いご草ちゃん（ゴールデンカムイ）とは【徹底解説・考察まとめ】

いご草ちゃんと同じ佐渡島の出身。彼女とは幼馴染であり、駆け落ちを誓い合う仲であった。父親が「人殺し」と噂される人物であり、それが原因で島中から迫害されている。荒んだ幼少期を過ごし、喧嘩に明け暮れる孤独な乱暴者であった。一方、いご草ちゃんは特徴的な髪の毛を揶揄われ、孤独感を抱いていた。2人は孤独を抱える者同士惹かれ合い、最終的に恋仲となる。

青年になった月島は大日本帝国陸軍第二師団に入隊し、日清戦争に出兵する事になった。彼は「戦争が終わったら駆け落ちしよう」と、いご草ちゃんに持ち掛ける。これに対し、いご草ちゃんは耳を赤らめて恥ずかしがっていた。だが、日清戦争が終結して故郷に帰った彼は自分が戦死し、いご草ちゃんが海に身投げをした話を聞く。必死に彼女を探す月島は「自分の父親が彼女に何かをした」と思い込み、父親に真相を問う事なく殴り殺してしまう。これにより尊属殺人が適用され、彼は死刑囚となってしまった。

獄中で絶望感に支配された月島は、上官の鶴見の訪問を受ける。事情を聞いた鶴見は真相を調査し、彼に話した。いご草ちゃんは生きており、彼女の両親の策略によって東京の三菱財閥幹部の息子と結婚していたのであった。その証拠として、いご草ちゃんから預かった髪の毛を鶴見は月島に渡した。彼女が生きている事に希望を取り戻した彼は、鶴見の勧めでロシア語を習得する。そして鶴見の策略により釈放され、鶴見の右腕として日露戦争を戦う事となった。だが、奉天会戦にて同郷の第二師団と遭遇した彼は、いご草ちゃんの死体が、月島の実家の地下から発見されていた事を知る。鶴見が自分に嘘をついていた事を知った月島は、激昂して彼に殴り掛かった。その瞬間ロシア側の砲撃が始まり、咄嗟に鶴見は月島を庇って重症を負うのであった。

重症を負った月島と鶴見は手当てを終え、話し合う事となる。鶴見は彼に、いご草ちゃんの死体は偽装であった事を話す。月島を死刑から救う為には「碌で無しの父親が、息子の婚約者を殺害し、遺体を実家の地下に埋めた。これに激昂した息子の月島が、父親を殴り付けた所、当たり所が悪くて死亡した」という筋書きにする必要があったのだ。「いご草ちゃんは死に、月島は戦死した」という嘘。「いご草ちゃんは生きており、東京に嫁いだ」という鶴見の話。「いご草ちゃんの死体を偽装し、月島を死刑から救い出す為に利用した」という鶴見の筋書き。様々な思惑や嘘に翻弄された月島は、真実が何なのか分からなくなってしまう。そして遂に真相を探る事を諦め、彼女の唯一の手掛かりであった、髪の毛を捨ててしまうのであった。彼は自分の命を救った鶴見に忠誠を誓い、忠実な右腕として金塊争奪戦に身を投じていく事になる。その後彼は、インカラマッという占いの得意なアイヌの女性に、いご草ちゃんの行方を占って貰う機会を得る。心の中では、彼女の行方を探していた月島であったが、インカラマッの申し出を断った。鶴見に疑念を抱きつつも、自分の命の恩人である彼の為に戦う事を選んだのである。

最終的に、鶴見の右腕として最後まで戦い重傷を負う。それでも尚、鶴見は彼を戦わせようとし、月島自身も戦おうとしていた。それを鯉登音之信（こいとおとのしん）に制止され、金塊争奪戦から降りる事になる。鯉登は第七師団の少尉である。大日本海軍中将の息子であり、我儘な若者で、月島が教育係を勤めていた。月島と同じく鶴見に心酔していたが、金塊争奪戦の中で、人として成長する。最終決戦で鶴見から離反し、月島を死の運命から救ったのであった。最終的に鶴見は杉元に敗れて行方不明になり、鯉登が第七師団を引き継ぐ事となる。月島は鯉登から指名を受け、彼の右腕として奔走していく事となった。

いご草ちゃんという大切な人を巡って、その人生を翻弄された人物である。

月島基（ゴールデンカムイ）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

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月島基（つきしま はじめ）とは『ゴールデンカムイ』の登場人物で大日本帝国陸軍第七師団、歩兵27部隊に所属している軍人。階級は「軍曹」。同部隊上司である鶴見中尉の側近として主人公である「杉本佐一」と対立する。一時は仲間として行動していたが、自身の任務を遂行するために再度敵として相まみえる。淡々と自身の任務を遂行していく傍らで、「江渡貝弥作」や「鯉登音之進」と接触していくことにより着実に感情が隠し切れない場面が出始めている。

鶴見篤次郎（つるみとくしろう）

大日本帝国陸軍第七師団の中尉。月島の上官に当たる。圧倒的なカリスマ性を持つが、目的の為ならば手段を選ばない冷徹さを併せ持つ。情報将校を務める程、情報分析能力や情報操作が得意である。

日清戦争時、月島は鶴見と共に戦う。この時に鶴見は、彼の優秀さに目を付ける。戦後、月島が尊属殺人で死刑囚となり、鶴見は彼の話を聞く事になった。そこで、いご草ちゃんの話を聞き彼女の捜索に乗り出す。結果的に、いご草ちゃんとの接触に成功し、事の真相を突き止めた。そして彼女から髪の毛を受け取り、これを月島に真相を話した際に渡した。いご草ちゃんが生きていた事を知った月島は、微かな希望を取り戻す。鶴見は月島を死刑から救う為、更なる情報工作に打って出た。彼は月島の故郷である佐渡島へ行き、月島の実家地下から、いご草ちゃんの死体を島民達の前で発見して見せた。この死体は偽物であり「月島は幼少期より父親から虐待を受けており、その父親に婚約者を自殺に見せかけて殺された。逆上した彼は父親を殴り付け、そのまま父親は過失により死亡した」という筋書きを島民達に植え付けさせる為の作戦であったのだ。これにより月島は、尊属殺人罪から過失致死罪へ減刑され、監獄から出る事が出来たのである。月島はこの事実を知らないまま、ロシア語の通訳として鶴見と腹心として行動していく。

鶴見と月島は共に日露戦争を戦う。奉天の戦いにて、鶴見は彼に情報工作を仕掛ける。彼は第二師団に偽装した部下に「いご草ちゃんの死体が佐渡島で発見されていた」事を月島に伝えさせた。「鶴見が既に亡くなっている、いご草ちゃんを使って自分を騙した」と激昂した月島は、鶴見に殴り掛かる。その最中ロシア側の砲撃が始まり、鶴見は月島を庇って重傷を負うのであった。その後、鶴見は彼に、いご草ちゃんの偽装工作の件を話す。だが、様々な人々に騙され続けてきた彼は、何が真実なのか分からなくなり、考えるのを辞めた。そして命の恩人である鶴見の為に、己を殺してでも忠誠を誓うようになったのである。これこそが鶴見の狙いであり、彼は月島を忠実な駒にする為、いご草ちゃんを利用したのであった。

尚、鶴見は、いご草ちゃんの事を「えご草」と呼称している。これは鶴見の出身地である新潟県の訛りに由来している。

鶴見篤四郎（ゴールデンカムイ）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

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鶴見篤四郎（つるみ とくしろう）とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、陸軍最強ともいわれる第七師団を率いてアイヌの隠し金塊の強奪を狙う軍人。
冷酷かつ剽軽、残忍かつ高潔な人物。階級は中尉とそれほど高いわけではないが、巧妙な人心掌握術で多くの者を従わせ、目的に向かって邁進する。「大国の侵略から日本を守る」ことを目的としているが、その本心がどこにあるかは腹心の部下にすら明かしていない。かつてスパイとしてロシアに潜伏していた時期があり、ヒロインのアシリパの父であるウイルクとは複雑な因縁を持つ。

いご草ちゃんの両親

いご草ちゃんの両親。作中での描写は少なく、顔も明かされていない。いご草ちゃんと月島の仲を快く思っておらず、三菱財閥の幹部との縁談を強行的に推し進めた。月島の父親に金を渡し「月島が戦死した」と吹聴させ、彼女に信じ込ませた。その結果、いご草ちゃんは東京へ嫁ぐ事となる。その後いご草ちゃんに内密で、彼女の自殺を偽装して行方不明扱いにし、自分達も東京へ引っ越した。これにより、日清戦争から帰還した月島は彼女の行方を追えなくなり、逆上して父親を殴り殺して死刑になってしまう。

三菱財閥幹部

月島が日清戦争に行っている間に、佐渡鉱山を買い取った人物。いご草ちゃんの事を気に入り、息子の嫁にしようと縁談を、彼女の両親に持ち掛ける。後に、いご草ちゃんが結婚した事により、義父となる。

月島の父親

月島の父親。「人殺し」と島民達から噂されている。島中の人間から嫌われており、そのせいで月島も幼少期から嫌われていた。作中、台詞等は特に無い。だが、月島や周囲の人間の反応から、相当人として最低な人間である事が伺える。

いご草ちゃんの両親から金を受け取り、息子を戦死した事にした。これにより、いご草ちゃんは月島との結婚を諦め、三菱財閥幹部の息子と結ばれる事になった。事実を知らない月島に「父親がいご草ちゃんに危害を加えた」と誤解され、殴り殺されてしまう。また、死後も鶴見の情報操作により「いご草ちゃんを殺害し、自宅の地下に遺体を埋めた」という事にされた。

三菱財閥の幹部の息子

佐渡鉱山を買収しに来た三菱財閥幹部の息子。

いご草ちゃんと結婚し、幸せな家庭を築いている。従姉妹に金子花枝子（かねこかえこ）という、同じく三菱財閥の幹部の娘がいる。

いご草ちゃんの名言・名セリフ／名シーン・名場面

「だすけん基ちゃんはみんなに嫌われちゃったね」

佐渡島という閉鎖的で小さな場所に生まれた、いご草ちゃんと月島。月島は嫌われ者の父親のせいで迫害されていたが、いご草ちゃんだけは彼に優しく接し、彼もまた彼女を愛した。彼女の特徴的な髪を、他の島民はからかって「いご草」とあだ名を付けた。月島は彼女を笑う者達と戦い抜き、その結果、余計に島民たちから嫌われてしまった。それでも彼は、いご草ちゃんを笑う者達から、彼女を守る事を誓う。これに対し「だすけん基ちゃんはみんなに嫌われちゃったね」と嬉しそうに微笑むのであった。

作中唯一の、いご草ちゃんの台詞。彼女のミステリアスな雰囲気をより感じさせてくる。

月島と駆け落ちを誓うシーン

佐渡島にて生まれ育った月島は、大日本帝国陸軍へ入隊。日清戦争への出兵が決まる。いご草ちゃんと一旦別れる事になった彼は、彼女へ駆け落ちを誓うのであった。

彼女は月島の告白に耳を赤らめている。この事から、彼への好意が伺える。また、月島のいご草ちゃんへの想いが表れているシーンでもある。

いご草ちゃんの裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話