魔界塔士 Sa・Ga(The Final Fantasy Legend)のネタバレ解説まとめ

『魔界塔士Sa・Ga』とは、1989年12月15日に現・スクウェア・エニックスから発売されたゲームボーイ(GB)専用ソフト。ジャンルは当時、携帯機のGBでは不可能といわれた初のRPGで、当社初のミリオンソフトとなった。
サガシリーズの記念すべき第1作目。経験値やレベルの概念がなく、キャラクターの種別によって成長方法が異なるという斬新なシステムで注目された。舞台は1本の塔によって結ばれた4つの世界。その塔の頂上には楽園があるという。その楽園を求めて主人公は塔への冒険に旅立つ。

『魔界塔士 Sa・Ga』の概要

『魔界塔士Sa・Ga』とは、1989年12月15日に現・スクウェア・エニックスよりゲームボーイ(GB)専用ソフトとして発売されたRPGである。
発売当初、その小さな画面と少ない容量という厳しい制限のため、携帯ゲーム機であるゲームボーイでRPGを作るのは不可能と言われていた。
それ故に、GBではアクションやパズル、シューティングなどの手軽に遊べるソフトが中心であった。
同社の開発陣は『ファイナルファンタジー(FF)』でのノウハウを生かし、アイデアを絞って今作を完成させた。
初の機種で、設定するパラメータの多いRPGということもあってか、かなりバグの多い作品でもあった。
そのため、途中でバグを修正したバージョンが発売された。
この作品は話題を呼び、同社の看板タイトル『FF』に先駆けてミリオンタイトルとなった。この成功をきっかけに、GBという機種でのRPGの可能性を感じた各社では、こぞってRPGを投入しはじめた。
後に大ヒット作となる『ポケットモンスター』の生みの親である田尻智氏も、今作に感銘を受けた1人であった。

今作は2002年3月20日に「ワンダースワンカラー」に移植され、2007年7月以降はケータイのアプリ版も順次配信された。
また、海外展開もしており、北米版でのタイトルは『The Final Fantasy Legend』(ファイナルファンタジー・レジェンド)となっており、『FF』シリーズの外伝作品として扱われた。
これは、新規タイトルだと認知度が低く宣伝効果も低いため、すでに発売されている『Final Fantasy』シリーズ作品の1つとして売るという販売戦略によるものだった。

今作は河津秋敏氏の代表作となるサガシリーズの第1作目となり、同氏が初めてディレクターやゲームデザインなどを務めた作品である。
河津秋敏氏をはじめ、開発スタッフのほとんどが『FF』シリーズの開発陣であることもあり、「クリスタル」や「エクスカリバー」など、装備品やアイテム、モンスターの名称や能力など『FF』シリーズと共通のものがある。

音楽は『FF』シリーズの植松伸夫氏が担当しており、「涙を拭いて」や「魔界塔士」など現在でもファンが多い名曲を生み出している。
パッケージイラストを手掛けたのは、主にゲームのキャラクターデザインを担当した藤岡勝利氏。
藤岡勝利氏はGB版サガシリーズ3部作すべてのパッケージイラストを手掛けている。

携帯機ならではのどこででもセーブできるシステムや、適度なシナリオボリューム、テンポの良さなども高評価につながった。

舞台は1本の塔によって、いくつもの世界が結ばれた世界。かつては穏やかな世界だったが、今はモンスターが跋扈し、町や村は荒廃して人々の心も暮らしも荒れていった。
そんな人々の希望は、塔の頂上にあるという楽園の噂だった。
その噂を信じて多くの冒険者が塔に登って行った。しかしその冒険者たちの行く末を知る者は誰もいなかった。
そして、主人公もそういった冒険者たちのように、仲間と共に楽園を目指して塔へ足を踏み入れる。
そこで彼らが知ることになる真実とは、この世界で起きている数々の不幸な出来事は、すべてに退屈した神による単なる暇つぶしによるものだったという衝撃的なものだった。

この衝撃的なストーリーは、当時のプレイヤーたちの心に深く残り、荒廃した世界観、独特な設定、心に突き刺さるセリフなどと共にサガシリーズの特徴となっていった。

『魔界塔士 Sa・Ga』のあらすじ・ストーリー

世界の真ん中に立つ塔のてっぺんは楽園に通じているという。
その塔を中心に、いくつもの世界がつながっている。
人々が暮らす世界は、以前は平和だったが、今ではモンスターが跋扈し、荒廃していた。
そんな中で人々は、今の生活から抜け出したいと願う者も多かった。
そうした者たちは、楽園を目指して塔へ向かう。
しかし、塔へ挑んでいった者たちは誰1人帰ることがなく、彼らがどうなったのかを知る者はいない。

玄武の世界(第1階層)

第1階層では3人の王が覇権をかけて争っているという。

世界の中心にある塔。
この塔は23階層まであるらしく、塔の各階はそれぞれ別の世界につながっている。
そしてその塔の頂上は、楽園へと通じているという。
その楽園を目指してこれまで幾人もの冒険者が塔へと旅立って行った。
だが、その冒険者たちは誰1人として帰ってこず、楽園が本当にあるのか、冒険者たちの行く末がどうなったのかは、誰も知らない。
それでも楽園を夢見て、塔を目指す者たちは後を絶たなかった。

この物語の主人公も、塔の頂上から通じるという楽園を目指す冒険者の1人だった。
主人公の暮らす「大陸世界」は塔の第1階層にあたる世界。
「大陸世界」はモンスターの出現はもちろんのこと、幾度となく起きる戦争によって荒廃していた。
荒廃したこの世界から逃げ出すためには、塔を登って別の世界へ行くしかない。
この荒廃した世界から楽園へ逃れたいと考えた主人公は、仲間を募り、塔へ行こうとするが、塔の入り口は封印されており、入ることができなかった。
塔の入り口で立往生している主人公たちの前に、シルクハットをかぶった男が現れる。
シルクハットの男は、塔の鍵は玄武という魔物が英雄の像に隠したと教えてくれた。
主人公たちは英雄の像があるという英雄の町へ行き、情報を集めることにした。

この大陸世界には「盾の王」「鎧の王」「剣の王」という3人の王がおり、彼らは互いに覇権を争っていた。
彼らは、元は英雄の像が持っていた盾、鎧、剣の3つの武具を持ち去った。
そしてそれぞれの王たちは、互いの武具を取り合って争い、幾度となく戦争を起こしていた。
英雄の像が3つの武具をもつ完全な姿だった頃は、この世界も平和で、塔にも自由に出入りできたのだという。
3人の王からそれぞれ3つの武具を取り戻し、この英雄の像に戻せば、塔の入り口の封印を解く鍵が手に入るということらしい。

主人公たちは、まず英雄の像から鎧を持ち去った「鎧の王」の城へ向かう。
主人公たちが会いに行くと、鎧の王は悩みがあると言い、解決してほしいと頼んでくる。
鎧の王は南の村の娘にプロポーズしたものの、どうしても受け入れてくれないのだという。
鎧の王は、なぜ娘が王の求婚を受け入れないのか、その理由を聞いてきてほしいと主人公たちに頼む。
プロポーズがもしうまくいったら、望みのものを褒美にとらすと鎧の王は約束してくれたので、主人公たちは南の村へと向かう。

鎧の王の想い人は、南の村で一番の美人の娘だった。
主人公が彼女に鎧の王のプロポーズをなぜ受けないのかと尋ねると、彼女は本当は王のプロポーズを受けたいところだが、実は盗賊の頭に言い寄られており、盗賊の頭から「自分の嫁にならないと村を焼き払う」と脅されていたため、王のプロポーズを受け入れられず悩んでいたのだった。
主人公は、西の洞窟に住む盗賊たちと盗賊の頭を討伐した。
そうして南の村の娘は、鎧の王からのプロポーズを受け入れることになった。
鎧の王の元へ戻ると、王は喜んでおり、主人公は褒美として英雄の像の鎧である「キングの鎧」を手に入れる。

次に主人公たちは英雄の像から剣を持ち去った「剣の王」の城へ向かう。
剣の王の城へ行くと、剣の王は主人公たちを見るなりいきなり襲い掛かってきた。
剣の王は城へ来る者はすべて自分の剣を盗みに来たと思い込んでいて、城を訪れる者すべてを皆殺しにしていたのだ。
主人公たちは剣の王を倒して、彼が英雄の像から奪った剣「キングの剣」を手に入れる。

主人公たちは、英雄の像から盾を持ち去った「盾の王」の城へ向かう。
城へ乗り込んだ主人公たちは、そこで大臣が盾の王を殺すところを目撃してしまう。
大臣は盾の王を殺して王になろうと計画していた。だがその現場を主人公たちに見られてしまったために、大臣は口封じのために主人公たちを殺さねばならなくなった。
そこで大臣が考えた筋書きは、主人公たちが王を殺したということにして、大臣が王殺しの大罪人である主人公たちを処刑する、というものだった。
それならば大臣は王殺しの罪に問われることなく、しかも主人公たちの口封じもできる、一石二鳥ということになる。大臣はそんな筋書きを思い描きながら、主人公たちに襲い掛かる。
だが主人公たちはそんな大臣をあっさりと返り討ちにした。
そして主人公たちは、盾の王が英雄の像から奪った盾「キングの盾」を手に入れる。

3つの武具を手に入れた主人公たちは、英雄の町へ戻り、英雄の像に「キングの剣」、「キングの鎧」、「キングの盾」を装備させる。
すると、英雄の像の前に「黒のクリスタル」が現れた。
そして黒のクリスタルと共に、クリスタルを護る魔物「玄武」が現れた。
主人公たちは玄武を倒し、黒のクリスタルを手に入れる。
シルクハットの男が言っていた塔の鍵とはこのクリスタルのことだったようで、主人公が塔の入り口でこの黒のクリスタルをかざすと、入り口の封印が解け、塔の中へ入れるようになった。

塔を登って他の階層に行くと、怠惰な世界や、地獄のような苦しみのある世界など、様々な世界が広がっていた。
これらの世界を回るうち、主人公たちは、この世界全体には4匹の悪魔がいるという話を聞く。
4匹の悪魔は四天王と呼ばれているらしい。
そして主人公たちが第1階層で倒した玄武はそのうちの1匹だった。

塔を上へと登り進む主人公たちは第5階層にたどりつく。そこで彼らは封印された扉を見つける。
この扉の封印を破らねば、この上の階層へ行くことはできない。
どうやらこの封印を破るには、塔の入り口で使用したものとは別のクリスタルが必要のようだ。
すると主人公たちの前に、第1階層の塔の入り口にいた、あのシルクハットの男が現れ、「老人を探せ」と言って姿を消した。

青龍の世界(第5階層)

船の出せないこの世界では動く島が乗り物となるらしい。

主人公たちは第5階層の扉の封印の鍵である新たなクリスタルを探して、第5階層内を歩いていると、一面が海の世界へと出た。

主人公たちは近くの港の町へと向かい、情報収集する。
この第5階層は海洋世界であり、青龍という魔物によって支配されているという。
元は竜王が支配していたのだが、青龍に追い出されてしまったらしい。それ以来竜王は行方不明だという。
青龍は赤い宝玉を、竜王は青い宝玉を大事に持っていたという。
もしかしたらその宝玉がクリスタルかもしれない、と考えた主人公たちは、青龍と竜王を探すことにした。
クリスタルを探すとすれば、この海の世界を移動して他の島にも行く必要がある。
だが、町の人々によれば、この海の世界では海賊が多くて船が出せないという。
船が使えないのではクリスタルを探すこともできない、と主人公たちは途方に暮れる。
そんな時、主人公たちは「海上を動く島」の噂を聞く。
その噂を頼りに主人公たちは、動く島を見つける。
主人公たちは動く島に乗って海を移動できるようになった。
そうして主人公たちは動く島に乗って、北東の町にたどり着く。
この町で主人公たちは、海底にある竜宮城へ行ったという人の話を聞く。その人が言うには、海上で渦にのまれて気づいたら竜宮城にいたらしく、その竜宮城には青龍がいたという。
竜宮城に行くためには海底に潜らねばならないが、普通なら息が続かなくて竜宮城までたどり着くことはできない。しかし、水の中でも息ができるという「空気の実」を使えば、海底深くまで潜ることができるという。
だが町にはその「空気の実」の在処を知っている者はいなかった。

主人公たちは町の人から、南の島の小屋に住むという物知りの老人の話を聞く。
主人公は、第5階層の入り口でシルクハットの男が言っていた「老人を探せ」という言葉を思い出す。
主人公たちは、その老人の元を訪れると、老人は「空気の実」の在処を教えてくれた。
「空気の実」を手に入れた主人公たちは、北東の町の西の海上に発生している渦へと飛び込んだ。
「空気の実」のおかげで海中でも息ができるようになった主人公たちは、竜宮城へと乗り込む。
そこで主人公たちは青龍と戦い、赤い宝玉を手に入れる。
主人公たちは地上に戻り、南の島の小屋に住む老人の元へ行く。
すると老人は、いきなり主人公たちになぞなぞを出す。
このなぞなぞに正解すると、老人は主人公たちに青い宝玉を渡してくれる。
この老人の正体は竜王だったのだ。

赤い宝玉と青い宝玉の両方を手にした主人公が、この2つの宝玉を使用すると「青のクリスタル」になった。
主人公が、第5階層の封印された扉の前で青のクリスタルを使うと、扉の封印が解かれ、先へ行けるようになった。

白虎の世界(第10階層)

傭兵として白虎に近づく主人公たち。

主人公たちは塔を上へと登り、各階の様々な世界を経て第10階層へとたどり着いた。
主人公たちはこの階層にも封印された扉を見つける。
するとまたシルクハットの男が出現し、「この世界のボスは傭兵を募集している。ボスに会うには傭兵になるのが近道だ」と言う。
シルクハットの男はこれまでもクリスタルについてのヒントをくれた。
このヒントから主人公たちは、この階層の封印を破るクリスタルを探すためには、この世界のボスに会う必要があるのだと思った。

第10階層の世界は雲海が広がる雲の上の世界だった。
この世界を支配しているのは白虎という魔物であり、雲海に浮かぶ巨大な浮遊城に住んでいる。

クリスタルとこの世界のボスについての情報を得るために主人公たちは西の町を訪れる。
この町で主人公たちは、白虎が、自分に反抗する組織であるレジスタンスを殲滅させるための傭兵を募集しているという話を聞く。
シルクハットの男の言った通り、白虎は傭兵を募集していた。
主人公たちが町の酒場に行くと、白虎の親衛隊と名乗るガラの悪い連中に絡まれる。主人公たちが彼らを叩きのめすと、主人公たちのその腕っぷしの強さを見込んだ白虎親衛隊の隊長が、白虎のために働かないかとスカウトしてきた。
こうして白虎の傭兵となった主人公たちは、白虎のいる浮遊城へと連れていかれた。
白虎は自分の傭兵となった主人公たちにさっそく命令を下す。
それはレジスタンスのジャンヌという女を探して連れて来いというものだった。
ジャンヌという女の素性については教えてはもらえなかったが、主人公たちは浮遊城にあったグライダーに乗って雲海の間を自由に飛ぶことができるようになり、ジャンヌを探すことになった。
主人公たちが雲海を飛び回っていると、雲の中に町を発見し、立ち寄る。
その町では、この雲海のどこかにクリスタルが祭られている神殿があることがわかった。
また、レジスタンスのリーダーがシャルルという人物であり、彼には双子の娘がいることがわかった。そしてその双子の娘が揃うとクリスタルの在処がわかるらしい。
そのため双子は、クリスタルを欲しがっている白虎に狙われているという。

町を出てまた雲海を飛び回っていると、一軒の家を発見する。
主人公たちが家に入ってみると、女性が白虎の親衛隊の兵に襲われていた。
どうやらその女性が探していたジャンヌらしく、白虎親衛隊も主人公たちと同じくジャンヌを探せと白虎から命を受けていたようだ。
白虎親衛隊の兵らが先にジャンヌを見つけたので、彼らは主人公たちに、「これは俺たちの獲物だ、手出しするな」と威嚇してきた。
主人公たちは白虎の傭兵にはなったものの、か弱い女性が荒くれ者の親衛隊に襲われているのを見ていられなくなり、白虎親衛隊の兵らを倒して、ジャンヌを助けた。
ジャンヌは、レジスタンスのリーダーの双子の娘の片割れだった。
主人公たちはジャンヌから、浮遊城に囚われてしまった双子の妹のミレイユを助け出してほしいと頼まれる。
ジャンヌをレジスタンスのアジトに隠して、主人公たちはミレイユを救出するため、浮遊城へと向かう。

浮遊城へ戻った主人公たちは、親衛隊に囲まれているミレイユを発見し、救出する。
ミレイユは助けてもらったお礼を言い、ジャンヌの居場所を主人公たちに尋ねる。
主人公たちがミレイユにジャンヌの居場所は森のアジトだと教えると、そこへ白虎が現れた。
ミレイユは、白虎にジャンヌの居場所を知らせるためにわざと捕まったふりをしていた。彼女は壊滅寸前のレジスタンスでは勝ち目がないと悟り、白虎に寝返っていたのだった。
白虎は、主人公たちが玄武や青龍を倒したことを知っており、主人公たちを傭兵として雇うふりをしてクリスタルを探させるために利用したのだと語る。
まんまと主人公を利用してジャンヌの居場所をつきとめた白虎は、主人公たちを捕らえて牢獄へ入れた後、ミレイユを連れてジャンヌがいるというレジスタンスのアジトへ向かう。
アジトで白虎はジャンヌを捕らえ、ミレイユと再会させる。
双子が揃ったことで、クリスタルの神殿が出現する。

一方牢獄に入れられた主人公たちだったが、なんなく脱獄し、グライダーを奪って浮遊城を脱出する。
ジャンヌのもとへ急ぐ主人公たちは、その途中で突如出現した神殿を見つける。

白虎はクリスタルの神殿に安置されていた「白のクリスタル」を手に入れた。
どうやら白のクリスタルは、それを持つ者の力を増幅させるものらしい。
白虎は力を得ようとクリスタルを欲し、その在処を探そうとミレイユをそばに置き、ジャンヌを探させていたのだ。
そして念願のクリスタルを手に入れた白虎は、もう用はないとミレイユを殺そうとする。だが、姉のジャンヌがミレイユを庇って、白虎の放ったビームに撃たれてしまう。
そこへ駆けつけた主人公たちだったが、時はすでに遅く、ジャンヌは血を流し、ミレイユの腕の中で死にかけている。
ジャンヌを傷つけられて怒りに燃える主人公たちは、白虎と対峙する。
白虎は「手に入れた白のクリスタルの力を試してやる」と言って、主人公たちに襲い掛かる。
だがなぜか白のクリスタルは白虎に対してなにも反応しなかった。
主人公たちは白虎を倒す。
白虎が倒れると同時に白虎が持っていた白のクリスタルも消えてしまった。

ミレイユの腕の中で息絶えようとしているジャンヌ。
ミレイユは自分のわがままな行いを悔やみ、自分の代わりに犠牲になった姉のために涙する。
その涙がジャンヌの流した血の上に落ちる。するとミレイユの涙とジャンヌの血が交わったところから新たな「白のクリスタル」が出現した。
ジャンヌはその白のクリスタルを主人公に「持って行って」と差し出して息絶えた。

白のクリスタルを得た主人公たちは悲しみに暮れるミレイユと別れ、第10階層の封印の扉の前まで戻ってきた。その扉の封印を白のクリスタルを使って解き、主人公たちは先へと進む。

朱雀の世界(第16階層)

この世界にはアキバの他にシンジュクなど、東京の地名が登場する。

順調に塔を上へと登っていく主人公たちは、途中の世界で武器や装備などを手に入れる傍ら、この世界の四天王と呼ばれる4人の悪魔を統括する大悪魔「アシュラ」の存在を知る。

主人公たちが第16階層に着くと、また封印の扉が現れた。
封印の扉のそばには、あのシルクハットの男がいて、「朱雀には攻撃がきかないから逃げることを勧める」と話す。
主人公たちは第16階層の世界のボスが朱雀という魔物であることを知り、この世界でクリスタルを探すことにする。

この階層の世界は、荒廃した近代都市が広がっており、朱雀に支配されていた。
都市に足を踏み入れるとすぐに、主人公たちの前に朱雀が姿を現し、襲い掛かってきた。
主人公たちは朱雀に挑むも、まったく歯が立たず、地下鉄の跡地へと逃げ込む。
主人公たちが地下鉄跡地を進んでいくと、モンスターに襲われている少女を見つける。
主人公たちは少女を助け、少女からこの先に町があることを聞く。
少女の言う通り先へ進むと、主人公たちは近代的な町にたどり着く。
町の近くには巨大な原子力発電所があるという。
朱雀は外に出ると襲ってくるので、移動する時は地下トンネルを使えと町の人が教えてくれる。
とりあえず町の中にいれば、朱雀に襲われる心配はない様子だった。
主人公たちが情報収集のため酒場へ行くと、そこは「ゾク」と言われる暴走族のたまり場になっていた。
さっそくゾクに絡まれた主人公たちは、よそ者だという理由だけでゾクの総長からタイマン勝負をふっかけられる。
そこへ止めに入ってきたのは先ほど地下鉄跡地で助けた少女だった。
少女はさやかと名乗り、総長の妹だという。
主人公たちが妹を助けてくれたと知り、総長は態度を改め、主人公たちに絡んだことを謝罪した。

総長たちゾクは理不尽に住民を襲う朱雀と戦っているが、朱雀の張るバリアのせいで全く攻撃がきかないという。そこで、彼らは朱雀を倒すために朱雀の張るバリアを中和する装置を作っているという。
その装置はあと2、3個の部品があれば完成するという。
主人公たちは、その残りの部品探しを手伝うことになり、部品があるという町・アキバへ向かい、部品を手に入れる。
最後の材料は原子力発電所にあるプルトニウムだということで、主人公たちは総長らと共に原子力発電所へと向かう。
プルトニウムがあるのは原子力発電所の最深部だが、そこには殺人バリアが張られていて奥に行けない。
総長は自らこの殺人バリアに飛び込み、バリアを止めるも命を落としてしまう。
総長の犠牲によって、主人公たちはプルトニウムを手に入れ、朱雀のバリアを中和する装置「イレイサー99」を完成させた。

主人公たちが町へ戻ると、町は朱雀によって破壊されていた。
生き残ったゾクの1人に聞くと、さやかは朱雀によってシンジュクのビルに連れ去られたという。
主人公たちがシンジュクの廃ビルに向かうと、さやかは朱雀に囚われていた。
朱雀は、主人公たちが他の四天王を倒したことを知って、彼らを倒そうと町を襲ったのだ。だが朱雀は主人公たちを見つけることができず、彼らをおびき出して倒すためにさやかを連れ去ったのだった。
無敵のバリアを持つ朱雀は、自信たっぷりに主人公たちを挑発し、襲い掛かる。
主人公たちが朱雀に「イレイサー99」を使うと、朱雀のバリアは無効化された。
バリアのなくなった朱雀はもはや主人公たちの敵ではなく、あっさりと倒され、さやかは救出された。

総長の墓の前にたたずむさやかと主人公たち。
さやかは朱雀を倒せたことで、兄も喜んでいると話す。
そして、彼女は朱雀に攫われた時に偶然拾ったというクリスタルを主人公たちに手渡す。
主人公たちは「赤のクリスタル」を手に入れた。
さやかは総長のあとを継いで2代目総長になるという。

主人公たちは、手に入れた赤のクリスタルを使って第16階層の扉の封印を解き、さらに塔の上を目指す。

アシュラの世界(第23階層)

主人公たちが17階層、18階層へと登って行くと、そこにいる人々からこの世界を牛耳るアシュラについての話を聞く。
アシュラは神様を封じ込めて、世界中のあちこちを破壊して回っていたのだ。更には四天王を使い、人々を恐怖で支配していた。
19階層ではアシュラから逃げるためにシェルターに逃げ込んだ人々の遺体が転がっていた。
20階層にはこれまでに塔を訪れた冒険者たちの記録が残されていたが、誰が何のために残した記録なのかはわからなかった。
21階層に行くと、花畑の広がる世界があり、その中にポツンと一軒の家が建っていた。
主人公たちがその一軒家に行ってみると1人の老人がいた。
主人公たちはその老人から「エクスカリバー」という最強の剣を受け取った。
老人はその剣を神様から「塔から来た者に渡せ」と言われて授かったと言い、塔からこの階層までやって来る者を50年も待っていたという。
老人は、「エクスカリバー」を主人公たちに渡すと、役目を果たしたことで安心し、静かに息を引き取った。

そうして最上階である第23階層の前にたどり着いた主人公たち。
そこにはまたあのシルクハットの男が立っていた。シルクハットの男は「この先にアシュラがいる」と教えてくれた。

アシュラと対峙する主人公たち。
アシュラは主人公たちに、倒された四天王に代わって世界を支配しないかと取引を持ちかける。
主人公たちはこれを拒絶し、この世界を苦しめる元凶であるアシュラを倒す選択をした。
主人公たちはアシュラと戦う。
苦闘の末、アシュラを倒した主人公たちは、いよいよ楽園へと行ける、と期待に胸を膨らませた。そしてその先に見える扉へと一歩踏み出すと、なんと主人公たちは落とし穴に落とされてしまった。
真っ暗な落とし穴に落ちながら、主人公たちの耳にはどこからともなく、「また登って来られるか?」という声が聞こえた。

主人公たちが気が付くと、そこは塔の第1階層だった。
つまり、主人公たちのいた町のある最初の世界。
見慣れた景色がそこにはあったが、そこに住む人々は以前とは少し違っていた。
戦争はなくなり、鎧の王は結婚して穏やかになり、そこに住む人々も前向きになっていた。
更にはなぜか第5階層にいたはずの竜王だったという老人や、第10階層にいたミレイユ、第16階層にいた総長の妹のさやかたちが第1階層のこの世界にいたのだ。
彼らはそれぞれ新しい未来にむかって進もうとし始めていた。
この世界も悪くはないと思い始めていた主人公たちの前に、あのシルクハットの男が現れる。
そして、塔の扉の向こうに楽園への真の道がある、と語る。
主人公たちは初心を思い出し、再び塔に挑もうと決心する。

神の世界

神との最終決戦。この神のセリフがタイトルの由来となる。

再び塔の入り口の前に立つ主人公たち。
しかし塔の入り口には、新たな封印が施されていた。

主人公は塔の入り口の封印の前で、これまでに手に入れた4つのクリスタルを順番に使ってみた。すると封印が解けて中に入れるようになった。
主人公たちは塔の中へと再び足を踏み入れた。

塔の中は以前とはまったく様子が変わっていた。
再び塔を登り始める主人公たちの前に、倒したはずの玄武、青龍、白虎、朱雀の四天王たちがさらにパワーアップして蘇っており、主人公たちに襲いかかる。
主人公たちは四天王らをすべて倒し、ついに23階層へとたどり着く。
以前来たときは、ここで主人公たちはアシュラと戦ったのだが、アシュラはおらず、大きな扉があるだけだった。
主人公たちは扉を開けて先へ進むと、広い平原に出る。
ここが楽園へ続く道なのかと、主人公たちは半信半疑で進む。

しばらく歩くと、あのシルクハットの男が現れた。
これまで塔のあちこちに現れ、主人公たちに助言をしてくれた謎の人物である。
シルクハットの男は自分を「神」だと称した。

そして神は主人公たちに、「おめでとう。このゲームを勝ち抜いたのは君たちが初めてだ」と語りかけた。
どういう意味かと神に問う主人公たち。
すると神は語りだす。
もともと平和だったこの世界にアシュラを呼び出し、荒廃させたのはすべて神の仕業だった。
平和な世界に飽き飽きしてしまった神は、アシュラや四天王に世界を乱させ破壊させて退屈を紛らわせたという。
しかしそれにも飽きてしまった神は、今度はアシュラたち悪魔を滅ぼすヒーローの到来を計画した。
そのために神は塔の頂上に楽園への道があるなどという、ありもしない噂を世界中に流して、冒険者たちを塔に挑ませたのだった。
これまでに様々な冒険者たちが塔に挑んできたが、誰1人塔を最後まで攻略できた者はいなかった。
悪魔を倒すための剣を21階層に住む老人に託したりもしたが、そこへすらたどり着く者は現れなかった。
神はその冒険者たちの行動を逐一眺めては記録をつけ、人間たちがそのちっぽけな命を散らすさまに感動したりもした、などと話す。
そんな中でようやく神の仕掛けたゲームを最後までやり遂げる主人公たちが現れた。
神は「主人公たちの活躍で非常に楽しませてもらった、褒美を取らす」などという。
すべては神の気まぐれで仕組まれたことだったと知った主人公たちは、「よくも俺たちを、みんなをオモチャにしてくれたな!」と怒り心頭となる。

神である自分に挑む主人公たちに、神は「これも生き物のサガか」と言い、自分の作ったモノである主人公たちが自分に戦いを挑むことさえ楽しく感じているのだった。
そうして神と主人公たちの戦いが始まった。
死闘の末、ついに主人公たちは、自らの創造主である神を倒した。

主人公たちは、神のいた場所の奥に新たな扉を見つける。
この扉の向こうにはきっとまた新たな世界が広がっているに違いない。
この世界も悪い奴は主人公たちがすべて倒したから、これからはもっと良い世界になっていくだろう。
扉の向こうの新たな世界へ行くか、この世界に留まるか、迷う主人公たちだったが、彼らはまだ見ぬ新たな世界へ行くことにした。
そこがまた新たな自分たちの世界になるのかもしれない、という希望を持って。

『魔界塔士 Sa・Ga』の世界観

世界の中心の塔

kiyokiyo23
kiyokiyo23
@kiyokiyo23

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『Sa・Ga2 秘宝伝説』とは、1990年12月14日に現:スクウェア・エニックスから発売されたゲームボーイ(GB)用ソフト。サガシリーズの第2作目。 基本的なシステムは前作『魔界塔士Sa・Ga』を踏襲しているが、さらに遊びやすくなるようシステムに変更や追加がなされている。 古の神々の遺産「秘宝」は手に入れるとすばらしい力が得られるという。主人公は、その「秘宝」を追って行方不明になった父親を探して、仲間たちと共に旅に出る。

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ロマンシング サ・ガ3(ロマサガ3、Romancing SaGa 3)のネタバレ解説まとめ

『ロマンシング サ・ガ3』とは、1995年に現スクウェア・エニックスより発売されたスーパーファミコン用ロールプレイングゲームソフト。サガシリーズの6作目にあたり、ロマサガシリーズの3作目にしてシリーズの集大成との呼び声も高い。シリーズの特徴であるフリーシナリオの他、ミニゲームも充実。グラフィックや演出、音楽などの点で特に評価が高い。8人の主人公から1人を選び、「死食」がもたらす数々の謎を解き明かす冒険の旅に出る。

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時空の覇者 Sa・Ga3(Final Fantasy Legend III)のネタバレ解説まとめ

『時空の覇者 Sa・Ga3』とは、1991年12月13日に現:スクウェア・エニックスから発売されたゲームボーイ専用ソフト。サガシリーズの完結編。今作がGB最後の作品となった。システムは前2作とは異なり、経験値でレベルアップするというオーソドックスなものに変更され、武器や魔法の使用回数制限も撤廃された。滅びの未来を変えるため過去へ送られた3人の若者たちが、仲間と共に時空を超えて異次元の神と戦う物語。

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サガ フロンティア(サガフロ、SaGa Frontier)のネタバレ解説まとめ

『サガ フロンティア』とは、現:スクウェア・エニックスが1997年7月11日に発売したプレイステーション用ソフトで、ジャンルはRPG。サガシリーズの7作目にあたる。主人公は7人の中から1人を選び、それぞれ違ったストーリーが展開する。今作ではこれまでのファンタジー路線に加えSF要素も盛り込まれている。また今作より「連携」システムが搭載された。多数の小世界「リージョン」を舞台に、7人の主人公たちがそれぞれの物語を紡いでいく。

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