The Beatles(ザ・ビートルズ)とは【徹底解説まとめ】

The Beatles(ザ・ビートルズ)とは、1962年に英国でデビューした20世紀を代表する4人組ロック・バンド。その影響力は音楽のみならず、ファッション、言動、思想にまで及び、社会現象を巻き起こした。彼等の音楽を語るうえで特筆すべき点の一つは、彼等自身の音楽的成長がそのまま音楽界全体の、そして聴き手である我々ファンの音楽的成長を促したことだろう。1970年の解散後も彼等の影響力は引き継がれ、21世紀の現在でもそれは変わらない。

Side A
1. Love Me Do
2. Please Please Me
3. From Me To You
4. She Loves You
5. I Want To Hold Your Hand
6. All My Loving
7. Can't Buy Me Love

Side B
1. A Hard Day's Night
2. And I Love Her
3. Eight Days A Week
4. I Feel Fine
5. Ticket To Ride
6. Yesterday

Side C
1. Help!
2. You've Got To Hide Your Love Away
3. We Can Work It Out
4. Day Tripper
5. Drive My Car
6. Norwegian Wood (This Bird Has Flown)

Side D
1. Nowhere Man
2. Michelle
3. In My Life
4. Girl
5. Paperback Writer
6. Eleanor Rigby
7. Yellow Submarine

1973年4月19日にイギリスでリリースされたザ・ビートルズ解散後初の編集アルバム。「1967-1970」と同時リリースされている。アメリカではイギリスよりも早く1973年4月2日にリリースされている。
CDは1993年9月20日、及びリマスター盤が2010年10月18日にリリースされている。

元々は本アルバムのリリース当時にアメリカのオーディオ・テープ社が発売していた海賊盤アルバム「The Beatles AΩ (Volume I と II に分かれており、各2枚組、計4枚のボックス・セット)」の対抗策として企画、作成された。選曲はジョージ・ハリスンとジョージ・マーティン。英語版「Wikipedia」ではアラン・クラインが選曲したと記述されているが、1993年のCD化の際に、選曲者としてジョージ・ハリスンとジョージ・マーティンが記者会見を行っている。選曲にはカヴァー・ソングは採用されず、ザ・ビートルズのオリジナルのみで構成されている。

CD化の際に、アナログ2枚セットだったものをCD1枚に集約することも可能であったが、ジョージ・マーティンが、発売当初の形態である2枚組にこだわったため、CDも2枚組としてリリースされている。

ジャケットは、デビュー・アルバム「Please Please Me」撮影時と同じセッションで撮られたものを使用している。

アメリカ盤のアナログは、キャピトル所有のマスターを使用しているため、イギリス盤と若干異なるヴァージョンが収められている。例えば「Help!」は、冒頭にジェームス・ボンド風のインストルゥメンタルが付け加えられたヴァージョンが、「I Feel Fine」には深いエコーがかけられたヴァージョンが使用されていた。また「Love Me Do」「I Want To Hold Your Hand」は疑似ステレオで、「She Loves You」「A Hard Day's Night」「I Feel Fine」「Ticket To Ride」はモノラルでの収録だった。なお、「A Hard Day's Night」は、シングルはキャピトルからリリースされていたが、アルバムは「United Artists」からのリリースだったため、キャピトルからリリースされたアルバムに収録されるのは今回が初めてである。
イギリス盤のアナログでは、「Love Me Do」「She Loves You」は疑似ステレオでの収録だった。
CD化に伴い、「Love Me Do」「Please Please Me」「From Me To You」「She Loves You」はモノラルでの収録となった。また「I Feel Fine」には、イントロにノイズと囁き声が入っているヴァージョンが使用されている。

The Beatles AΩ

1967-1970

Side A
1. Strawberry Fields Forever
2. Penny Lane
3. Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band
4. With A Little Help From My Friends
5. Lucy In The Sky With Diamonds
6. A Day In The Life
7. All You Need Is Love

Side B
1. I Am The Walrus
2. Hello Goodbye
3. The Fool On The Hill
4. Magical Mystery Tour
5. Lady Madonna
6. Hey Jude
7. Revolution

Side C
1. Back In The U.S.S.R
2. While My Guitar Gently Weeps
3. Ob-La-Di Ob-La-Da
4. Get Back
5. Don't Let Me Down
6. The Ballad Of John And Yoko
7. Old Brown Shoe

Side D
1. Here Comes The Sun
2. Come Together
3. Something
4. Octopus's Garden
5. Let It Be
6. Across The Universe
7. The Long And Winding Road

1973年4月19日にイギリスでリリースされたザ・ビートルズ解散後初の編集アルバム。「1962-1966」と同時リリースされている。アメリカではイギリスよりも早く1973年4月2日にリリースされている。
CDは1993年9月20日、及びリマスター盤が2010年10月18日にリリースされている。

元々は本アルバムのリリース当時にアメリカのオーディオ・テープ社が発売していた海賊盤アルバム「The Beatles AΩ (Volume I と II に分かれており、各2枚組、計4枚のボックス・セット)」の対抗策として企画、作成された。選曲はジョージ・ハリスンとジョージ・マーティン。英語版「Wikipedia」ではアラン・クラインが選曲したと記述されているが、1993年のCD化の際に、選曲者としてジョージ・ハリスンとジョージ・マーティンが記者会見を行っている。選曲にはカヴァー・ソングは採用されず、ザ・ビートルズのオリジナルのみで構成されている。

CD化の際に、アナログ2枚セットだったものをCD1枚に集約することも可能であったが、ジョージ・マーティンが、発売当初の形態である2枚組にこだわったため、CDも2枚組としてリリースされている。

ジャケットは、幻のアルバムとなった「Get Back」に使用されるはずだったカットで、1963年リリースのデビュー・アルバム「Please Please Me」と同じ場所(ロンドンにあったEMI本部の吹き抜け)で同じ構図、同じカメラマンによって撮影されたもの。

アメリカ盤アナログは、「Penny Lane」「Hello, Goodbye」が疑似ステレオでの収録だった。また「I Am The Walrus」のイントロのメロトロンのリフは4回(イギリス盤は6回)、そして2回目の「I'm crying」の後、左チャンネルのドラムとタンバリンがカットされ、中央のベースとドラムのみが入っている(イギリス盤は2回目の「I'm crying」の後にベース、ドラムス、タンバリンが聞こえる)ヴァージョンが収録されていた。

CD化に際し、「A Day In The Life」のイントロ部分にかぶっていた前の曲「Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)」の歓声がカットされ、アコースティック・ギターのイントロが最初からクリアーに聴くことが出来るようになった(1988年リリースのジョン・レノンの伝記映画のサウンドトラック「Imagine」で使用されたのと同ヴァージョン)。また「Back In The U.S.S.R.」のエンディングの部分にかぶさっていた次の曲「Dear Prudence」のギターもカットされている。

Rock 'N' Roll Music

Side A
1. Twist And Shout
2. I Saw Her Standing There
3. You Can't Do That
4. I Wanna Be Your Man
5. I Call Your Name
6. Boys
7. Long Tall Sally

Side B
1. Rock And Roll Music
2. Slow Down
3. Kansas City/Hey, Hey, Hey, Hey
4. Money (That's What I Want)
5. Bad Boy
6. Matchbox
7. Roll Over Beethoven

Side C
1. Dizzy, Miss Lizzy
2. Any Time At All
3. Drive My Car
4. Everybody's Trying To Be My Baby
5. The Night Before
6. I'm Down
7. Revolution

Side D
1. Back In The U.S.S.R.
2. Helter Skelter
3. Taxman
4. Got To Get You Into My Life
5. Hey Bulldog
6. Birthday
7. Get Back (Album Version)

イギリスで1976年6月11日、アメリカで同年6月7日にリリースされた編集盤。2018年6月現在、CDのリリースはない。アメリカのキャピトル主体で進められた編集盤であり、選曲には日本の東芝EMIがメインに行っている。

1976年はちょっとしたザ・ビートルズ再燃ブームのようになり、アメリカ・ビルボード誌では本アルバムは1973年の「1962-1966」「1967-1970」以来となるトップ10入りを果たし(2位)、本アルバムからの先行シングル「Got To Get You Into My Life」も1970年の「The Long And Winding Road」以来となるトップ10入り(7位)を果たしている。
イギリスではメロディ・メーカー誌でアルバムが11位、先行シングルとしてリリースされた「Back In The U.S.S.R.」が18位まで上がっている。

アメリカ・キャピトル盤はジョージ・マーティンによるリマスターが実施されているが、イギリス盤においては「オリジナルに手を加えてはいけない」という契約書に基づき、従来のマスターが使用されている。また、ミスなのか故意なのか、故意であればどのような意図があったのかは不明だが、リマスターされたアメリカ盤はステレオの左右チャンネルが従来とは逆に収録されていた。例えば従来は右チャンネルから歌とコーラスが、左チャンネルから演奏が流れてきたヴァージョンは、リマスター盤では右チャンネルから演奏が、左チャンネルから歌とコーラスが流れてくる、というように全く逆になっていた。

本アルバムのジャケットや内ジャケットには1950年代を連想させるアイテムが多く使用されている(マリリン・モンロー、ジュークボックス、野外シネマ、1957年型シボレーなど)。ザ・ビートルズは1960年代のバンドであったことから、これらのアイテムを使用したジャケットが、ちょっとした議論を呼ぶことになった。
リンゴ「僕たちはチープであったことはなかったのに、このジャケットは僕たちを全くチープに見せているじゃないか。コカコーラにしても大きなフィンのついた車にしても、みんな50年代のものだ」
ジョン「これじゃまるでモンキーズの不良品だよ」
ジョンに関しては、ジャケットのデザインを自ら行いたい旨の申し込みがキャピトルにあったが、断られている。

1980年10月24日(英米同時)には、本2枚組アルバムを1枚ごとにばら売りした「Rock 'N' Roll Music Vol. 1」、「Rock 'N' Roll Music Vol. 2」がリリースされている。この際、イギリスでリリースされた盤はアメリカでリマスターされた盤に差し替えられていた。

The Beatles At The Hollywood Bowl

Side A
1. Twist and Shout
2. She's a Woman
3. Dizzy Miss Lizzy
4. Ticket to Ride
5. Can't Buy Me Love
6. Things We Said Today
7. Roll Over Beethoven

Side B
1. Boys
2. A Hard Day's Night
3. Help!
4. All My Loving
5. She Loves You
6. Long Tall Sally

イギリスで1977年5月6日、アメリカで同年5月4日にリリースされた、ザ・ビートルズ初の公式ライヴ盤。2016年9月9日には、アナログ盤に4曲のボーナス・トラックを追加したCDがリリースされている。

1964年8月23日と1965年8月30日にロス・アンゼルスのハリウッド・ボウルで行われたライヴをレコーディングしたアルバム。一部、1965年8月29日の演奏も使用されている。

米キャピトル・レコードは1964年2月12日にニュー・ヨークのカーネギー・ホールで行われたザ・ビートルズのコンサートをライヴ・レコーディングする予定でいた。しかし、米国音楽家連盟からの承認を得ることが出来ずに断念。その6ヶ月後の8月23日、キャピトルはロス・アンジェルスにあるハリウッド・ボウルで行われたパフォーマンスのレコーディング許可を得た。このコンサートは、アメリカのラジオ局KRLAのDJだったボブ・ユーバンクスがプロデュースしたものであった。レコーディングされたテープは8月27日にミキシング作業が行われるが、公式リリースに充分な音質ではなく、結局は「Twist And Shout」から抜粋された48秒間が「The Beatles' Story」に収録されただけで、残りはお蔵入りとなった。
この日は同時に白黒のライヴ・フィルムも撮影されており、このフィルムから「All My Loving」と「She Loves You」が1995年リリースの「Anthology」のドキュメンタリー・ビデオに収められた。

1年後の1965年8月29日と、30日、ザ・ビートルズは再びハリウッド・ボウルでライヴを行い、キャピトルはライヴ・レコーディングを敢行しているが、レコーディングされた音質は前年と同様にリリースに耐えられるものではなかった。加えて、29日のパフォーマンスはポールのマイクに欠陥があり、最初の4曲ではポールの曲紹介もヴォーカルもまったく入っていなかった。

結局、ザ・ビートルズが活動していた1960年代には、この1964年8月23日、1965年8月29日、30日の3日間分のライヴ・テープはキャピトルの倉庫に眠ることになる。ザ・ビートルズは1960年代に活躍したバンドの中で、ライヴ・レコードをリリースしなかった少数派にあたる。

* ただし、このテープは1966年1月5日に使用されている。この日、アメリカのCTSスタジオでは、1965年8月15日に開催されたザ・ビートルズのシェア・スタジアムでのコンサートのテレビ番組用の編集作業が行われていた。このシェア・スタジアムの模様を録画したフィルムにも数々の問題があり、ポールがベース・ラインを録り直したり、ジョンが「I'm Down」にオルガンを重ねたりといった修正が施された。「I Feel Fine」と「Help!」に関しては、歌も演奏も全て録り直す、といった強硬作業も行われている。リンゴが歌った「Act Naturally」になどはレコードの音をそのままライヴ・フィルムに重ねている。そして「Twist And Shout」も音が良くない、ということで、1965年8月30日にハリウッド・ボウルでレコーディングされたヴァージョンを使用して音を厚くしている。

1971年、キャピトルは「Get Back Session」から「Let It Be」というアルバムを作り上げたアメリカ人プロデューサー、フィル・スペクターにこの時のテープを渡している。彼がライヴ・アルバムを仕上げることが出来なかったのか、あるいは満足できる仕上がりではなかったのか、いずれにせよライヴ・アルバムはリリースされず、テープはその後6年間、再び眠り続けることになる。

Hollywood Bowl のステージ。

キャピトルがこのテープのリリースを決定した背景には、ドイツのベラフォン(英米ではリンガソング)からリリースされたザ・ビートルズの1962年のハンブルクでのパフォーマンスを収めた「The Beatles Live! At The Star-Club In Hamburg, Germany; 1962」の存在がある。
このライヴ・アルバムは、リヴァプールのシンガー、テッド・テイラーが、友人のエイドリアン・バーバーに頼んで、自分のバンド、ザ・ドミノズや、クリフ・ベネット&ザ・レベル・ラウザーズなど、ハンブルクに来ていたイギリス・バンドをライヴ録音した中のひとつであった。ザ・ビートルズが成功したあと、テイラーは、ブライアン・エプスタインにこのテープを売ろうとしたが、商品にはならないと判断したブライアンは20ポンドしか払おうとしなかった。いずれ金になると判断したテイラーは友人のエンジニアにこのテープを預けたが、それきりになっていた。1972年、ザ・ビートルズの元マネージャー、アラン・ウィリアムズに会ったときにテイラーがこの話をすると、アランは乗り気になった。そしてエンジニアのかつてのオフィスからテープを探し出し、アップルに持ち込んでいる。ところが、アラン・ウィリアムズが法外な値段をふっかけたため、ビートルズ側はテープを買わなかった。アランは4年をかけてテープの買い手を探し出し、ドイツではベラフォン、英米ではリンガソングから、このライヴがリリースされることになった。アップルは発売を阻止しようと法廷闘争に持ち込んだが、ビートルズ側に原盤権があるとは認められず、敗訴している。

The Beatles Live! At The Star-Club In Hamburg, Germany; 1962

キャピトルの当時の社長、バスカー・メノンはこのライヴ・アルバム(音質は最低でしかもモノラルであった)に対抗すべく、ハリウッド・ボウルでライヴ・レコーディングされたテープをジョージ・マーティンに渡し、「オフィシャルなライヴ作品」に仕上げるよう依頼した。
マーティンはザ・ビートルズの演奏には感動したが、やはりその音質には幻滅させられた。そこで彼はエンジニアのジェフ・エメリックと共に、3トラックでレコーディングされたテープをマルチ・トラックに移し、ベスト・トラックを選出後、リミックス、フィルタリングなどを施して音質を整える作業を行っている。

オリジナルのアルバムのスリーヴには、全ての楽曲は1964年8月23日と、1965年8月30日の演奏からの収録である、と記述されているが、実際には「Ticket To Ride」、そして「Dizzy Miss Lizzy」の後半部は1965年8月29日の演奏が使用されている。29日はポールのマイクに欠陥があり、最初の4曲にはポールのヴォーカルが収録されていなかったが、「Ticket To Ride」はそのマイクを使用していないヴァージョンであり、「Dizzy Miss Lizzy」はポールのヴォーカルが含まれない演奏であった。

* 1964年8月23日、1965年8月29日、30日に披露された楽曲は以下の通り。

1964年8月23日
・Twist And Shout
・You Can't Do That
・All My Loving
・She Loves You
・Things We Said Today
・Roll Over Beethoven
・Can't Buy Me Love
・If I Fell
・I Want To Hold Your Hand
・Boys
・A Hard Day's Night
・Long Tall Sally

この日の演奏からは「Things We Said Today」「Roll Over Beethoven」「Boys」「All My Loving」「She Loves You」「Long Tall Sally」がアルバムに収められた。

1985年8月29日
・Twist And Shout
・She's A Woman
・I Feel Fine
・Dizzy Miss Lizzy
・Ticket To Ride
・Everybody's Trying To Be My Baby
・Can't Buy Me Love
・Baby's In Black
・I Wanna Be Your Man
・A Hard Day's Night
・Help!
・I'm Down

この日の演奏からは「Dizzy Miss Lizzy (後半部のみ)」「Ticket To Ride」がアルバムに収められた。

1985年8月30日
・Twist And Shout
・She's A Woman
・I Feel Fine
・Dizzy Miss Lizzy
・Ticket To Ride
・Everybody's Trying To Be My Baby
・Can't Buy Me Love
・Baby's In Black
・I Wanna Be Your Man
・A Hard Day's Night
・Help!
・I'm Down

この日の演奏からは「Twist And Shout」「She's A Woman」「Dizzy Miss Lizzy(前半部のみ)」「Can't Buy Me Love」「A Hard Day's Night」「Help!」がアルバムに収められた。

* 「Help!」に関しては、英語版「Wikipedia」では8月29日の演奏となっているが、日本語版「Wikipedia」では8月30日の演奏となっている。今回は日本語版に則った。

ジョンは、イタリアでリリースされた編集盤「The Beatles In Italy」をライヴ・アルバムだと勘違いしていた。
ジョン「どうもイタリアでは誰かが勝手に(ライヴを)レコーディングしていたようだ」

* 2016年にリリースされた「Live At The Hollywood Bowl」についてはその項で説明する。

Love Songs

Side A
1. Yesterday
2. I'll Follow The Sun
3. I Need You
4. Girl
5. In My Life
6. Words Of Love
7. Here, There And Everywhere

Side B
1. Something
2. And I Love Her
3. If I Fell
4. I'll Be Back
5. Tell Me What You See
6. Yes It Is

Side C
1. Michelle
2. It's Only Love
3. You're Going To Lose That Girl
4. Every Little Thing
5. For No One
6. She's Leaving Home

Side D
1. The Long And Winding Road
2. This Boy
3. Norwegian Wood (This Bird Has Flown)
4. You've Got To Hide Your Love Away
5. I Will
6. P.S. I Love You

キャピトル主導で企画された編集アルバムであり、アメリカでは1977年10月21日、イギリスでは同年11月19日にリリースされている。前年にリリースされた「Rock 'N' Roll Music」がビートの効いたロックを中心に組まれたアルバムであったので、それに対となるように「ラヴ・ソング」を中心に組まれたアルバムになっている。特にこれといったヴァージョン違いなどは収録されていない。2018年6月現在、CDのリリースはない。

選曲に関しては日本の東芝EMIがメインで行われ、米キャピトルが最終的なまとめを行っている。日米の選曲基準に剥離があったが、これはキャピトルが歌詞の内容を重視した結果によるものだった。

キャピトルは本アルバムのプロモーション用に「You're Going To Lose That Girl/Girl」のカップリングでシングルのリリースを予定していた。ジャケットまで用意されたが、結局リリースは見送られた。

「This Boy」「Yes It Is」のリアル・ステレオ・ヴァージョンの収録が期待されていたが、収録されたのは疑似ステレオ・ヴァージョンであった。

Rarities (イギリス盤)

Side A
1. Across The Universe
2. Yes It Is
3. This Boy
4. The Inner Light
5. I'll Get You
6. Thank You Girl
7. Komm, Gib Mir Deine Hand
8. You Know My Name (Look Up The Number)
9. Sie Liebt Dich

Side B
1. Rain
2. She's A Woman
3. Matchbox
4. I Call Your Name
5. Bad Boy
6. Slow Down
7. I'm Down
8. Long Tall Sally

1978年12月2日、イギリスでリリースされた英国オリジナル・アルバムを集めたボックス・セット「The Beatles Collection」のボーナス盤として付けられていた1枚。翌1979年10月12日には単体の1枚ものアルバムとしてもリリースされている。
イギリス・オリジナル・アルバムには収録されていなかった楽曲を集めたものであり、1988年リリースのCD「Past Masters Vol. 1」「Past Masters Vol. 2」と同じような内容である。ただし、「The Beatles Collection」はイギリスでのオリジナル・アルバムのみで構成されていたため、アメリカ盤アルバム「Magical Mystery Tour」やアメリカ編集盤「Hey Jude」は含まれておらず、このボックス・セットだけでザ・ビートルズの全楽曲を揃えることは不可能であった。2018年6月現在、CDのリリースはないが、前出の「Past Masters Vol. 1」「Past Masters Vol. 2」、及び「Mono Masters」がこのアルバムの代役を担っている。

以下、収録曲を簡単に紹介する。

● Across The Universe
ステレオ。チャリティ・アルバム「No Ones Gonna Change Our World」に収録されたヴァージョン。イントロとエンディングに鳥の鳴き声は羽ばたきのサウンド・エフェクトが入っている。

● Yes It Is
モノラル。シングル「Ticket To Ride」のB面としてリリース。イギリスでのアルバム収録は初。

● This Boy
モノラル。シングル「I Want To Hold Your Hand」のB面としてリリース。イギリスでのアルバム収録は初。

● The Inner Light
モノラル。シングル「Lady Madonna」のB面としてリリース。英米ともにアルバム収録は初。

● I'll Get You
モノラル。シングル「She Loves You」のB面としてリリース。イギリスでのアルバム収録は初。

● Thank You Girl
シングル「From Me To You」のB面としてリリース。イギリスでのアルバム収録は初。

● Komm, Gib Mir Deine Hand
ステレオ。「I Want To Hold Your Hand」のドイツ語ヴァージョン。イギリスでは初リリース。

● You Know My Name (Look Up The Number)
モノラル。シングル「Let It Be」のB面としてリリース。英米ともにアルバム収録は初。

● Sie Liebt Dich
ステレオ。「She Loves You」のドイツ語ヴァージョン。イギリスでは初リリース。

● Rain
モノラル。シングル「Paperback Writer」のB面としてリリース。英米ともにモノラル・ヴァージョンのアルバム収録は初。ステレオ・ヴァージョンはアメリカ編集盤「Hey Jude」に収録されている。

● She's A Woman
モノラル。シングル「I Feel Fine」のB面としてリリース。イギリスでのアルバム収録は初。

● Matchbox
モノラル。4曲入りEPでリリースされており、イギリスでのモノラル・ヴァージョンのアルバム収録は初。ステレオ・ヴァージョンは「Rock 'N' Roll Music」に収録されている。

● I Call Your Name
モノラル。4曲入りEPでリリースされており、イギリスでのモノラル・ヴァージョンのアルバム収録は初。ステレオ・ヴァージョンは「Rock 'N' Roll Music」に収録されている。

● Bad Boy
ステレオ。イギリスでは編集盤「A Collection Of Beatles Oldies」に収録されていたが、オリジナル・アルバムには未収録だった。

● Slow Down
モノラル。4曲入りEPでリリースされており、イギリスでのモノラル・ヴァージョンのアルバム収録は初。ステレオ・ヴァージョンは「Rock 'N' Roll Music」に収録されている。

● I'm Down
モノラル。シングル「Help!」のB面としてリリース。英米ともにモノラル・ヴァージョンのアルバム収録は初。ステレオ・ヴァージョンは「Rock 'N' Roll Music」に収録されている。

● Long Tall Sally
モノラル。4曲入りEPでリリースされており、イギリスでのモノラル・ヴァージョンのアルバム収録は初。ステレオ・ヴァージョンは「Rock 'N' Roll Music」に収録されている。

Rarities (アメリカ盤)

yamada3desu
yamada3desu
@yamada3desu

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多くのアーティストがライブを行う武道館が「聖地」と呼ばれるようになったのか理由をまとめました。2014年、ポール・マッカートニーが来日公演で武道館を会場に選んだことも話題に。ポール・マッカートニーの来日公演が決定した際のニュースを交えつつ、武道館でライブが開催されるようになった経緯を紹介していきます。

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アーティスト・ミュージシャンの勇気や元気が出る名言まとめ!ジョン・レノンなど

アーティスト・ミュージシャンの勇気や元気が出る名言まとめ!ジョン・レノンなど

ここではアーティストやミュージシャンが残した、勇気・元気が出る名言をまとめた。ミュージシャンのジョン・レノン、エリック・クラプトン、甲本ヒロト、芸術家のパブロ・ピカソの名言を紹介している。「ステージに上がったとき、自分が一番上手いと思え。ステージを降りているとき、自分は一番下手だと思え」といった、人生の導きになる言葉を知ることができる。

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