【進撃の巨人】「アルミンくんは女の子じゃないもん!」【厳選名作SS】

進撃の巨人の厳選名作SSを掲載しています。ある日突然医者から女の子だと言われたアルミン。困惑を隠せないアルミンは、いつものように訓練に取り組もうとしますが、なかなか同期の男子たちについて行けず…。

403 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/05(金) 23:23:47 ID:YvoWDTNw

クリスタ「アルミン、騙されちゃダメだよ。ハーフトップにはカップサイズなんて無いから、測る必要ないよ」

アルミン「え、そうなの?」

クリスタ「うん、MとかLとか、そういうサイズだけだから」

ユミル「なんだよ~、せっかく私がちょっとHなイベントで話を盛り上げてやろうとしてんのに」

アルミン「いやいや、誰の得にもならないから、そのイベント!」

ユミル「そういうのを隙あらば盛り込んでかないと、移ろいやすい十代男子のハートは掴めないんだって」

アルミン「僕が掴む必要ないでしょ!!」

407 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/05(金) 23:30:35 ID:YvoWDTNw

アルミン「ともかく!準備日は通し稽古が終わった後に買い物へ出発って流れでいいかな?」

クリスタ「うん、それでいいよ。ついでに、衣装に必要な小物もいくつか買い揃えておきたいんだ」

サシャ「クリスタって凝り性ですよね~」

ミーナ「アニにも声かけておくね。多分、行かないって言うだろうけど……」

ユミル「あの鷲鼻は、いつか私とクリスタで街中を引っ張りまわしてやる」

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408 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/05(金) 23:36:34 ID:YvoWDTNw

一般開放日前日 通し稽古

ジャン『この悪党め、死ぬ覚悟は出来てるだろうな』
エレン『俺を怒らせる気か。情けをかけてやるから、さっさと逃げ出せ』

サシャ「こうしてみると、ジャンは顔だけは二枚目ですね。性格があれだから、人気は出なさそうですけど」ヒソヒソ

ミーナ「そうかなぁ、私はエレンの方が恰好いいと思うけどな」ヒソヒソ

サシャ「え~!ミーナって実は隠れエレン・ファンだったんですか?」ヒソヒソ

マルコ『終わりがこのようにめでたく収まるとは、誰が想像しただろう』
コニー『運命の力でなくては出来ないと思うことを、人がやってのけることもある。この空の下には自由な余地がたくさん残されているのさ』

409 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/05(金) 23:37:52 ID:YvoWDTNw

ミーナ「う~ん、恰好いいとは思うけど、付き合いたいとは思わないかな」ヒソヒソ

サシャ「確かに、男子と付き合うのって面倒くさそうですもんね」ヒソヒソ

ミーナ「でも実際、エレンって人気高いよ。私、模擬戦の所属がエレンと同じ34班だから、よく紹介してくれって頼まれるもん」ヒソヒソ

クリスタ『では、もう行ってしまわれるのですか?』
コニー『フッ、主人公はいつも孤独に去っていく宿命を背負っているものなのさ』

サシャ「へぇ~、私とは違った意味の肉食系女子が、この兵団にもいるんですね」ヒソヒソ

ミーナ「ねぇ、アルミンには好みの男子とかいる?」ヒソヒソ

アルミン「ふぇっ?!」

410 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/05(金) 23:42:32 ID:YvoWDTNw

コニー「……おい、アルミン!最後まで通しで終わったぞ」

アルミン「え?!あ、ああ、ゴメンゴメン。みんな、お疲れ様」

マルコ「監督から見て、仕上がり具合はどうかな?」

アルミン「うん、みんなバッチリだったよ。これで明日の本晩も安心だね」

ユミル「あ~、私のクリスタが可愛過ぎて生きるのが辛い」ベタベタ

クリスタ「んもう。やめてよ、ユミル」

ライナー「しかし、確かにクリスタの演じるお嬢様は嵌まり役で、何と言うか、こう、実に……」ゴニョゴニョ

エレン「可愛いよな」

ライナー「んぐ」

ジャン(こいつはよく照れもせず、そんな台詞が言えるもんだ)

411 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/05(金) 23:47:31 ID:YvoWDTNw

クリスタ「ありがとう。でも、エレンだって凛々しい若者役がピッタリだわ」

エレン「いや、俺なんて緊張しっぱなしさ。本当はこういうのって性に合わないんだよな。本番でトチらないか不安でいっぱいだよ」

ミカサ「大丈夫。エレンは自信を持っていい」

ユミル「しかし、この劇を披露したら、今まで以上にクリスタの人気が出そうで心配だ……」

ミカサ「エレンもクリスタもきっと拍手喝采」

ユミル「クリスタ!先手を打って、二人で既成事実を作っておくぞ!!」ガバーッ

クリスタ「キャーッ!!」

412 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/05(金) 23:52:24 ID:YvoWDTNw

ミーナ「クリスタだけじゃなくて、きっとエレンも人気出ちゃうぞ~」ニヤニヤ

サシャ「ミカサも気が気じゃないんじゃないですか?」ニヤニヤ

ミカサ「? エレンが皆から良く思われるのは、とても嬉しい事でしょ」

サシャ「うわ、さすが本妻。余裕が違いますね」

ミカサ「?」

マルコ「さぁさぁ、これで練習はおしまいだから解散しよう。明日に備えて、各自休んでおこうよ」

コニー「お~、そんなら街まで遊びに行こうぜ!」

414 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/05(金) 23:55:17 ID:YvoWDTNw

エレン「ミカサはこの後どうするんだ?」

ミカサ「私はアルミンやクリスタたちと一緒に街へ買い物に行く。エレンも一緒に来る?」

エレン「女の買い物だろ?どーせ長いだろうから、行かねー。それよりも、コニーたちと遊びに行くよ」

ミーナ「ねぇ、アニ。やっぱり一緒には来ない?」

アニ「ああ、私は団体行動が苦手だからね……」

アルミン「午後から天候が崩れるって予報だ。用心のために傘を持っていこう」

サシャ「はーい」

422 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 22:42:14 ID:DtZlgj86

市街地

サシャ「さて、アルミンの下着は無事に買えたわけですが」

ユミル「これで帰るのはつまらないだろ!もっと色々買おうぜ!!」

アルミン「本人は別につまらなくても構わないんだけど」

ユミル「せっかくのイベント機会じゃねぇか。こう、アルミンが試着してる途中でカーテンが勝手に開いちゃったりとか……」

アルミン「勝手に開いちゃうって言うか、どうせユミルが開けちゃうんだろ?」

ユミル「もしくは、私がサシャに命令して開けさせるとか」

アルミン「どっちでも同じだから!」

424 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 22:48:27 ID:DtZlgj86

アルミン「そもそも、僕がブラなんか着けるってだけで、既に男性陣にイベントを提供しているようなものなんだから……」

ミカサ「うちのエレンに限っては、そんなやましい心と無縁」

アルミン「うん、エレンや、それからライナーたちみたいに同部屋で親しかった人たちはいいんだけど……」

ミーナ「アルミンと親しくなかった男性陣は、今でも遠巻きにニヤニヤしながら見てるもんね。感じ悪いよ」

ユミル「だからいっそのこと、もっと開き直って女だぁってアピールした方がいいんじゃねぇか?」

サシャ「例えば、どうやってですか?」

ユミル「そうだな、私服をいかにも女の子って感じのにしてみるとか。ふわふわスカートとか履いて」

426 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 22:53:44 ID:DtZlgj86

アルミン「イヤだよ!下着だけでも抵抗あるのに、スカートなんて絶対無理!!」

サシャ「そういえば、アルミンの私服って、男子寮時代の物から入れ替わってませんもんね」

アルミン「わざわざ買い換える必要性を感じないから……」

ミーナ「う~ん、でも今日の服装とか正直、それはないんじゃないのって思ってたんだけど……」

アルミン「そんなにおかしいかな。エレンだって似たようなの着てるじゃないか」

クリスタ「男の子はそれでいいかもしれないけど……」

サシャ「今のアルミンはまさに、服を買いに行く服がない!状態ですよね」

429 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 22:58:07 ID:DtZlgj86

アルミン「どっちにしろ下着以外は買わないよ。僕が女っぽい私服を着たって笑われるだけだし」

ミカサ「笑う人は心無い人たち。笑わせておけばいい」

アルミン「そこまでは割り切れないよ。笑いをとりにいってウケるのと、笑い物になるのとじゃ大違いでしょ」

クリスタ「私はちょっと残念かな。アルミンは元が可愛いから、服の選び甲斐があると思ったのに」

ミーナ「そうだよね、セーラー服とかバニーガールとか、いっぱい選択肢はあるのに……」

アルミン「それ、私服の選択肢じゃないでしょ?!」

431 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 23:00:42 ID:DtZlgj86

一方その頃 兵舎 図書室

アニ「……」ペラ

アニ「……」ペラ

アニ(ここにある本もだいぶ読んじゃったな……)ペラ

アニ「……」ペラ

アニ(たまには街の本屋でも覗いてみようかな……)ペラ

アニ「パタン

432 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 23:04:41 ID:DtZlgj86

市街地 書店

ジャン「で、なんで俺たちはこんな所にいるんだ?」

コニー「新しいエロ本を仕入れにきたに決まってるだろ」

ライナー「決まってんのかよ……。まぁ、いいや。俺もデラべ○ぴん買ってくか」

ベルトルト「ライナー……もう随分前に休刊になったよ……」

ライナー「なにぃ?!」

ジャン「2歳年上だから、でゴマかせるレベルじゃねーぞ!」

434 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 23:08:53 ID:DtZlgj86

コニー「エレンは何を買うんだ?」

エレン「ちょ!見んなよ!!」

コニー「ペン○ンクラブか……。山○版じゃなくて無印の方なんだな」

エレン「は?なんだ、それ」

コニー「お前!もしかして、違いも分からずに買ってんのか?!」

エレン「いや、別にいつも買ってるわけじゃないから、よく分かんねーよ」

コニー「しょうがねぇなぁ……。俺が一から説明してやるよ」

435 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 23:12:33 ID:DtZlgj86

コニー「マルコは……百○姫とエロテ○クス・エフだと?!両方ともエロじゃねーじゃん!!」

マルコ「何買ったっていいじゃないか!人の趣味に口出さないでよ」

コニー「いいや、言わせてもらうぞ。エロっていうものはなぁ、実用的に抜けて初めて~」ウンヌンカンヌン

ワーワーギャーギャー

アニ「……あんたら、何してるの?」

男子一同「!」ビクッ

436 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 23:16:31 ID:DtZlgj86

エレン「ア、アニ?!一人で何してんだよ!!」

アニ「別に……。ただ、本を見に来ただけだけど……」

ライナー「おい、みんな!隠せ!隠せ!!」コソコソ

アニ「……慌てて隠す必要ないよ。別に何とも思ってないから」

ジャン(ば、ばれてーら!!)

コニー「そ、そうか。なら、折角だしエロ本について語らせてもらうぜ」

アニ「いや、聞きたくもないけど」

437 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 23:20:34 ID:DtZlgj86

ライナー(と、ともかくここは戦術的撤退だ!)ヒソヒソ

ジャン(ああ、了解だ)ヒソヒソ

エレン「そ、それじゃあ俺たちはもう行くな」

アニ「……」

男子一同「スタコラサッサ

コニー「なんだよ、一冊も買ってかねーのかよ」

ジャン「いいから黙っとけ……」

438 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 23:23:14 ID:DtZlgj86

アリガトウゴザイマシター

マルコ「あ、雨が降ってきてる。傘を持ってきて正解だったね」

ジャン「くそ、踏んだり蹴ったりだぜ」

ライナー「そういや、アニのヤツ、傘持ってなかったな。ベルトルト、あいつに傘貸してやったらど」

エレン「アニに傘貸してきてやるか。みんな、ちょっと待っててくれよな」スタスタ

ライナー「……うだ」

ベルトルト「……いいんだ、僕はいいんだよ、ライナー……」

440 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 23:28:32 ID:DtZlgj86

アニ「……」ペラ

アニ(兵舎には無い本がたくさんある……。面白い……)ペラ

アニ「……」ペラ

エレン「アニ!」

アニ「……まだ何か用?」

エレン「お前、傘持ってきてないだろ?外、雨が降ってきたぜ」

アニ「そう……。それがどうしたの?」

エレン「俺の傘貸してやるよ。俺はみんなと帰るから、誰かに入れてもらってくさ」ホイ

アニ「え……」

エレン「じゃあな」スタスタ

アニ「……」

444 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 23:33:18 ID:DtZlgj86

エレン「みんな、お待たせ。ジャン、傘に入れてくれよ」

ジャン「なんで俺の傘に入ろうとすんだよ!」

エレン「一番お前が俺と身長近いんだよ」

ジャン「鬱陶しいから肩近付けんな!」ワーワーギャーギャー

ミーナ「あ、エレンたちだ。おーい!みんな、これから帰るところ?」

マルコ「やぁ、偶然だね。そっちも今から帰るの?」

アルミン「うん、一通り買い物も終わったしね」

447 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 23:36:10 ID:DtZlgj86

ユミル「ちょうどよかったぜ。ほら、男子ども。荷物持ちしな」ドサッ

コニー「ぐわ!何を買ってきたんだよ」

クリスタ「あ、ゴメンね。いいよ、私が持つから」

ライナー「大丈夫。荷物持ちは俺らの役目さ」キラッ

コニー「いや、持たされてんの、俺なんだけど……」

エレン「それで、何を買ってきたんだ?」

ユミル「各自の私服が少し、コスメが少し、クリスタの衣装に使う小道具、それからアルミンの下着」

アルミン「ちょ!言わないでよ……」

450 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 23:42:09 ID:DtZlgj86

ライナー(アルミンの!)

ジャン(下着…だと…?!)

サシャ「あ~あ、アルミン用のスカートも買いたかったですねぇ」

アルミン「絶対に履かないから!」

ミカサ「エレン用の替えのパンツと靴下も買ってきた」

エレン「俺は小学生か!!」

ワイワイガヤガヤ

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451 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 23:46:24 ID:DtZlgj86

一般開放日当日

ワイワイガヤガヤ

誘導係の訓練兵A「本日の入場は3番ゲートからとなっております!入場の際には身分証の提示をお願いいたします!!12歳未満のお子さんは必ず保護者同伴でご入場ください!!」

誘導係の訓練兵B「アルコールの持ち込みは禁止となっておりまーす!所持品検査にご協力くださーい!!」

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サシャ「うわ~、結構たくさん人来てますよ」

クリスタ「昨日の雨から一転して、今日はお天気に恵まれて快晴だしね」

452 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 23:50:07 ID:DtZlgj86

コニー「やべぇ、なんか緊張してきちまった」

ジャン「はっ、この程度でビビんなよ。戦闘模擬演習に比べりゃ、こんなの何て事ないぜ」

エレン「……」

ジャン「なんだよ、死にたがり野郎もビビってんのか?案外、意気地がねぇなぁ」ハッ

エレン「……」

ジャン「……おい、何か言えよ」

453 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 23:53:00 ID:DtZlgj86

ミカサ「エレン、どうかした?」

エレン「……」

ミカサ「エレン?」

エレン「うおっ?!ビックリした!!急に話しかけるなよ、ミカサ」

ミカサ「エレン、もしかして緊張してる?」

エレン「え?あ、う、い、いや、だだだ大丈夫だ、ももも問題ない」

マルコ「本番までもう少し時間があるけど、舞台裏へ移動して衣装に着替えておこう。その方がリラックスできると思うよ」

454 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 23:55:51 ID:DtZlgj86

舞台裏

アルミン「あれ、アニはもう着替え終わったの?こっちへ先に来てたんだね」

アニ「……ああ」

ユミル「相変わらず個人行動ばっかりだな、お前は」

ミーナ「スーツ&ネクタイしたアニの男装、とっても恰好いい!ちょっとポーズとって!!」

アニ「フイッ

ミーナ「ああ、もうアニって冷たいんだから!」

455 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/06(土) 23:58:08 ID:DtZlgj86

アニ「スタスタ

アニ(そうだ、昨日エレンに借りた傘を返さなきゃ……)

ミカサ「エレン、まだ緊張してる?着替えを手伝ってあげたほうがいい?」

エレン「だ大丈夫だから。……しばらく一人にしてくれ」ガチガチ

アニ(今は話しかけない方がよさそうだね)

アニ(時間あるし、寮の部屋にでも届けておいてやるか……)

456 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/07(日) 00:04:24 ID:J1p6y7Yg

男子寮

アニ(そう言えば、あいつがどこの部屋なのか知らないんだった、私……)

アニ「ねぇ、そこのあんた、ちょっと聞きたいんだけど」

□□□「? 何かな」

アニ「エレン・イェーガーって男の部屋、どこだか分かる?」

□□□「エレンの部屋ならそこだよ」スタスタ

アニ「そう、ありがとう」

アニ(勝手に入っちゃ悪いかな。ドアノブのところにでも掛けておけば分かるよね)カサッ

アニ「……戻ろう」

スタスタ

464 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 00:18:21 ID:M.ZpWqZo

舞台裏

マルコ「さぁ、いよいよ開演の時間だ!みんな、頑張ろう!!」

アルミン「いっぱい練習したんだ。気負う必要は無いよ。楽しくやろうね!!」

ブザーッ

ミカサ「幕開きは私とアニの登場場面から。行こう」スタスタ

アニ「ああ」スタスタ

アルミン「続いてライナーとマルコだ。準備はいい?」

ライナー「おう、任せとけ!」

マルコ「やれるだけやってみるさ」

466 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 00:23:15 ID:M.ZpWqZo

クリスタ「ゴソゴソ

サシャ「どうしたんですか?何か探し物ですか?」

クリスタ「昨日買ってきた衣装用の小物、シルクフラワーの髪飾りなんだけど……」

ミーナ「それって確か、買った時にユミルがまとめて持ってくれたんじゃなかったっけ」

ユミル「あ~、そう言えば、荷物は男どもに会った時にまとめて渡して……」

ジャン「コニーが持たされてたよなぁ」

コニー「え、昨日の荷物か?私服とかは寮に帰ってから渡しただろ」

467 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 00:28:41 ID:M.ZpWqZo

クリスタ「その中に10cm四方の小さな箱があったと思うんだけど」

コニー「もしかしたら、俺らの部屋に置きっぱなしにしちゃったかもしんねー」

クリスタ「ちょっと取ってくるね」パタパタ

ユミル「クリスタの出番は2幕目第2場からだからもうちょい先だけど、急げよ~」

ジャン「あいつ、俺らの部屋の場所、知ってんのかなぁ」

コニー「しょうがねぇ、俺が追いかけるよ」バタバタ

アルミン「さぁ、間もなくエレンの出番だ。準備はいい?」

470 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 00:34:49 ID:M.ZpWqZo

エレン「……」

アルミン「出番だよ、聞こえてる?」

エレン「……」

アルミン「どうかしたの?」

エレン「アルミン……」

アルミン「?」

エレン「やばいんだ……さっきから武者震いが止まらなくってさ……」

アルミン「えっ……」

エレン「練習の時も緊張はしてたんだけどな……人前に立つのって、思った以上にクるな……」

アルミン「……」

エレン「このままじゃ、大失敗をやらかしちまう気がする……」

471 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 00:40:06 ID:M.ZpWqZo

アルミン「エレン……ねぇ、手を出して」

エレン「えっ……?」スッ

アルミン「……」

(―静かに手を重ね合わせ、そっと握る)

エレン「ア、アルミン……?」

アルミン「エレン……。きみなら大丈夫だよ。きみの背中をずっと追いかけて、見続けてきた僕は分かるんだ」

アルミン「きみは、昔からどんな事にだって勇敢に立ち向かっていった。エレンは、小さな頃から僕にとって、ずっとヒーローだったんだ……」

アルミン「だから大丈夫。何も心配することはないよ……」

472 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 00:45:29 ID:M.ZpWqZo

エレン「……」

エレン「……不思議だな。アルミンに手を握ってもらったら、震えも止まったし、なんだか心が落ち着いてきたよ」

エレン「ほんと、アルミンにはいつも助けられてばかりだぜ……」

アルミン「ううん、僕は何度もエレンとミカサの二人に助けられたけど、僕が二人を助けたことは一度だってないじゃないか……」

エレン「何言ってんだ。俺はお前に命を救われてるじゃないか。お前がいなかったら、俺もミカサもウォール・マリア陥落時、巨人に食われて死んでたさ」

エレン「それに、背中を追い続けてるのは、お前じゃなくって俺の方だぜ」

アルミン「え?」

473 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 00:51:45 ID:M.ZpWqZo

エレン「お前が外の世界を教えてくれたから、進むべき方向を指し示してくくれたから、俺は今こうやって走っていられるんだ」

エレン「俺は、ずっとお前に導かれて進んできたんじゃないか」

アルミン「!」

エレン「俺にとってのヒーローは俺自身じゃない。時にはミカサでもあり、時にはアルミンでもある……。いつだってヒーローは、俺の半歩先で道を示してくれる存在だ」

エレン「そして、今またお前が俺に勇気をくれた。だから……行ってくるぜ!」

サシャ「エレン!もう出番ですよ!!ミカサが舞台で待ってます!!」

エレン「おう!アルミン、ありがとな!!」

スタスタ

アルミン「……エレン、頑張って!!」

475 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 00:58:59 ID:M.ZpWqZo

男子寮

パタパタパタ

クリスタ「えっと、エレンたちの部屋は……。すみません、あの~」

クリスタ「あ、そこの部屋ですか。どうも」

*******

バタバタバタ

コニー「クリスタのヤツ、意外と足早いのな」ヒィヒィ

コニー「お、向こうの先にようやく発見。なんだよ、俺が追ってこなくても部屋の場所、分かったんじゃねぇか……って、待て待て!」

コニー「なんで、男のリフレッシュタイム・サインがドアの所に出てるんだ?!」

コニー「え?!今って誰も部屋にいないハズだろ?!なんでだ?!」パニック

477 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 01:03:34 ID:M.ZpWqZo

*******

クリスタ(急ぎの用事だから、失礼して勝手に入らせてもらうね)ドアノブグッ

コニー「!」

コニー(部屋には誰もいないハズだけど、もし居たら、この前の俺の二の舞!!)

コニー(ましてや相手はクリスタ!いくらなんでも可哀そ過ぎる!!)

コニー(それに、あの時アルミンに体張ってでも阻止しろと宣言しちまったのは俺だし)

コニー(何が何だかよく分からんが、とにかく止める!やるしかねぇ!!)

コニー「クリスタァーッ!!」

クリスタ「え?」ギィ

コニー「だ~~~っ!!」ターックル!!

クリスタ「キャーッ!!」

ドシーンバターンゴロゴロゴロゴロ

478 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 01:09:39 ID:M.ZpWqZo

舞台裏

ユミル「クリスタのヤツ、遅いな……」ソワソワ

アルミン「もうすぐ1幕目第4場が終わる。そろそろスタンバイしてもらわないと」

ユミル「髪飾りぐらい無くたっていいじゃねぇか」ウロウロ

アルミン「確かに戻りが遅すぎる。なかなか見つからないのかなぁ……」

コニー「ぉ~い……」

ユミル「あ、コニーの馬鹿が戻って来た……って、ありゃなんだ?!」

アルミン「!!どうしたの?なんでコニーがクリスタをおぶってるの!!」

コニー「……いや、実はそれが……」

479 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 01:14:26 ID:M.ZpWqZo

セツメイチュウ

アルミン「……なるほど。つまり、ちょっとした勘違いから、コニーはクリスタにタックルしちゃって……」

ユミル「クリスタの足を捻挫させただとぉ!!てめぇ、死刑だ!!今すぐ死刑だ!!」ガシガシ

コニー「いて、いてて!!悪かった!俺が悪かったよ!!頭を丸めて謝るから!!」

クリスタ「ユミル、そんなに怒らないで。私は大丈夫だから……クッ!!」

アルミン「かなり腫れてる。無理しない方がいい。これじゃ歩くのもツラいハズだ」

480 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 01:20:36 ID:M.ZpWqZo

クリスタ「硬くテーピングしておけば大丈夫!もうすぐ出番なんだから泣き言はいってられないよ!!」

ユミル「バカ!今ここで無理して、今後の演習に響いたらどうすんだ!!こんなイベントごとで気張って評価を落とすなんざ、本末転倒もいいとこだぞ」

クリスタ「でも!」

ユミル「アルミン……くやしいだろうが、ここで劇は中止にしてくれ。皆には私から説明して納得してもらう」

クリスタ「そんなのダメよ!!ここまで皆で一生懸命頑張ってきたのに!!」

アルミン「……」

ユミル「アルミン!中止にしろ!!」

クリスタ「ダメ!お願いだから、私にやらせて!!」

アルミン「……」

482 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 01:25:39 ID:M.ZpWqZo

アルミン「クリスタ……残念だけど、きみに無理をさせるわけにはいかない。ユミルの言う通り、ここで無理するのは兵士として正しい行動と思えない」

クリスタ「!そんな……」

アルミン「だけど、中止にもさせない」

ユミル「え?」

アルミン「僕に考えがある」

コニー「どどどどーすんだ?!」

アルミン「1幕目が終わるところだ。さぁ、急いで!!僕を手伝ってもらうよ」

485 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 01:30:48 ID:M.ZpWqZo

舞台上

ミカサ『しち面倒な挨拶なんて流行遅れ。登場するのに、しどろもどろな台詞など御免こうむる。さっさと踊りに行こう』
エレン『お前の靴底は軽いかもしれないが、俺の心の底は鉛のように重い。踊りに行く気にはなれないよ』
ミーナ『あなたが沈んだら、下で支えるのは大変だ。かよわい乙女には重すぎる荷物だもの』

ミカサ(おかしい……本来ならクリスタが舞台袖に待機していなければならないタイミングなのに……)

ミーナ(クリスタの姿が見えない……。ミカサと私が引っ込んだら、次はエレンとクリスタの出会いの場面になっちゃう……)

エレン(何かアクシデントがあったのか?いざとなったらアドリブで繋ぐしかないか……大丈夫、今の俺なら出来る!!)

486 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/08(月) 01:34:03 ID:M.ZpWqZo

数分経過

エレン(さすがにこれ以上、アドリブで場を持たせるのは無理だ……くそっ、どうする?)

スッ

スタスタ

???『このような礼儀正しい手に、そのお仕打ちはあまりにひどい。指の触れ合いは、巡礼の優美な口づけと申します』

エレン(クリスタ!!ようやく来てくれたか……って、えええ!!)

一同「!」

「「「アルミン?!」」」

497 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 22:58:36 ID:TJmm7aD2

舞台裏

ユミル「ふぅ~。ギリギリ間に合ったな」

クリスタ「急いで衣装を着替えてメイクして……。急造だけど、舞台に立っても違和感ないくらいには仕上げられたね」

ユミル「衣装がロングナイティを直して作ったっていうのも幸いだったな。少々丈が短くなったけど、アルミンでも何とか着られたし」

コニー「それにしても、あの野郎、ぶっつけ本番でよく舞台に立てるよな……。すげークソ度胸だ」

クリスタ「野郎じゃないよ、アルミンは女の子だもん!」

ユミル「まぁ確かに、よく台詞があんだけスラスラと出てくるよな。素直に感心するよ」

500 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:01:05 ID:TJmm7aD2

クリスタ「脚本はアルミンが書いたものだから、頭には入っていたんだろうけど……。それでも凄いよね」

コニー「……あのさぁ」

ユミル「なんだ?」

コニー「アルミンってあんなに可愛かったっけ?」

ユミル「お?!コニーもついにホモに目覚めたか?」

コニー「ホモじゃねぇ!!っつーか、あいつ、女だろ?」

502 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:03:54 ID:TJmm7aD2

ユミル「まぁ、女かと問われれば女……」

クリスタ「なんだけどね……」

コニー「なんだよ、含みのある言い方だな」

ユミル「昨日までは、つーか、ついさっきまでは、どっかその事実を受け入れられていないって感じだったんだけどな……」

クリスタ「女の子の服装をするのも、すごくイヤがってて。とくに、スカートなんか絶対に履きたくないって」

コニー「今、舞台の上であんなノリノリでお嬢様を演じてるのに?」

503 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:07:37 ID:TJmm7aD2

ユミル「それが、なんか目を離した数分の間に覚悟が決まったっつーか、肝が据わったっつーか、とにかく変わったんだよ」

クリスタ「きっと、アルミンにとって何かとても大切な出来事があったんだね」

コニー「よく分かんねー。けど、アルミンが可愛いからいいや」

ユミル「ったく、これだから男は……」

エレン『俺は誓おう、夜を銀一色に染める清浄な月にかけて』
アルミン『いけません、月にかけては。不実な月は満ち欠けするもの。あなたの心も変わり易いものになります』
_________
____
_

504 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:11:11 ID:TJmm7aD2

夜 食堂にて打ち上げ

一同「「「ベスト・カップル賞にかんぱーい!!」」」

エレン「……ってベスト・カップル賞って誰だよ。そんな賞、無いだろ」

サシャ「アハハハハハ!何を照れてるんですか!!もう、すっごい反響だったんですから、エレンとアルミンのカップル!!」バシバシ

エレン「いてぇよ、力いっぱい背中叩くなよ」

クリスタ「でも、エレンが凛々しかったのとアルミンが可憐だったのは本当。見に来てくれた人たちも皆、とっても楽しそうだったよ」

ミカサ「2人ともカーテンコールで凄い声援を受けていた。2人が人気者になって、私も嬉しい」

505 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:15:16 ID:TJmm7aD2

クリスタ「ミカサだって、とっても人気だったよ。男性だけじゃなく、女性からも凄い声援があったんだから」クスクス

アルミン「クリスタ、足の具合はどうなの?」

クリスタ「うん、あの後、医務室でちゃんと手当てしてもらったけど、あまり動かさずに冷やしておいたのが良かったって。野外演習は4日ほど参加できないけど」

ユミル「まったく、全てはコニーのせいだ。ツケはちゃんと払ってもらうからな」

コニー「うるせぇなぁ、分かってるよ。水汲み当番でも何でも代わってやるから」

ワイワイガヤガヤ

ジャン「……」

506 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:19:22 ID:TJmm7aD2

ジャン「おい、アルミン……」

アルミン「ん?」

ジャン「その、なんだ……。俺はな、お前が男の頃から、って言うのも変な言い方だが、お前はエレンとベタベタつるんでばっかで気持ち悪いけど……」

ジャン「やる時はやるヤツだと思ってたぜ……」

アルミン「え?あ、ああ、どうも……。でも、気持ち悪いって酷いなぁ……」

507 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:22:23 ID:TJmm7aD2

ジャン「……あの時は悪かったな」

アルミン「あの時?」

ジャン「お前のことを女みたいだとか、オカマ野郎だとか言って喧嘩売ったことがあったよな……。あの時は、俺が悪かった。……謝る」

アルミン「ジャン……」

ライナー(あのジャンが謝るとは……。あいつも変わったんだな……じゃなくて!!)

ライナー(まさかジャンのヤツ、標的をミカサからアルミンに変更する気か?!)

508 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:25:00 ID:TJmm7aD2

ライナー「だ、だろ!ジャン、俺が前から言ってた通り、アルミンは凄いヤツだろ!!」

アルミン「え?」

ライナー「いや、俺はな、前々からジャンに言ってたんだ。アルミンは根性あるヤツだから認めてやれって、ずっと前から言ってたんだ!ず~~っと前から!!」

アルミン「そ、そうなんだ。ありがとう」

ジャン(ライナーのヤツ、急にアピールを始めやがって、何のつもりだ?まさか……)

ジャン(この野郎、妄想世界でクリスタを弄ぶだけじゃ物足りず、アルミンにまで手を出すつもりか?!)

510 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:28:31 ID:TJmm7aD2

ジャン「俺は別にライナーに言われたから意見を変えたわけじゃないぜ。アルミンを見て、俺はこいつの凄さに気付いたんだ!!」

ライナー「俺は、ず~~っと前からこいつの凄さに気付いてたんだ!兵站訓練で最初にアルミンを助けたのは俺だ!!」

ジャン(この野郎、あくまで俺に対抗する気か……)ギロッ

ライナー(こいつを近づけてはアルミンの貞操が危ない!アルミンは俺が守ってやるんだ!!)グッ

ヒバナバチバチ

アルミン(何やってるんだろう、この二人)

512 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:32:00 ID:TJmm7aD2

アルミン(それよりも……)キョロキョロ

アルミン「ねぇ、ミーナ。アニはどうしたの?」

ミーナ「面倒くさいから出ないって。きっと、部屋に引きこもってるんじゃないかなぁ」

アルミン「そう……」

ミーナ「もう、本当に協調性が無いんだから、困っちゃうよね。みんなと仲良くなってほしいんだけど……」

アルミン「……」

513 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:33:34 ID:TJmm7aD2

アルミン「ねぇ、僕も少しだけ抜けていいかな」

ミーナ「えぇ?!ダメだよ、アルミンは今日のネタの中心……じゃなくて主賓の一人でもあるんだから」

アルミン「ほんの少しだけお願い。すぐ戻ってくる」

ミーナ「う~ん、まぁちょっとだけなら」

アルミン「ありがとう」

ミーナ「でも、どこへ行くの?」

アルミン「ここに、アニを連れて来るんだ」

514 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:37:23 ID:TJmm7aD2

図書室

アニ「……」ペラ

アニ(読みたい本はこの一冊で最後か……)ペラ

アニ(これからどうやって空き時間潰そう……)ペラ

アニ「……」ペラ

ガラッ

アルミン「アニ、迎えに来たよ。打ち上げに戻らないかい?」

515 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:40:13 ID:TJmm7aD2

アニ「……唐突に何言ってるの?それより、あんたこそ早く打ち上げに戻った方がいいんじゃない?エレンと似合いのカップルだって話題になってるみたいだし……」

アルミン「まったく参るよね。でも、折角の打ち上げだもん、今日くらいは噂の的になってあげるさ」ハハハ……

アニ「……『男女間にあるのは情熱、敵意、崇拝、そして恋愛』」

アルミン「『友情だけが無い』って?アニも意外としつこいね。でも、前回それを言われた時は、大した反論も出来なかったし、仕方ないかな」

アニ「……それって、今なら反論出来るってこと?」

アルミン「うん、今の僕の気持ちに相応しい言葉を見付けたよ」

517 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:43:59 ID:TJmm7aD2

アルミン「『僕たちは成熟しただけの子供。この愛は、性もなく正体も分からない何か透明なものに向かって投げ出される』」

アニ「……」

アルミン「考えてもみなよ。14~5歳の僕らが、愛だの恋だの友情だのについて、断定的な回答を導きだす事なんて出来ると思う?」

アルミン「今の僕は、自分の感情の正体が何なのか分からずとも、エレンの側にいたいんだ」

アニ「……側にいて、何をしたいの?」

アルミン「何がしたいか、何ができるか、それは時が至ればきっと見えてくる。重要なのは、ただ側にいること」

518 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:47:59 ID:TJmm7aD2

アルミン「僕はずっと、この世界はエレンが主人公の舞台で、僕はその芝居の脇役なんだって思っていた」

アルミン「けれど、エレンはそう考えていなかった。エレンにとって主人公は、時にミカサで、時に僕で、時にはまた別の誰かにもなり得る可能性があるって話してくれた。それで僕は気付いたんだ」

アニ「まさか、人間は誰もが主役だなんて、大人が子供を諭すような事を言うつもり?」

アルミン「似てるけど、ちょっと違うかな。『世界は一つの舞台、全ての人は男女を問わずその役者、一人の人間が一度の登場で多くの役を演じる』」

アニ「は?」

アルミン「一人の人間の役は、きっと固定化されていないんだ。主役も脇役も、場面ごとにコロコロ変わっていくんだ」

アルミン「それどころか、僕なんて男役から女役へって具合に、根本的なところから変わっちゃったしね」ハハハ

519 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:51:23 ID:TJmm7aD2

アルミン「ねぇ、覚えているかな。以前、アニは僕に『私たちは誰しも暗夜の海の遊泳者』っていう言葉を教えてくれた」

アニ「……そんな話もしたね」

アルミン「あの時、アニも僕もその言葉を、他人の姿は見えず、気配だけを感じながら暗闇の中で生きていくことを喩えたものだって受け取っていた」

アルミン「その頃の僕は、自分を信じられない事に不安を感じ、アニは他人に心を許してしまうことを恐れているように思えた。もし、違っていたらゴメンね」

アニ「……話を続けて」

アルミン「うん。だからアニも僕も、『暗夜の海の遊泳者』という言葉から、孤独や寂寞ばかりを引き出しちゃっていたんだ」

アルミン「でも、その解釈は、あの言葉の一面しか見ていないんじゃないかな」

520 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:53:33 ID:TJmm7aD2

アニ「……あんたの言いたい事が、いま一つ分からないんだけど」

アルミン「今日、僕たちが演じた劇の最後の台詞、覚えてる?」

アニ「は?突然どうしたの?」

アルミン「『主人公はいつも孤独に去っていく宿命を背負っている』。コニーの台詞なんだけどね」

アルミン「ほら、よくあるパターンじゃない。絶対的なヒーローが一人寂しく去っていく幕切れってさ」

アニ「……私もそういうのは読んだ事あるよ」

アルミン「だよね。ならば、エレンが主人公である時に、脇役の僕が演じるべきことは一つ、ヒーローを孤独にさせないために側にいてあげることなんだ」

521 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/09(火) 23:56:57 ID:TJmm7aD2

アルミン「暗夜の海、隣を誰が泳いでいるのか顔も見えず、ただ水音だけが聞こえてくるのだとしても、僕は隣人を一人にさせないために泳ぎ続ける」

アルミン「そして、僕は、僕を一人にさせないために隣人が泳いでくれていることを信じて泳ぎ続ける」

アルミン「こうやって、主役と脇役はその役割を入れ替えながら、ともに泳いでいくんだ。僕も、エレンも、ミカサも、そしてアニだって」

アニ「……」

アルミン「そうそう、もう一つ伝えたい事があったんだ。だいぶ前だけど、『書くことは罪深い』『表現することは、ゴミを生み出すことと同義』って言われたじゃない。あれ、地味にショックだったんだ」

アニ「そう……」

アルミン「単に、言い返せなかったのが口惜しかったのかもしれないけど」ハハハ

522 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/10(水) 00:00:39 ID:YA5LSMJg

アルミン「あの話をした前後、僕には大きな変化があって、いまだに様々な問題に直面してはオロオロするばかりの毎日を送っている」

アルミン「けれど、実は僕が経験してる問題って、周囲の女の子たちからしたら誰もが通る道で、決して特別なものでも何でもない。ごく一般的な悩みなんだ」

アルミン「だったら、僕の悩みなんて、取り立てて騒ぐようなものじゃないんだろうか?わざわざ書きたてるようなものじゃないのか?」

アルミン「世に溢れる物語の大半が、既存の言葉をモザイクのように組み換えただけって事で謗られるように、僕の経験も意味の無いものなんだろうか?」

アルミン「違う。そうじゃないんだ」

アルミン「僕の悩みが決して一般化できない僕個人の思考の軌跡であるのと同じように、書くことの本質は、既存の言葉を組み換えた結果にあるんじゃなくて、思考の中で組み換えることを促された、その過程にあるんだ」

アルミン「だから、今は胸を張って言おう。書くことは罪深く、表現することは、ゴミを生み出すことと同義であったとしても、やっぱり僕は書くだろうってね」

523 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/10(水) 00:04:54 ID:YA5LSMJg

アニ「……」

アニ「あんたって、弱いくせに根性あるよね……」

アルミン「え、そうかな?」

アニ「そうだよ。そんな思春期丸出しの発想を言い切るなんて、私には真似できないね」

アルミン「それじゃあ最後にもう一つ、アニには真似できないことをしようかな」

アニ「どんなこと?」

アルミン「アニを、この部屋から連れ出すこと。そして、皆のいる所へ導くこと」

525 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/10(水) 00:08:05 ID:YA5LSMJg

アルミン「アニはまだ完全には僕を信頼していないし、もしかしたら、これからも誰にも心を開かないかもしれない」

アルミン「けれど、僕にだってこの部屋の扉を開ける事くらいなら出来る」

アルミン「扉を開かなくちゃ、どんなお芝居も幕が上がらないからね」

アニ「……」

アニ「……たかが打ち上げに参加するぐらいで、一々言い回しが大袈裟だね。でも……」パタン

アニ「ちょうどここの本も読み終わってヒマになったところだったんだ。だから……一緒に行くよ」スクッ

アルミン「うん!」

526 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/10(水) 00:10:38 ID:YA5LSMJg

アルミン「スタスタ

アルミン「!」

アルミン「ピタッ

アルミン(……うっ……これは、もしかして……)

アニ「どうしたの?行かないの?」

アルミン「あ……いや……大したことじゃないんだけど、その……」

アニ「?」

527 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/10(水) 00:12:28 ID:YA5LSMJg

アルミン「始まっちゃったみたい……」

アニ「何が?」

アルミン「……その……アレが……」

アニ「え、あ、あ~、なるほどね……」

アルミン「///」

アニ「……」

アニ「フフフ、やっぱりアルミンは……」

アルミン「え?」

アニ「女の子だよ」

ギィバタン

528 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/07/10(水) 00:14:30 ID:YA5LSMJg

こうして僕は、
少し重くなったお腹を抱えながら
一つの幕をおろし、
軽くなった背中に押されて扉を開く
次の幕を開けるために

おしまい

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ケニー・アッカーマン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

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ケニー・アッカーマンとは『進撃の巨人』の登場人物で、中央第一憲兵団対人立体機動部隊の隊長。かつて「切り裂きケニー」の異名を取った大量殺人鬼だったが、ウーリ・レイスとの出会いを経て現在は中央第一憲兵団に所属し対人戦闘を専門とする部隊を率いている。リヴァイ・アッカーマンの育ての親であり、彼に戦闘技術を教えた人物でもある。その戦闘能力はリヴァイと同等かそれ以上であり、対立した調査兵団を大いに苦しめた。

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ヒッチ・ドリス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ヒッチ・ドリス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ヒッチ・ドリスとは『進撃の巨人』の登場人物で、憲兵団の新兵。アニ・レオンハートとは同期でルームメイト。ウェーブヘアが特徴の少女で、軽薄で不真面目な言動が多い。他の新兵同様安全な内地で楽をするために憲兵団に入ったが、実は機転の利くところがある。アニのことは愛想のない同期だと思っていたが、ストヘス区の戦闘以降行方不明になったことを心配しており、アニの正体が「女型の巨人」であることを知って大きなショックを受けていた。同期のマルロ・フロイデンベルクに好意を持っているが、マルロ本人は気づいていない。

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エルヴィン・スミス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

エルヴィン・スミス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

エルヴィン・スミスとは『進撃の巨人』の登場人物であり、調査兵団第13代団長である。調査兵団は人類の生存圏を広げることを目的とし、日々巨人との死闘を繰り広げている。その類まれなる頭脳と判断力から大きな功績を挙げているが、目的のためなら手段を選ばない非情さから「悪魔的」と称されることもある。彼の真の目的は世界の真実を解き明かし、「人類は王家によって記憶を改竄された」という父の仮説を証明すること。人類最強と称されるリヴァイ兵士長を調査兵団に入れたのも彼である。

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ベルトルト・フーバー(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ベルトルト・フーバー(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ベルトルト・フーバーとは『進撃の巨人』の登場人物で調査兵団団員。第104期訓練兵団を3位で卒業し、どの分野でもそつなくこなすことができる優秀な人物である。ただし優柔不断で判断を他人に任せる傾向があり、積極性に欠けることから他の同期と比べると少し影が薄い。その正体は、ウォール・マリア陥落の主因となった「超大型巨人」であり、始祖奪還作戦のために大国マーレから派遣された「マーレの戦士」の1人だった。任務を達成し故郷に帰ることを切望していたが、結局その願いは叶わず異国の地で命を落とすこととなる。

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ライナー・ブラウン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ライナー・ブラウン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ライナー・ブラウンとは『進撃の巨人』の登場人物で調査兵団の団員。主人公エレン・イェーガーとはウォールローゼ南区第104期訓練兵団時代の同期である。責任感が強く、リーダーシップもあることから同期の中ではまとめ役を担っていた。しかし、その正体はウォール・マリアを破壊した「鎧の巨人」であり、始祖奪還を目的にパラディ島に送り込まれたマーレの戦士である。正体が判明した後はたびたびエレン達と対立し、始祖の力を巡って死闘を繰り広げていく。

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ポルコ・ガリアード(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ポルコ・ガリアード(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ポルコ・ガリアードとは『進撃の巨人』の登場人物で「顎の巨人」の継承者。「九つの巨人」継承者で構成される「マーレの戦士」の一員として、「顎の巨人」の持ち味である硬い顎と牙や俊敏性を活かし数々の戦場で活躍している。戦士候補生時代の同期であるライナー・ブラウンとは「鎧の巨人」継承権をめぐって争ったライバルだった。自分ではなく能力の低いライナーが「鎧の巨人」継承者として選ばれたことや、兄のマルセルがライナーをかばって巨人に食われたことから、ライナーに対して悪感情を抱いている。

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ガビ・ブラウン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ガビ・ブラウン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ガビ・ブラウンとは『進撃の巨人』の登場人物で、「マーレの戦士」候補生。天真爛漫で型破りな性格で、憧れの従兄であるライナーから「鎧の巨人」を継承するため日夜訓練に励んでいる。パラディ島のエルディア人を悪魔の末裔として強く憎んでおり、彼らを皆殺しにして自分達善良なエルディア人を収容区から解放することを願っていた。しかし成り行きでパラディ島に渡ることとなり、そこで出会った人々との交流からガビの考え方は変化し始める。

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ハンジ・ゾエ(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ハンジ・ゾエ(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ハンジ・ゾエとは『進撃の巨人』の登場人物で調査兵団所属のベテラン兵士。初登場時は分隊長だったが、後にエルヴィン・スミス団長の後を継いで調査兵団第14代団長に就任する。ゴーグル(平常時は眼鏡)を着用し、茶髪を無造作に1つにまとめた中性的な外見をしている。明るく聡明な人物だが、巨人に対する情熱は人一倍で変人揃いの調査兵団内でも特に異彩を放っている。ウォール・マリア最終奪還作戦以降は左目を負傷したことから眼帯を着用している。

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アルミン・アルレルト(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

アルミン・アルレルト(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

アルミン・アルレルトとは『進撃の巨人』の登場人物で、主人公エレン・イェーガーの幼馴染。金髪ボブカットの中性的な外見を持つ。大人しいが芯の強い勇敢な性格で探求心が強い。祖父の影響で人類はいずれ壁の外に出るべきだという思想を持っており、エレンが外の世界に憧れるようになったのもアルミンの影響である。小柄で身体能力は低いものの、知能や判断力はずば抜けており、エレンや調査兵団の窮地をその知略で度々救っている。

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ダリス・ザックレー(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ダリス・ザックレー(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ダリス・ザックレーとは『進撃の巨人』の登場人物で憲兵団・駐屯兵団・調査兵団の3つの兵団を束ねる総統。特別兵法会議においてエレン・イェーガーの処遇を調査兵団に委ねた人物である。王政編では調査兵団団長のエルヴィン・スミスや駐屯兵団司令官のドット・ピクシスらと共にクーデターに加担する。実はエルヴィンが決起する以前から王政に根深い嫌悪感を抱いており、密かに体制転覆の機会をうかがっていた。王都制圧後は身柄を拘束した王政幹部達に喜々として拷問を行っている。

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進撃!巨人中学校(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

進撃!巨人中学校(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『進撃!巨人中学校』とは中川沙樹が描く、諫山創の『進撃の巨人』の公式学園パロディ漫画。2015年にProduction I.G製作でアニメ化。前半をアニメパート、後半を出演声優たちによるバラエティ番組の実写パートとして30分枠で放送。中学生になったエレン・イェーガーは進撃中学校へ入学する。学校には巨人も在籍しており、エレンは巨人に恨みを持っており巨人を駆逐しようと非公式部活「調査団」へ入部した。

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ミカサ・アッカーマン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ミカサ・アッカーマン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ミカサ・アッカーマンとは諫山創による漫画『進撃の巨人』の登場人物で、主人公エレン・イェーガーの幼馴染。本作のヒロイン的ポジションで、幼い時にエレンに助けられた経験から、彼を守ることを自分の使命だと考えている。驚異的な身体能力を持ち、トップの成績で訓練兵団を卒業。実戦でも1人で複数の巨人を討伐する実績を残す。性格は寡黙で口下手だが、エレンのこととなると取り乱す一面もある。物語後半において、母方の祖先が東洋にあるヒィズル国将軍家だったことが明らかになった。

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クリスタ・レンズ/ヒストリア・レイス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

クリスタ・レンズ/ヒストリア・レイス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

クリスタ・レンズ(ヒストリア・レイス)とは、諫山創による漫画『進撃の巨人』の登場人物。第104期訓練兵団卒業生であり、主人公エレン・イェーガーは同期の1人。小柄で温厚、思いやりのある可愛らしいアイドル的な存在として登場する。同期のユミルと仲が良い。成績10位以内に入っているが、実際はユミルからその座を譲られただけで身体能力は人並みである。本名はヒストリア・レイスといい、壁内世界の真の王家の末裔であることが後に発覚する。

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イェレナ(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

イェレナ(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

イェレナとは『進撃の巨人』の登場人物で反マーレ派義勇兵の中心人物。マーレに滅ぼされた国の出身で、「獣の巨人」継承者で王家の血を引くジーク・イェーガーの信奉者として活動し、パラディ島の近代化に大きく貢献した。ジークの提唱する「エルディア人安楽死計画」達成のためなら寝食を共にした仲間すら殺害する冷酷な性格の女性。しかし実際にはマーレの被害者というのは虚偽であり、「世界を救う英雄」に憧れているだけのごく一般的なマーレ人である。

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ジャン・キルシュタイン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ジャン・キルシュタイン(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

ジャン・キルシュタインとは『進撃の巨人』の登場人物で、調査兵団に所属する兵士。第104期訓練兵団を6番で卒業した。自己の保身を第一に考える現実主義者で、思ったことを率直に言い過ぎる性格からたびたび主人公のエレン・イェーガーと対立していた。当初は巨人の脅威から逃れるために内地への配属を希望していたが、友人のマルコ・ボットが戦死したことで考えを大きく変え、調査兵団に入団する。入団後は持ち前の現状把握能力を活かして同期のまとめ役として活躍した。

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フリーダ・レイス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

フリーダ・レイス(進撃の巨人)とは【徹底解説・考察まとめ】

フリーダ・レイスとは『進撃の巨人』の登場人物であり、レイス家の長女。黒髪で青い瞳を持つ。レイス家当主のロッド・レイスとその正妻の第1子として生まれた。表向きは地方の貴族として振る舞っているが、実際は壁内の真の王家の末裔。レイス家に代々引き継がれている特別な巨人能力を叔父のウーリ・レイスから引き継ぎ、宿している。本人の飾らない性格は多くの者から慕われており、妾の子である異母妹ヒストリアにも姉として優しく接していた。

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