金色のコルダ1(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『金色のコルダ1』とは、株式会社コーエーテクモゲームスの開発チーム「ルビー・パーティー」から発売された、女性向け恋愛シミュレーションゲーム。ネオロマンスシリーズの第3作目。
現代の学園で「音楽」を通して、ライバルたちと恋愛を繰り広げる乙女ゲームである。
コンクールに向けて練習する中で、ライバルたちとの仲を深め、お互いを励まし合い、音楽と共に成長していくストーリー。
主人公はヴァイオリン奏者、作中では多数の楽曲を演奏でき、プレイしながら多彩なクラシック音楽を聴き楽しむことができる。

練習後、土浦から今夜開催のヴァイオリンリサイタルへ誘われる。
主人公はOKし、2人は待ち合わせてコンサートホールへ向かった。
演奏が始まる前、席についた土浦から、リサイタルが主人公の演奏の役に立てばいいと思って誘ったと告白される。
「機会があったらまた誘っていいか?」と笑う土浦に、主人公は彼の優しさを感じたのだった。

翌日土浦に昨夜のお礼を言うが、土浦は笑いながら受け流す。
土浦曰く、父の会社がコンサートを主催していて今回のチケットもそれ経由、母はピアノを教えていてピアノリサイタルならもっと気軽に行けるのだとという。
土浦はこころよく「主人公が興味があればまた行こう」と言ってくれたのだった。

第3セレクションを迎える。

最終セレクション

王崎と共に路上ライブで演奏する土浦と主人公。

練習中、ピアノの楽譜を持っている土浦と遭遇する。
土浦は、今度のセレクションで何を弾こうか迷っており、家にある古い楽譜を漁ってきたという。
彼は手に持った楽譜を一枚一枚眺め、小さい頃弾いた楽譜を見つけ頬を緩めている。
ふいに手から楽譜が落ち、拾い上げた楽譜を見て土浦が表情を曇らせる。
それは「ラ・カンパネッラ」、難易度の高い楽譜で、彼にとって子供の頃の苦い記憶がある譜面のようだ。
急に会話を止めてしまった土浦に、主人公は彼がピアノを止めていた理由を感じ取ったのであった。

また別日、土浦と話しているとクラスメイトが現れて2人の関係をからかう。
照れたように一喝する土浦だが、主人公にそっと「お前と話すのは正直楽しい。」と打ち明ける。
そして土浦は「これまで負けたくない気持ちでコンクールに挑んでいたが、今はそんなことバカらしいと思える。」とも言った。
今まで逃げていた音楽を、今はもっと聞いていたいと思えるという。
土浦は主人公と出会い過ごしていく中で、音楽と向き合い始めていたのであった。

ある日報道部の天羽(あもう)から、今度の日曜日に星奏学院OBである王崎(おうさき)が公園で路上ライブをする、という情報を入手する。
興味がある土浦と主人公は演奏を聞きにいくことにした。
日曜日、王崎の元へ向かった2人は、王崎から「せっかく来たんだから一緒に演奏しよう!」と誘われ、合奏することになった。
土浦は近くにあったキーボードを借り、主人公は王崎と共にヴァイオリンを弾き、3人は音楽を奏でる。
いい演奏に大満足な3人が、楽しかった!と口々にお互いを褒め合う。
先に去った王崎を見送りながら「自分はなぜピアノをやめてたのか、こんなに音楽が好きなのに…」と土浦は独り言をこぼした。
彼はいつの間にかピアノから逃げていた自分から、吹っ切れたようだった。

そして最終セレクションを迎える。

エンディング

屋上に現れた土浦。

コンクール後、報道部の天羽(あもう)が土浦にインタビューしている。

土浦はまず主人公について聞かれると「あいつは将来世界に通用する演奏者になるし、その日が待ち遠しい」と話す。
またコンクールについては「勝負にガツガツするのはみっともないとも思っていたが、良きライバルと本気で戦えて良い経験になった」と晴れやかに笑った。
土浦は、コンクールを通して過去の自分とのわだかまりが無くすことが出来たのだった。

天羽はまだインタビューを続けようとしたが、土浦はそれを遮り、その場を去る。
そして主人公がいる屋上へと向かったのだった。

屋上で、主人公はリリにもらった楽譜「愛のあいさつ」を弾いていた。
そんな主人公のもとに土浦が現れ告げる。

「コンクールに巻き込んでくれてありがとう、お前に会えて参加してよかったと思う。
コンクールがなかったら、きっとお互いのこと知らないまま卒業していたし、そんなことにならなくてほっとしている。
お前が俺と同じ気持ちならすごく嬉しいし、俺の思い込みではないことを祈るだけだ。」

「俺を音楽の世界に引き戻した責任をとってくれ」と少しふざけながら言う土浦に主人公も笑い、また「愛のあいさつ」を奏で始めたのであった。

志水 桂一(しみず けいいち)

はじまり〜コンクール参加決定

昼休みに音楽教師の金澤(かなざわ)からコンクールについて聞いた主人公、さっそく練習を始めると、そばに音楽の妖精ファータが現れる。
そんなファータを見て、どこかぼーっとした雰囲気のひとりの少年が主人公に声をかけたそうにしている。
同じコンクール参加者の志水 桂一(しみず けいいち)だ。
主人公にファータが見えるのか聞きたそうにする彼に「私は(ファータが)見えてるよ」と伝えると、志水は「先輩にも見えてるんですね」とホッとした表情を浮かべる。
そこで志水から、自分もコンクール参加者だと自己紹介をされ、彼はよろしくお願いしますと礼儀正しく挨拶してくれた。

第1セレクション

練習中、志水とばったり会うがなぜか不思議そうな顔をされる。
彼はいつもどこか上の空だ。
志水から「先輩のことちゃんと思い出せなくて…、すみません」と謝罪される。
以前自己紹介したはずだが、こちらの名前もうろ覚えな彼は、どうやら人の名前をなかなか覚えられないらしい。
「自分はコンクール参加者だ」と告げるも、そうかと納得した志水は興味をなくしたようにその場を離れてしまう。
彼はどうやら周りの物事に興味がないようだ。

また別日にも志水に出会うが「先輩はなんの楽器を使っているんでしたっけ?」と尋ねられる。
今目の前で弾いていたのだが、志水は「今さっきまで考え事をしていたし、他のコンクール参加者の楽器も実はちゃんと覚えていないんです」と言う。
志水は本当に周りを気にすることが無く、音楽やチェロ以外のことに興味がないことを知るのであった。

ある日登校中、ふらふらと歩く志水が主人公にぶつかってきた。
彼どうやら電車の中で本が読み終わらず、駅から学園へ向かう最中も読みながら来てしまい、本に集中しすぎてふらふら歩いていたようだ。
「あとちょっとで読み終わるんです、時間が空いているとつい読んじゃうんです」という志水の、自分の興味があることにたいしては盲目的な行動を起こす、極端な彼の性格を知れた出来事だった。

そして第1セレクションを迎える。

第2セレクション

主人公が練習している志水のそばを通ると、彼は演奏を止め、コンクールについてどう思っているかを尋ねた。
志水にとってコンクールは自分の音楽と関係がないと考えていたので、以前は少しも興味がわかなかったらしい。
昔から楽譜を正確に演奏するための技術を一番大切にしていた彼は、演奏の解釈や表現について競い合うコンクールに興味がもてなかったという。
しかし今回コンクールに出たことで、前より音楽とは何かをよく考えるようになったし、自分の足りないものや表現の仕方を改めて模索するようになったという志水は、今回のコンクールについてどこか満足そうにしているのであった。

そして第2セレクションを迎える。

第3セレクション

志水のピアノ伴奏で演奏する。

主人公はぼーっとしている志水を見つけ声をかける。
主人公の存在に本当に気づいていなかったらしい彼はとても驚き、そしてなぜか残念そうな顔をする。
話しかけられた驚きで、彼の頭の中で考えていた楽曲のアレンジが飛んでしまったというのだ。
いきなり声をかけたことを謝ると、彼はまたなにか思いつくしと、平然としている。
どこか上の空な彼の日ごろの態度は、常に頭の中が音楽のことでいっぱいなだけだったことを知るのであった。

講堂で練習していると、ピアノの前に座っている志水に出会う。
声をかけると、彼に「自分がピアノで伴奏するからこの間のセレクションの曲を弾いてほしい」とお願いされる。
了承し主人公が演奏を始めると、彼は「こんな音楽に出会うためにずっと音楽をやっていた、まるで夢みたいだ‥」と幸せそうに表情を明るくする。
いつもボーっとしていた志水が初めて見せる、生き生きとした瞬間だった。

その日の練習後、志水に誘われ、2人は志水がときどき寄るという教会へと向かった。
彼はよく考え事をするためこの静かな空間へ来るそうで、今日は何か答えが出そうな気がしたのだという。
志水は「音楽がなんのためのものか知りたい。神様のためなのかもしれないし違うかもしれない、答えは見つからないかもしれないと思っているけど、何か大切なもののために演奏しているんだと信じたい。」と正面を見つめながら話す。
志水がなぜいつも音楽のことを考えているのか、その理由を知ったのであった。

そして第3セレクションを迎える。

最終セレクション

練習室で居眠りする志水。

最終セレクションへの練習中、主人公は廊下で金澤に話しかけられる。
どうやら最近の志水の様子が気になっているらしい。
志水はここ最近、朝も昼も放課後も、時間を忘れるほど練習室にこもっているというのだ。
金澤から志水の様子を見てきてほしいと頼まれ、主人公は練習室へ向かった。

放課後、志水がいる練習室へ向かう。
部屋の中にいるようだが、扉をノックしても返事がない。
主人公がそーっと扉を開けて様子をうかがうと、練習室の床に楽譜を散らばらせその上に横たわる志水の姿があり、どうやら彼は熟睡しているようだった。
主人公が声をかけてもどこか夢見ごごちの彼は、いまだ夢を見ているのだと勘違いしている。
そのまま「主人公の音がすごく好き、好きだなと思ったら曲が浮かんできてだから書きたくて…」と話し出した。
志水が練習室にこもっていたのは、浮かんできたフレーズを楽譜に書き起こし音楽を作っていたからなのだった。
あれ、と正気をとりもどした志水は、主人公がここにいることに驚き、先ほど自分の発言を照れたのであった。

そして最終セレクションを迎える。

エンディング

屋上に現れる志水。

コンクール後、報道部の天羽(あもう)が志水にインタビューしている。

志水は主人公について聞かれると、目を閉じ演奏を思い出すように微笑みながら「あの人の弓が奏でるものこそが音楽としか言えない、あの音に出会えたからコンクールに参加してよかった」と答えた。
さらに「コンクールは面倒だと思っていたが、自分が探していた理想の音を見つけられた」とほほ笑む。
志水は主人公の演奏を聞き、自分の理想の音が見つかったことに幸せを感じていたのだ。
天羽はまだインタビューを続けようとしたが、志水はそれを遮り、その場を去る。
そして主人公がいる屋上へと向かったのだった。

屋上で、主人公はリリにもらった楽譜「愛のあいさつ」を弾いていた。
そんな主人公のもとに志水が現れた。

志水はこう話し出した。

「誰もが音楽を抱いていて、主人公の音は、どこか澄んだ水の明るさをたたえていました。
その美しさに耐えかねて僕の心は静かに鳴り出したんです。」

主人公の音が、志水が求めていた音楽そのものだったのだ。
自分の理想の音を見つけた志水は微笑み、「先ほど演奏していた曲を自分のためにもう一度弾いてほしい」と告げる。
屋上に主人公が奏でるヴァイオリンの音が鳴り響いたのだった。

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