【ペルソナ4 - P4】クマの正体とマヨナカテレビの真相・結末のネタバレ解説・考察まとめ

ATLUSのRPGシリーズ「ペルソナ」の四作目にて、主人公らと行動を共にする奇妙な生物・クマ。マヨナカテレビで出会った彼は、飄々としたキャラクターで主人公達の輪に溶け込み、共に事件解決のために戦う。事件を追う中でたどりついた彼の正体と、事件の真相について解説する。

自称特別捜査隊の一員として活躍を続け、着実に「マヨナカテレビ」に映る人々を救っていくクマ。
「影」と対峙することで本当の自分を見つめなおし「ペルソナ」に覚醒した生徒達が加入することで、主人公達の仲間も着実に増えていた。
だがそんな中、度々「影」達が発する「本当の自分」という言葉に、クマは徐々に違和感を抱き始める。
テレビの中の世界にいながら、そこに自分がいる理由も、そもそも自分が何なのかということすら理解できないままのクマ。
主人公らが戦っていく中で「自分のことが分からない」という強い不安感に悩みだす。

遂に対峙した、クマの「影」

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テレビの中で姿を現した、クマの「影」。意味深な言葉で、クマを否定し続ける

連続殺人事件の謎を追う主人公達は、再度「マヨナカテレビ」に映った八十稲羽高校の生徒を目撃する。
そこに映った1年生の女子生徒・久慈川 りせを救うため、テレビの中に作り上げられた迷宮に挑む主人公達。
最深部に辿り着き、シャドウとの激戦の末、無事にりせを救うことに成功した。
高校生でありながらアイドルとしても活躍するりせは「本当の自分とはなにか」という悩みを抱き続けていたが、自身の「影」と向き合うことでその悩みを克服。日常を過ごす自分も、アイドルとして人々に笑いかける自分も、姿こそ変えてはいるが全て大切な「自分自身である」ということを悟った。
ペルソナに目覚め、悩みを振り切った彼女は「本当の自分なんてどこにもいない」と前向きに呟くも、これを聞いたクマは言い知れない不安を抱く。
今まで「本当の自分が分からない」と悩んでいたクマにとって、偶然にもりせが呟いた言葉は「本当の自分など見つからないのではないか」という苦悩を刺激した。
これによって、今度はその場に「クマの影」が現れる。
影はクマの不安を煽るように、自分を探すクマの行動や悩みが全て無駄だと、嘲笑う。
やがて、影は巨大なシャドウに姿を変え、一同に襲い掛かる。
それは巨大なクマの形をしてはいるが、大きく空いた着ぐるみの中に広がる闇と、そこから覗く目が不気味な、異形の姿をしていた。
クマの持つ「自分はこの世にいない、空っぽの存在なのではないか」という不安が、この姿には反映されていた。

親しい者の犠牲

「守れなかった」という失意で、消えかけるクマ

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遂に出た身近な犠牲者に、失意に暮れるクマ

主人公らの助けを借り、自身の「影」を打ち倒したクマ。
依然として「自分が誰なのか」ということは分からないままだが、それでも主人公らに励まされ「きっと自分がだれか見つけることができる」と、前を向くことを決意する。
気を取り直し事件解決のために、再び自称特別捜査隊の一員と戦うクマ。
「マヨナカテレビ」に映る人々を救う中、クマだけでなく、主人公らにとっても身近な人物がテレビに映ってしまう。
それは、主人公が居候している堂島家の一人娘・堂島 菜々子だった。
被害者達をテレビの世界に入れている実行犯に辿り着きかけていた主人公達だが一足遅く、菜々子は誘拐されテレビの世界に連れていかれる。
迷宮の最深部で、遂に事件の犯人と対峙する主人公達。
人々をテレビの世界に入れていたのは元市議会議員秘書の男・生田目 太郎だった。
生田目は主人公らに追い詰められるも、「俺が人々を救う」となおも抵抗。結果、シャドウを取り込むことで怪物となり、主人公らと戦う。
苦戦の末に生田目を打ち倒し、菜々子を取り戻す主人公達。
一件落着に見えたが、その数日後、搬送先の病院で菜々子の容態が急変する。
幼い菜々子にとってシャドウがはびこるテレビの中の異界は負担が大きく、その体はひどく衰弱していた。
主人公らの必死の看病もむなしく、菜々子の心臓は停止する。
今まで人々を救い続けてきた主人公達、自称特別捜査隊にとって初めて救うことのできなかった、犠牲者となった。
主人公をはじめ、悲しみに暮れるメンバー達。その中で、クマもまた菜々子が死んでしまった事実にひどく失望する。
菜々子と「一緒に遊ぶ」と約束したが、結果、何もできなかったということに後悔し、クマは主人公達の前から姿を消した。

ようやく理解した、自身の正体

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精神世界で主人公と再会するクマ。彼は悩んだ末に辿り着いた、自身の正体を告白した

菜々子の死という絶望の中、主人公達は一連の事件の犯人である生田目 太郎を問い詰める。
一時期は憎しみから彼を殺すという選択肢をも考える主人公達だったが「事件の真実を明らかにする」という決断を下し、生田目の口から事の真相を聞き出そうとする。
その結果、実は生田目は殺すつもりでテレビの世界に人を入れていたのではなく、本当に「救うため」に行動を起こしていた、ということが明らかになる。
生田目は八十稲羽市で起きている「連続殺人事件」の最初の被害者とされていた女子アナ・山野 真由美の不倫相手だった。山野から振られ、更に市議会議員秘書を首になったショックから精神的にまいっていた最中、偶然にも「マヨナカテレビ」に山野アナの姿を目撃する。
本能的に手を伸ばした彼は、偶然にも自分が「テレビの世界に入る力」を持っていることを知る。
だがその後、山野アナはテレビの世界でシャドウに殺され、結果として現実世界で死体として見つかり「殺人事件」として扱われる。
このことから「マヨナカテレビは現実世界でこれから殺害される人間が映る」と勘違いし、警察にも理解されないことから悩み、やがて「殺害予告のあった人物を殺される前に誘拐し、自身の力を使うことでテレビの世界にかくまう」という手段に出る。
今まで主人公達が救っていた人物達は、全て生田目の勘違いでテレビに連れてこられた人々だった、という真実を知ると共に「最初にテレビに人を入れ、殺人を行った黒幕」の存在に気付く一同。
生田目の真実に主人公が気付いたのと同時刻に、奇跡的にも心肺停止していた菜々子が意識を取り戻す。
結果として最悪の事態を避けれたことに安堵する主人公達だったが、ここでようやくクマがいなくなっていることを知る。
手分けしてクマを探す中、主人公はようやくクマを発見。菜々子が死んだと思い込んでいるクマは失意に暮れると共に、自分が何者だったのかということをようやく思い出していた。
クマが思い出した自分自身の正体とは、テレビの世界で主人公達が戦い続けていた存在と同じもの、すなわち「シャドウ」であるということだった。
ある時、一体のシャドウに「自我」が芽生え、「誰かに好かれたい」と望むうちに、人々に好まれるような愛くるしい着ぐるみの姿に変異した。
そして「自らがシャドウであるということを忘れる」ことで、怪物であるという記憶を意図的に封印していた。
自身が怪物であることから、このままテレビの世界に帰るという決断を下し、最後に菜々子を救えなかったことを詫びるクマ。
だが、主人公に菜々子が生きているということを告げられ、彼は希望を取り戻す。

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真の自分を取り戻したクマ。彼の精神の成長に応えるように、ペルソナが進化する

菜々子の生存に胸をなでおろすクマだったが、まだ彼の悩みが消えたわけではなかった。
現実世界に戻り、自称特別捜査隊の面々と再会するクマ。
彼は「自分の正体がシャドウという怪物である」という事実を明らかにした。
怪物ということから嫌われ、恐れられると思っていたクマだが、主人公をはじめ、メンバー達はクマのことを否定せず、受け入れる。
今まで戦ってきた仲間として認められたことに、心を動かされるクマ。
本当の意味で自分を必要としてくれる人々がいる、ということにようやく救われた。
心の枷が外れたことで精神が成長し、ペルソナが進化するクマ。菜々子と「一緒に遊ぶ」という約束を叶えるため、そして事件の裏に潜む真の黒幕を突き止めるため、再び自称特別捜査隊の一員として戦うことを決意する。

事件の真相に至るための、最終決戦

殺人事件の犯人・足立 透

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生田目の証言や数々の物証を元に辿り着いた「犯人」

菜々子が息を吹き返し、自身の記憶を取り戻したクマも戻ってきた自称特別捜査隊は、生田目も知らない「真犯人」の捜査を続ける。
生田目の証言を元に、最初の被害者となった女性アナウンサー・山野 真由美の周辺を重点的に捜査した結果、ある意外な人物が浮き上がってくる。
それは、事件当初から捜査に当たっていた若手警察官・足立 透だった。
確実な証拠はないが、彼を怪しんだ主人公達は足立を問い詰めることに。
その中で、遂に足立は「僕がテレビの中に人を入れるわけない」という、「テレビの世界」という概念を知らない人間ならば言うはずのない事件の殺害方法を、口走る。
彼こそが稲羽市で起きた猟奇殺人事件の真犯人だった。足立もまた生田目や主人公らと同様に「テレビに入る力」を持っていた。
山野アナウンサーは元々、生田目との不倫が明らかになったことで生田目の妻から訴訟され、世間の目から逃れるために身を隠していた。その際、身辺警護のために警察から派遣されていたのが、足立だった。
元々、山野アナウンサーのファンでもあった足立は、不倫疑惑について詰問した結果、彼女と口論になる。
カッとなった足立は彼女を突き飛ばすが、この際、偶然にも彼女を背後にあったテレビの中へと送り込む。
以降、自身の力を利用して、気に入らない人間を次々とテレビの世界に送り込み「シャドウ」に殺させるという凶行に走っていた。

テレビの世界の管理者・アメノサギリ

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足立を倒した主人公達の前に立ちはだかる、アメノサギリ

殺人犯であることを認めるも、テレビの世界へと逃げ込む足立。
主人公らは彼を追い、迷宮の奥深くで対峙。
主人公達の行いを「探偵ごっこ」と嘲笑し、ペルソナの力で襲い掛かる足立に屈することなく、彼を打ち倒す。
一件落着に思えたが、足立を倒した主人公達の前にさらに巨大な敵が姿を現した。
それはテレビの世界から現実世界にまで影響を及ぼしつつある「霧」を生み出している張本人・アメノサギリと呼ばれる存在だった。
アメノサギリの目的は、テレビの世界を膨張させ現実世界を飲み込み、その境界をなくすこと。
つまり人間が全てシャドウとなり、蠢く世界を作り上げることだった。
足立との戦いで疲弊はしていても、最後の力を振り絞り、主人公達はアメノサギリとの最終決戦に挑み、これを打ち倒す。
このアメノサギリだが、直接的な描写こそないものの、かつて現れた「クマの影」の中の「目」と同一の存在である、という説が有力だ。
クマの影と戦う直前に、久慈川 りせが自身のペルソナの力を使い「何か強い力の干渉がある」ということを察知したことや、クマの影の声とアメノサギリの声が同一であること。さらにアニメ版のアメノサギリ戦において、戦闘前に一瞬だけクマの影と戦った際の回想が入ることから、クマの影の内部に潜み、影響を与えていたと思われる。

全ての元凶との対峙

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足立とアメノサギリを打ち倒し、激戦を乗り越えた主人公達。だが、事件は終わっていなかった

巨大な力を持つアメノサギリだったが、主人公達はペルソナの力を用いて戦い「霧」を生み出していた元凶を打ち砕く。
連続殺人事件の犯人も捕まり、テレビの世界を管理していた存在も消えたことで、全てが終わったかのように見えた。
しかし、主人公が都会へと帰る当日、一同は「テレビの世界」がまだ消えていないという事実を知る。
不可解に思った一同の前に、今回の一連の騒動の発端となった存在が、姿を現した。
テレビの世界を作り出し、アメノサギリすらも生み出したその存在はイザナミと名乗る。
イザナミの目的は「人々の望みを見極めること」であり、テレビという媒体を通して「人々が何を望んでいるのか」ということを観察していた。
その結果、人々の歪んだ好奇心が「嘘や虚飾に目隠しされることを幸福と感じる世界」を望んでいると判断し、このことから「霧ですべてを覆い隠した偽りの世界」を生み出そうと決意した。
イザナミは偶然選んだ主人公、足立、生田目の三人にテレビに入ることができる力を与え、マヨナカテレビの世界を作ることで「人々がどういう行動を起こすか」を観察していた。
当初は人間の姿を形どっていたが、本来の怪物の姿となって襲い掛かるイザナミ。世界を「霧」で覆われたシャドウの世界に変えようとするイザナミに、立ち向かう主人公達。
圧倒的な力を誇るイザナミだったが、仲間達と戦いの中で育んだ「絆」の力に目覚めた主人公が覚醒したペルソナ「伊邪那岐大神」の力によって退けられる。
イザナミは「神」に等しい実力を持つ自身に対し、最後まであらがった主人公達の可能性を称え、消えていった。
こうしてようやくテレビの世界は消え去り、一連の事件は幕を閉じた。

仲間達の元を去る主人公

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