ドールズフロントライン(ドルフロ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ドールズフロントライン』とは、中国のサンボーンが開発しているスマートフォン用のゲームアプリである。民間軍事会社の指揮官であるプレイヤーは、第三次世界大戦により荒廃した近未来を舞台に、人工知能の反乱により襲い来る機械の兵士たちを撃退するため、銃の名前を冠する戦術人形と呼ばれる機械の少女を率いて戦うことになる。

家具「喫茶店」シリーズでは戦術人形たちが宿舎でカフェの真似事をしている様子が描写されている(後にスプリングフィールドをマスターにして正式開店する)が、戦術人形たちが勝手に考えたメニューにはなかなか物騒なものが並んでいる。
飲食物のコーナーでは危なっかしいものはイタズラ好きのP7が淹れた「P7 Special Coffee」(たぶん胡椒か唐辛子が死ぬほど入ってる)ぐらいであるが、「その他のサービス」は本当に危険である。
「Assasin by 404」:「404小隊に暗殺させる」。飲食店のサービスとしてどうなのか。そして高い。でもコーヒー12杯分なので安いか。
「Roast Chopstick」:「焼いた箸」。P7がペットとして飼育している鹵獲ダイナーゲートの名前が「箸」ということなので色々と物騒な想像が捗る。
「Beat Commander up」:「指揮官を殴る」。指揮官逃げて。超逃げて。

「喫茶店」シリーズの家具には説明文でどうやって調達したか等の記述があり、ジュース類は廃棄倉庫などからの回収品であるがコーヒー豆については「クルーガーさんの倉庫から命がけで調達した」とある。部下にコーヒー豆を盗まれるクルーガーも大変である。

自分を型番で呼ばない女、漢陽88式

「ドールズフロントライン」の戦術人形は前歴がどうあれ自分のことを銃の型番や愛称で呼ぶ。しかし、例外の戦術人形も存在する。それが漢陽88式である。
漢陽88式歩槍は1888年、まだ中国が「清」であった時代にドイツのGew88ライフルを漢陽兵工廠がライセンス生産したものである。つまり自称おばあちゃんのナガンM1895(1895年開発)より更におばあちゃんの銃である。しかし自分のことを「愛ちゃん」と呼び、メイド喫茶のウェイトレス丸出しの振る舞いをする戦術人形の漢陽88式の姿には、とても清代からベトナム戦争まで戦い続けた老兵の面影はない。
というのも、この漢陽88式こと愛ちゃんは中国の同人誌即売会「ComiAi」のマスコットキャラクターが出自だからである。いわばコラボキャラがそのまま正規実装された形といえる。設定面でも愛ちゃんとしてのキャラクターを引き継いでいるため、台詞はメイド喫茶のウェイトレスという設定そのままで時折ComiAiの宣伝まで挟んでくる。
そういうこともあって、民生人形時代の前職設定があってもぼかされている戦術人形が多い中で漢陽88式は明確に「前職は喫茶店のウェイトレス」とされている。

そして、2021年4月に漢陽88式のMODが実装された。そこで明かされた彼女の正体は、「喫茶店のウェイトレスをしていた旧世代の民生人形」ではなかった。第一世代の民生人形よりも更に以前に造られた機動兵器「強銃兵」のテストパイロット人形「59898」が彼女の本当の名前である。会話機能さえ搭載されていないこの人形と強銃兵のパイロットである中国人の少女は次第に心を通わせるようになり、やがてパイロットの少女は自分の故郷にちなんだ名前として59898を「江城 愛」と名付けた。しかし、敵が強銃兵の試験運用を行っていた基地を襲撃した際に、パイロットの少女は共に出撃した愛の機体を庇って戦死。愛も自身の機体を撃破されてしまう。機体の残骸と共にジャンク業者に回収された愛は民生人形に改造され売却されたが、その際に記憶データを自ら「メイド喫茶『江城カフェ』のウェイトレスをしていた人形」へと改竄していた。それは、自分を庇って死んだパイロットの少女から聞かされた彼女の前職がメイド喫茶の店員だったからである。

「写真館の謎」とウェディングドレススキン

ホワイトデーイベント「写真館の謎」の最後でたくさんのウェディングドレスを手に入れることになったグリフィン基地。このドレスは、戦術人形たちの手に渡ることになった。過去にガチャやイベント報酬で実装されたウェディングドレスの出どころはこのエピソードだったのである。
ウェディングドレススキンが実装されている戦術人形には、イベントのストーリーに登場したステンMk-IIやトカレフ、PPSh-41、PK、G36cといった面々が含まれている(リー・エンフィールドのドレスは別件のものらしい)。事件の後に真っ先に選んだのだろうか。

M4A1とm45とシナモンロール

色々と話題になったEP07(通常)での一幕

「ドールズフロントライン」のファン界隈ではすっかり「シナモンロールにキレる女」として扱われているM4。そのシナモンロールを焼いたm45も「シナモンロールでM4をキレさせた女」として扱われている。
とはいえ、実際は別にシナモンロールにキレたわけではないのだった。
EP07(通常)「仲間」の冒頭、「傘」ウイルス感染の疑いでグリフィンの隔離施設「プリンセス・マリオン」に軟禁されることになったAR小隊。保安上の理由で食糧事情が悪い中、世話係であるm45はせめて甘味をと思い得意なシナモンロールを食事に出していた。しかし、AR-15の喪失や指揮官と引き離されての長期間の軟禁で機嫌が悪くなっていたM4はつい毎度毎度出てくるシナモンロールに対して愚痴をこぼしてしまったというのが顛末であった。よくスクリーンショットに出てくる「クソッ!」という台詞は、シナモンロールへの怒りではなく自身の境遇への立腹である。
更にM4に当たり散らされたm45は、その後のエルダーブレインの襲撃で真っ先に犠牲となってしまった。踏んだり蹴ったりもいいところである。

猫になったカリーナ(2020年エイプリルフール)

突然人間大の猫になったカリーナに驚いた指揮官は多かった

2020年のエイプリルフールで、基地施設内に見慣れない大きな猫がいたことに驚いた指揮官は多かった。よく見るとサングラスやリボンなどカリーナの特徴が残っているため「カリーナだ」と気付いたものの、どうしてカリーナが猫になったかまではわからなかった。
前年のエイプリルフールではモシン・ナガンが馬に乗っていたりFive-sevenが人間サイズのフェレットになっていたりしたが、これらには元ネタや理由があった。モシン・ナガンはコサック騎兵がよく使用していた銃であり、またFive-sevenのフェレットはFN小隊の隊長であるFALがいつも連れているフェレットに特徴が酷似していた。しかし、カリーナはどうして猫だったのか。
その理由は、国内版でそれから2ヶ月以上後に開催されたイベント「秩序乱流」で判明することとなった。ストーリー中で指揮官不在の状況で防衛拠点の指揮を執ることになったカリーナは、死の恐怖に怯えながら「生まれ変わったらオフィス街の野良猫になって働かずに餌をもらう生活がしたい」と口にしていた。つまり、本国をはじめとした先行サーバーでは既に「秩序乱流」が開催されていたためわかりやすいネタであったが、エイプリルフールの時点では未開催であった国内版ではネタの意味が通じなかったということであった。
念願かなって猫になったカリーナであったが、グリフィンにおいては猫になっても作戦報告書の作成で徹夜続きになる運命から逃れられなかったようである。

そして2021年のエイプリルフールでもカリーナはまた大きな猫になってしまった。また、同時にRO635は「秩序乱流」でおなじみダイナーゲートの姿(ただし人間大のデカさ)に、そして漢陽88式は彼女がかつて搭乗していた機動兵器「強銃兵」の姿になっていたのである。

『ドールズフロントライン』の主題歌・挿入歌

テーマ曲「Frontline」(英語版)

作詞(英語): NICODE
作詞(韓国語): TMDC
作詞(日本語): JiHEE、シマウマ
作曲: B@kamin、M2U
編曲: B@kamin
歌:Guriri

挿入歌「What am I Fighting for」

作詞:KANASA
作曲:Haloweak
歌:Akino with Bless4

yuku_sakana
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