鬼哭街 -The Cyber Slayer-(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『鬼哭街 -The Cyber Slayer-』とは2002年3月29日にニトロプラスから発売された武侠小説を下地にした18禁ノベルアドベンチャーゲームである。脚本を『Fate/Zero』を手掛けた虚淵玄が務める。2011年にはレーティングを15歳以上推奨に下げたリメイクバージョンが発売される。主人公・孔濤羅が最愛の妹である孔瑞麗が惨殺された挙句に意識を5分割されてガイノイドに移植されてしまったことから殺した者たちへの復讐と妹の意識の統合をするために奔走する物語になっている。

CV:田村ゆかり

瑞麗の意識を分割転写された5体のガイノイドの1人。豪軍が所有する。外見は生前の瑞麗に瓜二つで、白緞子のチャイナドレスを着用している。豪軍はこのガイノイドに異様な執着を見せている。それは、誤って肌に5ミリ程度の傷を付けてしまった使用人を瞬殺するほどである。

本来は謝が瑞麗の意識を再統合するために作ったガイノイドであったが、豪軍がそれを却下。その役目は濤羅に渡される幼年型ガイノイド瑞麗に渡った。

ラースヤに入っていたメモリーを手に入れたことで兄濤羅を求める瑞麗の意識が表面化して涙を流すようになる。その後、ガイノイド瑞麗にケーブルを繋がれ、意識を吸い出された。

その他の人物

謝 逸達(ツェ イーター)

CV:家弓家正

濤羅の連れている幼年型ガイノイドと瑞麗の意識が組み込まれたガイノイドの製作者である男性。かつては電脳神経学分野の権威であり、魂魄転写の第一人者であった。しかし、人の魂を使うという倫理観を欠いた魂魄転写の研究のために非道な実験も辞さなかった為にその地位を追わることになった。そのために現在は裏路地に居を構える違法サイバネ医師にまで身を落とした。謝本人はしかし栄誉を剥奪されて倫理と法から解放されたことで、瑞麗の魂魄転写を嬉々として豪軍ら青雲幇幹部から請負い実行した。しかし、クライアントである豪軍らにも黙って瑞麗の魂を使い、さらなる実験をしている。内容は「1度肉体から吸い出した魂を5分割にした後に、再結合した魂は果たして元の人間と同じ存在であるのか」というものである。そして、この実験を完成させるために濤羅を利用した。
実は、この実験は瑞麗の提案であった。

瑞麗がすべての意識を統合した後、瑞麗の頼みで濤羅の魂魄もガイノイド瑞麗のメモリに転写させた。

己の研究の為に、幹部が瑞麗の意識を分割転写しガイノイドに記録することに協力した。しかし、そこにはある人物からの要望を受け入れたという経緯がある。

濤羅が瑞麗にプレゼントした銀の腕輪を酒代のために故売屋に売った。

濤羅に実験を頼んだすぐ後に片足を斬られた。

李 天遠(レイ ティェンユェン)

CV:上別府仁資

青雲幇の寨主である老人。病床につく死に瀕した老人で、サイバー化を忌避して肉体の機械化を拒んでいる。いかがわしい技術による延命よりも天寿を全うすることを望んでいる。
サイボーグ化している人間に対して嫌悪しており、己の魂の拠り所すらも心得ていないだろうと感じている。

副寨主である豪軍を嫌っている。これは李が嫌悪するサイボーグ化を行っていることに加え自身が寨主を務める組織が豪軍によって義も仁もない組織に変えられてしまったためである。

元(ユン)兄弟

右側が兄、左側が弟

CV:川原慶久(家英) / 佐藤健輔(家英)

護手鉤(ごしゅこう)を武器とする兄の家英(カーイン)と浮萍拐(ふへいかい)を武器とする弟の尚英(ソーイン)からなる双子の兄弟。「元氏双侠」と呼ばれている。外家拳法の使い手。

名の知れた賞金稼ぎであり、斌に命令されて呉の護衛にあたることになった。

内家拳法家、外家拳法家の枠を超えて濤羅と友好関係を結んでいた時期があった。そのため、濤羅を倒すことに気持ちを落としている場面がある。噂程度に瑞麗が幹部たちの人形のために殺されたと聞いていた。そのため、濤羅が追われる身となった経緯には不審さを感じている。しかし、呉の作成した濤羅が李を殺害しているフェイク映像を見せられたことで濤羅に落胆して、襲いかかってくる。
双子ならではの息の合った攻撃で濤羅を押すが、敗北してしまう。

母親の胎内にいる間に受けた環境汚染の影響により結合双生児として生れ落ちた。しかし、サイボーグ化することで独立した肉体を得た。

梁 力為(リャン リクウァイ)

CV:福田賢二

青雲幇の末端構成員の若者。普段は故買商で生計を立てている三下であるが、時折青雲幇の使い走りを務めることもある。以前に濤羅の連絡役として働いたことがあり、その時から濤羅を慕うようになる。

そのため濤羅が呉のいる上海義肢公司襲撃の手助けとして、コンピュータウイルス「網絡蠱毒」のリライト版とアサルトギアを用立てた。

豪軍のことを嫌っており、そのため豪軍が仕切る青雲幇のこともよく思っていない。そのため、青雲幇を仕切るのは自身が慕う濤羅が1番であると考えている。

濤羅と会っている最中にミハイルと遭遇してしまい口封じのために濤羅によって殺害された。この時死ぬより先に気絶させられており苦しまないようにという配慮がされている。本来濤羅は梁を殺害するつもりはなかったが、ミハイルが突然やってきたために仕方なかった。

ミハイル・スチュグレフ

CV:樫井笙人

秦賢(チン・シェン)の偽名を使用して東洋人の外見で偽装したロシアンマフィアの破壊工作員である中年男性。
裏サイバネティクス市場の派遣が欲しいことから青雲幇の足を掬うために4年以上も上海をこそこそ動き回っている。しかし元が中国人ではないために広東語を極めようとも西欧人であるミハイルは、中国人から無意識のうちに異分子と判断されてなかなか奥に入り込むことができていなかった。そのため、濤羅が呉を狙い経営している上海電脳義肢公司を潰すという計画に乗った。

自身と同じく工作員の弟がいた。しかし、ミハイルの暗殺命令を受けた濤羅に殺された。その復讐をするために、上海電脳義肢公司を襲撃したのち濤羅に引導を渡すつもりでいたが逃げられてしまう。
後に濤羅を追う賞金稼ぎ達により殺された。

『鬼哭街 -The Cyber Slayer-』の用語

青雲幇(チンワンパン)

上海を取り仕切る犯罪組織。

第4次産業革命と謳われるサイバネティクス技術の実用化がもたらした新たなる社会脅威であるサイバーウェポンや電脳ドラッグ、ガイノイドによるポルノ産業などは犯罪組織の金脈として旨味のあるものであったために欧州はいち早く取り締まりをおこなった。
しかし、東欧とアジア圏は法整備に出遅れたために裏サイバネティクス市場が発展してしまった。そのため、東南アジアは非合法サイバーウェアの一大拠点として全世界の暗黒街における需要を賄っている。そして、その中心地が上海であり、世界屈指のパーツメーカーを傘下に収めたのが青雲幇である。

青雲幇をサイバネティクス・マフィアへと成長させたのは豪軍であり、この功績が認められたことで豪軍は若いにも関わらず副寨主の地位を手に入れた。

自動人形(ガイノイド)

ガイノイドとはサイバネティクス技術によって生み出された女性型の自動人形を指す。高度なプログラムよって人間同然に振る舞う事も可能となっているが、所詮はプログラムであるために限界がある。しかし、人間の脳から抽出したデータを取り入れることで、プログラムでは再現できない人間味を出せる。ただし脳からのデータ抽出は酷い苦痛が伴うために、何回もやると廃人化、さらには死に至る。そのため、人間の脳のデータが入ったそれらは闇市場でとりわけ高価な商品として取引されている。

素材は樹脂とカーボンが使われている。

本編で登場したのは瑞麗の脳(魂)を転写された5体と濤羅の連れているガイノイドが1体の計6体。

魂魄転写(こんぱくてんしゃ)

生きた人間の脳から意識(魂)を抽出してガイノイドに組み込む技法。

対象となった人間の負担が凄まじく、激しい苦痛を伴うことから倫理に欠けた技法であるため禁忌扱いとなっている。しかし、樟曰く「珍しくもない」とのこと。違法性を伴うが魂魄転写されたガイノイドはプログラムでは再現できないナマの人間の感情、所作を行うことができるために高値で取引される。

作中では瑞麗がこの技法を受けている。

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