カンフー・パンダ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『カンフー・パンダ』とは2008年に公開されたドリームワークス・アニメーションSKGのアニメ映画。ジョン・スティーブンソンとマーク・オズボーンが監督を務めた。古代の中国を舞台としてカンフーを題材にし、6億ドルを超える興行収入を叩き出した大ヒット映画である。大のカンフー好きであるポーはカンフーをやったことがないにも関わらず、「龍の戦士」に選ばれる。ポーはカンフーへの熱意と共に、カンフーの達人であるシーフー老師に弟子入りすることになる。作画にこだわった圧巻のカンフーアクションを楽しめる映画である。

『カンフー・パンダ』の概要

『カンフー・パンダ』とは、2008年6月6日にアメリカ合衆国にて公開されたアニメ映画である。
全米だけではなく日本を含めた39以上の国で上映され、テレビアニメやゲームなどの様々なメディアへ展開していった大ヒット映画。また、国際アニメーション映画協会がアニメーション作品に与える賞であるアニー賞を長編作品賞のほか4部門受賞。その他の賞レースも合わせると全部で12の賞に輝いている。
『マダガスカル』や『ヒックとドラゴン』などで有名なドリームワークス・アニメーションSKGのジョン・スティーヴンソン、マーク・オズボーン監督を始めとしたスタッフによって製作され、2011年には『カンフー・パンダ2』が、2016年に『カンフー・パンダ3』が製作された。

舞台は古代中国の深い山の中にある村。食い意地とお腹だけは張っているカンフー好きのパンダ、ポー。ある日、極悪のカンフー・ウォリアーであるタイ・ランが龍の巻物を狙い、この村へやってくる噂が流れる。
その龍の巻物を守る、龍の戦士にひょんなことからポーが選ばれてしまう。
そうしてポーは、カンフーの達人であるシーフー老師に弟子入りすることになる。

カンフーを題材としておりCG技術を駆使した高速カンフーアクション映画となっている。因みにキャッチコピーは「自分を信じろ!」である。

『カンフー・パンダ』のあらすじ・ストーリー

ウーグウェイの予言と演武会

演武会でウーグウェイ導師の指先に落ちてきて、龍の戦士に選ばれるポー

中国の深い山の中の村、平和の谷でのこと。ある日カメのウーグウェイ導師が極悪のカンフー・ウォリアーであり刑務所にいるタイ・ランが脱獄し、平和の谷に戻る予感がするとレッサーパンダのシーフー老師に告げた。シーフー老師は刑務所の警備を倍にする旨を伝えるため、使者であるゼンを刑務所に向かわせ、伝説の龍の戦士を決めるための演武会を開く。

ところ変わり、ガチョウのピンが営むラーメン屋の二階。その息子であるジャイアントパンダのポーは自室で寝ていた。夢の内容はカンフーオタクの夢が詰まったような、カンフーの達人である自分がたくさんの敵をイカしたカンフー技でなぎ倒していくというもの。しかし夢の途中で、ピンに呼ばれポーは目を覚ます。ポーは一階に降り、いつも通りピンのラーメン屋を手伝っていると、演武会開催を知らせる張り紙を目にする。カンフー好きのポーは厳しい修行を積んだカンフーの達人たち、マスター・ファイブを見に行くために演武会で屋台を引いてラーメンを売るという口実の下、演武会に向かった。

演武会へは膨大な数の階段を上る必要があり、普段怠け者であるポーは四苦八苦しながらなんとか階段を上り切ったが、ギリギリで演武会開催に間に合わなかった。演武会の扉は閉ざされてしまったがロケット花火を見つけたポーは椅子にいくつものロケット花火を取り付け、会場まで飛んでいこうとする。同時に演武会が進行する中、遂にウーグウェイ導師が龍の戦士を指名しようとゆっくり歩いていく。花火の威力で観客席を飛び越え演武会上の上空まで飛んでいったポーは、そのウーグウェイ導師が指名しようとした指先に落っこちてしまう。そうして、「偶然ではない」と言ってウーグウェイ導師は龍の戦士にポーを指名するのだった。

タイ・ランの脱獄とポーの修行

マスターファイブと対峙するタイ・ラン

シーフー老師とマスター・ファイブはポーが龍の戦士に選ばれたことを快くおもわず、ポーに厳しく当たった。過酷な特訓に一時ポーは諦めかけるが、ウーグウェイ導師に諭されて諦めずに耐え続ける。その一方で、チョーゴン刑務所ではシーフー老師の使者であるゼンがヴァチール所長に警備を倍にする旨を伝えていた。そこでゼンが落とした1枚の羽根をタイ・ランは尻尾で拾い、その羽の軸を鍵穴に差し込んで拘束を解いた。そして弓、槍、武装兵士などの様々な警備を20年も拘束されていたにもかかわらず、そのブランクを全く感じさせないカンフーの力で突破した。所長であるサイのヴァチール所長は、当初警備は十分だと啖呵を切っていたが、タイ・ランの凄まじいカンフーを前にして後悔していた。

タイ・ランの脱獄の知らせが届き、シーフー老師はウーグウェイ導師に「ポーに龍の戦士は務まらない」と言うが、ウーグウェイ導師に「信じるのです」と諭される。さらにウーグウェイ導師は「時が来ました」と言ってシーフー老師に自分の杖を託して花びらに包まれ、この世から去ってしまう。

そんな中、マスター・ファイブはタイ・ランの脱獄を聞いて密かにタイ・ランに挑みに行く。ツルで繋がれた木造の大きな橋の上でマスター・ファイブとタイ・ランは出会う。五人それぞれの身体的特性を生かした巧みな連携でタイ・ランを橋のツルに巻き付けて突き落とした。勝利を収めたかと思ったマスター・ファイブは、その状態から飛んで戻ってきたタイ・ランに秘孔を突かれて敗北した。

ポーがなかなか上達しないことに悩むシーフー老師は、ウーグウェイ導師が去った翌日、台所でポーを目撃する。驚異的なジャンプ力が無ければ届かない場所にポーは見事な開脚で飛び上がり、食べ物を漁っていた。
ポーの食い意地に気付いたシーフー老師は、今までのような厳しい修行ではなく、食べ物を利用した修行法でポーに稽古をつける。シーフー老師がポーの上でスープを持って上体起こしをさせたり、シーフー老師とポーが肉まんの取り合いをしたりといった独自の修行だ。するとポーはシーフー老師に強さの秘密が記されているとされる龍の巻物を渡される。

しかしそこには何も書いておらず、ただ自分が反射して映っているだけだった。タイ・ランがやってくるという知らせを受け、マスター・ファイブは村の住人を避難させていた。ポーはピンのラーメン屋へ帰ると、ピンにラーメンの秘伝のスープの秘密は「何もない、自分を特別だと信じることだ」ということを伝えられる。そうして、何も書いていない龍の巻物の「自分を信じろ!」という真意に気付いたのだった。

タイ・ランとの決戦

対峙するシーフー老師とタイ・ラン

待ち構えていたシーフー老師はタイ・ランを止めようと激闘を繰り広げるが、タイ・ランの圧倒的な力に負けてしまう。タイ・ランがシーフー老師にとどめを刺そうとしたその時、ポーが現れる。

龍の巻物を持って挑発するポー

ポーは「僕が龍の戦士だ」と龍の巻物を見せびらかして、挑発する。ポーはロケット花火やシーフー老師との修行で得たカンフーを使って応戦するも、タイ・ランに龍の巻物を奪い取られ、中身を見られてしまう。そこには何も記されておらず、ポーは「自分を信じろ」という龍の巻物の真意を伝えた。

納得のできないタイ・ランは再びポーに攻撃し、ポーとタイ・ランの最終決戦が始まった。ポーは自分の体の特性を生かして、タイ・ランの尻尾を引っ張りタックルのようにお尻でタイ・ランを吹っ飛ばす。さらに全速力で走ってきたタイ・ランに大きなお腹をぶつけて上空へ吹っ飛ばした。落ちてきたタイ・ランはボロボロになりながらも諦めなかった。そんなタイ・ランの指をポーは掴む。ポーが独学で編み出した【ウーシーの指固め】という相手を魂の世界へ葬る技によって、平和の谷全体が黄金の光に包まれた。マスター・ファイブや住民たちが戻ってきたときにはタイ・ランはどこにもいなかった。ポーは勝利を収めたのだ。

その後ポーはマスター・ファイブを含め村の全ての住人に龍の戦士として認められた。ポーは激戦を繰り広げて瀕死になっていたシーフー老師を思い出し、急いで翡翠城に戻った。シーフー老師は死んでおらず、むしろウーグウェイ導師の最後の教えである「内なる平和」を手に入れたと言ってゆっくり寝そべっていた。「内なる平和」がよく分からないポーはシーフー老師に倣って寝そべる。だが食いしん坊のポーはすぐに考えるのをやめ、シーフー老師にご飯を食べようと提案し、その後二人は肉まんを食べた。

それからポーは、翡翠城にて更に修行を積んでカンフーを極めることになった。

『カンフー・パンダ』の登場人物・キャラクター

主要人物

ポー

CV:ジャック・ブラック /(日本語吹き替え)山口 達也(やまぐち たつや)

今作の主人公であるジャイアントパンダ。ラーメン屋を営んでいるピンの息子。怠け者で、食い意地が張っており、カンフー好きのカンフーマニア。演武会で龍の戦士に選ばれ、食事を利用した修行をシーフー老師に施され、龍の巻物を通じて強さの秘訣を知り、タイ・ランとの決戦ではタイ・ランを魂の世界へ送ることで勝利した。

基本的に食い意地とラーメン作りが取り柄であり、ラーメンを作ってマスター・ファイブを驚かせた。また食い意地に関しては、シーフー老師と肉まんの取り合いをしてシーフー老師から肉まんを奪い取るなど、ポーの力の源となっている。タイ・ランとの決戦においても龍の巻物をクッキーと思い込むことで素早い身のこなしを見せた。最後にはこの作品のキャッチコピーでもあり、龍の巻物の真意でもある「自分を信じろ!」を体現し、タイランを圧倒した。

ウーグウェイ導師

CV:ランダル・ダク・キム /(日本語吹き替え)富田 耕生(とみた こうせい)

シーフー老師の師匠。ポーを前向きになるよう助言したり、シーフー老師にポーを信じるよう諭したりと言った本作で重要な役割を果たすガラパゴスゾウガメ。暴走したタイ・ランを一瞬で無力化するという描写があり、作中でも屈指の実力者。常に冷静で日本語吹き替えでは敬語が使われており、悟りの境地に至っていることが一目でわかる。ポーがウーグウェイ導師の指先に落ちてきてポーが龍の戦士に選ばれたときは「この世に偶然などありません」と言って、必ず意味があると思い初めからポーの才能を見抜いていた。またタイ・ランが平和の谷にたどり着く前に寿命が尽きてしまうことを悟っていたのか、「時が来たようです」と言って花びらに包まれながらこの世を去っていった。

シーフー老師

ポーと肉まんを取り合うシーフー老師

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@keeper

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