人造人間キカイダー(Kikaida、Kikaider)のネタバレ解説・考察まとめ

『人造人間キカイダー』は石ノ森章太郎原作の特撮テレビドラマ。キカイダー/ジローは不完全な人造人間として創られたことに悩みつつも、生みの親である光明寺博士を探しだし、ミツコとマサルの兄弟を守るために、ダーク破壊部隊のロボットと戦う。生前、石ノ森章太郎はこの作品に対して『仮面ライダー』よりも思い入れがあると話していた。

そして、存在意義を見失ったハカイダーは、生みの親であるプロフェッサー・ギルに襲いかかる。殺されかけたギルは、「お前を創ったのは光明寺だ」と苦し紛れに言い、その言葉を信じたハカイダーは地下牢で、生ける屍として保管されている光明寺博士を殺さんと、刃を振り上げる。
そのハカイダーを止めたのは、五体が吹き飛んだ状態から、ミツ子の修理を受けて不完全ながらも起動したキカイダーだった。その姿を見てハカイダーは「まずは完全に身体を直してもらえ」と、自分自身をやっと取り戻した。

圧巻のクライマックス

アカ地雷ガマにバラバラにされた後、ミツ子の応急修理を受け、行動できるようになったキカイダーは、ハカイダーの挑戦を受け、拳を交える。
しかし、身体の一部に不備があり、ジローからキカイダーにチェンジすることができなくなっていた。
そんな中で、自分に反逆したハカイダーも、キカイダーと共に排除しようとしたギルが差し向けたアンドロイドマンたちが襲いかかってくる。

ジローとハカイダーがそれぞれアンドロイドマンたちを倒していく中、ダーク破壊部隊最後の刺客、白骨ムササビの不意打ちを受けてハカイダーは致命傷を負う。
「どうせやられるなら、俺はお前にやられたかったぞ、キカイダー……」と言い残し、ハカイダーはジローの腕の中で機能を停止した。

ジローと戦う、ダーク破壊部隊最後の刺客・白骨ムササビ

ジローとハンペンが敵の目を引きつけている間、ハカイダーの頭部に収められた脳髄を、元の身体に戻すべく、ミツ子は脳の移植手術に挑む。その間、ジローは白骨ムササビと戦闘を繰り広げ、かなりのダメージを負っていた。
一方で手術は成功したものの、光明寺はなかなか目覚めない。絶望してミツ子が涙を流した時、光明寺は目覚めた。そして半ば機能を停止したジローを修復する。しかしジローが目覚めるより早く、悪鬼のような笑みを浮かべたギルが光明寺親子を拉致してしまう。

ダークをさんざん痛めつけた人造人間を生み出した光明寺ら3人をはりつけにするギル。
しかし、そこにギターの音色が響いてくる。もちろん、現れたのはジローだった。ギルは笛を吹こうとするが、ジローが投げつけた槍が笛を切り裂く。白骨ムササビもキカイダーに倒され、手駒を全て失ったギルは、基地の自爆装置を起動させる。最期に口から血を流しつつ、正面をカッと睨み付けるギルの顔は鬼気迫るものだった。

なんとかして逃げ出したジロー、光明寺親子、ハンペンたちの前で、基地は爆破四散した。

永遠の旅人であるジロー

ラストで光明寺博士ら親子3人がスイスに向かう中、ジローは1人であてもない旅に出る。その脳裏には、別れを拒み続けたミツ子の面影が浮かんでいた。それを振り払うように、ジローはサイドマシーンを走らせる。

続編『キカイダー01』では、旅に出ているさなかで、兄であるキカイダー01/イチローの危機を救うためたびたび戦いに身を投じる。
最終回では、悪の組織「世界大犯罪組織シャドウ」を壊滅させたあと、イチロー、ビジンダー/マリ、そしてジローは3人別々の道を歩み、旅に出ていくラストとなる。

伴大介は、自伝の中で「キカイダー/ジローはやはり長い旅をしている、それしか考えることはできない」と語っている。

劇中で、ジローは完全な良心回路に改造されることを嫌い、自ら精神を鍛えることで、良心回路の不完全さを乗り越えようとしていた。
伴は「ジローが完璧になって、楽しく暮らしていることはありえない」と言う。
完璧でないことを悟りつつも、様々な経験を経て己を磨きつつ、ジローは今も旅の空の下にいる。

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