が一つとなり神に等しい力が発生。凄まじいアンチA.T.フィールドが出てアダムの破壊措置まで取られたがセカンド・インパクトを起こすことになった。
アダムは胎児に還元された後、ネルフの司令官にしてシンジの父・碇ゲンドウの掌に埋め込まれた。その後リリスの魂を持つレイの体内で融合する。還元されたアダムは肉体のみの存在で、魂は第17使徒タブリスに使用されていた。
聖書で生命の実と呼ばれるもの(S2機関)を持つ。その為、アダムから生まれた使徒は皆S2機関を有する。ほぼすべての使徒はアダムと接触することを目的としているようである。

名前の由来は聖書に登場する最初の人間であり、男性。エヴァの名前の元になったイブはアダムの肋骨から作られた。エヴァは第1使徒アダムをモデルに作られている。聖書のアダムが妻のイブと食べたのが知恵の実である。
アダムとリリスが持つとされるガフの部屋の由来は、ヘブライ人の伝承における魂の部屋。子供は生まれる前、この部屋で魂を授かるとされる。

第2使徒リリス(LILITH)

出典: www.hdrank.com

顔にはゼーレのマークを模した仮面をつけさせられている。

ネルフ本部の最下層のジオフロントに安置されている白い巨人。厳密にはリリスのいる場所にネルフの本部基地を建てたと言った方が近い。リリスは、ジオフロントでイエス・キリストのごとく磔にされている。第弐拾四話までアダムとして認識されており、第17使徒タブリスが近づいて初めてリリスと判明した。胸にはロンギヌスの槍が刺されている。
現在人類と呼ばれ繁栄する種族を生み出した存在である。ジャイアント・インパクトの時に落ちてきた白い月であり、アダムとは違い知恵の実(と称されるもの)を持つ。人類が科学力に代表される知恵を持つのは、知恵の実を持つリリスから生まれたからである。
綾波レイという少女の正体は、碇ユイのクローンを肉体(半分はアダムの遺伝子を持つ)とし、リリスの魂を宿らせたものであった。旧作劇場版で、アダムを埋め込まれたレイはシンジの声を聴いて我に返る。「私はあなたの人形じゃない」とゲンドウから離れてリリスへと還り、本来の姿を取り戻した。人類補完計画を遂行するが、初号機により頭部を切断されて殲滅される。
人類の起源であり、人類の魂はリリスの持つガフの部屋へと還っていくことになる。

名前の由来は、旧約聖書に登場するアダムの最初の妻。一説にはサタンとの間に娘リリンを産んだ悪魔とされる。イブ(エヴァ)とは別人である。

第3使徒サキエル(SACHIEL)

出典: middle-edge.jp

ミサイルと受け止める、初号機の腕をへし折る時一時的に腕が太くなった。

第壱話登場。セカンドインパクトから15年ぶりに現れた使徒である。比較的人間に近い形態をしている。人間でいう胸の辺りに顔のような物がある。掌からパイル砲と呼ばれる槍状の光を打ち出し攻撃する。腕は細いが飛んできたミサイルを片手で受け止める怪力、切り裂く鋭いかぎづめを持つ。まともにミサイルの火力を受けるが、A.T.フィールドにより傷一つ負わなかった。
N2地雷を踏んでも生存しており、人類側を驚かせる。さすがにこの時は無傷とはいかず、「顔」を損傷したのか第二の顔を出現させている。自己修復並びに機能増幅も可能。学習能力も高く、人類との戦闘から遠距離攻撃用のビーム砲の存在を学び、第二の顔の目のような部分からビームを放つようになった。威力はすさまじく、余波だけで地下にあるネルフ本部を揺らし、照明を落下させるほどの衝撃を与える。
完全回復の後は夜の町に現れて、初陣のシンジ並びに初号機と交戦する。初号機の腕をたやすくへし折り、遂には頭部を掴んで軽々と持ち上げ、執拗にパイルを打ち込んだ。
初号機が暴走したことにより、両手首をねじ切られた上コアに攻撃を加えられる。コアにひびが入った時、初号機を巻き込み自爆。初号機は損傷こそしたもののサキエルとの心中とはならなかった。

第壱話から弐話にかけての登場、あらゆる軍用兵器が一切通用しない様も含め不思議な魅力があるようで、「顔」の部分がOPアニメに登場したり、シャツやフィギュアの他、アクセサリーやマウスとしてグッズ展開されたりと、使徒の中でも人気は高い。不気味ながらも、通常兵器での攻撃を受けつつ瞬きをするなど、見様によっては愛嬌のある(ように見える)しぐさもする。
名前の由来は水の天使、サキエル。旧作冒頭、泳いで来るシーンがある。足にひれのようなものがあるが、呼吸器官かどうかは不明。漫画版ではレイが操る初号機と戦っている。

デザインは漫画家のあさりよしとお。あさりの作品『ワッハマン』に、サキエルに似たイシュタルというキャラクターが登場するが、順番ではイシュタルの方が先である。サキエルのデザインに当たり、「イシュタルみたいな感じでお願いします」との注文を受け現行のデザインとなった。結果として知名度、人気ともに『エヴァ』の方が高まったこともあり、後に『ワッハマン』を知った人物から「使徒を真似している」と言われたとのこと。またあさりは使徒の正確な大きさを知らされていなかったようで、初期のデザイン画ではコートを着たサキエルが見受けられる。

第4使徒シャムシエル(SHAMSHEL)

出典: www.hdrank.com

第参話登場。飛行形態と直立形態を持つ。飛行時、特に羽やジェットのような物は見受けられない。直立時にも脚が現れることはなく、胴体と思しき部分を支えにして立つ。武器は光る触手で、人間でいう肩の部分から現れる。ムチのごときしなやかさとビルをも細切れにする切れ味を誇り、初号機の武器を両断する。初号機をつかんで放り投げるなど膂力も強い。
シンジは撤退を命じられるが「逃げちゃ駄目だ」と繰り返し、命令を無視してプログナイフでコアを突き刺す。内臓電源に切り替わったため5分間しか動けず、時間との勝負となった。初号機の活動限界とほぼ同時にシャムシエルのコアも光を失い、沈黙。死体はコア以外原型をとどめたサンプルとして回収されて研究に回された。その結果、構成物質の差はあれど、人間と酷似した遺伝子構造を持っていることが明らかになる。
サキエル同様、あさりよしとおのデザインだが、目のような部位はスタッフの案とのこと。設定画には「鳥が近づかない」「カニの味がするに違いない」と書かれている。

名前の由来は昼の天使、シャムシェル。

第5使徒ラミエル(RAMIEL)

出典: twitter.com

ピラミッドを上下に合わせたような正八面体の体を持つ。高い反射率を持っており、空が映る。人類の知る限りの知覚器官は一切見当たらない。使徒とは生物なのかとの疑問を持たせる無機質で異様な外見。A.T.フィールドは肉眼で確認できるほど強い。下部からドリル状の物を出し、ネルフの侵入を試みる。
武器は加粒子砲。一定の距離に近づいた物を無差別に攻撃する。その為、遠距離からの攻撃で仕留めることとなり、日本中の電力を集め初号機がライフルを撃つヤシマ作戦が取られた。初号機の放つポジトロン・ライフルにより、コアを貫通されて殲滅。
この時、シンジに対しライフル弾の角度調整や、外した場合二発目の発射まで時間がかかるなどの説明がされる。シンジからすれば急な指令だったが、最終的には「調整は機械がやるから、スコープ越しに見えるマークが揃ったら引き金を引け」と指示を受けている。一発目は外れてしまい(ラミエルの放った加粒子砲と、ポジトロンライフルがほぼ同時に放たれた為、互いの攻撃の影響で軌道がずれた)、二発目が命中。炎上しながら落下した。
サキエル、シャムシエルとは全く異なる非生物的な外見や機械的な攻撃方法も相まって、使徒の正体を更なる謎のベールに包んだ存在でもある。

名前の由来は雷の天使、ラミエル。この天使は幻を司り、復活を待つ魂を管理することもあれば、神からの伝令を伝える役割を持つ。

第6使徒ガギエル(GAGHIEL)

出典: twitter.com

弐号機に飛びかかるガギエル。

えどのゆうき
えどのゆうき
@edono78

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