金色のコルダ1(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『金色のコルダ1』とは、株式会社コーエーテクモゲームスの開発チーム「ルビー・パーティー」から発売された、女性向け恋愛シミュレーションゲーム。ネオロマンスシリーズの第3作目。
現代の学園で「音楽」を通して、ライバルたちと恋愛を繰り広げる乙女ゲームである。
コンクールに向けて練習する中で、ライバルたちとの仲を深め、お互いを励まし合い、音楽と共に成長していくストーリー。
主人公はヴァイオリン奏者、作中では多数の楽曲を演奏でき、プレイしながら多彩なクラシック音楽を聴き楽しむことができる。

コンクール参加を知り、音楽教師の金澤(かなざわ)の元へ訪れた主人公。
そこで音楽科の月森 蓮(つきもり れん)と、音楽科の上級生がもめていた。
上級生は月森に「学内音楽コンクール参加を辞退して参加枠を自分に譲ってほしい」と頼んでいる。
しかし月森は「コンクール参加は実力で決まる」と言い、まるで自分の実力を見せ付けるように彼の楽器であるヴァイオリンを演奏する。
実力の差を見せつけられた上級生は悔しそうに去っていった。

第1セレクション

圧倒的な実力で演奏する月森。

第1セレクションの練習が始まった。
主人公は月森に話しかけるが、月森から「君と話すつもりはない」と冷たくあしらわれてしまう。
さらに月森は「コンクールはお祭り気分で参加するものではない、遊びで出場するならやめろ」とも言い放つ。
日々ストイックに音楽と向かい合っている月森は、いかにも音楽に関わっていなさそうな主人公のことを不審に思っていたのだった。

そして第1セレクションを迎える。

第1セレクション当日、本番が終わった主人公のもとへ月森が現れ、共に帰宅しないかと誘う。
月森はセレクションで主人公の演奏を聞き、主人公のことを少し見直したのだった。

第2セレクション

主人公が第2セレクションのための練習をしていると、音楽科の女子生徒たちが月森に話しかけているのを目撃する。
彼女たちは月森に対し「コンクール頑張ってね!応援してるよ!」と黄色い声援を上げていた。
しかし月森は彼女らに感謝を返さず、淡々とあしらってその場を去る。
女子相手とは思えないなんとも冷たい対応だ。
しかし女子生徒たちは「月森のそんなところも素敵!」「クールな態度が良い!」と喜んでおり、「願わくばコンクール参加者同士が結ばれたといわれているヴァイオリン・ロマンスの相手になりたい!」と熱を上げる始末だ。
容姿端麗な月森は、音楽科の女子生徒からとても人気が高いことを知った。

また別の日、金澤に話しかけられている月森を見かける。
金澤は「他の先生方もお前に期待しているんだぞ」と月森を称賛するが、月森は不快そうに顔を歪め、一言断りその場を去ってしまう。
主人公はとっさに月森の後を追って問うと、月森は「教師からの世辞は到底受け入れられない、教師は生徒に対し公平であるべきだ」と答えた。
公平であるべき教師が月森に対して期待している、という贔屓じみた言葉が受け入れなかったのだ。
月森は常に公平に、そして音楽に誠実でありたいと考えているようだった。

主人公が帰宅しようとすると、走って帰路を急ぐ月森とぶつかってしまう。
いつも落ち着いている彼らしくない慌て方で、彼はぶつかったことを詫びながらも、また走ってその場を去ってしまう。
翌日話を聞くと、昨日は久しぶりに家族全員が揃う日で早く帰らなければならなかったという。
そこで、月森の父は元演奏者で現楽器メーカーの社長、母は海外を飛び回り活躍する有名ピアニスト、月森の家族は祖父母も楽器を演奏していた事実を知る。
月森はまさに音楽一家から生まれたサラブレッドだったのだ。
月森の音楽に対するストイックさは、この家族の中で育ち生まれたものだった。
しかし音楽に囲まれ育った彼は、楽しむための音楽というより、音楽をいかに完成度高く目標に近づけるかに固執していた。
主人公は月森が、音楽=演奏するための手段、としか考えていないことを知るのであった。

そして第2セレクションを迎える。

第2セレクション本番前、月森が現れ、主人公の演奏に興味をもっていると告げる。
月森は同じコンクール参加者として主人公を認めたのだった。

第3セレクション

月森と浜辺デート。

第3セレクションへ向けて練習している主人公のもとに、険しい顔をした月森が現れ「主人公はヴァイオリンを誰に師事しているのか、またヴァイオリンをはじめてどのくらいなのか」を尋ねる。
「ヴァイオリンは始めたばかりだ」と答えた主人公に、彼は「ではなぜこんなに演奏できるのか?」とさらに追い詰める。
ヴァイオリンは一朝一夕で弾けるようになるものではない、普通科であきらかに音楽初心者な主人公がヴァイオリンを弾けることに、月森はずっと疑問をもっていたのだ。
そこで主人公は、リリからもらった魔法のヴァイオリンのことを打ち明ける。
それを聞いた月森は目つきを厳しいものへと変貌させ、「それは周りと対等じゃない!」と批判する。
なにより公平を求める月森にとって、不思議な力、ある種ドーピングのような魔法でヴァイオリンを演奏することは許し難いことだったのだ。
主人公を認め始めていた月森は裏切られたような気持ちになったのだろう、「そのヴァイオリンがあるから君はコンクールに出られた」と主人公自身の努力を真っ向から否定する。
少しづつ縮まった2人の距離は離れ、主人公と月森は険悪になってしまう。

しかし数日後、魔法のヴァイオリンが使えなくなり、主人公は練習が思うように進まなくなってしまう。

練習がうまくいかず苦しんでいる主人公を見て、月森は海に出かけよう、と誘ってくれる。
月森は主人公を気遣い、気分転換のつもりで連れ出してくれたのだった。
2人で海岸沿いをゆっくりと歩くが、月森は主人公の練習の不調になにも触れずそっとしておいてくれるのだった。
しかし2人の会話は演奏や音楽についてばかり。
貝殻を拾おうとする主人公に「指を傷つける可能性がある」と止めたり、音で会話するイルカを例に出し「音楽で会話ができるようになりたい」と言ったり。
主人公は、月森は常に音楽のことを考え、真摯に音楽に向き合っている人柄を知り、彼の不器用な優しさに感謝したのだった。

また練習中うまく弾けずに困っている主人公の横で、月森は模範演奏をしてくれる。
手本を見せ、悩む主人公を正解へ導いてくれたのだった。
そして少しずつ自らヴァイオリンが弾けるようになる主人公を、その努力を月森は認め始めるのだった。

そして第3セレクションを迎える。

最終セレクション

いよいよ最終セレクション。
帰宅しようとする主人公を月森が誘って公園へ寄り道し、そこで主人公は月森の心境を聞くことになる。

まず月森は、「コンクールには疑問を感じていた」と言う。
コンクール参加者はそれぞれ違う楽器を演奏する、それは同じ条件下での演奏ではない、よって公平ではない、と彼は考えていたのだ。
だがしかし月森は、コンクールを過ごして自分の音楽を見つめ直すことができて感謝しているようだった。

また月森は、主人公へ「君が魔法のヴァイオリンを得たのはとても良いことだったと思う」と告げる。
月森は魔法のヴァイオリンに対し、主人公がヴァイオリンを弾くきっかけを作ったことを感謝したのだ。
さらに彼はここまで努力してきた主人公の演奏を認めてくれたのだった。

月森は主人公に「ヴァイオリンが好きか?ヴァイオリンで生きていく決心があるか?」を聞く。
同じ楽器の演奏者として、これからも競う相手になってほしいというのだ。
同じヴァイオリニストとしてライバルとして生きてほしいと、月森が主人公の存在をあらためて認めた瞬間だった。

そして最終セレクションを迎える。

エンディング

屋上に現れた月森。

コンクール後、報道部の天羽(あもう)が月森にインタビューしている。

月森はまず主人公について「自分は主人公の実力を認めており、同じヴァイオリン奏者としてこれからも切磋琢磨していきたい。そして彼女の音楽を世界に知ってほしい。」と答えた。
月森は主人公を自分の良きライバルだと認めていたのだ。
そしてコンクールについては、「コンクールは自分との戦いだと思っており、努力しているのは自分だけだと思っていた」と自分の愚かさを知ったという。
彼はコンクールを通しての自分への挑戦や、自分を見つめ直す機会、それら得られたコンクールに満足していたのだった。
天羽はまだインタビューを続けようとしたが、月森はそれを遮り、その場を去る。
そして主人公がいる屋上へと向かったのだった。

屋上で、主人公はリリにもらった楽譜「愛のあいさつ」を弾いていた。
そんな主人公のもとに月森が現れた。

月森は主人公に、自らの気持ちと感謝を告げる。

「音楽は演奏するための手段で、自分の中でヴァイオリンはそのための楽器というだけであった。
でも、手段以上のものをヴァイオリンに求めることを忘れていた。
しかし、主人公の存在が自分の中の音楽を呼び覚ましてくれたんだ。
これから俺の音色は、ずっと君に向かっている。」

そして月森は「主人公が自分のことをどう思っているのか、演奏に乗せて俺にきかせてくれないか?」と願った。
主人公はまた「愛のあいさつ」を弾き始め、それに呼応するように月森もヴァイオリンを奏で始める。
2人の気持ちを合わせた演奏が屋上から学園に響き渡った。
まるで気持ちを通わせた、昔の奇跡でもある「ヴァイオリン・ロマンス」のように。

土浦 梁太郎(つちうら りょうたろう)

はじまり〜コンクール参加決定

コンクール参加の掲示が発表され、主人公はさっそく練習を始めた。

主人公が練習していると、普通科の生徒である土浦 梁太郎(つちうら りょうたろう)から「お前けっこう有名になってるぞ」と話かけられる。
どうやらコンクール記事の号外新聞が配られ、そこに主人公のことが載っていたらしい。
新聞を渡され受け取ろうとした主人公に、土浦は紙で指を切らないよう心配する。
土浦は楽器を使う上で指先が大事なことを知っているようだった。
そして土浦は主人公に、「音楽科の鼻っ柱を折ってやれ、コンクールはバカバカしいが頑張れ」と音楽科に対し挑戦的に、主人公へは素直な応援を贈りその場を去った。

第1セレクション

練習中、妖精ファータのリリが怒った様子で現れる。
先日土浦に「コンクールがバカバカしい」と言われたことに腹を立てていたのだ。
リリが苛立ちながら土浦をバカにしていると、そこに偶然土浦が現れ、「バカ扱いしたのはだれだ?」と問う。
土浦にもリリの声が聞こえたのだ。
リリは土浦にもコンクール参加の資格があるかもしれないと考え、主人公に土浦が楽器が弾けないか聞いてほしいと頼む。
主人公はリリに言われた通りに尋ねると、土浦はピアノが弾けると答える。
その返事を聞いたリリは姿をあらわし、土浦は驚く。
やはり土浦にはリリの姿が、妖精ファータが見えるのだ。
自分の姿を見ることができる土浦に、リリは彼のコンクール参加決定を宣言する。
土浦は拒否したがもう後の祭りだった。

翌日、土浦のコンクール参加決定の掲示が貼り出され周囲は驚いている。
土浦がピアノを弾けることを誰も知らなかったようだ。
主人公は土浦が心配になり様子を見にいくと、すでに土浦はしょうがないと腹をくくっていた。
そして「普通科同士いっしょに頑張ろうな!」とまるで兄のように優しく主人公を励ましてくれたのだった。

練習中、主人公は土浦に演奏について相談する。
アドバイスをくれる土浦にお礼を言うも、土浦はなぜか居心地が悪そうに苦笑する。
土浦には音楽について引目があるような、どこか自分を評価していないように感じた。

そして第1セレクションを迎える。

第2セレクション

第1セレクション終了後、主人公はリリから魔法のヴァイオリンの劣化を知らされる。
不安な気持ちの主人公は自分の技術のなさにも焦りを感じ、練習もなんとなくうまくいかない。

そんななか土浦は主人公の元気のなさに気づく。
うまく弾けないと悩む主人公に、土浦は「時間かけて練習すれば大丈夫だ」といつものように励ましてくれた。
しかしそこに同じコンクール参加者の月森(つきもり)が現れ、「下手な慰めよりやるべきことをやれ」と冷たく言い放ち、土浦と月森の喧嘩になる。
2人は気が合わないようだ。
土浦は「いつだって気を張っているわけにはいかない」と声をあげるが、月森は「音楽から逃げて普通科に逃げた人間の遠吠えか?」と返す。
それを聞いた土浦は頭に血を上らせ、顔色を変える。
土浦はピアノを辞めていた自分に対し、音楽から逃げたという引け目を感じていたのだ。
そんな土浦を一瞥し「音楽に向き合えなかったのはお前だ」と言い残し、月森はその場を去る。
土浦は言い返せず、悔しさをにじませたのだった。

その後土浦と会うと、主人公が先程元気がなかったことへの心配と、月森との言い合いについて謝られる。
月森に図星を刺されたことに気を落としているかという心配は杞憂で、「あいつの嫌味に負けるなよ、おれも負けるつもりはない」と土浦はさらに闘志を燃やしていたのだった。

そして第2セレクションを迎える。

第3セレクション

土浦がコンサートに誘ってくれた。

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