ピッチ・パーフェクト2(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ピッチ・パーフェクト2』とは、2015年にアメリカで大ヒットした青春ミュージカルコメディ映画。
2012年公開『ピッチ・パーフェクト』の続編で、前作で大学アカペラ選手権優勝に輝いたアカペラグループ「バーデン・ベラーズ」が、数々の失態を乗り越えながら、今度は世界アカペラ選手権優勝を目指す。アカペラへの情熱や将来の夢、不安を抱えながら突き進むポンコツアカペラガールズのその後をコメディタッチで描いている。

『ピッチ・パーフェクト2』の概要

『ピッチ・パーフェクト2』とは、2012年にアメリカで大ヒットしたミュージカルコメディ映画『ピッチ・パーフェクト』の第2弾。
興行収入では2億8300万ドルをたたき出し、映画のミュージカルコメディ部門では最も多く稼いだ作品となった。

前作にて悲願の大学アカペラ選手権優勝から3年経ち、女性アカペラグループ「バーデン・ベラーズ」は一躍有名人になっていた。
大学アカペラ界の王者となった「バーデン・ベラーズ」はオバマ大統領の生誕記念式典でアカペラを披露することになる。
しかし華々しく派手なステージの最中、なんともスキャンダラスな事件が起こり、再びアカペラ会のお笑い者になってしまう。
メンバー達はその雪辱を晴らすために一丸となり猛特訓を開始する。
初々しい新入生エミリーも加わり、新たな宿敵、ドイツの男女混合アカペラグループ「ダス・サウンド・マシーン」と対決する。
アメリカのヒットチャートを賑わせたナンバーを次々と披露し、再びアカペラガールズの個性を武器に世界アカペラ選手権を目指す。
今回はアカペラ選手権というワールドワイドな舞台を背景に、前作よりもよりスケールアップしたアカペラガールズが再びピッチ旋風を巻き起こす。

主人公ベッカ役のアナ・ケンドリックを始め、太っちょエイミー役のレベル・ウィルソン、クロエ役のブリタニー・スノウという実力派俳優が前回から引き続き出演し、またくエミリー役として新しく女優のヘイリー・スタインフェルドが加わった。ヘイリーは子役モデルとして活動をスタートさせ、コーエン兄弟監督の『トゥルー・グリッド』(2010)にて華々しく映画デビューし、数々の映画賞にノミネートされた注目の女優。その後、歌手、声優としても活躍の場を広げている。

『ピッチ・パーフェクト2』のあらすじ・ストーリー

オバマ大統領生誕記念式典での大事件

オバマ大統領生誕式典でパフォーマンスする「バーデン・ベラーズ」

アカペラOBジョン&ゲイルの司会の元にケネディセンターではオバマ大統領生誕記念式典が開催されていた。
アカペラグループ「バーデン・ベラーズ」は大学アカペラ選手権にて女性初の優勝グループと3連覇という偉業を成し遂げ、栄誉あるこの式典でパフォーマンスを行うこととなったのだ。キラキラな衣装に派手な演出で、盛り上がるステージにソロパートで宙吊りにされたファット・エイミーが登場する。しかしバランスを取り損ねたエミリーの衣装が勢い余って破れ、恥部を大統領始め会場の観客に晒してしまう。

この大スキャンダルは瞬く間にニュースとなり、「バーデン・ベラーズ」はアバズレとして誹謗中傷の的となってしまう。
そのためアカペラ協会理事でもあるジョン&ゲイルから、アカペラ界の名誉を傷つけたとして、大学生対象の大会への出場停止、優勝ツアーの中止を言い渡されてしまう。
代わりに優勝ツアーには欧州チャンピオンのドイツアカペラグループ「ダス・サウンド・マシーン」が出場することとなる。
しかし「バーデン・ベラーズ」が好きすぎて、卒業をせずに大学に居続ける程アカペラに情熱を注いできたクロエは、この決定に納得がいかず、ジョン&ゲイルにしつこく食い下がり、4年に一度各国が集まる世界アカペラ選手権への参加は認めて貰うことができた。
しかしジョン&ゲイルには、絶対に勝つなどあり得ないと一笑に付されてしまう。しかしもしも優勝したら処分を取り消すことを約束させる。

それぞれの新しい出発

パーティーでエミリー(左)にアタックするベンジー(右)

ベラーズメンバーがリベンジを誓い盛り上がる中、ベッカは世界大会しか眼中にないクロエには内緒で、レコード会社のインターンとして働き始める。
慣れない仕事と横暴なボスに戸惑いつつ、伝説のラッパー、スヌープ・ドックのクリスマスアルバム制作に携わることになる。

一方「バーデン・ベラーズ」のクラブハウスを新入生エミリーが訪れる。彼女の母は伝説のベラーズOGのためレガシー(特別会員候補)として入部することとなる。
そしてベラーズメンバーは、お祝いに新入生歓迎パーティーに繰り出す。
そこで「トレブルメーカーズ」のメンバーのベンジーはエミリーにアタックする。得意の手品で気を引こうとするが、オタクっぽい雰囲気に逆に引かれてしまう。
パーティーが盛り上がる中、「トレブルメーカーズ」の元リーダー、バンパーが登場する。前作でメジャー歌手から声が掛かりロスに出立したが、夢破れて戻り、大学卒業後は警備員としてバーデン大学に就職していたのだ。そこで以前から気になりつつもいがみ合っていた太っちょエイミーに、オーディション番組の補欠に選ばれたことを自慢し、気を引こうとする。エイミーは冷たく返しつつも、二人は茂みの中に消える。
そんな恋の駆け引きが交錯する中、ベラーズメンバーは決戦前のパーティーを楽しむ。

アトランタ国際モーターショー

「ダス・サウンド・マシーン」の迫力のステージ

まずは敵情視察をするためにベラーズメンバー達は、もともと「バーデン・ベラーズ」が行う予定だった優勝ツアーの替わりを務める「ダス・サウンド・マシーン」がパフォーマンスを披露する、アトランタ国際モーターショーを訪れる。大がかりな舞台装置で、華々しい演出の中、「ダス・サウンド・マシーン」はドイツ人らしい一部の隙もない完璧なステージを披露する。大人数であるにも関わらず息ぴったりの迫力のあるアカペラにベーラズメンバーは圧倒される。
ステージ後、「ダス・サウンド・マシーン」のリーダー、コムミッサーから、オバマ大統領生誕記念式典での失態を引き合いに出され、ベラーズメンバーは散々にこき下ろされる。しかし世界大会では絶対に勝つと宣戦布告する。この悔しさをバネにベーラズメンバーは猛特訓を開始する。メンバーは表現力や振り付けを熱心に練習し、ベッカは得意とする曲のアレンジに取り組む。

メンバー一丸となって世界大会を目指している中、ベッカはレコード会社でのインターンもこなし、スヌープ・ドッグのクリスマスアルバムのレコーディングに立ち会う。レコーディングが上手くいかず、ボスのモラハラが爆発する中、ベッカは自分のアレンジをミックスさせることでレコーディングを成功に導く。その結果ボスから信頼を得て、自身のデモテープを聞いて貰えることとなる。しかし、ただのDJになるなら十分だが音楽プロデューサーになりたいならオリジナルの才能を見せろと厳しい評価を受ける。辛うじてもう一度デモを聞いて貰えるチャンスを与えられたが、業界的には三流だと落ち込む。そんなベッカを親友の太っちょエイミーは優しく励ます。内緒にしていたインターンの件もエイミーはもうとっくに気付いていおり、励ましを受けたベッカはもう一度曲作りに励む。

謎のパーティー

リフ・オフパーティー

ある日、「バーデン・ベラーズ」にセクシーで謎めいたパーティーへの招待状が届く。
疑心暗鬼になりつつも訪れて見ると、それは「世界一のアカペラファン」と称する変わり者の富豪が道楽で開いたパーティーで、アカペラ合戦リフ・オフが開かれていた。
そこにはベッカの恋人ジェシーが部長を務める「トレブルメーカーズ」、ライバルの「ダス・サウンド・マシーン」、バンパーが所属する「トーン・ハンガーズ」、筋肉ムキムキグループ「グリーンベイ・ペッカーズ」、と実力も個性もある強者グループが招待されていた。ルールは富豪が指名したグループが、指定されたカテゴリー(お尻の歌や90年代のヒップホップ)に沿った曲を歌うのだが、次に指名されたチームはそのビートに合わせた別の曲で歌い繋がなければならない。上手く即興で歌えなければ退場となり、最後まで残れたチームが勝者となる。大盛り上がりの会場の中、次々とチームが脱落し、最終対決は「バーデン・ベラーズ」と「ダス・サウンド・マシーン」が競うこととなる。そこで指名されパニクったエミリーがカテゴリーとは関係ない自作の曲を披露してしまい、「バーデン・ベラーズ」は負けてしまう。国際モーターショーに続き、またもや悔しい思いをしたクロエは怒り心頭でエミリーに当たる。しかしベッカとジェシー、エミリーとベンジー、太っちょエイミーとバンパーは華やかなパーティーでより関係を深めていく。

バンパー、愛の告白

ロマンチックな告白をしようとするバンパー

カップル達の仲が深まる中、バンパーは遂に太っちょエイミーに告白する。
バンパーは湖畔のポーチにイルミネーションやキャンドルで飾り付けを施し、オシャレなディナーを用意して、ロマンチックな雰囲気の中、エイミーを正式にデートに誘う。
しかしエミリーはバンパーとはセフレの関係だと言い、はっきりと断る。
泣きそうになるバンパーに「私は何にも縛られないわ」と宣言する。そして二人の関係は終わりを迎える。

一方、ベラーズメンバーは練習を兼ねて、あるイベントでパフォーマンスを行うことになる。
想像以上に大きなイベントであることにメンバーは緊張し、しかもアカペラ協会の理事であるジョン&ゲイルも出席しており、「レッツ・トーカペラ」という番組のコメンテーターとして生中継をしていた。特訓の成果を見せる「バーデン・ベラーズ」だったが、派手な衣装や小道具で観客の気を引こうとする様子に、ジョン&ゲイルは「まるでサーカスよ。ベラーズらしくない」と批判し、観客もガッカリとした表情を見せる。その上舞台装置として大量に使った花火がメンバーの髪に引火してしまい、舞台は大混乱に陥り、「アカペラ界の恥」という烙印を押されてしまう。そこでクロエは「ダス・サウンド・マシーン」のスタイルを真似しようとしていたことを反省し、アカペラ合宿を提案する。

地獄のアカペラ合宿

オーブリー(左)に鍛えられるベラーズメンバー

メンバーは合宿のために「落ち葉ロッジ」という研修施設を訪れる。
そこは「バーデン・ベラーズ」の元リーダーでOGであるオーブリーが経営する、チームスキルを育てるための研修施設だった。ベラーズメンバーは、現役時代から怒鳴ったり命令したりすることが大得意なオーブリーから軍隊並みの特訓を受ける。しかしグループで歌う基本練習として本番と全く関係ない曲を歌わされたり、チームの信頼育成運動としてアスレチックをやらされたりすることに、意味がないとベッカは反発する。勢いでプロデューサーにデモを渡したことを暴露し、ベラーズに執着しすぎるあまりに将来を顧みないクロエを批判し、口論となってしまう。怒りのあまりその場から逃げようとするベッカだったが、思いがけず施設のにブービートラップにハマってしまう。しかしオーブリーは全く動じず、動物のように網で木に吊るしあげられたベッカをチームで助けるように突き放す。そこでメンバーはチーム力を発揮しようとするが、現場は大混乱に陥る。

罠からなんとか生還し、夜焚火を囲みながら、メンバーは改めて本音を吐露する。ベッカはデモのプレッシャーがあったこと、エミリーはまだベラーズのメンバーになりきれてないという不安を告白する。そこでリミックスが得意なベッカと作詞作曲が出来るエミリーでコラボしてみようということになる。クロエも、卒業した後が怖いが世界大会で引退し夢を追う、と宣言する。口々にメンバーが夢を語る中、ふいにクロエが『カップス』という歌を口ずさむ。そこに次々とメンバーが加わり、「バーデン・ベラーズ」らしい人間味に溢れた温かいサウンドが出来上がる。最後は太っちょエミリーが自分の夢を語るうちに、実はバンパーのことが好きであることに気付き、バンパーの元に走る。エミリーは歌にのせてバンパーに愛を告白し、二人は固く抱きしめ合い熱いキスを交わす。

いよいよ世界アカペラ選手権へ

新旧ベラーズメンバーが集結した世界アカペラ選手権

合宿で絆が深まったベッカとエミリーは、コラボを開始する。エミリーが作った曲をベッカがアレンジし、内緒でレコード会社のスタジオを借りて、力を合わせてレコーディングをした。
そのデモテープをボスに聞かせた所「可能性を感じる素晴らしいデモだ」と絶賛され、正式に一緒に仕事をすることとなる。
無事仕事が決まったベッカは仲間と共に大学を卒業する。

そしていよいよ世界アカペラ選手権が開催されるコペンハーゲンに「バーデン・ベラーズ」メンバーは降り立つ。
世界各国の中継が入る中、ジョン&ゲイルもコメンテーターとして参加し、相変わらずの毒舌で「バーデン・ベラーズ」の優勝は絶対無理、と断言しながら大会を見守る。
応援に駆け付けたベンジーは緊張するエミリーを励まし、二人はキスをする。
巨大なステージ、各国の特色を生かした衣装、実力派揃いの舞台に観客が盛り上がる中、一番人気の「ダス・サウンド・マシーン」が登場する。
「ダス・サウンド・マシーン」は、派手なステージ演出、一糸乱れるダンス、大人数で歌い上げる迫力のある歌声、と完璧なアカペラを披露する。
大きなプレッシャーの中、「バーデン・ベラーズ」は派手な衣装や舞台装置を使わず、自らの手を使ってクラッピングしながら「世界を動かすのは?この私たちよ!」と自信を持って歌い始める。そして舞台が明転すると、なんとバックステージには全世代の「ベラーズメンバー」が勢ぞろいし、新旧メンバーが合わさってエミリーのオリジナル曲を歌い、舞台を盛り上げる。観客も一体となり、会場は温かく感動的な音楽に包まれる。
ついに「バーデン・ベラーズ」は名誉を取り戻し、アメリカ初の世界王者に輝いた。

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