キング・コング(King Kong)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

映画史に残る1933年制作の怪獣映画の古典「キング・コング」を「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督がSFXを駆使してリメイクしたのが、この2005年版「キング・コング」。映画撮影のため南海に浮かぶ海図には乗らない神秘の島・髑髏(どくろ)島に到着した撮影隊がキング・コングを初め様々な怪獣や恐竜たちと遭遇する、ラブロマンスとホラー要素もある痛快アクション・アドベンチャー。

『キング・コング』の概要

世界的に大ヒットした「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズを撮ったことで知られるピーター・ジャクソンが、映画監督になりたいと思ったきっかけが9歳の頃に見た1933年版「キング・コング」。それ以来、ずっとこの映画を自分の手でのリメイクしたいと思い続けていたそうで、念願かなって制作にこぎつけたのが本作品。
ジャクソンが大好きな1933年のオリジナル版だけに、物語の骨子はあまりいじらずオリジナル版通りに展開するが、登場人物やその設定はかなり変更を加え、髑髏島の怪物や恐竜など生物も架空のものを登場させるなど、オリジナル版に膨らみを持たせている。おかげでオリジナル版が100分だったのが、188分の長時間作品となった。
出演は、「ザ・リング」のナオミ・ワッツ、「戦場のピアニスト」でアカデミー主演男優賞をとったエイドリアン・ブロディ、「スクール・オブ・ロック」のコメディ俳優ジャック・ブラック、トム・ハンクスの息子コリン・ハンクス、「ダリオ・アルジェントのドラキュラ」のトーマス・クレッチマン、「リトル・ダンサー」の主人公を演じて注目を浴びたジェイミー・ベル、そしてアンディ・サーキスが自身の出演も兼ねてキング・コングのモーション・キャプチャーを演じている。

『キング・コング』のあらすじ・ストーリー

1930年代のニューヨーク。
映画監督のカール・デナムは、失敗作が続き、新作映画の予算をめぐるトラブルから映画会社の経営者達から見放され、機材やフィルムを差し押さえられそうになっていた。
彼は偶然手に入れた海図を経営者達に見せ、「“伝説の島”と言われる髑髏島に行き映画を撮れば絶対に当ります、そこには誰も見たことのない原始の世界があり、過ぎ去った驚くべき文明の遺跡があるんです」と説得にかかったが全く相手にされなかった。
カールは、こうなれば是が非でも映画を撮りに行き、経営者達の鼻を明かしてやると息巻き、彼らの目を盗んで船で島に向かうことを画策した。
しかし、出航当日に予定していた女優が姿を消し、カールは急遽代わりの女優を見つけなければならなくなり街をうろつき探し求めた。
おいそれとは見つからず、このさいストリップ劇場の女性にも声をかけてみようと劇場の前に来た時、アン・ダロウを目にした。
アンは、小さな劇場で舞台に立っていたが劇場が経営困難に陥って失業し、生活のためにはストリップもやむを得ないと劇場の前までやって来たのだ。
しかし、踏ん切りがつかず彼女は劇場を後にする。そして空腹のあまり店先からリンゴを盗んでしまう。
店主がそれに気づいて彼女を捕まえたとき、後を追いかけてきたカールが「お金を落としましたよ」とコインを店主に見せアンを救った。
カールは彼女を食堂に連れて行き、食事をご馳走しながら映画出演の話を持ちかけた。
彼の話にあまり気乗りしないアンだったが、映画の脚本を彼女が敬愛する舞台脚本家ジャック・ドリスコルが書いていると知り、出演を承諾した。
そして夜、ニューヨーク港に停泊している貨物船ベンチャー号にカールと共に乗船した。
そのあと、ジャックがカールに脚本を渡すために船にやって来た。だが、脚本は15ページしか書かれておらず、これでは映画を撮れないじゃないかとカールは帰ろうとするジャックを騙して船に引き留め、強引に船を出航させてしまった。
仕方なくジャックは、船内でタイプライターを打って脚本を仕上げるハメになった。

船には、カールの他に彼の助手プレストン、映画撮影スタッフ、主演男優ブルース・バクスター、貨物船のイングルホーン船長と船員達が乗船していた。
船旅の中、いつしかアンとジャックは互いを意識するようになり、やがて口づけをかわし愛し合うようになった。
出航後しばらくして、カールは船長に航路の変更を求めた。行先はシンガポールと聞いていたのに急に髑髏島に変更を求めるカールに船長は顔をしかめ、陸地なんてそちらにはないはずだぞと言ったが、金をはずむと押し切られ航路を変更することにした。
進路が変わったことにいぶかしむ船員達にカールは髑髏島を目指していると話すと、一等航海士のベン・ヘイズが「その島を見つけて上陸しても生きて戻れない。それを忘れるな。」と意味ありげな言葉を彼に投げかけた。

貨物船は、突如深い霧に包まれ巨岩だらけの海に毎夜鋳込み、荒々しい波に揺さぶられて暗礁に乗り上げてしまった。
その時、カール達の眼前に周囲を高い塀で囲まれた不気味な島が現れた。
船員たちが船の修理をしている隙に、カールは船長に黙って撮影スタッフやアン、ブルース、ジャックと共に島に上陸した。
島には至る所にいくつもの骸骨が並べられ、不気味な雰囲気を漂わせていた。
その中を進み高い塀のそばまで来た時、原住民らしき少女が目の前に現れた。
彼女に近づき、カールがポケットにあった食べかけのチョコレートをプレゼントしようとしたら、彼女は嫌がり叫んで逃げ出した。
彼女を追いかけたカールは、原住民の老婆や女達を目にした。
アンが不安がるので、「女と年寄りだけだ。心配ない」とカールは言ったが、その直後に録音技師のマイクが突然ヤリで体を貫かれ絶命した。
そして、慌てふためくカール達を取り囲むように原住民の男達が姿を現し、襲いかかってきた。
その時、塀の奥の方から動物の雄叫びのような声が響き渡り、原住民の老婆が「トレ・コング」と呪文のような言葉を唱えた。
カール達は必死に抵抗したが、多勢に無勢で抗うことも出来ずカールは大きな石の上に頭を押さえつけられ、原住民の男の石棒が振り下ろされそうになった。
だが、助けに来た船長が放った銃弾で原住民の男は倒され、カール達は命からがら船に戻ることが出来た。

船に戻ってきた船長は船を動かすために必要でない物をどんどん捨てて船を軽くし島から遠ざかろうとしていたが、カールは怖い思いをしたにも関わらず島での撮影を諦めることができなかった。
そのさなか、船に忍び込んだ原住民にアンがさらわれてしまった。

アンが彼らにさらわれたと知ったジャックは、船長に彼女を置き去りに出来ない助けなくてはと言い、カールや乗組員達と共に再び髑髏島に上陸した。
その頃、アンは両手首を縛られ、生贄の儀式として高い塀の内側に吊るされていた。
そして、鬱蒼とした森の木々がなぎ倒しながら巨大なゴリラ、キング・コングが姿を現した。アンはあまりの恐怖に張り裂けんばかりの悲鳴を上げた。
アン救助に向かったジャックは、その悲鳴を聞き、彼女が塀の内側にいると思って塀を駆け上がり彼女の姿を探そうとした。
カールは塀の隙間からアンを手に持ったキング・コングを目にしたが、見た物がなんだったのかは誰にも言おうとしなかった。

ジャックはベンやコックのランピーなど船の乗組員、それにブルースと共に捜索隊を組んで塀の内側の深い森へと入っていくことにした。ベンに育てられ彼を慕う船員の少年ジミーも同行しようとしたが彼から残れと言われてしまう。だが、ジミーはベンに気づかれないよう捜索隊に紛れ込んだ。
カールも撮影技師のハーブにカメラとフィルムを持たせ、助手のプレストンと一緒に同行した。
何としてでも映画撮影をカールは続行したかったのだ。
ジャック達がアンの行方を探すなか、カール達は勝手に捜索隊から離れ偶然見つけた草食恐竜ブロントサウルスの群れを見つけて撮影を始めていた。
だが、ブロントサウルスが肉食恐竜ベナートサウルスに襲われ、ジャック達のいる方に向かって逃げ込んできた。
ブロントサウルスに踏みつぶされないように大慌てで戻ってきたカール達と共にジャック等も一目散に逃げに逃げた。
だが、捜索隊の何人かは恐竜の犠牲となり、ハーブもペナートサウルスに食い殺されてしまった。
これ以上に危険な目に会うのはごめんだとブルースが捜索隊から外れ、ジャック達を残して戻ってしまった。

その頃、アンはキング・コングの棲み家で気絶から目覚めた。傍らにいたキング・コングを見て逃げ出そうとしたが直ぐに捕まってしまった。
逃げようとしたことで怒ったキング・コングの気を少しでも静めようと、アンは怖がりながらも得意のボードビルの芸を披露した。
キング・コングは、芸を見せるアンに興味を抱いたのか殺そうとする気配は消え去り、戸惑うような顔つきをすると彼女をその場に残して棲み家から出て行った。
アンはその隙をついて森の中を高い塀のある方を目指してひた走った。

ようやくキング・コングの棲み家らしい場所に辿り着いたジャック達は、谷にかかった太い樹木の橋を渡ろうとし、先頭のジムが様子を見ようと棲み家に近づいた。
その時、キング・コングの唸り声が響き渡り、ジムは声のする方に向けて銃を撃った。
すると、キング・コングがジム目がけて駆け寄ってくるやいなや彼を鷲づかみにし崖の岩に投げつけた。
樹木の上にいたジャック達もキング・コングに向けて銃を撃ち続けたが、コングは樹木を両手で掴んで激しく揺さぶり、乗っていた捜索隊メンバーは次々と深い谷底に落とされた。
ランピーの親友チョイも振り落とされキング・コングの犠牲となった。
最後には、キング・コングは樹木ごと谷底に突き落とした。
樹木の枝にしがみついていたジャックやカール達は、谷底に落ちたものの命だけは助かった。
だが、ホッとしたのも束の間、谷底に生息する巨大コオロギのようなウェタ・レックスや巨大ミミズのようなカルニティクスの群れが襲いかかり、ランピーや船員達の命を奪って行った。
そして最後に現れた巨大節足モンスター、アラクノ・クラウにジャック達は追い詰められるが、間一髪のところで頭上からの銃撃によってアラクノ・クラウは次々と殺され、助かることが出来た。
撃ったのは船長やブルースだった。船に戻ったブルースが船長達を連れて戻ってきたのだ。

森の中をひた走っていたアンは肉食爬虫類フィートドンに出くわし、朽ちた樹木の中に逃げ込んだ。
フィートドンは歯をむき出して彼女の目の前まで近づいたが、何か別の生き物に引きずり出された。
助かったと思い樹木から出たアンの目の前に、死んだフィートドンを咥えた凶悪な恐竜バスタトサウルス・レックスがいた。
彼女に気付いたバスタトサウルス・レックスは彼女も食おうと迫ってきた。
アンは死に物狂いで逃げ、木陰に隠れた。だが、彼女のすぐそばに別のバスタトサウルス・レックスがいて襲いかかってきた。
もはやこれまでと思った時、雄叫びをあげてキング・コングが現れた。アンを抱えながら、キング・コングはバスタサウルス・レックス達と熾烈な戦いを繰り広げた。
そして、苦戦を強いられながらもバスタサウルス・レックス達を倒したキング・コングは、アンに自分の肩に乗ってくれというような仕草をした。
自分を殺さないどころか恐竜達から守ってくれたキング・コングに、アンは愛にも似た不思議な感情が湧きおこり、彼と共に棲み家に戻っていった。

谷底からカールや船員達は救出されたが、ジャックはなんとしてもアンを救出しようとキング・コングの棲み家側の崖を登った。
棲み家に近づいたジャックは、キング・コングの大きな手の中で安らかに眠っているアンを見つけた。そっと近づいた時、アンもジャックに気付いた。
互いに手を伸ばして触れようとした寸前、キング・コングが目をさましジャックを払いのけようとした。
その時、コウモリのような飛翔生物、テラプスモルダックスの群れがコングに襲いかかり、その隙にアンとジャックは崖から太いツタを伝って逃げた。
キング・コングはツタを引っ張り上げようとしたが、ジャックが機転をきかせテラプスモルダックスの足に捕まり、なんとか逃げおおせた。

アンとジャックが高い塀まで戻ってきた時、アンを取り戻そうとキング・コングが追ってきた。
塀の外側では、カールがキング・コングを生け捕りにしようとクロロホルムを用意して待ち構えていた。
彼は、せっかく撮影したフイルムがダメになり、それならキング・コングを捕まえて見世物にして大儲けしようと考えたのだ。
アンは助かりはしたものの、カール達がキング・コング捕獲を企んでいることを知り胸騒ぎを覚えた。
高い塀の門を打ち破ったキング・コングに船員達がロープをかけクロロホルムを嗅がせようとしたのを目にし、アンは「止めて!」と叫んだ。キング・コングはロープを薙ぎ払い、執拗にアンを追いかけてきた。
アン達の乗ったボートまでキング・コングが近づいた時、カールがボートに残っていたクロロホルムの瓶をキング・コングの鼻先目がけて投げつけた。
キング・コングは、ふらつきながらボートのアンを切なげに見つめたまま気を失った。
その姿を見て、アンは居たたまれない気持ちになり深く悲しんだ。

数か月後、ニューヨークに連れてこられたキング・コングは、“世界8番目の不思議 キング・コング”のうたい文句で見世物にされた。劇場の看板には、“野獣への生贄アン・ダロウ”の名も掲げられていた。
カールの思惑通り、大勢の観客が劇場へと詰めかけた。
幕が上がり、頑丈な鋼鉄の鎖に繋がれた巨大なキング・コングを見た客たちは驚きの声を上げ、次にキング・コングの話をするカールに盛大な拍手を送った。
舞台では、アンがキング・コングにさらわれた時の様子を再現する演出が行われ、うなだれているキング・コングの前にロープに縛られた金髪の女性がせり上がってきた。
キング・コングは顔を俯かせているその女性がアンと思ったのか興味深げに見つめた。だが顔を上げた女性はアンではなかった。
客席の片隅で見ていたジャックは、そばにいたプレストンから「アンはギャラを弾むと言っても出演を断ったんだ」と教えられた。
キング・コングは、アンでなかったことに怒り狂い暴れだした。
最初は、それも演出だと観客は思ったが、キング・コングが鎖を引きちぎり金髪女性を掴んで投げ飛ばすのを見ると、恐怖におびえて一斉に席を立って逃げ出した。
キング・コングは、劇場の外に飛び出し、逃げまどう群衆のなかから金髪の女性を見つけると次々と手につかみ顔を確かめた。アンを見つけ出そうとしたのだ。
その頃、アンは小さな劇場のショーにダンサーとして出演していた。コングを見世物にすることに耐えられず、カールの出演依頼を断っていた。
キング・コングは、ジャックが車に乗っているのを見つけると、彼の車を追いかけた。ジャックの顔を覚えていたのだ。
ジャックはキング・コングから逃げようと縦横に車を走らせたが、ついにキング・コングの一撃を喰らって車が横転し、気絶してしまった。
キング・コングがふと道路に顔を向けると、探し求めていたアンがゆっくりと近づいてくるのが目に映った。アンは劇場からキング・コングが逃げ出し街で暴れているのを知り、彼をなだめようと思ったのだ。
アンがキング・コングの腕を優しく撫でると、彼は彼女をそっと手に抱え、互いにじっと見つめ合った。
アンと再会して落ち着きを取り戻したキング・コングは、公園の氷の張った池の上でしばし楽しげなひと時を過ごした。
だが、喜びもつかの間、突然軍隊の攻撃を浴び、銃撃を掻い潜りながらキング・コングはアンと共に街中をひた走った。
そして、ビルの上を飛び越え、ひときわ高いエンパイアステートビルを見つけるとそれをよじ登っていった。
夜明けとなり、アンとキング・コングは美しく輝く朝日をを一緒に見つめた。
そこに空軍の数機の飛行機が飛んできてキング・コングに容赦ない攻撃を始めた。
キング・コングは、アンを安全な場所に置くと、ビルの頂上に登り、銃弾を浴びながらも向かいくる飛行機を掴んで投げ飛ばした。
アンは危険を顧みず頂上に登り、飛行機に向かって手を振りながら「来ないで!やめて!撃たないで!」と叫んだ。
だが銃撃は止まず、深手を負ったキング・コングは力尽き、とうとう地上へ落下し絶命した。
嘆き悲しむアンの傍らに、ジャックがそっと近づいてきた。
地上では、道路に横たわるキング・コングを大勢の市民たちが取り囲み騒ぎ立てていた。

『キング・コング』の主な登場人物・キャラクター(髑髏島の生物)

アン・ダロウ(演:ナオミ・ワッツ、日本語吹替:安藤麻吹)

ニューヨークの小さな劇場でボードビリアンとして舞台に立っていた芯の強い金髪女性。劇場が経営困難に陥り仕事を失って困り果てていた時に、カールから映画出演の話を持ちかけられ、彼女が敬愛する舞台作家ジャック・ドリスコルが脚本を書いていると知り出演を承諾し島に向かう。
髑髏島で原住民によってキング・コングに捧げる生贄にされるが、彼女は食い殺されまいと芸を披露し、そんな彼女にキング・コングが興味を持ったのか殺されずにすむ。
最初はキング・コングから逃げ出すばかり考えていたが、凶暴な恐竜に襲われた時に彼が救ってくれたことから彼に対してほのかな愛情が芽生え、キング・コングの方も彼女に心惹かれ優しく接するようになる。
カールに捕縛されニューヨークで見世物にされたキング・コングが街で大暴れした時、愛情ゆえに彼女は彼の怒りを鎮めようとひとりで彼の前に立つ。
最後にキング・コングが激しい銃弾を浴び今まさに地上へ落下しようとした際、愛おしくも切なげに彼を見つめる彼女の表情が何とも切ない。

カール・デナム(演:ジャック・ブラック、日本語吹替:後藤敦)

他人の思惑など意に介さず自分本位に行動してしまう身勝手な映画監督。失敗作が続き、なんとかヒット作を作るため、どこかから手に入れた海図に載っていた未開の地・髑髏島で撮ったら絶対に当たると思い込んで強引に島に向かおうとする。
島への出発直前に主演女優が出演を蹴ったことから急遽街で代わりの女優を探そうとし、偶然見かけたアンが用意したドレスのサイズに合うことから言葉巧みにスカウトした。
髑髏島でアンがキング・コングにさらわれ、救出隊が組まれたときに彼も加わるが、深い森に入っても持参したカメラで映画撮影を敢行することしか頭にない。
だが、恐竜に襲われてせっかく撮ったフィルムがダメになると、今度はキング・コングを捕獲し見世物にして大儲けしようと企む。
どこまでも自分の利益を優先する彼に、周囲の人間はげんなりしている。

ジャック・ドリスコル(演:エイドリアン・ブロディ、日本語吹替:宮本充)

アンが敬愛している舞台作家。舞台脚本だけでは生活が苦しいのかカールの映画脚本の仕事を引き受ける。
ジャックが脚本を船に持参した時にページ数があまりに少なかったことから、カールが彼に話を膨らまさせようと騙して船にとどめ、おかげでジャックは島まで同行するハメになる。
船内で初めて会ったアンと惹かれあい恋仲となる。それゆえに、アンがキング・コングにさらわれた時、愛する彼女を救うため率先して救助に向かう。
知性的だが、ジャングルで髑髏島の恐竜や異様な生物たちに襲われた時は男らしさを発揮し勇敢なところを見せる。
ニューヨークに戻ってから数か月の間はアンと疎遠になっていたが、自分にとって彼女はかけがえのない女性だと気付き、彼女が出演していると思ったキング・コングが見世物にされている劇場に赴く。
キング・コングの棲み家からアンを救出したせいで、彼に顔を覚えられていたジャックは、ニューヨークの街中ではキング・コングの追撃をかわそうと車を猛スピードで走りまくる。運転の腕前もなかなかのようだ。

プレストン(演:コリン・ハンクス、日本語吹替:坪井智浩)

カール・デナムの助手。映画業界に入って日が浅く、気弱なせいでカールに振り回されている。
髑髏島に同行するが、島で撮影スタッフが次々と犠牲になるなか、カールの自分の成功しか考えない身勝手な態度を見るうちに、彼に不信感を抱くようになる。
ニューヨークでのキング・コングお披露目の劇場では、カールに冷たい視線を送るばかりで、どうも彼を見限っているような節がある。

イングルホーン船長(演:トーマス・クレッチマン、日本語吹替:宮内敦士)

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