ドロヘドロ(アニメ・漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ドロヘドロ』とは2000年から2018年まで連載された林田球のダークファンタジー漫画、及びそれを原作としたアニメ。退廃的な背景やオリジナリティ溢れる魔法の設定、グロテスクでユーモラスな世界観、敵味方人外問わず憎めない愛嬌を持った魅力的なキャラクターが話題を呼んだ。記憶喪失の主人公・カイマンは、自分の頭部をトカゲに変えた宿敵の捜索の傍ら魔法使いの練習台にされた人間が住む町・ホールで仲間と愉快な日々を送っていたが、そこへ魔法使いの世界の実力者・煙ファミリーの刺客が襲い来て壮絶なバトルを繰り広げる。

心(しん)

CV:細谷佳正
煙の部下の掃除屋。28歳。身長196cm、体重116kg。足のサイズ33cm。
心臓の形状のマスクと継ぎ接ぎだらけの腕が特徴。注意されない限り普段はマスクを後ろ向きに被るこだわりがある。

心臓マスクをとった心の姿。

マスクをしていない時は短髪に眼鏡、スーツにスニーカー姿。金髪碧眼で人懐こいとさえいえる顔立ち。
釘抜き付きのハンマーを鈍器として操り敵を容赦なく屠る他、何もかもをバラバラにする凶悪な魔法で恐れられる煙ファミリーきっての掃除屋。魔法だけではなく純粋な戦闘力にも秀でており、回復魔法の使い手である能井とのコンビネーションは抜群。損傷を承知で敵陣に突っこんでは瞬時に能井に修復してもらうのが基本的な戦闘スタイル。
「大事な命を無駄にするような奴は死ね」という確固たる信条を持った戦闘狂で、弱者を嬲るのは好まないが強者と会うと血が滾る。
元はホール出身で人間の父親と魔法使いの母親の間に生まれた混血。母親は町内会に狩られて死に、以後は父親の大工仕事を手伝うなど平穏に暮らしていたが、仕事中の事故が原因で魔法使いであることが発覚。心を庇った父親は裏切り者とされ町内会のリンチで死に、それに激怒した心は町内会に復讐。体質的に煙が出にくかった為、煙が出る腺を探して自身の腕を切り刻む無茶をしたが、そこをカスカベに保護され正しい縫合手術を受け、魔法使いとして生まれ変わる。その後は魔法使いの世界へ移住し、悪魔試験を受ける前の能井とラーメン屋の食い逃げがきっかけで知り合い、殺し屋に狙われた彼女を命がけで庇って感謝される。
無愛想だが律義な性格で煙の信頼も厚い。能井とのパートナーシップは良好で慕われているが、彼女の裸に照れたり可愛らしい一面もある。カスカベには恩義を感じており、煙の屋敷に囚われた彼を助けて面倒を見るなどしている。

能井(のい)

CV:小林ゆう
煙の従妹。煙ファミリーの掃除屋で心の相棒の24歳。身長209cm、体重124kg。足のサイズ30cm。バストのサイズ104cm。銀髪で赤い瞳のアルビノ、ボディビルダー顔負けのマッチョな体格の美女。
心の事を先輩と呼んで大型犬がじゃれつくように慕っている。男勝りで大雑把な性格で細かい事にこだわらない。凄まじい怪力の持ち主でありガタイを生かした肉弾戦では圧倒的な強さを誇る反面、希少な修復系の魔法を使い、あらゆる物のキズを瞬時に直して欠損部位を再生させる。この魔法が自身にも恒常的に働く為治癒力が異様に高く、半身が消滅したり頭を撃ち抜かれても即復活を遂げる。
ホールから逃げてきた心と煙が経営するラーメン屋の相席がきっかけで知り合うが、初対面の心が食い逃げした事や、早食い勝負を持ちかけておきながらあっさり自分を打ち負かした事などから、第一印象は決して良くなかった。その後能井は悪魔になるための試験に臨み、150kgの鎧を着て生活したり悪魔の蝙蝠に餌をやるなど過酷な修行を課される。最終試験は1年間魔法の使用を禁じるものだった。

少年時代の心は、悪魔試験中で魔法が使えない能井を体を張って逃がそうとする。

残り僅か3日となり悪魔になったら会えなくなる心とラーメン屋で別れを惜しんでいるところ、次のブルーナイトで自分をパートナーにしようと狙う魔法使い・爆らの襲撃を受け、能井を庇った心が瀕死の重傷を負ってしまった。しかし心は恨み言ひとつ吐かず、ボロボロとなりながらも清々しい笑顔を浮かべ、能井の無事とほぼ確定した合格を喜んだ。
そんな心の心意気に惚れた能井は自ら禁を破って魔法で彼を癒し、結果試験は不合格。その後は煙ファミリーの掃除屋として心とバディを組んで活躍する。煙は数少ない肉親として彼女を甘やかしているが、能井はその過保護ぶりを煙たがりガサツな態度で憎まれ口を叩く。

藤田(ふじた)

CV:高梨謙吾
煙ファミリーの下っ端の青年、18歳。身長170cm。体重55kg。足のサイズ26.5cm。
ピノキオのような滑稽なマスクを装着しているが悪魔が製作した心や能井の物とは違い自前。相棒の松村がカイマンに殺されたのをきっかけに復讐に燃える。
煙を弾丸のように飛ばす魔法を使うが、一度に出せる煙の量が少ない為、攻撃に向かず役立たず扱いされがちな劣等感とファミリーに貢献したい一念から卑怯な行動に出ることもままある。友人の追討を兼ねて常に葬式用の靴を履くなど、友達思いで義理堅い性格。
根がおせっかいなのかトラブルメイカ―の恵比寿の世話を焼くことが多く、自他ともに保護者のような立場だと認識している。記憶が回復した恵比寿が偽者に殺害された時はファミリーの禁忌を破って黒い粉を吸い、弾丸の魔法を強化して偽者を破壊。気まぐれなキクラゲに彼女を生き返らせてもらおうと献身した。
魔法も肉体も貧弱でファミリー以外の魔法使いに襲われるとすぐ煙の名前を出して虚勢を張ったり、ピンチにおいては自分より強い恵比寿や心を前に立てるなど他者の威を借る小物臭い言動が多々見受けられるが、物語が進むと成長していき遂には「誰よりもファミリーを大切に思っている」と消に認めさせるまでになった。

恵比寿(えびす)

CV:富田美憂
13歳。身長142cm、体重33kg。足のサイズ20cm。 髑髏のマスクを被った紫髪紫目の小柄な少女。
口の中の男に「お前は俺の邪魔をした」と言い渡されカイマンに殺される寸前に藤田に救出されたが、その際顔の皮が剥がれ脳を損傷し半ば廃人化。能井の魔法で外見は回復したものの、記憶が曖昧なゾンビ状態になってしまった。能井の再治療を受けたものの彼女にゾンビ修復の経験がなかったせいで記憶や人格など完全に戻らず、以降の言動がカタコト喋りになるなど怪しくなる。
元は魔法使い世界の裕福な家庭出身で両親やばあやにも可愛がられていたが、幼年期から黒い粉を使い続けた副作用で魔法の性質が変化してしまった。記憶が甦って帰省した際は、恵比寿の失踪を悲観した両親が代わりに購入した娘の偽者によって頭を両断、殺害される。藤田の奔走の結果キクラゲに生き返らせてもらうも、鳥太から貰った常に笑顔でいられる魔除けの髪留めが頭の傷痕に入ってしまったせいで笑い上戸の躁的な性格になった。
爬虫類に変化する魔法を使うが通常の状態では煙の量不足で不完全な変身しかできず、それもあって黒い粉に頼っていたと見られる。黒い粉を使った時や煙がよく出るようになる高価な栄養剤を使った時、あるいは常に笑顔でいられる魔除けの髪留めが脳内に留まった状態など、外的・内的な補助を受けた時に限って完全体の大トカゲに変身できる。瓶詰めされた恵比寿の煙を他者が使用すると凶暴化した大トカゲになり果てる。
ブルーナイトでは藤田のパートナーを志望するなど、自分の尻拭いに駆け回る彼を気に入ってる節がある。貧乳がコンプレックスで度々胸に詰め物をしたり見栄を張ってぶかぶかのブラジャーを着用している。キクラゲとは仲良しで一緒に行動することが多い。

松村(まつむら)

CV:奈良徹
藤田の亡きパートナーの魔法使いで煙ファミリーの下っ端な20歳。肥満体。藤田とおそろいの目元を覆うマスク着用している。
藤田と連れ立って魔法の練習にホールに訪れた際にカイマン達に発見され殺害された。死ぬ寸前にドアを出し藤田を逃がすなど、藤田とは厚い友情で結ばれていたと見える。後に遺体が回収されカスカベ博士に電流で操作できる人造人間として再生、野球の練習試合に参加させられるなどした。
その時試合に参加していた藤田によって回収され魔法使いの世界に連れ戻されたが、突如暴走した為に魔法で大トカゲに変身した恵比寿によって修復不可能なほど寸断された。藤田は松村の肉片を形見として樹脂に固めて携帯している。好物はホットドッグ。

キクラゲ

CV:鵜殿麻由
犬と猫と山羊のキメラのような変な生き物。3歳。身長70cm、体重8kg。
魔法使いの世界において非常にレア度が高い死者を生き返らせる魔法使い。魔法の煙は通常黒色だがキクラゲは珍しい白色をしている。煙には赤ちゃん言葉で喋りかけられたり悪魔が製作したマスクを貰うなど溺愛されているが、愛玩用のペットではなくファミリーの一員として正式に迎えられた。
筒状の前脚を持ち鳴き声は「ンニャンニャ」。モノローグは丁寧語で思考するが人語はよく理解していない。恵比寿と相性がいいのかよく一緒に行動している。
首輪は防犯機能があり、キクラゲの身に危険が及ぶと周囲に刃を射出する物騒な代物。

鳥太(ちょうた)

jiro-toriyamaz2
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@jiro-toriyamaz2

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