機動戦士ガンダム THE ORIGIN(オリジン)のネタバレ解説・考察まとめ

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』とは、アニメ「機動戦士ガンダム」の作画監督を務めた安彦良和が原作アニメ設定やストーリーを再構築したコミカライズ(マンガ化)作品をアニメ化したもの。
アニメ化に際し、原作マンガの描いた79年の原作アニメの前日談の部分を再構築し、原作アニメにつながるストーリーとなっている。79年のアニメでは主人公アムロ・レイの好敵手であるシャア・アズナブルが本作の主人公として描かれている。

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の概要

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』とは、ガンダムの歴史の原点、「一年戦争」の始まりからTVアニメ「機動戦士ガンダム」第一話に繋がるところまでを、新たな解釈と最新の製作技術で描いたアニメ作品である。
本作で総監督を勤めるのは前作のTVアニメ「機動戦士ガンダム」の作画監督、キャラクターデザインを勤めた安彦良和氏で、同名のマンガの作者であり、本作はそのマンガの一部を再構築してアニメ化したものである。
いわゆる"1stガンダム"と呼ばれる前作「機動戦士ガンダム」では描かれていなかった、なぜ独立戦争に至ったか、戦争の始まり、転機となる「ルウム戦役」などを描きながら、前作では好敵手の存在であった「シャア・アズナブル」の視点から物語を綴る。
ジオン独立運動の最中、主人公「キャスバル・レム・ダイクン」が、いかにして「シャア・アズナブル」と名乗るようになり、身分を隠して「ザビ家」への復讐を誓うようになったのか、その理由や経緯も明かされ、物語は前作1stガンダムへと繋がってゆく。
1stガンダムのファンはもちろんのこと、新しい解釈、現在の最新の作画/演出によって、新しい世代のファンも楽しめるような作品となっている。

ジオン独立運動の指導者ジオン・ズム・ダイクン。彼は演説のさなか突然倒れ、帰らぬ人となる。それをきっかけにジオン独立戦争の機運が高まり、緊迫した情勢が続く。そんな中、ジオンの息子、キャスバル・レム・ダイクンと、その妹・アルテイシアはその命を狙われる。キャスバルは両親を殺した張本人が父ジオンの側近であったザビ家の陰謀であったとわかり、復讐を誓う。そしてジオン独立戦争勃発の混乱に乗じて自らの素性を隠し、士官学校からジオン公国軍のパイロットへと成長する。それは全てジオン公国を牛耳ったザビ家への復讐の始まりだった。
キャスバルはいつしか、戦場を駆ける伝説のモビルスーツパイロット「赤い彗星・シャア・アズナブル」と呼ばれ、恐れられるようになる。

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のあらすじ・ストーリー

人工の宇宙都市「スペースコロニー」

宇宙世紀の始まり。それは人類史上最大の悲劇へと続く、新たな時代の幕開けであった。人類が増えすぎた人口を宇宙に浮かべた人工居住施設「スペースコロニー」に移民させるようになってすでに半世紀。地球の周りには巨大なスペースコロニーが数百基浮かび、人々はその円筒の内壁を人工の大地とした。

独立運動の指導者ジオン・ズム・ダイクン

宇宙世紀0068年、『ジオニズム(人類を宇宙進出させ、地球の保全を図る『エレズム』と、宇宙居住民が地球連邦政府から独立し、国家建設を目指す『コントリズム』を統合し、宇宙に進出・適応することで肉体的にも、社会的にも新たな人類=ニュータイプになる、という思想)』を唱え、遠く離れた地球からの支配から完全なる独立国家成立をもくろむ「ムンゾ自治共和国」。
独立運動の指導者「ジオン・ズム・ダイクン」は熱狂的な支持を得る中、議会檀上で演説中に突如倒れ、帰らぬ人となった。
ダイクンの側近であった「デギン・ソド・ザビ」とその一家「ザビ家」によりその遺志が継がれ、「ジオン公国」を名乗り、武力をもってそれを抑えようとする地球連邦政府に対抗し、独立戦争の混乱へと向かう。

幼き日のキャスバルとアルテイシア

その主権を争うもうひとりのダイクンの側近「ジンバ・ラル」。彼はザビ家によるダイクン暗殺疑惑・謀略説を唱え、ザビ家による独裁を阻止しようとする。
その混乱の最中、宿命に翻弄される一人の少年、主人公の「キャスバル・レム・ダイクン」。ジオン独立運動の指導者、ジオン・ズム・ダイクンの息子である彼は、妹「アルテイシア」とともに何者かにその身を狙われる。
ダイクンの死後、さらにその後継者となるキャスバルとアルテイシアの暗殺を目論むサビ家の謀略から守るため、ラル家の長男「ランバ・ラル」がその身を呈して彼らを守り、逃走を助ける。

最愛の妹に別れを告げ、復讐を決意するキャスバル

テキサスコロニーへ逃れた二人は資産家「マス家」の加護を得る。キャスバルは「エドワウ・マス」、アルテイシアは「セイラ・マス」と名乗り、その身を隠す。
ダイクンの暗殺の謀略と、ザビ家により軟禁状態にあった母「アストライア」の死を知ったキャスバルは、セイラが驚くほどに暴力的になり、ザビ家への復讐を誓う。
キャスバルは彼と同い年で、瓜二つの容姿を持つ「シャア・アズナブル」と知り合いになる。その頃「キャスバルがテキサスコロニーを脱する」という情報をつかんだキシリア機関(ザビ家のキシリア・ザビが持つ諜報機関)は、キャスバルの謀殺を企んでいた。その計画は実行され、キャスバルが乗った宇宙船は乗客もろとも爆破される。キャスバルは死んだかと思われたが、その人物はシャア・アズナブルであった。一本便を遅らせていたキャスバルはシャア・アズナブルに成り代わり、軍の士官学校へ進学する。
身分をすり替えるため、出発の輸送船に爆破工作を施し、あらかじめ遭難を知りながら自分の身代わりにシャアを乗せ、その輸送船は出港間もなく沈没する。キャスバルは見事にシャアアズナブルとすり替わることに成功し、親友でも間接的に殺害してしまう冷酷さを見せる。
涙ながらに止めるアルテイシアを振り切り、彼は復讐の目的を果たすため再びジオンの中枢コロニー「サイド3」へと旅立つ。

士官学校有志を先導し、連邦軍駐屯部隊にテロ攻撃を敢行するシャアとガルマ

「シャア・アズナブル」となり、士官学校に入学したキャスバルは非凡な才能を開花させる。そこでは同期入学のザビ家末弟「ガルマ・ザビ」に近づき、友人関係を築く。
シャアはガルマを立て、士官学校生有志による地球連邦軍へのテロ攻撃を敢行する。後にそれは「暁の蜂起」と呼ばれ、ジオン公国独立戦争へのきっかけとなり、ガルマとシャアはその頭角を現す。

作業重機の開発という名目でモビルスーツの実戦投入を目指し、極秘開発を進める前身の試作機「モビルワーカー」

一方、「トレノフ・Y・ミノフスキー博士」によりレーダーを完全に無力化する「ミノフスキー粒子」が発見され、ジオン公国軍は地球連邦軍に対し物量で圧倒的劣勢を打開するため、軍事利用を計画し、ミノフスキー粒子散布下での有効な格闘戦を実現する人型兵器「モビルスーツ」の開発を地球連邦軍へ先駆けて着手。その責任者であるザビ家の次男「ドズル・ザビ」は、軍事目的であると悟られぬよう、偽装しつつ極秘に開発を進める。
そのテストパイロットに、後に黒い三連星と呼ばれる「ガイア」「オルテガ」「マッシュ」が選出され、そのテスト相手に「ランバ・ラル」が強制的に参加させられる。

シャアの赤いザク

ジオンは積極的で先進的なモビルスーツ開発により、地球連邦軍への対抗が可能と判断し、実戦投入する。士官学校で優秀な成績を収めたシャア・アズナブルは自らモビルスーツに乗ることを希望し、黒い三連星、ランバ・ラルとともにモビルスーツによる実戦に参加する。シャアは自分の乗り込むモビルスーツをパーソナルカラーの赤に塗装し、戦場を駆け抜ける。

思わぬ劣勢を強いられる地球連邦軍の大艦隊

ジオン公国の宣戦布告に対し、地球連邦軍は将軍「ヨハン・イブラヒム・レビル」による討伐大部隊を組織し、ルウム宙域に集結。ジオン公国軍とついに激突する。
真紅に塗られた最新の赤いモビルスーツに乗り、シャアは彗星のごとく駆け抜け、破竹の勢いで連邦軍の戦艦を撃沈する。なすすべもなく次々と打ちのめされる連邦軍の兵士より「赤い彗星」と呼ばれ、恐れられることとなる。
ルウム戦役では数で圧倒的に勝る地球連邦軍に対し、ジオン公国軍はモビルスーツによる機動力で予想を覆す圧倒的な勝利を得た。黒い三連星により連邦軍旗艦「アナンケ」より脱出しようとする司令長官レビル将軍を捕らえ、捕虜とすることに成功する。

脱出直後に演説を敢行した連邦軍のレビル将軍

ジオン公国政府は圧倒的有利な状況で講和条約を結び、独立を成就させようとするが、軍需利権を得ようとするザビ家の長女「キシリア・ザビ」は戦争継続させるべく謀略を企て、連邦軍レビル将軍を脱出させる。
条約締結講和会議直前、レビル将軍は自身による脱出成功の演説放送を敢行する。レビルはジオン公国の内情を暴露し、戦争に勝利することができると説き、講和条約会議は破綻する。

甚大な被害を与えたスペースコロニーの落着

ジオン公国はその報復として、巨大なスペースコロニーを地球連邦軍本部へ向けて墜落させる計画を実行に移す。スペースコロニーは地球へ落着し、甚大な被害を与える。人類は、その行為に戦慄する。
戦争は膠着状態に陥り、確実に混沌の闇のそこへ向かっていた。

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