花沢勇作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

花沢勇作(はなざわ ゆうさく)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、尾形百之助の異母兄弟。清廉潔白な人格で周囲の人々に愛された美男子だ。日露戦争の二〇三高地で味方を鼓舞する旗手を務めていたが戦死し、物語の開始時点では既に故人となっている。敵に殺されたのではなく、後方にいた尾形が狙撃した。将校である父が芸者に産ませた子どもである尾形を、階級が下であるにも関わらず「兄様」と呼んで慕っていた。金塊争奪戦を引っ掻き回す尾形の前に、たびたび幻覚として現れる。

花沢勇作のプロフィール・人物像

花沢勇作(はなざわ ゆうさく)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、尾形百之助の異母兄弟。
第七師団長の花沢幸次郎の嫡子で、両親からの期待と愛情を一身に受けてまっすぐに育つ。清廉潔白な人格で、周囲の人々に愛された美男子だ。妾の子どもとして生まれた尾形とは真逆の人生を送ってきた。
日露戦争の二〇三高地で味方を鼓舞する旗手を務めていたが戦死し、物語の開始時点では既に故人となっている。敵に殺されたのではなく、後方にいた尾形が狙撃して殺害した。
将校である父が芸者に産ませた子どもである尾形を、階級が下であるにも関わらず「兄様」と呼んで慕っていた。尾形の人生の中で、唯一無償の愛情を向けた人物だ。
金塊争奪戦を引っ掻き回す尾形の前に、たびたび幻覚として現れる。

花沢勇作の来歴・活躍

兄様

勇作は陸軍第七師団長、花沢幸次郎の嫡子として生まれ、両親からの期待と愛情を一身に受けて育った。
陸軍に入隊した勇作は、腹違いの兄である尾形百之助(おがた ひゃくのすけ)に出会う。父が芸者に産ませた子どもである尾形を、階級が下であるにも関わらず勇作は「兄様」と呼んで慕った。「規律が乱れますから」と言って尾形がやめさせようとするが、勇作は尾形を兄として慕うことをやめなかった。
勇作は父の方針で、日露戦争で旗手を務めることになる。旗手は武装をせず、前線で旗を振って味方を鼓舞する役目で、品行方正・成績優秀・眉目秀麗な人物が選ばれる。そして弾に当たらないゲン担ぎのため、旗手は童貞でなくてはならないという習わしがあった。尾形は勇作を遊郭に連れていき、「ここの女たちは口が堅いそうです」「男兄弟というものは、一緒に悪さもするものなんでしょう?」と誘惑するが、勇作は聞き入れずに童貞を守る。
尾形は鶴見中尉と組んで勇作を味方に引き入れようとしていたが、鶴見中尉は勇作の正義感の強い性格を見て、口説き落とすことは難しいと感じていた。

人殺し

日露戦争の旅順攻囲戦、勇作は旗手として味方を鼓舞する。最前線で真っ先に突撃する勇作の姿は味方を勇気づけ、「勇作殿のおかげで弾に当たらん」という声も上がるほど味方の士気に影響していた。それを見た鶴見中尉は尾形に「勇作は殺すな」と指示する。
夜明け前、尾形は勇作を呼び出し、捕虜として捕らえたロシア兵のもとに連れていった。そして勇作に、ひとりも敵を殺そうとしないのはなぜか尋ねる。武装しない旗手とは言っても剣は下げており、旗を守りながら剣を振るうのが常だ。しかし勇作は決して剣を抜こうとしない。尾形は剣を差し出してロシア兵を殺すように迫るが、勇作は決して剣を受け取らなかった。
花沢師団長は、勇作に「お前だけは決して殺すな」と言い聞かせていた。それは、旗手としての勇作が人を殺さずにいることで、偶像のように味方を鼓舞するからだという。なぜなら、「人を殺すことに罪悪感を抱かない人間などいないからだ」と花沢師団長は考えていた。
それを聞いた尾形は「ここにいる連中が罪悪感など抱いているはずがない」「みんな俺とおなじはずだ」と言う。すると勇作は目に涙を滲ませて尾形を抱きしめた。「兄様は決してそんな人じゃない きっとわかる日がきます」「人を殺して罪悪感を抱かない人間が、この世にいていいはずがないのです」、そう言い募る勇作の言葉を、尾形は黙って聞いていた。
翌日の戦場で、尾形は勇作の頭を後方から撃ちぬいて殺害した。

罪悪感

日露戦争が終わった後、尾形は父である花沢師団長を自刃に見せかけて殺害する。そして軍中央のスパイとして鶴見中尉のもとで金塊争奪戦に参戦する。尾形は金塊争奪戦を引っ掻き回して鶴見中尉の権力を奪うことで、自分が師団長になり、父が重んじていた血筋や肩書が大したことのないくだらないものだと証明したかったのだ。
金塊争奪戦が終局へ向かうにつれ、尾形は勇作の幻覚を見るようになる。勇作は生前と同じように優しく微笑み、尾形を「兄様」と呼び、尾形を気遣った。
金塊のありかが判明し、最後の戦いがはじまる。尾形は杉元と因縁の対決となるが、アシリパの放った毒矢を腹に受けた。すると過去の情景が次々に尾形の目の前に現れ、過去の自分が語りかけてくる。尾形は殺人をよしとしないアシリパを勇作に重ねていた。アシリパに銃口を向けるたび、尾形の目の前に勇作が現れては邪魔をした。尾形は、ただひとり自分を愛してくれた勇作を殺したことに、罪悪感を抱いていたのだ。
自分の内面を直視した尾形は耐えきれずに自分の頭を撃ちぬいた。引き金をひく瞬間、美しく微笑んだ勇作が「兄様は祝福されて生まれた子供です」とささやいて銃身を支える。そして、自害した尾形を抱きしめるのだった。

花沢勇作の関連人物・キャラクター

尾形百之助(おがた ひゃくのすけ)

勇作の異母兄弟で、第七師団長だった花沢幸次郎が芸者に産ませた子ども。階級は上等兵で、百発百中のスナイパーだ。
とうに縁のきれた幸次郎のことを想い続ける母を見て育った。幼い頃、「母の葬式に父がくるかもしれない」と考えて母の食事に殺鼠剤を混ぜて殺してしまうが、父は現れなかった。
陸軍に入隊して異母兄弟の勇作に出会う。自分とは正反対の育ち方をしたまっすぐな性格の勇作に複雑な感情を抱いていた。日露戦争の戦場で敵兵を殺そうとしない勇作に、「人を殺して罪悪感を抱かない人間などいない」と言われ、その言葉を否定するために勇作を殺してしまう。そして日露戦争がおわった後、父の幸次郎を自刃に見せかけて殺害した。
尾形の前にはたびたび勇作の幻覚が現れる。勇作の言った通り、尾形は唯一自分を愛してくれた勇作を殺してしまったことに罪悪感を抱いていたのだ。

renote.jp

杉元佐一(すぎもと さいち)

『ゴールデンカムイ』の主人公。日露戦争で鬼神のごとき活躍をしたことから、「不死身の杉元」のあだ名で呼ばれる。
軍に入る前、故郷を出て東京に来たばかりの頃に、勇作の替え玉として良家の令嬢とのお見合いに挑んだことがあった。
勇作の母は息子を死亡率の高い旗手にすることには反対で、お見合いをさせて童貞でなくさせてしまおうとしていた。「弾に当たらない」ゲン担ぎのため、旗手は童貞であることが習わしだった。花沢夫人の企みを阻止し、師団長の命令通りに勇作を旗手にするため、菊田特務曹長が替え玉として目をつけたのが杉元だった。
杉元は勇作に接触し、彼が本当に旗手になりたいのか、それとも令嬢と結婚して平穏に暮らしたいのか、意思を確認しようとする。しかし邪魔が入り、ふたりが会話を続けることはできなかった。
杉元が次に勇作に会ったのは日露戦争の戦場だった。勇作は頭を撃ちぬかれ、冷たくなった姿だった。

renote.jp

花沢勇作の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「人を殺して罪悪感を微塵も感じない人間が、この世にいて良いはずがないのです」

日露戦争で旗手を務めた勇作は、父の「お前だけは絶対に殺してはいけない」「殺さないことで偶像となれ」「人を殺すことに罪悪感を抱かない者などいないからだ」という言いつけを忠実に守っていた。それを聞いた尾形は「罪悪感など抱いているはずがない。みんな俺と同じはずだ」と反論する。すると勇作は目に涙を滲ませて尾形を抱きしめ、「兄様はけしてそんな人じゃない、いつかきっと分かる日が来ます」「人を殺して罪悪感を微塵も感じない人間が、この世にいて良いはずがないのです」と言い募る。
勇作にとっては尾形の心を救おうとする愛情から出た言葉だったが、幼い頃に母を殺し、戦場で無感情に敵を撃っていく尾形にとっては自分の存在を否定する言葉だった。この出来事の翌日、尾形は勇作を殺害する。
しかし物語の最終局面、尾形は自分の中に、自分を愛してくれた勇作を殺した罪悪感があったことに気が付いてしまう。自分の内面を直視することに耐えられなくなった尾形は自害する。奇しくも勇作の言葉通りになったのだった。

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津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

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津山睦雄(つやま むつお)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、「三十三人殺し」と呼ばれている。本編には登場せず、第七師団の鶴見中尉が刺青人皮を持っている。津山から剥いだ刺青人皮をベストのように着こなす鶴見中尉の姿は、多くの読者に衝撃を与えた。「三十三人殺し」という経歴から、モデルは「津山三十人殺し」の都井睦雄(とい むつお)であるという見方が一般的だ。

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マイケル・オストログ/ジャック・ザ・リッパー(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

マイケル・オストログ/ジャック・ザ・リッパー(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

マイケル・オストログ/ジャック・ザ・リッパーとは、とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、刺青の囚人のうちの一人。札幌の町で私娼ばかりを狙う、連続殺人事件の犯人だ。遺体から臓器を持ち去ったり新聞社に犯行声明を送る手口からジャック・ザ・リッパーの模倣犯と思われていたが、後に札幌でロンドンの犯行を再現しようとするジャック・ザ・リッパー本人と判明した。聖書の聖母マリアのように、女性は処女で子どもが産めると信じていて、娼婦は罪人であると思い込んでいる。

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菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。

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熊岸長庵(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

熊岸長庵(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

熊岸長庵(くまぎし ちょうあん)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、偽札製造で捕まった贋作のプロ。もとは画家だったが売れず、絵の贋作を作る贋作師をした後に偽札づくりに手を染めた。本人は生活のために仕方なくやっていたが、それでも芸術家として「本物を超えてやろう」という気概があった。樺戸集治監を脱獄した後は刺青の囚人である鈴川聖弘ひきいるヤクザたちに偽札を作らされていた。毒矢が腹部に刺さって死亡するが、偽の刺青人皮を判別するヒントを残した。

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門倉利運(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

門倉利運(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

門倉利運(かどくら としゆき)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、のっぺらぼうを収監していた網走監獄の看守部長。冴えない中年男だが、実は土方歳三の内通者として情報を流していた。網走の攻囲戦の後は土方と行動を共にする。のっぺらぼうが隔離される前に最後に刺青を入れた男だが、刺青はすべてが揃わなくても解けるため、門倉の刺青はさほど重要ではないと思われていた。しかし最終局面で、思わぬ鍵が隠されていたことが判明する。

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キラウシ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

キラウシ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

キラウシとは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、土方歳三に道案内に雇われたアイヌの男性。コタン(アイヌの村)の周辺を蝗害に襲われて食糧難になったため、出稼ぎに出ていたところを土方たちに出会った。網走監獄で看守部長をしていた門倉利運(かどくら としゆき)と仲が良く、ふたりで行動することが多い。取り立てて強いわけではないが、五稜郭での最後の戦いではアイヌの土地の権利書を守るため勇敢に戦った。

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