目次

  1. 「紅桜篇」基本データ
  2. 実は発表当初あまり人気のなかった紅桜篇
  3. 数々の名シーン 名ゼリフ
  4. まとめ

「紅桜篇」基本データ

「紅桜篇」は、連載2年目に描かれた長編。
漫画では、第八十九-九十七訓、コミックスでは、第11-12巻に掲載されました。
アニメでは、第58-61話で放映。DVDは、シーズン其ノ弐3巻に収録されています。

本作は、カット付け足しと大幅な画質クオリティアップによって「劇場版 銀魂 新訳紅桜篇」という形になり、2010年4月24日から全国で公開されました。
こちらについては、別枠で新たに考察する予定です。

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「その鋭き刃は岩をも切り裂き、月明かりに照らすと淡い紅色を帯びる。その刀身は夜桜の如く妖しく美しい。まさに二つとない名刀」

刀鍛冶、村田鉄矢の依頼は行方不明になったこの妖刀「紅桜」を探してほしい、というものでした。
先代の名刀鍛冶であった父が打ったこの刀は、それに関わったものすべてに災いをもたらす。この刀が再び災いを起こす前に、是非取り戻してほしい、というのです。

単独で依頼先に出向き、この話を聞いた銀時は、村田の話と彼の妹鉄子の態度に何となく違和感を感じながらも、紅桜の行方を追って捜索を開始します。

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それと前後して、万事屋には桂の相棒エリザベスが「依頼」(?)に訪れていました。
桂がここ数日姿を見せない、というのです。しかも血に染まった桂の私物を見つけたエリザベスは、最近巷で騒がれている辻斬りに遭ったのではないか、と不安に襲われていました。
そして事実、桂はある夜正体不明の男がふるう刀によって、橋の上で斬られていたのです。

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エリザベスの話を聞いた神楽は定春を伴い、桂の私物の匂いを辿って彼の行方を追い、一方新八はエリザベスと一緒に桂を斬ったとおぼしき辻斬りを探して、川のたもとにやってきていました。
そこに現れた辻斬り!あわやと思われた時姿を見せた銀時がその辻斬りの刀を跳ね返します。
「目的は違えど、アイツに用があるのは一緒らしい」という銀時と新八の前に立ちはだかっていたのは、以前銀時と剣を交え敗北を喫した、岡田似蔵でした。

「桂さんをどうした!?」と叫ぶ新八に向かって、薄ら笑いを浮かべながら似蔵が見せたのは艶やかな黒髪の束。
「せめて形見だけでも返すよ」と言う似蔵に、銀時はまっすぐ斬り込んでいきます。

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激しい斬り合い。実力では銀時の方が上なのですが、似蔵の刀は実はくだんの「紅桜」。
刀が似蔵と一体化して、まるで生き物のように拍動する様は、この世のものとは思えない恐ろしさでした。
その上、少しづつ妖刀に人格までもとりこまれつつあった似蔵の動きは、人の限界を超えていて、銀時は肋骨に致命的な一撃を受けてしまいます。
瀕死の銀時を救ったのは、捨て身で川の中に飛び込んで行った新八。彼は真剣で似蔵の右腕を切り落とし、「それ以上来てみろ!次は左手をもらう!」と立ちはだかり、似蔵は「また機会があったらやりあおうや」と言い残してそこを去りました。

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そしてその頃神楽はとある船のそばに来ていました。そこに桂がいると確信した神楽は、定春に船のある場所を記した地図を持たせ、銀時たちに届けるよういいつけると、自分は単身船の中へ。
そこで神楽が見たのは、満月を背景にたたずむ「とびきりヤバい匂いのする」男。
彼こそ、鬼兵隊を率いる高杉晋助でした。

実は発表当初あまり人気のなかった紅桜篇

今でこそ「名作」という評価が定着している本編ですが、発表当時はそうでもなかったようです。

「映画化したせいで、人気エピソードに感じますが、まったくアンケが取れなかった長編で、やってた時はとにかく早く終わらせようと躍起になっておりました。」 ー「銀魂」公式ガイドブック「銀魂くんの歩み」よりー

こんな風に作者の空知先生自らが告白されている程、当初は苦戦を強いられた作品だったそうです。
意外ですね。

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連載2年目の終わり頃に描かれた本作で、高杉が率いる鬼兵隊が本格的に暗躍する様が明らかになってきました。
部下の来島また子、武市変平太、河上万斉らは、このエピソード以降もたびたび顔を出す準レギュラー的な扱いになりました。岡田似蔵に関しては、この作品の前既に別エピソードで銀さんと絡んでいて、それがこの作品への伏線となっています。

数々の名シーン 名ゼリフ

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大けがをした銀時を看病していたお妙。
傷口がまた開いてしまうことを心配して銀時を見張っていた彼女でしたが、どんなに自分が止めても、きっと銀時はまた闘いの場へ出向くだろうと知っていました。
そんなお妙が銀時に書いた手紙と、きちんとたたんで玄関先に置かれた着物。
それを見た銀さんががりがりと頭をかきながら、お妙の傘をさして言う台詞「ちっ、可愛くねーおんな」
そしてお妙が言う台詞「バカなひと」・・・何とも粋です。

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紅桜に取込まれ暴走する似蔵。
それを止めるべく、やってきた銀時。

「宇宙一バカな侍だ、コノヤロー!」
この一言がかっこいい!

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実は船の中に潜んでいた桂。
高杉と対峙した桂の台詞が泣かせます。

「俺はお前が嫌いだ。昔も今もな・・・
だが仲間だと思っている。昔も今もだ。
いつから違(たが)った・・・俺たちの道は」

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鉄子が打った刀を持つ銀時。瀕死の鉄矢に向けて言う台詞がこれ。

「てめーの妹が魂込めて打ち込んだ刀の切れ味 しかとその目ん玉に焼き付けな」



この直後、似蔵は銀時の一振りで紅桜とともに息絶え、鉄矢も妹の腕の中で静かに息を引き取ります。

Gintama73

ここからは怒濤の快進撃!

「退路は俺たちが守る。行け!」

TV版では「修羅」が、劇場版では「バクチダンサー」が流れる一番の見せ場です。

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「次会った時は仲間もクソも関係ねぇ!」
「全力でてめーを・貴様をぶった斬る!!」(銀時&桂)

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「始まりはみんな同じだった。なのに随分と遠くへ離れてしまったものだな」(桂)

まとめ

バランスの良く取れた作品。劇場版の第一作として選ばれたのも納得です。
それが当初はあまり人気がなかったって、驚きですね。


次回は「真選組動乱篇」を予定しています。