聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-(FF外伝)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『聖剣伝説』シリーズの第1作。当初は『ファイナルファンタジー(FF)シリーズ』の派生作品としてリリースされたアクションRPG。FFシリーズでおなじみのチョコボや飛空艇、魔法なども登場する。生と死、出会いと別れをテーマに描かれる重いストーリーの中にもコミカルな要素がありパズル的な謎解きも楽しめる。リメイク作品『新約 聖剣伝説』が作られ更に3Dでもフルリメイクされた。

最終決戦、そして

マーシーのおかげで滝の道に乗れたヒーローは、ようやくマナの神殿にたどりついた。
マナの神殿はジュリアス配下のモンスターであふれかえっていた。
モンスターを蹴散らしながら神殿の奥へ行き、マナの樹の近くまで来た時、ヒーローの前にヒロインの母が現れる。
ヒロインの母はヒーローにヒロインを守ってと頼み、ヒーローをジェマの騎士として認めると、ヒーローの持っていた錆びた剣が光を取り戻し、聖剣エクスカリバーとなった。

そしてヒーローがたどりついたマナの樹の前には、ジュリアスと操られたままのヒロインがいた。
ヒーローがジュリアスを止めようとすると、ジュリアスの力によってヒーローは異空間に飛ばされる。
そこでヒーローはジュリアスとの最終決戦に挑む。
死闘を繰り広げ、ようやくジュリアスを倒したヒーローは異空間から帰還を果たす。
ジュリアスが倒れたせいか、ヒロインは正気を取り戻していた。
ヒーローはヒロインとともに帰ろうとするが、そこへ倒したはずのジュリアスが立ちふさがる。
ジュリアスは最後の力を振り絞り、マナの樹と同化してしまう。
ヒーローとヒロインは2人で協力して、今度こそジュリアスを倒す。

しかし、ジュリアスが倒れると同時に、彼と同化していたマナの樹までもが失われてしまった。
絶望する2人だったが、そこへヒロインの母が現れる。
母は、自分とヒロインはマナの一族であり、マナの種であると語りだす。
かつてバンドール帝国との戦いのとき、マナの樹を守れなかった母は、マナの樹を再生させるため、自らが新たなマナの樹となりこの地で眠りについたと言う。
つまり、いま見ていたマナの樹はヒロインの母だったのだ。
そして今またその母であるマナの樹が倒れることとなった。
母は、ヒロインに新しいマナの樹になるようにと言う。
ヒロインはこの時、すべてのマナの記憶を取り戻した。
彼女は、マナの一族最後の生き残り、最後のマナの樹となるべき運命を持つ者なのだった。
衝撃の事実に、思わずヒーローはヒロインを見つめ、2人は言葉もなくしばし見つめあう。
ヒロインは自ら新たなマナの樹になることを決断し、ヒーローに別れを告げるのだった。
彼女は、姿は変わっても自分はこの場所で生き続けるのだから心配しないで、と言いヒーローにここから脱出するように言う。
この場所は新たなマナの芽が出る準備がなされ、もうすぐ土の底に埋まってしまうのだという。

ヒロインの母はヒーローに、ジェマの騎士としてこれからもマナの樹を見守ってほしいと頼み、かつて自分を愛してくれたジェマの騎士、ボガードによろしく伝えてくれ、と言う。
ヒロインとヒロインの母に別れを告げ、ヒーローはその場を立ち去った。

その後、ヒーローは世界を旅する。
イシュの町ではボガードとサラ、ボンボヤジと会い、廃坑ではドワーフのワッツ、ウェンデルではシーバと、ジャドではレスターと会う。
そしてチョコボのタマゴを見つけた場所に行くと、そこには他のチョコボがいて、ヒーローはここで仲間の元へと帰すため、チョコボットに別れを告げる。

やがて神殿のマナの樹の跡地には、マナの小さな芽が出る。
ヒーローはそれを見守るのだった。

『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』の登場人物・キャラクター

ヒーロー

最初からついている名前がなく、プレイヤーが自分で名前を入力するため、便宜上ヒーローと呼称される。
グランス公国で奴隷の剣闘士としてモンスターと戦わされる日々を送っていた。
オリジナル版では特にその出自についての記述はなかったが、『新約聖剣伝説』では、 グランス公国の大臣の一人息子となっており、5年前、両親がマナの一族であるヒロインを庇ったという理由でシャドウナイトによって殺され、息子であるヒーローは奴隷に落とされ剣闘士となった。
一部の攻略本や、小説版、『新約聖剣伝説』ではヒーローの名前が「デューク」と設定されている。
敵のジュリアスに歯が立たないため、何度もやられて自暴自棄になることもあったが、チョコボや周囲に人間の協力を得て、やがてジェマの騎士となり、ヒロインを守る立場になる。

ヒロイン

ヒーローと同じく、最初からついている名前がなく、プレイヤーが自分で名前を入力するため、便宜上ヒロインと呼称される。
『新約聖剣伝説』ではエレナという名前が設定されている。
ボガードを探して旅をしていた少女で、登場時から過去の記憶を無くしていた。
ヒロインの正体はマナの一族であり、マナの樹の「種」である。
実は、現在のマナの樹はヒロインの母親が変化した姿だった。
マナの聖域にいくための鍵となるペンダントを持っていたが、それは母親の形見だった。
マナの樹の力を手に入れようと企むグランス公国のシャドウナイトやジュリアスに狙われている。

エンディングでは消滅してしまったマナの樹を復活させるために、自分自身がマナの「種」になる決意をし、主人公と哀しい別れを遂げている。

ボガード

かつてマナの力で世界を支配しようとしたバンドール帝国と戦ったジェマの騎士。
マナの一族であるヒロインの母の騎士であり、どうやら恋仲であったらしい。
新たなマナの樹となったヒロインの母を見守るために、マナの神殿の滝の下に住んでいた。
『新約聖剣伝説』では、ヒロインの父であることが語られている。
聖都ウェンデルのシーマとは、バンドール帝国と共に戦った仲間であった。
ヒーローに助言してくれる立場で、仲間としても活躍してくれる。

アマンダ

ヒーローと同じくグランス城で、剣闘士奴隷としてモンスターと闘わされていた。
ヒーローが脱出した後、彼女も脱出し立ち寄った町の実力者デビアスにより、弟のレスターが捕らえられため、デビアスの命令を無理やり聞かされることになる。
しかし命令をきいてヒーローからペンダントを奪ったものの、弟はオウムにされてしまう。
弟を元に戻す特効薬であるメデューサの血を取りに行くため、砂の迷宮へ行く時にヒーローの仲間になる。
しかし、メデューサを倒したものの血を手に入れられず、代わりにアマンダ自身がメデューサになってしまうというアクシデントが起こる。
アマンダはヒーローにメデューサである自分を殺し、その血を取って弟を治すように依頼する。
物語前半の泣けるイベントである。

ボンボヤジ

イシュの町に住む、変わり者のオヤジ。
腕の良い発明家であり、遺跡発掘や洞窟に興味があるようである。
遺跡調査のためのロボット・マーシーを作ったり、瀕死のチョコボをメカチョコボに改造したりしている。
地理にも詳しく、ヒーローにダイムの塔や遺跡の洞窟の情報などを与えてくれる。
マーシーを作ったはいいが、その存在を忘れたりして、物忘れが激しい部分もある。
後のシリーズにも同名キャラが登場しており、さながらFFシリーズのシド的ポジションといったキャラクターである。

マミーシーカー

ボンボヤジによって、ダイムの塔を探索するために造られたロボット。通称マーシー。
ロボットだがカタコトながらも言葉を操り、ヒーローと意思の疎通を行う。
マーシーは遺跡を探査するためにダイムの塔に送り込まれたが、ボンボヤジにその存在を忘れられ、50年もの間置き去りにされたままだった。
ダイムの塔を浮上させたヒーローと出会い、道案内するために仲間になる。
マーシーは威力のあるレーザー攻撃と、ヒーローのMPを回復してくれるなど、仲間になるキャラクターの中ではもっとも頼りになる。
心を持たないはずのロボットであるマーシーが、ヒーローを世界を救う希望だと信じて救うシーンと、その後にダイムの塔と共に崩れ落ちる際の「またいつか‥アエるよ‥‥」というセリフは聖剣伝説の名シーンの1つである。

シーバ

聖都ウェンデルの大聖堂に住む大賢者。
かつて、ヒロインの母やボガードと共にバンドール帝国とたたかった同志でもある。
主人公に対し、聖剣エクスカリバーの行方を示したり、ダイムの塔の浮上のさせ方を教示したりと、いろいろと手助けしてくれる。

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