Re:ゼロから始める異世界生活(リゼロ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『Re:ゼロから始める異世界生活』とは、長月達平によるライトノベルであり、アニメ化もされたファンタジー作品である。略称は『リゼロ』。引きこもりの高校生ナツキ・スバルは突然異世界に召喚された。命を落とすとやり直しが出来る「死に戻り」の力を与えられたスバルは、大切な人を救うために立ちはだかる敵と戦い、自分の命の価値を知って成長していく。今回は、繰り返し難局に立たされるスバルやスバルを取り囲むキャラクター達の葛藤、想い、たどり着いた答えが込められた名セリフを紹介する。

レムの名言・名セリフ/名シーン・名場面

レムの笑顔

微笑むレム。

ロズワール邸で、使用人生活を送るスバル。当主ロズワールに仕える鬼のメイドのレムと一緒に、村に買い物に行った帰り、レムの姉ラムの話になった。レムは、どんなラムの話でもラムを全肯定した捉え方をし、ラムは素敵なのだと話す。ラムに対するレムの圧倒的な信頼感を感じたスバルは、レムに、「マジで鬼がかってんぞ」と言う。鬼がかるの意味を問うレムに、スバルは、神がかるの鬼バージョンだと解説。レムはスバルに、鬼が好きなのかと聞く。スバルは「神様って、基本的に何もしてくれないけど、鬼は未来の展望を話すと、一緒に笑ってくれるらしいぜ」と語る。それを聞いたレムは、可憐に微笑んだ。普段あまり感情を表情に出さないレムが、鬼という存在を肯定的に捉えるスバルのことを嬉しく思い、初めて笑顔を見せる名シーンである。

「あぁ、やっと折れてくれた…」

ラムの角が折られ、心の中で安堵するレム。

鬼族は、元来2本の角を持って生まれてくるが、双子はその1本を欠損して生まれてくる。鬼の力を引き出す角が1本しかない双子は忌み嫌われ、処分される習わしがあった。ロズワール邸に仕える双子のメイド、姉のラムと妹のレムは、そんな鬼族の双子として生まれてきた。2人も習わしに従って処分される予定だったが、族長が2人を殺そうとした時、ラムが竜巻のような風を起こして自分たちを守った。その光景を見た鬼たちは、ラムを神童だと言い、2人は処分されずに済んだ。ラムは神童という言葉通り、何をやっても優秀で、角が1本しかないとは思えないほどの力を発揮してみせた。そんな優秀な姉に何をやっても敵わないレムは、両親からもラムのようになることを望まれ、自分の存在価値を見出せずにいた。そんなレムに気付き、手を差し伸べてくれたのはラムだった。ラムはレムに、みんなの言うことなんて気にしなくていいのだと言う。レムは、何をやっても完璧で優しい姉が大好きだった。ある夜、隣で寝ているはずのラムの姿が見えないことに気付いたレムは、外まで様子を見に行った。そこでレムが目にしたのは、魔女教徒に襲われ、炎に包まれた村だった。そんな状況でも、1人果敢に魔女教に立ち向かっていたのはラム。レムの姿を見つけたラムは、無事で良かったと近寄ってくる。そこを狙った魔女教の1人が地面から奇襲をかけ、ラムの角を折った。その光景を見たレムは「あぁ、やっと折れてくれた…」と心から思い、涙を流した。しかし、こう思ってしまったことに、レムは強い罪悪感を抱くことになる。ラムは自分のせいで力を失ってしまった。レムは自分が生きる意味は全て、あの夜そう思ってしまったことへの贖罪なのだと考えるようになる。幼いレムが感じてきた気持ちを考えると同情を禁じ得ないが、レムがこの罪悪感で自分を縛り付けることになる悲しい名セリフだ。

「生、き、て…。生、き、て、大、好、き…」

最後の力を振り絞り、スバルを助けようとしたレム。

精神を壊してしまったスバルを連れ、王都から屋敷に戻るレム。レムは、屋敷の前の村を囲む森が静かすぎることに違和感を抱く。その時レムは、屋敷にいる姉のラムから伝わる共感覚で、屋敷が異常事態にあることを察する。屋敷までの道を急ごうとしたところで、乗っていた竜車をひく地竜の首がはねられた。操縦を失った竜車はひっくり返り、放り出されたスバルを魔女教徒らが囲んでいた。故郷を焼き払い、レムの姉ラムの角を折った魔女教徒たちに、敵意をむき出しにするレム。しかし、力及ばす、スバルを連れ去られてしまう。レムは深手を負いながらも魔女教徒を倒し、スバルが攫われた洞窟まで追いかけてきた。すでにボロボロのレムは、洞窟にいた魔女教大罪司教ペテルギウス・ロマネコンティの力「見えざる手」で、一瞬にして空中で自由を奪われてしまう。首、両手足をあらぬ方向に捻じられたレムは、地面に落ちた。魔女教徒たちが去った後、もう息を引きとっていると思われたレムが動き出す。レムは最後の力を振り絞り、両手を繋がれたまま放置されているスバルのもとに、身体を引きずりながら近づいていく。スバルのもとに辿り着いたレムは気合いだけで魔法を使い、スバルの手首に繋がれた鎖を壊して、「生、き、て…。生、き、て、大、好、き…」と言う。レムのスバルへの献身と、深い愛情が伝わる健気な名セリフだ。

「諦めるのは簡単です。でも、スバルくんには似合わない」

スバルと向き合い、自分の気持ちを伝えるレム。

スバルとレムが王都に滞在中、ロズワール邸が魔女教徒に襲われる。何もしなければ村の人々やエミリアたち屋敷のみんなが惨殺される。助けようとしても魔女教徒との交戦で、レムもスバルも死ぬ。3度繰り返しても、魔女教徒から、みんなを守る未来が見えないスバル。そして迎えた4度目の世界で絶望してしまったスバルは、屋敷のことを諦め、レムにこのルグニカ王国から一緒に逃げようと提案した。スバルのことが大好きなレムだが、スバルのこの誘いを断った。レムはスバルに、「未来のお話は、笑いながらじゃなきゃ、駄目なんですよ?」と返し、困った顔で笑う。レムは、ルグニカ王国から逃げた後の話を、スバルが苦しそうに迷っているように話したことに気づいていた。スバルと2人で逃げるという選択は、レムにとっては嬉しいもので、逃げた後の未来だって鮮明に想像出来た。それでもレムは、「今一緒に逃げてしまったら、レムが1番好きなスバルくんを置き去りにしてしまう気がしますから」と言い、スバルに屋敷に戻るように説得する。レムが「諦めるのは簡単です」と言うと、その言葉に反応したスバルは「諦めるのが簡単なわけねぇだろうが!」と声を荒らげ、どうにか出来る道が見つからないのだとレムに八つ当たりする。それを聞いたレムは、それでもと、「諦めるのは簡単です。でも、スバルくんには似合わない」ときっぱり言う。どんなに無様なスバルを見ても八つ当たりをされても、レムがスバルを信じ、理解していることが分かる名セリフである。すっかり自信を無くしたスバルにレムは「スバルくんは未来を望む時、その未来を笑って話せる人だって知っています。スバルくんは未来を諦められない人だって知っています」と話した。絶望し、暴走するスバルをレムが優しく受け止める名場面となっている。

「ここから始めましょう、イチから、いいえゼロから」

スバルにゼロからのスタートを提案するレム。

3度死に戻りを繰り返しても、大罪司教ペテルギウスが率いる魔女教徒の襲撃から、メイザース領の村人たちやエミリアたち屋敷のみんなを助ける方法が思い浮かばないスバル。みんなが惨殺された姿を見て迎えた4度目の世界で、スバルは絶望していた。屋敷のみんなを助けたいと思うのに、スバルには手も足も出なかった。エミリアと喧嘩別れしているスバルが屋敷に戻っても、誰にも信じてもらえず、悲しさで打ちひしがれた。スバルは、レムに、一緒にルグニカ王国から逃げようと提案した。しかし、レムはその誘いを断る。レムは、スバルのその誘いが冷静さを欠いたものだと理解し、取り乱していくスバルを優しく受け止める。スバルは「オレは、オレが大っ嫌いだよ!!!」と叫んだ。スバルは、口ばかりで何も出来ない自分が大嫌いだった。スバルは現実世界での自分を思い出し、あれだけ時間と自由があったのに何もしてこなかったことを後悔していた。そんなスバルに、それでも好きだと伝えるレム。レムは「スバルくんはレムの英雄なんです」と涙を浮かべて微笑んだ。ロズワール邸が魔獣ウルガルムに襲われた時、なんの力も持たない人間のスバルが鬼化したレムを正気に戻し、ラムとレムを逃すために囮になった。生還の確率が極めて低い状況から帰ってきたスバルは、レムが1番言って欲しかった言葉を1番欲しい時に言ってくれた。その時レムは、スバルには想像も出来ないほどに救われたと感じたのだ。だから、レムは、どんな時もスバルを信じられるのだと言葉を尽くして伝える。そしてレムはスバルに、何もない自分が嫌で許せないならと、「ここから始めましょう、イチから、いいえゼロから」と言う。絶望していたスバルが、前を向けるようになった名セリフで、物語のタイトルとも絡む物語屈指の名セリフである。

「ご馳走様です」

文字通りレムの胸で受け止められたスバル。

討伐不可能とされた魔獣白鯨に挑むスバルとレム、クルシュ率いる白鯨討伐隊。スバルたちは、想像以上にダメージが入らない巨体に驚きながらも、白鯨の身体に着実にダメージを与えていた。しかし、突如、白鯨が3体に増えてしまう。1体でもかなりの強さを誇る白鯨が3体もいることに絶望する討伐隊。スバルは、白鯨が単純に増えたわけではなく、何かあると考えた。スバルはクルシュや白鯨に攻撃を入れた兵の話を聞き、積極的に攻め込んでくる2体は分身で、1番高いところで泳ぎ回っているのが本体であると見抜いた。本体を、討伐隊の射程距離まで引きずり下ろすため、スバルは自身を囮にする。スバルはレムの魔法アルヒューマで作り出した氷の塊に乗って、白鯨本体の場所まで行き、白鯨の鼻先で魔獣が好む魔女の匂いを放つ。その匂いに釣られた白鯨は、落ちるスバルを追って、引きずり下ろされた。落ちてくるスバルをレムが見事に捉え、スバルはレムの胸に飛び込むように受け止められた。そんなスバルにレムは、「ご馳走様です」と微笑む。こんな危機的状況にも関わらず、スバルへの溢れんばかりの愛が伝わるレムの名セリフである。この場違いな発言には、さすがのスバルも「何言ってんの」と突っ込んでいる。ちゃっかりなレムが可愛らしい名場面だ。

「レムの英雄は、世界一です!」

おでこをくっつけるスバル(左)とレム(右)。

白鯨の討伐に成功した、クルシュ率いる白鯨討伐隊。クルシュは、白鯨戦で囮として、1番危険な場所で駆けずり回ったスバルに、どんな時も友好的であろうと約束してくれる。スバルの目的は、白鯨を倒して終わりではなく、このままロズワールの屋敷に向かうことだった。この後、ロズワール邸を魔女教徒らが襲撃する。魔女教徒を相手に手も足もでないスバルは、クルシュに戦力を貸してもらうのが目的だった。だが、想像以上に激戦となった白鯨戦で負傷者も多く、スバルはそれを言い出すことが出来ずにいた。クルシュは、スバルの考えを察し、余力のある自分の兵を貸すと申し出る。しかしレムは、身体を動かせないほど消耗していた。それでもスバルについて行きたいと主張するレムを、クルシュの騎士であり治癒魔術師のフェリスが止めていた。レムは「スバルくんが困っている時、誰よりも先に手を差し伸べるのはレムでありたい」と涙を浮かべて、スバルに懇願する。スバルはレムにたくさん支えてもらったことを伝え、これからも支えて欲しいからこそ今は休んで欲しいと説得。「これからも、レムを隣に置いてくれますか?」と聞くレムに、スバルは自分の方から土下座で頼むと答えた。レムは「言質取りました」とウインク。スバルは、レムの英雄になるために踏み出すことを改めて決意した。スバルはレムを安心させるために「お前の英雄は超鬼がかってんだろーが」と言う。それを聞いたレムは涙を流して「レムの英雄は、世界一です!」と言い、スバルとおでこをくっつける。スバルとレムが、お互いにお互いの傷を癒やした過去があり、一緒に前へ進むかけがえのない存在であると分かる名場面である。

ベアトリスの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「気高く尊き存在をお前の尺度で測るんじゃないわよ、人間」

Ai-Kamioka
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@Ai-Kamioka

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