ドロヘドロ(アニメ・漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ドロヘドロ』とは2000年から2018年まで連載された林田球のダークファンタジー漫画、及びそれを原作としたアニメ。退廃的な背景やオリジナリティ溢れる魔法の設定、グロテスクでユーモラスな世界観、敵味方人外問わず憎めない愛嬌を持った魅力的なキャラクターが話題を呼んだ。記憶喪失の主人公・カイマンは、自分の頭部をトカゲに変えた宿敵の捜索の傍ら魔法使いの練習台にされた人間が住む町・ホールで仲間と愉快な日々を送っていたが、そこへ魔法使いの世界の実力者・煙ファミリーの刺客が襲い来て壮絶なバトルを繰り広げる。

CV:近藤玲奈
カイマンの友人の女性20歳。身長169cm、体重56kg。足のサイズ25cm。
路地で倒れているカイマンを見つけて彼に名前を与えた恩人であり、カイマンの魔法使い狩りを手伝っている。定食屋「空腹虫(ハングリーバグ)」の経営者だが店舗がホールの中でも魔法使いが多く出没する劣悪な環境にあることや、カイマンがツケで食べまくっているせいで殆ど赤字。カイマンを親友と称し、将来は共同で店を経営したいと望む。得意料理は大葉ギョーザでホールにきたばかりの頃は幟を立て売り歩きをしていた。その際心に食い逃げされた事がある。徒手空拳の格闘技の達人で高い戦闘能力を誇る。
その正体はある事情から故郷を追われた魔法使い。
非常に特殊な時を操る魔法を使うが、 幼少期に魔法が発動した際の事故で親友を殺してしまった罪の意識から二度と行使しないと決心。手に入れれば世界を統べることも可能な自身の魔法を狙うもの達から逃れてホールに落ち延びたが、のちに煙にバレて彼のパートナーとして執拗に付け狙われる。
煙の屋敷に監禁中に救出に来た会川がカイマンと同一人物であると見抜いたが、会川は彼女に「さよなら」と別れを告げて蒸発。ニカイドウは川尻と組んで会川の消息を追跡、過去の後悔から一度は封印した忌まわしい魔法をマスターし親友を取り戻す決意を新たにする。

川尻の指導に耐えたニカイドウは、角としっぽが生えて悪魔化が進行した。

その後川尻の厳しい指導と特訓に耐え、一生分の煙を使って自身の魔法を制御する魔法ボックスを作るが、巨大コウモリの世話や悪魔試験用ヘッドギアの装着、悪魔肉の常食などの悪魔試験に似た修行を行った為に悪魔化が進行し、ツノやシッポが生えるなど身体的にも悪魔に近付いていった。
陽気で気さくな性格の上に金髪碧眼の巨乳美女で、「空腹虫」の常連にも親しまれている。虫の魔法使いの少年を行き倒れの子供と間違えて助けて手料理をおごるなど世話好きで優しい一面もあるが、目的の為なら殺人も辞さない豪胆な行動力、カイマン(会川)を取り戻す為なら過酷な修行にも耐え抜くタフネスな精神力を備えている。
悪魔化が進行してからは金髪赤目に容姿が変化した。

カスカベ

CV:市来光弘
ホール在住のマッドサイエンティストで魔法使い研究の第一人者。魔法使いの練習台にされて子供の姿になっているが実年齢は64歳。身長155cm。体重42kg。小柄で浅黒い肌を持ち蛇が巻き付くような腕の刺青が特徴。ヘビースモーカーで白衣がトレードマーク。
研究者らしく探求心好奇心旺盛、稚気に富んだ剽軽な性格。反面自分の興味がある分野に関しては人一倍情熱を持ちながらも常に冷静が信条で、煙に捕らえられ拷問を受けても断固口を割らず、それどころかこの体験を元に本を執筆しようと企むなど楽観主義者でもある。
魔法使いの死体を継ぎ接ぎして魔法使いの世界に繋がるドアを自前で製造する、電流で操作できるフランケンシュタインを造り上げて野球の試合に出すなど、倫理観は欠如しているが不可能を可能とする一種の天才。医者としても有能で町内会から逃亡していた少年時代の心に手術を施し、彼を魔法使いとして生まれ変わらせた。その経緯もあって心には感謝されている。
カイマンやニカイドウとも良好な関係を築く良き理解者にしてアドバイザー。下水道で発見した巨大ゴキブリのジョンソンを可愛がっている。

ハルと再会し彼女の魔法で青年期の姿に戻ったカスカベ。

なおカスカベ(春日部)という名前は魔法使いである妻・ハルの名からとったペンネームで本名はヘイズ。彼女が体調不良に苦しんでいた時に自分にできる事を模索したのが魔法使いの研究を始めた動機。

ジョンソン

CV:木村良平
ホールの雨の影響で巨大化したゴキブリ。体長268cm、体重271kg。
戦闘能力が高くナイフが折れるほど硬い体皮を持つが、殺虫剤や煙草の煙が弱点。魔法使い志願の男に飼育されていたが、飼い主亡き後下水道を彷徨していたところをカスカベ博士に保護され引き取られた。グロテスクな見た目と裏腹に知能が高く、「ショッキング!」の鳴き声が特徴的。カスカベ博士を慕っており、色々と身のまわりの世話をしている。

バウクス

CV:江川央生
ホール中央病院魔法被害者病棟の医者。肥満体の中年男。記憶を失って倒れていたカイマンに治療を施した、彼とは最初期からの知人。スキンヘッドで顔の升目の刺青が特徴。カイマンのアルバイト先の上司だが舐められ気味。ズースという瓜二つの弟がおり、共に野球チームを結成している。

13(サーティーン)

CV:梶裕貴
「空腹虫」の常連の一人でカイマンとは犬猿の仲。遊び人風のチャラい性格の25歳、喫煙者。ニカイドウを恋愛的な意味で狙ってアプローチしていたが、彼女が魔法使いだと知って身を引く。職業はカジノのディーラー。

アイ=コールマン

元ホール在住で魔法使いに憧れていた少年。
祖父と二人暮らしの閉塞した生活に嫌気がさし、カスカベ博士の研究を手伝う傍ら自らが魔法使いになる方法を模索していた。ホールの雨とヘドロが充満する廃物湖に飛び込んだ事でホールの邪悪な意思の苗床とされる。その際に廃物湖で溺れていたものを増幅させる魔法使いの煙で頭が9つに増殖、ホールもその1つにおさまり「壊」の名前を得る。ホール=壊を体内に秘めながら魔法使いの世界で会川と名を変え新生活を始めるが、同時に壊も出現し魔法使い狩りを続け、後の十字目を結成する。カイマンの正体はアイ=コールマンの9つの人格のひとつに、恵比寿と栗鼠の魔法が重複してかかって分離した存在。

煙ファミリー

煙(えん)

CV:堀内賢雄
煙ファミリーのボス。43歳。身長183cm、体重86kg。足のサイズ30cm。赤紫色の長髪を逆立てた奇抜な髪型と歯茎を剥きだしたマスクが特徴。
魔法使い世界における有数の実力者で裏社会を取り仕切る犯罪組織のボス。
全てをキノコにする非常に強力な魔法の持ち主であり、組織のリーダーとして畏怖と尊敬を集めるカリスマ。城砦のような外観の広大な屋敷に数千人の配下を住まわせている。
魔法は直撃すれば生物・非生物を問わず対象を一瞬でキノコ化し制圧できる。
一度キノコを生やした相手は常時捕捉が可能で、相手がどこにいても関係なく身体にキノコを生やせる。生やしたキノコから遠隔操作で動かせるキノコのロボット・キノコマンを作り出す事もでき、これを生成するだけで対象は養分を吸い尽くされ大ダメージを受ける。キノコマンは遠隔操作で戦闘・会話・偵察・胞子の拡散なども可能とし、微細な胞子を敵の体内に侵入させ、体内から爆発的にキノコを生やし破壊する荒業も使える。
魔法の煙の生成能力が恐ろしく高く、その力はひとつの街全体を覆い尽くせる程。24時間以上続けて煙を吐き続けることもできる。
趣味はキノコの栽培と収集。普段は組織のボスらしく冷徹に振る舞っているが、キレると所構わず煙を吐いて壊滅的な被害をもたらす危険人物。
かつて十字目のボスにファミリーの仲間を虐殺され、十字目のボスと対決時に街が壊滅するほどの魔法の煙を噴出したがそれでも仕留めた確信が得られず、宿敵の生死を知る為に時を操る魔法使いであるニカイドウを無理矢理パートナーにした。
ややナルシストのきらいがあり屋敷内には自身の彫像や肖像画を多く飾り、自身の半生をかなり美化した自伝的映画を製作したりと精力的に活動している。
キクラゲを過保護なほど溺愛しており、キクラゲに話しかける時はしばしばギャップ甚だしい赤ちゃん言葉になる。ファミリーのメンバーである鳥太に猛烈な求愛を受けているが、彼自身は大層迷惑がっており、余程の用がある場合を除いて極力接触を避けている。
ファミリーのメンバーの事は本当の家族のように思って衣食住の面倒を見ており、下っ端の藤田の訴えにもちゃんと耳を傾け、腹心である能井や心の窮地には単身加勢に行くなど男気を発揮する。
従妹の能井を何かと気にかけているが本人にはうざがられている。

jiro-toriyamaz2
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@jiro-toriyamaz2

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