「宇宙戦艦ヤマト2199」の第12話「その果てにあるもの」を旧作と比較!相違点まとめ

『宇宙戦艦ヤマト2199』の第12話「その果てにあるもの」について、旧作とどういった違いがあるのかを比較してみました。古代進と島大介の喧嘩の有無の他、いろいろと細かい点で違いがあるみたいです。

【第12話】『その果てにあるもの』

ガミラスとのファーストコンタクト。その真相を巡りしこりを残す古代と島。山崎の、そして沖田の口から語られる事実とは…。その頃ガミラス本星では、デスラーが名将ドメルにヤマト討伐を命じていた。

出典: www.bandaivisual.co.jp

出典: blog.livedoor.jp

ガミラス本星バレラスでのドメル中将の叙勲式

第12話「その果てにあるもの」では、会議の席で島と争い、罰として艦内清掃を命じられた古代に、沖田艦長が先制攻撃を拒否した心中を吐露する。「もしそれが命令であったとしても、間違っていると思ったら立ち止まり、自分を貫く勇気も必要だ。」その上で、第13話「異次元の狼」の古代は独断で出撃し、ヤマトを窮地から救い出す。

旧第1テレビシリーズの古代進は独断専行気味であり《中略》規律を外れた行動が見られた。本作の古代進は冷静な人物として描かれているし、そもそも軍人が上官の命令に反して良いはずがない。では、命令に従い、ルールを守りさえすれば良いのか。と問うことが、第四章のテーマになっている。《中略》第11話「いつか見た世界」で、地球とガミラスとの開戦の秘密に迫る。ここにおいて、先に攻撃を仕掛けたのが地球側であること、先制攻撃を拒否した沖田十三は役職を解任されていたことが明かされる。

※旧作【第13話】「急げヤマト!!地球は病んでいる!!」、旧作【第14話】「銀河の試練!!西暦2200年の発進!!」、旧作【第15話】「必死の逃亡!!異次元のヤマト」に相当

[古代と島の喧嘩Part1]
●旧作:オクトパス星団で足止めとなったヤマト艦内の娯楽(休憩?)室で将棋をさす古代と島。島の大手に待ったをかける古代だが島に断られ融通がきかないと将棋台を叩き落した古代に島が掴みかかり喧嘩がはじまるが、まもなく中央作戦室への招集アナウンスで休戦となる。
●2199:無し。

[古代と島の対立]
●旧作:宇宙の難所オクトパス原始星団の嵐につかまりヤマトは3週間も足止め状態で艦内はピリピリしていた。航海スケジュール全体も60日ほどの遅れが出ていた。オクトパス星団を迂回するより嵐が収束するのを待ち近くにあるはずの海峡(空洞)を抜けたほうが早いと島は考えていた。ヤマト幹部への航海の遅れを説明する島に古代は戦闘が遅れの原因とでも言っているのかと島に因縁をふっかけ口喧嘩となる。(旧14話)
●2199:11話に引き続きガミラスとのファーストコンタクトをめぐってヤマト艦内は不穏な空気が流れている。旧作14話同様、島の宇宙図を背景にした説明中、楽観的な発言をした古代に島が喰ってかかる。命令とは言え先制攻撃を仕掛けたのが自分の父であることを受け入れられなずガミラスを憎む島がメルダとの一件でガミラス人にも信じられる人間が存在するという古代の考えに納得できないという不満を爆発させ口論となる。

旧作との決定的な違いは旧作ように古代に原因があるのではなく、リメイク版では島のメンタルなもので物語に深みが増している点。キャラクター設定も古代は冷静で思慮深い人間として旧作とは真逆の性格である。

[罰としての掃除]
●旧作:古代はオクトパス星団をぬける海峡があるのか確かめるべくコスモゼロを無断で発進させたが嵐の中、機体を制御できず事故を起こしコスモゼロを大破させてしまう。古代はその罰として格納庫の大掃除を沖田から命ぜられる。沖田は古代の発進を止められなかった加藤にも大掃除を命じた。※艦内はイライラがピークとなり規律違反?して大掃除を命ぜられていたのは実は他にも大勢(格納庫だけでも20名以上)いたというオチ。(旧14話)
●2199:会議中の口論(喧嘩)の罰として古代と島は艦内清掃を沖田から命ぜられる。

旧作:貴重な戦闘機を無許可で発進させ大破させた古代への罰が大掃除とはww

[藪の発言]
●旧作:藪が徳川に「今のうちに第二の地球に人類を移住させることを考えた方が良いんじゃないのか」と後の反乱をほのめかすような言動がある。(旧14話)
●2199:徳川と山崎の(島に関する)会話に「エリートってもろいもの」と発言し、その場を立ち去る。その後藪は新見に何かを報告している。

旧作では当初反乱の首謀者は真田という設定であったが某脚本家の勘違いで徳川が反乱首謀者と誤解し、そして藪は徳川に反乱をたきつける人物という設定となった状態のまま旧TV第一シリーズは中盤まで制作されている。後にその役どころは藪へと変更となるが、この旧14話のシーンは徳川の反乱への伏線になるような描写とも受け取れる。

[食べ物(餅つき)]
●旧作:艦内の空気を和らげるために正月も近いことから森雪が餅つきを艦長に提案するがヤマトの食糧事情と足止め期間が無名である点、またこの先の食料調達時期が未定であるため一旦却下される。その後オクトパス星団の海峡の発見の報を聞き、艦長から海峡突破できたら餅つきをすると森に許可が下りる。(旧14話)
●2199:旧作の餅に代わるキーとなる食べ物としては艦内食堂限定メニュー第7弾として「天の川ランチ」が登場する。古代が島に食べに行こうと誘うが無視。後に古代と和解するときに島からこのランチを食べに行くことを誘った。

[ガミラス艦との遭遇]
●旧作:オクトパス星団でガミラスの非武装艦(病院船)と遭遇。海峡(出口)の存在を確信する。(旧14話)
●2199:無し。敵艦との遭遇エピソードは異次元断層脱出ストーリーの旧作14話とオクトパス星団脱出ストーリーの旧15話を合わせ一つのエピソード(リメイク版第10話『大宇宙の墓場』)としたと考えられる。

[古代と島の喧嘩Part2]
●旧作:古代オクトパス星団の海峡を調査し脱出口を発見するも調査が不十分と島に指摘される。気がおさまらない古代は島を呼び出し殴りかかり喧嘩となる。現場を発見した森雪に一喝される。(旧14話)
●2199:無し。

旧TV第一シリーズの古代は軍人というより○○○○であるw

[ガミラス・イスカンダルのホットライン]
●旧作:イスカンダルへ誘導を妨害し攻撃をするガミラスへの抗議をする手段としてホットライン使用する描写が旧23話にある。『旧第23話 遂に来た!マゼラン星雲波高し!!』
●2199:ホットラインを使用中は高官であるセレステラでも部屋に入ることを拒まれるらしい。侍女にセレステラが「お待ちください!総統はただ今、ホットラインを使用中です…」と言って立ちはだかられる描写あり。この会話でデスラーはヤマトがどこに向かっているのか確信した模様である。

ヤマトの目的はイスカンダルだと確信を持つデスラー

「それはわたしの誤解だったようだ。」
「わたしはてっきり君が彼らをあわれんでまた悪い癖を出してしまったか、と思ってね。君は我が国の心の支えだ。心配するのは当たり前のことだよ。宇宙の平安はわれわれの友好あってのこと。そうだろう?次は直にあって語らいたいものだ」

[ドメル勲章授与]
●旧作:ガミラス星においてルビー戦線から凱旋したドメル将軍に小マゼラン方面軍作戦司令長官としてのルビー戦線での功労で、ガミラスの最高功労勲章であるデスラー勲章をデスラーから授与される。この時が旧作ではドメル初登場シーンである。この時にデスラーにヤマト撃滅の任に就くことを志願した。(旧13話)
●2199:ドメル初登場シーン今話ではなくは前話11話「いつか見た世界」敵勢力(ガトランティス:ガミラスからは「蛮族」とも呼ばれている)とガミラス・ドメル艦隊のとの戦闘シーンである。ガミラス本星に召喚され「特一級デスラー十字章」を授与された。

出典: blog.livedoor.jp

ドメルに駆け寄り花束を差し出すガミラスの少女

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ドメル中将への叙勲式

デスラー:「野蛮人の艦(ふね)を君に討伐してきてもらいたいのだ。」「行ってくれるね!?」
ドメル:「自分は帝国と総統に忠誠を誓う人間です。」「命令とあらば…」

[ガミラスの内情]
●旧作:デスラーがすべてを掌握しガミラスは完璧な独裁国家として描かれていた。※企画段階のボツ案ではデスラー暗殺などを描く設定もあった。
●2199:ドメルを送る車の中でのディッツ提督とタランの会話からガミラスも一枚岩ではない事がうかがい知れる。

ガル・ディッツとヴェルテ・タラン

「ギムレーめ」
「君の云うとおりだな、バレラスは変わったよ」
「国家元帥は版図の拡大を推し進めジレルの魔女がそれを喧伝する」
「副総統はおかざりなうえ、親衛隊の傍若無人は目を覆うばかり」
「そして総統は遷都を考えておられるらしい」
「遷都。帝都か?」
「大統合だよ。われわれはどこからきて、どこへ向かおうとしているのだろうね」

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ドメル夫妻とロクロック鳥

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イスカンダル星を眺め独り言を言うデスラー

「わたしたちは遠からずひとつとなる」
「君はそこでわたしが放った狼が獲物に牙をたてるのを見ていたまえ」

[自動航法室の謎]
●旧作:無し。
●2199:リメイク版全話を通して自動航法室の謎が徐々に解明されていく。今話12話では女性の幽霊を観たという証言がある。幽霊目撃時に岬百合亜は夢で1年前の森雪の事故時の夢を見る。

自動航法室の幽霊の噂

[古代と島の和解]
●旧作:オクトパス星団をぬけるため空洞の中を進むヤマトを再び嵐が襲い始めていた。島は操縦を手動に切り替え必死に操作する、それを助けるかのように古代は島と共に重い操縦桿を握っていた。そして海峡突破し床に座り込んで喜び合う二人…(旧14話)
●2199:島がヤマト艦内の様々な人と話すうちに自己解決。

旧作の森雪の『いいわねえ、男同士って』という台詞はリメイク版2199では採用されなかった(笑)

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