秒速5センチメートルの名言・名セリフまとめ

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美しすぎる映像表現と、アニメーションながら何か大事な事を気づかせてくれる何気ない日常の精緻な表現。
アニメファンのみならず様々な人々を魅了する作品を世に送り出す新海誠監督作品の中でも、「秒速5センチメートル」は片想いの心情を表現する詩的な名言・名セリフによって「切なすぎるラブストーリー」として今でもネット上で語り継がれている。今回はそんな新海誠監督代表作の名言・名セリフを振り返る。

「秒速5センチメートル」概要

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出典: www.cwfilms.jp

『秒速5センチメートル』は、「ほしのこえ」「雲の向こう約束の場所」に続く新海誠の3作品目の劇場公開作品として、2007年に制作された連作短編アニメーション作品。
「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル」の三篇で構成され、小学校卒業と同時に離れ離れになった貴樹と明里が過ごした特別な時間と、時間と共に移り変わっていく二人の姿を、最高の色彩技術と映像表現で描いた映像文学。
3作品目となる今作でも、監督の初短編作品「ほしのこえ」と共通する“別れ別れになる男女の切ない想い”が日常の精緻な風景描写と共に描かれ、物語の進行も「ほしのこえ」と同じく男性側である遠野貴樹の視点を軸に進行する。
アニメファンの間では色彩豊かな映像美と音楽、胸をしめつけられるような切ないストーリーが話題となり、数々の作品で人気を博している現在でも、新海誠といえばこの作品と評価するファンも多い。
新海誠監督はこの作品でアジアパシフィック映画祭「最優秀アニメ賞」、イタリアのフューチャーフィルム映画祭「ランチア・プラチナグランプリ」を受賞している。
作品のキャッチコピーは、「どれほどの速さで生きれば、君にまた会えるのか。」

『秒速5センチメートル』各話あらすじ

1話「桜花抄」

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出典: www.cwfilms.jp

別々の時期に東京の小学校へ転校してきた遠野貴樹(とおの たかき)と篠原明里(しのはら あかり)は、互いに病気がちで多くの時間を友達と外で遊ばず図書館などで過ごすような日々を送っていた。同じ転校生という境遇から、二人は次第に二人だけの時間を過ごすようになり、それは互いにとってかけがえのない日常となっていった。
ずっと続くと思っていた二人の日常は、小学校卒業と同時に明里が栃木へ転校することになったことで、唐突に終わりを迎えてしまう。やがて貴樹も東京から鹿児島へ引っ越すことになり、二人の間には大きな距離ができてしまう。中学生になり、時折届く明里からの手紙に返事を書いていた貴樹は、やがてこれまで彼女へ抱いていた想いを胸に手紙を書く。鹿児島への引っ越しを目前に控えたある日、貴樹は明里に栃木まで会いに行く約束をする。雪の日、貴樹は1人電車に乗り込み、明里の待つ駅まで向かう。

2話「コスモナウト」

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出典: www.cwfilms.jp

種子島の高校に通う澄田香苗(すみだ かなえ)は、中学の時転校してきた貴樹にずっと気持ちを伝えられないまま、高校3年の夏を迎える。
香苗は同じ高校の先生でもある姉に見守られながらも、卒業後の進路を決められず、思い切って始めたサーフィンも波に乗れず上手くいかない。そして同級生である貴樹にも、本当の気持ちは言えないまま、学校の駐輪場で待ち伏せてはただ一緒に帰るだけの時間を過ごし、貴樹への想いばかりが募っていく日々を過ごしていた。
ある日の帰り道、香苗は貴樹の単車を見つけ貴樹と二人きりになる。香苗はそこで貴樹が東京の大学へ進学することをそれとなく知らされ、これまで貴樹に感じていた“ここではないどこか遠くを見ている”姿を改めて感じ、香苗はある決意を人知れず固める。
翌日、ある決意を胸に香苗はもう一度波に挑戦する。

3話「秒速5センチメートル」

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出典: www.cwfilms.jp

5年後、東京に戻り社会人になった貴樹は、仕事に追われる中日々の生活に行き詰まりを感じていた。
子供の頃、あれほど自分に強く課した「強い思い」が、もう何であったのかを思い出せなくなっていた貴樹は、3年間付き合った彼女から気持ちが通じ合わないとメールで破局を告げられ、頑張る意味をきれいさっぱり忘れてしまった自分に気が付きついに会社を辞める。
生活も荒れ日常に消耗し、街をあてもなく歩きながら、貴樹はふと昨日みた幼い頃の夢について思い返す。
そしてかつて明里と歩いた桜の舞う踏切で、貴樹はある人とすれ違う。

「秒速5センチメートル」の名言・名セリフ

貴樹くんも、きっと少しずつ、変わっていくのでしょうね。(篠原明里)

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出典: www.cwfilms.jp

1話「桜花抄」より
貴樹と居た東京のことを想いながら、全く別々の日常を過ごす明里。貴樹は明里からの手紙を通じて、少しずつ変化していく明里の日常を知る。
一見何でもない言葉だが、互いに成長しめまぐるしい変化する中学生の二人にとって、少しずつ確実に広がっていく二人のこれからを示唆するセリフとなっている。

僕達の間には未だ巨大すぎる人生が、茫漠とした時間が、どうしようもなく、横たわっていた。(遠野貴樹)

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出典: www.cwfilms.jp

1話「桜花抄」より
電車を乗り継ぎ、明里と再会した貴樹。明里に触れた時、貴樹の明里への想いはようやくはっきりと形となり、同時に貴樹は無力な中学生の自分と明里との距離に気付く。
貴樹はその後、その想いを胸にある決意を固める。

貴樹君は時々誰かにメールを打っていて、その度に私は、それが私宛のメールだったらいいのにと、どうしても、いつも、思ってしまう。(澄田香苗)

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2話「コスモナウト」より
中学2年の時から貴樹のことを好きになり、一緒の高校へ進学してからも片想いを続ける香苗。
憧れの存在でもある貴樹は、将来に迷いやりたいことにも上手くいかない彼女にとって、未だ黙って見つめることしかできない存在だった。

必死に、ただやみくもに空に手を伸ばして、あんな大きな塊を打ち上げて。気の遠くなるくらい向こうの何かを見つめて。(澄田香苗)

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