ダンジョン飯(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ダンジョン飯』とは、年10刊漫画誌「ハルタ」(KADOKAWA)にて2014年2月から2023年9月に連載されていた、九井諒子原作の長編連載作品である。古典的ファンタジーな世界観をもつ作中のダンジョンに登場する魔物を、現実にある方法で料理し食す、グルメ&アドベンチャー漫画となっている。作中で作られた料理にはレシピが記載され、これにより作者の持ち味である、架空と現実が融合した世界観が存分に発揮されている。

九井諒子ラクガキ本。種族チャート。

本作で見られる種族はトールマン(人間)、エルフ、ドワーフ、ハーフフット、ノーム、オーク、コボルトなどである。
エルフは魔力が高い、ドワーフは腕力が強いなど種族により能力に特徴があり、ギルド内ではそれぞれの特性を生かした役割を担っている。

短命種

トールマン

現実世界で言う所の人間。トーデン兄妹、シュロー等が該当する。世界人口のうちおよそ3分の1以上を占める、最も個体数の多い種族。
名前の通り、他種族より足が長く長身であることが多い。作中では“足長”と呼称されるシーンもあった。膂力と魔力いずれにおいても一定以上の水準にあるが、“基本的には”各分野のスペシャリストには及ばない器用貧乏とも言い換えられる種族である。ドワーフやオーガに比べて屈強さで劣るため、“図体の割に貧弱”とも評価されている。
トールマンの中にもいくつか人種の違いがあるようで、トーデン兄妹は「北方人」、シュロー一行は「東方人」と呼ばれている場面がある。
作中でエルフと子を成すと、その子は子孫を残せないことが明かされている。さらに公式ガイドブックによると、オーガやハーフフットと子をなした場合には、その子は子孫を残すことが出来ることが明かされた。
成人年齢は16歳、平均寿命は60歳である。

ハーフフット

小さい体躯と鋭敏な感覚を持つ種族。他作品で言う所のハーフリングやホビット、ゴブリンなどに近い。チルチャック等が該当する。
大人でもトールマンの半分ほどの背丈しかなく、顔つきも幼い。聴覚や視覚と言った感覚器官が非常に鋭敏で、手先も器用な者が多い。それゆえ罠や仕掛けが満載のダンジョン攻略には欠かせない技能要員とされる。
しかし、その特徴から盗賊などを営む者も多く、子供のような容姿も含め他種族からは「強欲で狡猾、口がうまい」といった偏見や、差別を受ける事もあるという。
これらのことから、人魚の出現地帯やサキュバス狩りなどでオトリのような扱いを受けるケースも多かったという。
ハーフフットの名前は「前名と後名・父親の名前の前名+スあるいはズ」で構成されている。チルチャックの場合は「チル(前名)チャック(後名)・ティム(父の前名)ズ」である。
成人年齢は14歳。寿命はトールマンよりも短く、50年程。

オーガ

頭のツノと筋骨隆々とした肉体が特徴の種族。怪力が自慢である。
その巨体を維持するために大量の食事を必要とすることもあって、個体数は他の種族に比べて特段に少ない。大昔には大きな国を築いた時代があったものの、作中の時代では東方群島の一部と西方大陸の北端にわずかに分布するのみとなっている。
成人年齢は15歳。平均寿命は58歳である。

長命種

エルフ

長い耳を持つ容姿端麗で中性的な外見をした種族。狂乱の魔術師等が該当する。
優れた魔力を持つが体つきは華奢で、力仕事は苦手。ただし本人の能力次第では敏捷な軽い身のこなしを身に着けることはできるよう。特徴的な耳から「耳長」という俗称で呼ばれることもある。
その強大な社会的影響力と魔術への知見ゆえに、世界秩序へ積極的に干渉し管理者のような立場を取っている。
他のどの種族よりも長い寿命を持ち、それゆえ時間間隔は他種族よりも大雑把で「また今度」といいながら数年後ということもあるよう。
公式ガイドブックによると、出生率が低いために人口は減少の一途をたどっている。
エルフの中でも貴族の場合は、ファミリーネームの代わりに家名が冠としてつく。貴族でない者はファミリーネームを持っていない可能性がある。
平均寿命は400歳、成人年齢は80歳とされる。

ハーフエルフ

エルフと短命種の混血。純粋なエルフと比較すると耳の先端がやや丸みを帯びるという見た目上の違いがある。マルシルが該当する。
純粋種よりも長寿で1000年程も生きる者もいる。また、生まれながらにして優れた才覚を備える者が多い反面、「生殖能力を持たない」、「成長速度が不安定」というデメリットを抱えることが作中で示唆されている。
エルフの女王が強い伝統主義者であることもあり、混血児の存在を認めないため、純粋なエルフ達からは馬鹿にされたり差別されることもしばしばある。
ハーフエルフの成人年齢がエルフに寄るのか、トールマンなどの交雑した種に寄るのか、それとも引き伸ばされた寿命に寄るのかは明かされておらず不明。

ドワーフ

頑丈で力強い肉体を持つ種族。センシ、ナマリ等が該当する。
トールマン、エルフよりも背は低いが、体格は非常に良く優れた腕力を持つ。また方向感覚にも優れる。それゆえ転移術による「転移酔い」を起こしやすい。
手先も器用で道具の加工や冶金術などを得意とする。また、腕力こそあれど疲れやすくすぐ空腹になるなど、筋肉量故の燃費難を窺わせる部分もある。
古来より迷宮探索に力を注いできたが、ドワーフにはエルフの「カナリア隊」に相当する組織が存在しない。これは、ドワーフは血縁関係の絆が強く、国家組織に対しては懐疑的だからである。
成人男性のドワーフは大変立派な髭を蓄えているのが普通。女性でも髭が濃くなる。
ただ、女性で髭を蓄えているのは、田舎の老人くらいしかいないようで、ナマリやダイアは、髭をそっている。
ドワーフの名前は金属や宝石にちなんだものが多い。また、出身地がそのまま氏族名となるため、イズガンダ出身のセンシは「イズガンダのセンシ」と呼ばれる。
成人年齢は40歳。平均寿命は200年程で、エルフと同じく『長命種』と呼ばれる場面がある。

ノーム

大きな手を持つ種族。タンス夫妻やホルム等が該当する。
古代より神々や精霊たちとともに生きてきた、地の精霊の名を崇拝する種族。それゆえ、エルフ同様魔法の扱いに優れるが、魔術師というよりは精霊術師という側面を持つ者がいる。
ドワーフによく似て背は低めで丸っこい鼻を持つが、ノームの方が若干スリムな印象を持たせる。耳の位置が高いのが特徴である。
成人年齢は40歳。寿命は240歳ほど。

亜人

オーク

人間と猪型の魔物をかけあわせたような亜人種。大柄な体格だが、体脂肪率は少なく筋肉量が多いそう。極めて凶暴で残虐な性格の者が多く、迷宮内で遭遇した冒険者は排除すべきと考えているよう。
匂いで人間を判別するため、センシが風呂に入って匂いが変わったことで顔見知りのセンシと気付かなかった描写がある。
歴史の中でも簒奪を繰り返していたために、長命種によって居住区を追われた。
成人年齢は14歳。平均寿命は55歳。

コボルト

人間と犬型の魔物を掛け合わせたような見た目の亜人種。嗅覚や聴覚に鋭く勇猛だが、興奮すると我を忘れる欠点がある。
声帯の構造上、共通語の発音が苦手であり言語を知識として習得できても発話のほうは片言になるよう。
成人年齢は13歳。平均寿命は55歳。

『ダンジョン飯』の用語

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