Mr.&Mrs. スミス(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『Mr.&Mrs.スミス』とは、監督はダグ・リーマン、脚本はサイモン・キンバーグが手掛けた、2005年公開のラブアクションムービーである。ジョンとジェーンはコロンビアのボゴタで出会い、2人は一夜にして恋に落ちる。そのまま、お互いに暗殺者という身分を隠して結婚することを選ぶ。パートナーへの熱も冷めた結婚数年後のある日、2人が同じターゲットの暗殺の依頼を引き受けたことから夫婦関係に変化が起こる。競合組織のヒットマンである2人が、戦闘と恋に火花を散らし、壮大なアクションを繰り広げている。

『Mr.&Mrs. スミス』の概要

『Mr.&Mrs.スミス』とは、ブラット・ピットとアンジェリーナ・ジョリーというハリウッドのトップスター同士である2人が初共演し、その後メディアが大きく取り上げるほど話題になったラブアクションムービーである。監督はダグ・リーマン、脚本はサイモン・キンバーグ。2005年にアメリカで公開され、同年に日本でも公開された。日本での興行収入は46億5000万円で、地上波でも過去に何度か放送されている。
この作品は、スミス夫妻の倦怠期が招いた、周りを巻き込む壮大な夫婦喧嘩の物語。5~6年前、ジョンとジェーンはコロンビアのボゴタで出会い、そこから2人は一夜にして恋に落ちる。その後2人は何度かデートを重ね、結婚することを選ぶ。しかし2人は、お互いにプロの暗殺者であることを隠していたのだ。自宅での口数も減りパートナーへの熱も冷めたある日、2人が同じターゲットの暗殺の依頼を引き受けたことから夫婦関係に変化が起こる。
ITを駆使した完璧な計画と仲間との連携で、迅速かつ巧妙にターゲットを始末してきたジェーン。反対にいつも単独行動で、自分の直感だけを頼りに動いてきたジョン。それを知らない2人はそれぞれのやり方で任務を遂行しようとし、同じターゲットの狙撃地点で出くわしてしまう。初めは縄張りに侵入してきた相手も「ただの民間人だ」と認識し、気にも留めていなかった。だが徐々に、自分の計画を邪魔するような相手の行動に機嫌を損ねてしまう。そしてこの相手の正体を調べるうちに、自分の結婚相手であることが判明したのだ。競合組織のヒットマンである2人は、お互いに「相手を始末し組織を守るべきか、自分が惹かれ選んだ結婚相手を守るべきか」と気持ちが揺れ動く。そして、組織を裏切ってでも自分の惹かれた相手と一緒になることを選んだ2人は、両組織の壊滅のために2人だけで戦いに挑む。常に危険と隣り合わせの2人の恋模様に引き込まれていく映画となっている。

『Mr.&Mrs. スミス』のあらすじ・ストーリー

2人の出会い

お互いの名前を伝え合うジェーン(左)とジョン(右)。

結婚生活に違和感を感じ、2人がカウンセリングを受けるところから物語は始まる。ここに来た理由も「車検のようなもんだ」とはぐらかし、カウンセラーからの「どの程度幸せですか?」という問いに対して、よそよそしく10点満点中で8点だと答える。
2人の出会いは5~6年前。コロンビアのボゴタで出会う。その街ではある男が殺され、地元警察がその男を殺したであろう一人旅の旅行者を追っていた。警察が店のカウンターに1人で座っていたジョンのことを疑い、「一人旅ですか?」と声をかけるも、ジョンは言葉がわからないとはぐらかす。そこにジェーンが1人で飛び込んでくる。実は暗殺者であるジョンは、1人で店に飛び込んできた謎の女性に対し、腰に隠していた銃をそっと構える。一方で、1人で行動していたジェーンも実は暗殺者であった。警察から怪しまれ身の危険を感じ、脚に隠していたナイフをそっと確認する。だがジェーンは、とっさの判断で目の前にいたジョンを連れだと装い、警察からの難を逃れる。ジョンもまた、その計画に乗るように「俺の連れだ」とジェーンを部屋に匿い、騒動が収まるのを2人で待った。しばらくしてジェーンが「私、ジェーン」と自己紹介をし、それに対して「ジョンだ」と返す。この時に初めてお互いの名前を知ったのだ。

危機一髪に乾杯

意気投合し、食事を共にするジョン(左)とジェーン(右)。

これをきっかけに2人は食事をし、酒を飲み、より親密な関係になっていく。だが知っているのは名前だけで、お互いの素性については知らないままだった。「無口なのね。ダンスはできる?」とジェーンがジョンを誘う。無口なジョンは誘われるままに席を立つ。そのまま2人は一夜を共にし、同じ部屋で過ごした。翌朝ジェーンが目覚めると、ジョンがコーヒーを持って現れる。ジェーンも一緒にコーヒーを飲んでいると、トレイの上に飾りの花が置いてあることに気づく。ジェーンはそれを頭に刺し、カーテンの向こうのジョンを見つめる。2人は優しいキスをし、こうして恋に落ちたのだ。

親友への報告

ジョンから結婚の報告を受け、心配するエディ。

ジェーンから結婚の報告を受け、心配するジャスミン。

ジョンはジェーンへのプロポーズが成功し、結婚することを親友に報告した。報告を受けたエディは、自身が結婚に失敗して今は離婚していることもあり「そう焦るな」と忠告するが、ジョンは聞かない。相手は頭が良くセクシーで、自由気ままでミステリアスだから、本当に最高なんだとエディに言って聞かせる。一方でジェーンも、親友のジャスミンに結婚することを報告した。ジェーンの仕事仲間でもあるジャスミンは、ジェーンが暗殺者であることが相手にバレてしまうのではないかと心配する。それに対しジェーンは、相手の仕事は建築業で出張も多く、とても理想的だとジャスミンに言って聞かせたのだった。

2人の間の大きな溝

カウンセラーに、結婚生活に関しての質問するジェーン。

ロマンチックな出会いで一瞬にして恋に落ちた2人だったが、5~6年経って2人の間に大きな溝ができてしまっていた。ジェーンはカウンセラーに「私たちの間には大きな溝がある。お互いに話さないことが、その溝にどんどん積もってきているみたい。これって何?」と尋ねるも、「それが結婚です。」とカウンセラーは淡々と答えた。

知らないうちに対立する2人

ジェーンの待機する小屋を破壊したジョン。

お互いに正体を隠し、上辺を取り繕うように過ごしてきた5~6年だったが、事件が起こる。それぞれ自身が所属する組織から暗殺を依頼されているヒットマンの2人だが、今回の依頼は2人とも同じターゲットだったのだ。今回のターゲットはベンジャミン・ダンズ。通称”タンク”。ITを駆使した完璧な計画と仲間との連携で、迅速かつ巧妙にターゲットを始末してきたジェーン。反対にいつも単独行動で、自分の直感だけを頼りに動いてきたジョン。お互いの存在を知らない2人は、それぞれのやり方で任務を遂行しようとする。
ターゲットのタンクが砂漠を通って移動し、メキシコ国境付近の発着場でヘリコプターによって身柄を輸送されるという経路を知ったジェーンは、さっそく仲間と計画を立てる。ターゲットがヘリコプターに乗せられる前に始末することを決めたジェーンは、いつも通りに任務に取りかかる。ただ今回はそう簡単にはいかなかった。ジョンも車に乗って同じ砂漠にやってきたのだ。ただジェーンは、邪魔が入ったと思うだけでジョンであることにはまだ気づいていない。同様に邪魔者の存在に気づいたジョンは、ターゲットのタンクより先にそちらから始末しようと企てる。ジェーンが待機している小屋に向かって自分が持ってきたグレネードランチャーを放ち、邪魔者を排除しようとした。だが、先にジェーンが配置していた爆弾が作動したことでターゲットは撤退し、お互いの計画は失敗に終わってしまった。

邪魔者の正体を追って

邪魔者の正体を突き止めようとするジェーン(左)。

自社に戻り、任務が計画通りに進まなかったことに腹を立てるジェーン。撮影していたビデオテープを巻き戻し、邪魔者の存在を突きとめようとする。ジョンもまた、爆破後に焼け焦げたノートパソコンを発見し、そこから仕事の邪魔をしたのが何者なのか探ろうとする。それが同じ家で暮らすパートナーであることをお互いに知らないまま、任務が遂行できなかったことに腹を立てつつ、2人は邪魔者の正体を肉薄していく。ビデオテープを確認していたジェーンは、あることに気づく。計画の邪魔をした男がのんきに立小便をする様子から、男の癖を見抜く。なんとそれが夫であるジョンの癖だったのだ。ジェーンは背格好や髪型などから、邪魔をしたのがジョンであることを確信した。さらにジョンも、焼け焦げたノートパソコンから購入者住所を調べる。そのニューヨークの住所がジェーンの職場「Iテンプ社」だと判明すると、あの邪魔者がジェーンであることを確信したのだった。

夕食は7時

わざとワインを落とすジョン(左)とそれを間一髪で受け止めるジェーン(右)。

keeper
keeper
@keeper

Related Articles関連記事

【トリビア・伏線】ファイト・クラブの徹底解説・考察まとめ【ネタバレ】

『ファイト・クラブ』とは1999年公開のアメリカ映画。鬼才と呼ばれるデヴィッド・フィンチャーが監督を務めた。不眠症の”僕”は自分とは正反対の自信家でマッチョな男タイラーと出会い、男同士が素手で殴りあう「ファイト・クラブ」と言う組織を結成していく。殴り殴られることで自分の存在意義を確認するが、やがて組織はテロリズムに傾いてき、”僕”は衝撃の事実を知ることとなる。 巧妙に張り巡らされた伏線とサブリミナル効果、ラストシーンの解釈、製作時のトリビアなどをネタバレ解説していく。

Read Article

ファイト・クラブ(Fight Club)のネタバレ解説・考察まとめ

『ファイト・クラブ』とは、1999年製作のアメリカ映画である。1996年に発表されたアメリカの小説家チャック・パラニュークによる同名小説が原作となっている。監督はデヴィッド・フィンチャー。アンダーグラウンドな雰囲気と過激な暴力描写、また自由で大胆不敵、それでいて頭も切れるブラッド・ピット演ずる、タイラー・ダーデンの存在感。その彼の魅力に惹かれてしまう、主人公(演:エドワード・ノートン)の繰り出す非合法な活動が、やがてテロ活動にまで発展してしまう様を描く、カルト映画である。

Read Article

それでも夜は明ける(12 Years a Slave)のネタバレ解説・考察まとめ

19世紀のアメリカで、自由黒人であるにも関わらず奴隷として売られ、12年間の奴隷生活を送ることとなったソロモン・ノーサップの実話を、彼が書いた体験記をもとにスティーヴ・マックイーン監督が映画化、2013年に公開された。主人公のソロモン・ノーサップをキウェテル・イジョフォーが熱演。監督の志に賛同したブラッド・ピットが制作段階から参加し、出演も果たしている。

Read Article

ボーン・アイデンティティー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ボーン・アイデンティティー』とは、『ボーンシリーズ』の1作目で、2002年に公開されたサスペンス・アクション映画。原作はロバート・ラドラムの『暗殺者』。記憶を失くした男が、皮下に埋め込まれたマイクロカプセルを手掛かりにわかった名前はジェイソン・ボーン。自分が何者かを辿るなか、行く先々で警察やCIAに追われるが、知力と体に染みついた高い戦闘スキルで追跡をかわし、襲ってくる暗殺者を倒し、窮地を脱する。偶然知り合ったマリーと逃げる間に見せる人間らしさや生身の体で対決する迫力の格闘シーンも必見。

Read Article

チェンジリング(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

ある日突然姿を消した息子が、5か月後に保護された。しかし息子として保護された少年は、彼女の本当の息子ではなかった。1920年代に実際に起きた「ゴードン・ノースコット事件」と呼ばれる連続少年誘拐殺人事件を、アンジェリーナ・ジョリー主演、クリント・イーストウッド監督により映画化したミステリー・ドラマ。

Read Article

カンフー・パンダ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『カンフー・パンダ』とは2008年に公開されたドリームワークス・アニメーションSKGのアニメ映画。ジョン・スティーブンソンとマーク・オズボーンが監督を務めた。古代の中国を舞台としてカンフーを題材にし、6億ドルを超える興行収入を叩き出した大ヒット映画である。大のカンフー好きであるポーはカンフーをやったことがないにも関わらず、「龍の戦士」に選ばれる。ポーはカンフーへの熱意と共に、カンフーの達人であるシーフー老師に弟子入りすることになる。作画にこだわった圧巻のカンフーアクションを楽しめる映画である。

Read Article

セブン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

1995年のアメリカ映画。監督はデヴィッド・フィンチャー。 舞台は犯罪がはびこるアメリカの大都会。キリスト教の「七つの大罪」に沿って人を殺していく猟奇殺人犯を、退職間近の老刑事サマセット(モーガン・フリーマン)と、血気盛んな若手刑事ミルズ(ブラッド・ピット)が追っていく。 独創的な映像センスと、人間の暗部を描いた脚本が魅力のサイコサスペンス。

Read Article

オール・ユー・ニード・イズ・キル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『オール・ユー・ニード・イズ・キル』とは、桜坂洋が2004年に発表したライトノベル「All You Need Is Kill」を原作に、ダグ・リーマンが映画化した作品。エイリアンに侵略されつつある近未来の地球を舞台に、出撃しては戦死する2日のループを繰り返し、戦闘能力を身に着け、ループの原因となっている敵を倒す方法見つけ出して勝利を掴むまでを描く。

Read Article

セブン・イヤーズ・イン・チベット(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『セブン・イヤーズ・イン・チベット』とは1997年のアメリカの伝記映画。スイスの山アイガー初登頂で名高いオーストリアの登山家ハインリヒ・ハラーの自伝を映画化。彼がチベットで過ごした7年間、若きダライ・ラマ14世との交流によってもたらされる心の変遷をチベットのオリエンタルで美しい映像が映し出す。ジャン=ジャック・アノー監督作品。主演のハインリヒ.・ハラーに当時絶大な人気を得ていたブラッド・ピットを迎えた。複雑な中国とチベットの関係を描いている映画であることから、中国は中国での本作の上映を禁止した。

Read Article

テルマ&ルイーズ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『テルマ&ルイーズ』(Thelma and Louise)とは、1991年5月にアメリカで公開されたロードムービーである。平凡な主婦テルマが、友人のウェイトレス、ルイーズと共にドライブに出かけた。途中のドライブインで、テルマが見知らぬ男たちにレイプされそうになった時、ルイーズは男たちを射殺してしまう。二人はそのまま銀行強盗をして逃避劇を繰り広げる。二人の女性の日常から転落していく様を描いたバイオレンス作品。

Read Article

ジョー・ブラックをよろしく(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ジョー・ブラックをよろしく』とは、1998年にアメリカで公開されたファンタスティック・ラブストーリーである。事故死した人間の姿を借りて地上に舞い降りた死神は、死期が迫っている大富豪のビル・パリッシュの元に現れた。ビルは自分の命の延長と引き換えに人間界の案内役を引き受ける。ビルの家族に友人だと紹介された死神は、ビルの娘であるスーザンに惹かれ、次第にスーザンも死神に恋をしてしまうのだった。死神と人間の切ない恋模様と家族愛が描かれている。監督は、マーティン・ブレストが担当している。

Read Article

目次 - Contents