モロ（ドラゴンボール）とは【徹底解説・考察まとめ】

モロの概要

モロとは、鳥山明原案の漫画『ドラゴンボール超』のキャラクターで、「銀河パトロール囚人編」の悪役である。別名は「星食いのモロ」。
星や生物のエネルギーを強制的に奪って自分のものにする魔力を持ち、1000万年前「大界王神（だいかいおうしん）」という神により力を封じられて銀河刑務所に収監された。刑務所内でわずかながら力を取り戻し、脱走兵クランベリと共に脱獄。どんな願いも叶える龍「ポルンガ」を呼び出せる「ドラゴンボール」を求め、ナメック星に向かった。
銀河パトロール隊は再び大界王神に頼ろうとしたが、大界王神は500万年前にブウと呼ばれる魔人に吸収されていた為モロの逮捕は叶わなかった。かつて大界王神を吸収した魔人ブウ並びに戦闘民族サイヤ人の生き残りである孫悟空（そん ごくう）、ベジータは図らずもモロ打倒に力を貸すこととなる。
登場時は青いヤギを思わせる老いた獣人のような姿をしていた。エネルギーを奪う度にパワーアップをし、若返る。悟空たちのエネルギーの他、ナメック星のエネルギーで若返っている。他者のエネルギーを食らって吸収することで能力を奪うことも可能。最終的には地球と一体化した。際限のないパワーアップにより、悟空たちを苦しめた存在でもある。
極めて高い戦闘力を誇り、神の領域に達した悟空、ベジータとも互角に戦える。しかし、モロの強さはエネルギーを奪い自分のものにした結果であり、鍛錬を必要とする天使の力までは扱えなかった。

モロのプロフィール・人物像

強制的に他者のエネルギーを奪えるモロの性質は、極めて冷酷で自己中心的。行動原理は自分の若さを保つこと、またいつでも好きな時に星の命を食らうことであり、その為の手段は選ばない。「平和や正義という言葉が大嫌い」と公言しており、相手の心を踏みにじる非道も平気で行う。部下のように付き従っていたクランベリのことも、用済みになるや始末した。
自分の強さに絶対の自信を持つ一方、万が一に備えて対策を怠ることはない。追い詰められれば命乞いをする、慈悲を与えてくれた存在をも騙し討ちするなど、あらゆる意味で生きることに貪欲。

モロの能力

魔力（まりょく）

エネルギー吸収（きゅうしゅう）

「星食いのモロ」の異名通り、モロは星や生物のエネルギーを強制的に吸い取り、自分のものにすることができる。悟空の技「元気玉（げんきだま）」とは違い、対象が死ぬまでエネルギーを搾り取ることが可能。モロ自身の生命力、戦闘力を増大させることもできる。
相手に触れずとも吸収ができ、戦闘中の相手からエネルギーを奪えるため、戦闘が長引くほど相手に不利になる。奪ったエネルギーは口から吸引する。人工生命体である人造人間、特殊な体質の魔人ブウのエネルギーは奪えない。
吸収は、エネルギーの塊を口から摂取することで行う。エネルギーを吸収することで、モロは若返るなど外見も変化していった。

第一形態（登場時の姿）

登場時の姿。白く長いひげを蓄えており、背中の曲がった前傾姿勢を取る老人然とした姿であった。これは1000万年間に渡る収容生活で衰弱し、魔力を失った為である。
といっても戦えないわけではなく、魔力とは関係のない、触れずに遠くのものを動かす超能力での攻撃を行った。

第二形態（悟空・ベジータのエネルギー吸収）

悟空、ベジータのエネルギーを吸収し、若返った姿。しわが減り、ひげも短くなり筋肉質になった。ドラゴンボールを自力で見つける能力を身につける。それでも、潜在能力を解放したブウには敵わなかった。ポルンガの力で全盛期の力を取り戻すと、星の生命エネルギーを吸収する速度が上昇。宇宙へと移動してナメック星のエネルギーを奪いパワーアップするとブウを圧倒した。
能力として、幻覚を見せる、相手の潜在の記憶を読み取る力を見せている。その他、ポルンガに脱獄させた銀河刑務所の囚人たちに力を与え、パワーアップさせた。

第三形態（ナメック星のエネルギー吸収）

ナメック星の生命エネルギーを吸収し終えた姿。ひげや顔のしわはなくなり、若々しく精悍な顔つきとなっている。モロが地球に降り立った際、悟空は破壊を司る神の破壊神（はかいしん）よりも強い「身勝手の極意"兆"（みがってのごくい"きざし"）」の境地に到達していた。しかし、ナメック星から地球に着く前の2カ月間良質な星のエネルギーを食べ続けたモロは、破壊神を超える力を持った悟空と互角以上の戦いを展開。遂には、悟空も身勝手の極意"兆"を維持できなくなった。
戦闘面では優勢に立ったが、ベジータがヤードラット星でスピリットの強制分離という技を覚えた。スピリットの強制分離とは、他者から得たエネルギーを強制的に引き剥がすもので、モロはそれまで蓄えたエネルギーを全て解放させられ衰弱した。

第四形態（セブンスリー吸収）

部下のセブンスリーを吸収した形態。それまでの形態とは外見が大きく変化した。角の先端が後ろ向きになり、顔つきも人間に近いものとなる。額、両掌にはセブンスリーの水晶がある。
「他者の戦闘力をコピーする」というセブンスリーの能力をも得ており、ベジータ、ピッコロの他天使見習いにして銀河パトロール隊員メルスの力をも入手。あらかじめセブンスリーにストックさせていたモロ自身の魔力をも爆アップした。セブンスリーにはコピー能力は30分間しか使えなかったが、モロはこの制限時間とも無縁になった。
ベジータの技を全てコピーした為、スピリットの強制分離をも使用可能になる。これにより、悟空とベジータは2名が合体することで数倍以上の戦闘力を得られるポタラ合体、フュージョンといった合体技も封じられてしまった。
ナメック星人の再生能力、テレパシー能力の傍受も可能になり、ほぼ無敵といえる形態。それでも、天使の力には敵わなかった。

第五形態（天使の力吸収）

メルスに切断された左腕に彼の能力を入れることで、メルスが持つ身勝手の極意の力を得た。これにより事実上無敵になるかと思われたが、身勝手の極意は元々修行で極限まで鍛えられた者だけが扱える力であり、他者の力の吸収のみで強くなったモロには扱えないものであった。