BioShock 2(バイオショック2)のネタバレ解説まとめ

『BioShock 2』とは、2K Marinと2K Australia、2K MarinとIrrational Gamesが開発したPC、PlayStation3、Xbox 360専用ソフトで、「BioShock」の直接的な続編となる。ジャンルはFPSで、シングルプレイのほかマルチプレイモードもある。後にHD版も発売された。本作の主人公は、前作における敵キャラクターであったビッグダディ。海底都市「ラプチャー」を舞台に、リトルシスター「エレノア・ラム」を救うべく戦いに身を投じる。

『BioShock 2』の概要

「BioShock 2」は、前作である「BioShock」の直接的な続編。世界観も共通で、ゲームの舞台となるのも海底都市「ラプチャー」だ。世界観やキャラクターも前作から引き継がれており、「RPG要素を持つFPS」という基本的なゲームシステムも共通している。アメリカ・日本ともに2010年にPlayStation3版とXbox 360版が発売された。PC版については、日本ではパッケージ販売は中止となったものの、PC用ゲームダウンロード販売プラットフォームSteamからのダウンロード版の購入が可能となった。完全シングルプレイのゲームであった前作に対し、今作では複数人での対戦が可能なマルチプレイモードが追加されている。さらに、本編の外伝的ストーリーであるDLC「Minerva's Den」、次々と襲ってくるスプライサーを倒して生き残りを競うモード「Protector Trial」も追加され、全体のボリュームが大きくアップしている。

今作の最大の特徴は、何といっても前作で登場した強力な敵であり、「BioShock」の顔とも言える潜水服を着たロボットを思わせるキャラクター、ビッグダディを主人公に登用していることだろう。プレイヤーキャラがさまざまな武器や特殊能力・プラスミドを使用して戦う点は前作と同様だが、今作は主人公がビッグダディであるため、使用できる武器は三連銃身のガトリングガンや銛を発射するスピアガンなど、重火器が多くなっている。そして、前作のビッグダディが使用するインパクトのある武器であるドリルも使用可能。燃料を消費しての強力な近接攻撃と前作のビッグダディが使用してきた突進攻撃で敵をなぎ倒す爽快感のある戦闘を可能としている。

敵キャラクターも追加されており、前作で登場したかつてのラプチャーの住人であるスプライサーやビッグダディに加え、ビッグダディの女性版ともいえる強敵「ビッグシスター」が存在する。ビッグダディとは正反対の細身のシルエットを持ち、空間を縦横無尽に駆け巡りながら激しい攻撃を加えてくるビッグシスターは、ビッグダディと同じくただ単に強力な敵キャラクターというだけではなく、ストーリー上の大きな秘密を抱えている。このビッグシスターとビッグダディの関係も、本作の謎の部分の多くを占める重要な要素だ。

1958年。前作の主人公・ジャックが大西洋の飛行機事故で海底都市「ラプチャー」にたどり着くよりも少し前、主人公である旧式のビッグダディ「実験体デルタ」は自身の守護対象であるリトルシスター・エレノアを連れてラプチャー内をさまよっていた。リトルシスターとは、ビッグダディである彼が生きるのに必要不可欠な物質であるADAMを体内で製造する能力を持った少女である。それゆえに、ビッグダディとリトルシスターは共生関係にあるのだ。そこへ、ラプチャー創設者であるアンドリュー・ライアンの対立者の一人である精神科医ソフィア・ラムが現れ、ラムはデルタをプラスミドの力で操り、自殺させる。
10年後の1968年。自殺させられたはずのデルタは、ラプチャー内の蘇生装置「ヴィタ・チャンバー」から復活する。しかし、ビッグダディである彼は、エレノアとの間に強力な結びつきがあり、離れたままでいると死んでしまう。デルタは、自身を救うためにも、エレノアの捜索を始める。

『BioShock 2』のあらすじ・ストーリー

精神科医ソフィア・ラム。前作で死んだアンドリュー・ライアンに代わり、ラプチャーを支配している。

大西洋の海底に建造された巨大都市「ラプチャー」。ラプチャーでは、人間に特殊な能力を与える物質「ADAM」が開発されていた。しかし、ラプチャーの住人たちはADAMの過剰摂取によって次々と理性を失い、ついにラプチャーは崩壊してしまう。1958年、ラプチャーの中をさまようボロボロのドレスを着た少女と、潜水服姿の巨人の二人組の姿があった。少女「エレノア」は、かつてADAMを体内で生成する能力を持った「リトルシスター」と呼ばれる存在だった。そして、潜水服姿の巨人「実験体デルタ」は、リトルシスターを外敵から守るために造られた改造人間「ビッグダディ」の1体だった。デルタはほかのビッグダディがそうであるように、エレノアから体内で生成したADAMを与えられる代わりに、ADAMを得るためにエレノアを狙うかつてのラプチャーの住人・スプライサーから彼女を守っていた。

そこへ、ラプチャーの創始者であるアンドリュー・ライアンの対立勢力の一人であり、デルタのパートナーであるエレノアの母親でもある精神科医ソフィア・ラムが現れる。徹底した個人主義者であり、ラプチャーの独裁者となっていたライアンに対し、ラムは平等・博愛を説いて主に貧困層を味方につけ、激しく衝突を繰り返していた。そしてラムは、前作で死んだライアンの後釜としてラプチャーの支配者となっていた。ラムは自分の後継者として育ててきたエレノアをデルタから奪い取るため、ADAMによって身につけた特殊能力「プラスミド」の力でデルタの自由意志を奪い、自殺させる。そして、一緒にいたエレノアはラムに連れ去られてしまう。

10年後の1968年。自殺させられたはずのデルタは、「アドニス高級リゾート」にて、ラプチャー各所に存在する蘇生装置「ヴィタ・チャンバー」のひとつから蘇生する。周囲は水浸しになっており、デルタが死んでいた間にラプチャーは大きく崩壊していた。アドニス高級リゾートを進んでいくと、かつて彼の守護対象であったエレノアからのテレパシーが届く。そのテレパシーに従って進んでいくと、エレノアとは別のリトルシスターが姿を現した。しかし、突然現れた巨大な影に、リトルシスターはさらわれてしまう。

そこへ、何者かからの無線通信が入った。無線の主はブリジット・テネンバウム。彼女はかつてラプチャーで働いていた遺伝子工学の研究者で、ADAMの発見者であり、リトルシスターを開発した人物でもある。彼女は前作「BioShock」にて主人公・ジャックをサポートした後、一度は地上に戻ったものの、世界各地で発生している少女誘拐事件とラプチャーとの関わりを疑い、危険を犯して再び単身ラプチャーに戻ってきたのだった。かつてリトルシスターを生み出したことを悔いるテネンバウムは、デルタにリトルシスターの救助を要請する。デルタはこれを受諾し、さっそくテネンバウムのいるという「アトランティック急行」へ向かおうとするが、リトルシスターをさらっていった巨大な影が再び現れる。

本作から新登場する強力な敵・ビッグシスター。ビッグダディとは正反対の俊敏な動きでプレイヤーを苦しめる。

デルタを襲った巨大な影の正体は「ビッグシスター」。成長して思春期を迎えたリトルシスターを対スプライサー用の兵器として再教育したものだ。ビッグダディにはない俊敏な動きとプラスミドによる強力な攻撃に苦しめられるデルタだったが、なんとか抗戦する。しかし、ビッグシスターの攻撃によって窓ガラスが破壊され、フロアは一気に水没してしまい、デルタは海中に投げ出されてしまう。海底に着底したデルタは、直接徒歩でアトランティック急行駅を目指すこととなる。

無事アトランティック急行にたどり着いたデルタは、大量のスプライサーの襲撃を退け、テネンバウムと出会う。テネンバウムはデルタにリトルシスターの救済を頼み、自身はラプチャーから離脱する。そこへ、オーグスタス・シンクレアと名乗る男から通信が入った。シンクレアはかつてラプチャーで実業家として活躍していた男で、デルタのエレノア捜索に協力を申し出る。シンクレアはテネンバウムに代わり、デルタの案内役となる。

エレノアを求めてラプチャー内を進んでいくデルタ。その中でデルタは、エレノアや自身と深く関わる3人の人物に出会う。
かつてのエレノアの教育係であり、エレノアが誘拐された際に彼女がデルタと一緒にいたことからデルタを誘拐犯として憎む女性、グレース・ホロウェイ。
デルタがかつて人間であった頃、彼について書いた記事がライアンの目に止まった事により、デルタがビッグダディに改造されるきっかけを作ったジャーナリスト、スタンレー・プール。
ビッグダディの開発責任者であり、リトルシスターとビッグダディの間にさらに強い結びつきが必要であるとして実験体デルタを開発した科学者、ギルバート・アレクサンダー。
デルタは、自身と深い因縁を持つ彼らを生かすか殺すかの選択を自分の意思で行いつつ、ラムの居所である「ペルセポネ」を目指す。

エレノアとラム。ラムは実の娘であるエレノアを、デルタの眼前で殺害しようとする。

ついにラプチャーの心臓部である「ペルセポネ」に到達したデルタ。そこの隔離室には、ベッドに横たわるエレノアと、彼女を見守るラムの姿があった。エレノアはラムの実の娘で、ラムは彼女を自分に代わるラプチャーの次の支配者とするという理想を実現するために彼女を育ててきた。しかし、エレノアが自分よりもデルタを選んだことから、ラムはデルタとエレノアを引き裂こうとしていたのだ。ラムはデルタの眼前で、エレノアの顔に枕を押し付け窒息させてしまう。すると、エレノアと深く結びついていたデルタも意識を失ってしまう。実は、デルタは10年前にラムに撃たれたときに死んでおり、現在のデルタはエレノアから与えられたADAMに記録された記憶と意思によって動いている状態だったのだ。そのため、エレノアが死ねばデルタも機能停止し死んでしまう。拘束されたデルタと死を目前としたエレノアを救ったのは、ほかのリトルシスターだった。エレノアはデルタがリトルシスターのうちの1体をコントロールできるようにし、それを利用して生命維持装置でもあるビッグシスターの装備を集めるように頼む。

ラムの目をかいくぐって、なんとかビッグシスターの装備をすべて集めるデルタ。かろうじて命をつないだエレノアによってデルタは救い出され、二人は残ったリトルシスターたちの力を借りて、ラプチャーから脱出するべく緊急脱出挺のあるペルセポネ内部を目指す。これまでデルタに協力してきたシンクレアも一緒に脱出する手はずだったが、彼はラムに捕まりビッグダディに改造されてしまう。シンクレアはデルタに、自分を倒して二人でラプチャーを脱出するよう頼む。デルタはビッグダディとなったシンクレアを倒して手に入れた鍵でリトルシスターたちを救出、大勢のスプライサーとビッグダディの襲撃をかわしつつ、緊急脱出挺へと急ぐ。

無事海上へと脱出したデルタとエレノア。ヘルメットを取ったエレノアがデルタを見下ろす。

緊急脱出艇のある海底港で最後の敵の襲撃を退け、海上へと脱出しようとする二人。しかしその通路の先には爆薬が仕掛けられていた。爆発の瞬間、エレノアはテレポートを使いかろうじて二人を安全圏に脱出させる。さらにエレノアは、ラムも脱出艇の中に避難させていた。浸水した脱出艇の中でもがくラムに、エレノアは酸素ボンベを装着させ、その生命を救う。

爆発するラプチャーから、かろうじて海上へと脱出したデルタとエレノア、そしてリトルシスターたち。しかし、デルタは力を使い果たし、死の間際にあった。エレノアは父として自分を救い、導いてくれたデルタに感謝を述べ、彼のADAMを吸い上げることで彼の記憶と意志を吸収。地上でリトルシスターたちとともに行きていくことを誓う。

『BioShock 2』の登場人物・キャラクター

実験体デルタ(Subject Delta)

本作の主人公で、旧式の「アルファシリーズ」と呼ばれるビッグダディ。旧式とはいえ、ほかのビッグダディにはない特殊能力・プラスミドの使用が可能、相手を意のままに操る催眠プラスミドに対するある程度の抵抗力があるという特徴を持つ。本編冒頭でソフィア・ラムに催眠プラスミドによって自殺させられるが、10年後に復活。自身の守護対象であるリトルシスター・エレノアを探してラプチャー内を探索することになる。エレノアとは強い結びつきがあり、エレノアのテレパシーを受け取ることができる半面、彼女と離れすぎると生命の危険にさらされるという弱点も持つ。
その正体は、前作「BioShock」の事件後にラプチャーを発見した海洋探検家「ジョニー・トップサイド」。ラプチャーの所在を隠すため、ラムによって捕縛、ビッグダディに改造されてしまった。

エレノア・ラム(Eleanor Lamb)CV:サラ・ボルジャー

主人公・デルタの守護対象であるリトルシスターで、ソフィア・ラムの実の娘。ラムからは自身の理想を体現するための後継者として、幼少期から徹底的な英才教育を施されていた。本編冒頭でラムにさらわれ、ラプチャー心臓部である「ペルセポネ」に囚われてしまう。しかし、デルタとは深い結びつきがあり、囚われながらもテレパシーでデルタを導く。本編終盤ではビッグシスターの装備に身を包み、戦闘に協力してくれるようになる。

ブリジット・テネンバウム(Brigid Tenenbaum)

前作にも登場した遺伝子工学の研究者。一度は地上へと脱出したが、地上で多発する連続少女誘拐事件とラプチャーの関係を疑い、再びラプチャーに戻ってくる。DLC「Minerva's Den」にも登場。本作の序盤のガイド役でもある。

オーグスタス・シンクレア(Augustus Sinclair)

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