NieR Re[in]carnation(ニーア リィンカーネーション)のネタバレ解説・考察まとめ

『NieR Re[in]carnation』とは、2021年2月に正式サービスが開始したスマートフォン向けロールプレイングゲームアプリ。
SQUARE ENIX発のアクションRPGとしてファンから人気の呼び声高い『NieR』シリーズの最新作。
辺り一帯を美しい建造物に囲まれた不思議な場所で1人の少女が目を覚ました。傍らには自らを「ママ」と名乗る謎の生物。
今作では、彼女の失ったものについて紐解かれていく様を魅力的なアクションや幻想的なBGMと共に描く。

『NieR Re[in]carnation』の概要

『NieR Re[in]carnation』とは、SQUARE ENIXを販売元としたスマートフォン向けアプリゲームである。
ゲームカテゴリはロールプレイングに分類され、2021年2月の配信が決定すると同時に今作の前身である『NieR:Automata』シリーズとのコラボも発表された。
メインストーリー1章から6章までは主人公の少女フィオを、7章以降は黒き怪物を操作して進める形となっている。
基本的な操作はフィールドの移動と戦闘中の攻撃のみだが、これはプレイヤーの任意でセミオートに切り替え可能である。

本作の特徴は幾つかある。まずは『NieR』シリーズ未経験者でも十分に楽しむことのできる読み応えのあるシナリオだ。
『NieR Re[in]carnation』のシナリオは、少女フィオが失ってしまったものを探しながら、「檻(ケージ)」の存在理由という謎について紐解いていく物語である。
マップの道中で修復するさまざまな武器の記憶を辿りながら、時に物語の核となる部分に触れるという形式で進んでいく。
また武器の記憶とは、過去にそれを所持していた持ち主のものを意味する。
彼ら同士の人生に密接な関わりがあることもあり、修復を進める程に驚きの事実を知ることが出来る。
次に思わず見入ってしまう美しいグラフィックの数々。
プレイヤーが移動を行う「檻(ケージ)」は、ストーリーの章ごとに周囲の景観が変化する仕組みとなっている。
同じフィールド内でも、滝の流れるステージから真っ白な雪に囲まれた銀世界まで、飽きずに楽しめる。
画面に表示されるバーチャルパッドは非表示にすることも出来るので、どっぷりと世界観に浸ることが出来る。
そして最後に、シンプルかつ爽快感溢れるコマンドバトルシステムである。
3人のキャラクターを編成し、上手くコンボを繋いでいくことが勝利への鍵となる。
スキルにはキャラスキルと武器スキルがあり、アイコンをタップすれば簡単に発動が可能だ。
スキルのエフェクトもとても美しく、スピード感ある派手なアクションから展開されるバトルはまさしく爽快の一言に尽きる。

『NieR Re[in]carnation』のあらすじ・ストーリー

本作のストーリーは章ごとに分かれており、1つの章につき10個のクエストと4話のストーリーが存在する。(1章のみ例外で、4個のクエストに対しストーリー4話の構成が成されている)
これを全てクリアした時点で、作中では1つの武器の修復が完了したと見做され、武器の持ち主であるキャラをクリア報酬として受け取ることが出来る。
ストーリー内には稀に選択肢が登場することもある。
しかしどちらを選んでもその後のストーリーが多少変わるのみで、ゲームそのものの進行に影響は無い。
ここでは各章の主要な出来事をまとめつつ、あらすじとストーリーを紹介していく。
カッコ内は章の主人公の名前と修復する武器の種類である。

一章:風砂の章 『荒野の三人』 (リオン、杖)

STORY1 「旅の始まり」

育ちの良さそうな所作をした少年リオンと、寡黙な男が2人荒野を歩いていた。
彼らは道中互いに言葉を発さないながらも、まるで何かに追われているかの如くしきりに周囲を気にしている。
やがて、長旅の疲れを癒そうと考えた2人の目線の先には、とある街があった。
警戒心を顕わにしつつも、食堂へと足を1歩踏み入れた途端、中の空気は水を打ったように一気に静まり返る。
周りの者全ての視線が、余所者である彼らを歓迎していないことを明白に物語っていた。
「お前は王族だな?」と1人の男が尋ねたことを皮切りに、リオンを目掛け周囲に銃声が響き渡る。
しかし彼を守るように立ちはだかる寡黙な男の気迫に圧倒されたのか、次第に銃声は止み、攻撃を仕掛けた男達も散り散りになって逃げだす。
リオンを王子と呼び、怪我をしていないか案じる男に彼はただ一言、「もう王子じゃないよ」と返しその場を後にした。

STORY2 「謎の女」

とある義肢の女が街の酒場に現れ、店の人間に何かを尋ねてまわっている。
女はその一帯では名の知れた賞金稼ぎだ。その日も自身の標的である賞金首についての情報を探していたらしい。
得られたものはどれも漠然とした手がかりばかりのように思えた。
しかし女は、標的の次の行き先が森であるとアタリを付け、酒場を後にする。
絶対に捕まえてみせると、標的に対する復讐心に燃える彼女の前に現れる影がひとつ。
実力を知り、女に絡んできた同業の賞金稼ぎだった。
「有り金を出せ」と襲い掛かられるも、2人の間に存在する力の差は歴然で、勝負は一瞬で片が付く。
倒れた相手に目をくれることもなく、義肢の女は森へと歩みを進めていった。

STORY3 「残された時間」

森の中に存在する朽ちた教会の周りで、寡黙な男は食料を探していた。
それは教会の奥で、憔悴し林檎ひとつさえ受け付けない程に弱り切ったリオンの為のものである。
元々病弱な少年ではあったものの、2人きりの過酷な旅に身を置く中で更に寿命が削られてしまったのだ。
しかし、飢えを感じるのは人だけではない。
リオンの為にと数少ない食料をかき集める男の前に、獰猛な熊が姿を現す。
医療の知識も無い男が、少年の為に出来ることは何も無い。あるとすればただひとつ、限られた時間を傍で過ごしてやることだけだった。
その想いを胸に、男は獣へと立ち向かう。

STORY4 「変わらぬ忠誠」

標的を追って森へ入った義肢の女は、とある古びた教会へと辿り着く。
中は壁や天井がぼろぼろに崩れ果て、最早建物と呼んでもよいのか危うい有様だった。
そのまま奥へと歩を進めると、とある光景が目に入る。古びた男の機械兵が、少年ほどの大きさはあるだろう朽ちた骸の傍に佇んでいた。
そちらへ近寄ろうとすると、とうの昔に壊れていたはずの機械兵が突然動き出す。
うなりを上げて銃を向けてくる機械兵をじっと見据え、女は彼について考えた。
今より百年も前に、戦争を止めようとして祖国を追われた元王族の少年。
機械兵であった男は、自らの主である彼を守ろうと近付く者全てを攻撃しているのだ。主が志半ばで命を落とし、自らの身が活動限界を迎えてしまった今も変わることなく。
ここが安息の地であるのだと伝えるように、女は2人を弔う墓を立てる。そして静かに森を立ち去った。

二章:砂礫の章 『失ったもの』 (フレンリーゼ、小剣)

STORY1 「姉妹の絆」

水と緑に囲まれた、とある自然豊かな国。そこに狩りを生業とする、仲睦まじい2人の姉妹が暮らしていた。
ある日、いつものように慣れた手つきで獣を狩る姉、フレンリーゼの耳に愛しい妹の悲鳴が響く。
嫌な予感にざわめく胸を押さえ、必死に駆けつける。そこで目に飛び込んできたのは、怯えて身を固くする妹。
そしてそんな彼女に今にも飛びかからんとする獣の姿だった。
間一髪の所で獣を追い払ったフレンリーゼは、安堵し涙を流す妹をそっと抱きしめる。
自らの頭にある銀の髪飾りを外すと、彼女の頭に付けてやった。
それは妹がいつも欲しがっていた、亡き母の形見である。フレンリーゼにとってもまた特別なものであったが、それを見た妹はたちまち泣き止んだ。
そして「今度は私がお姉ちゃんを守る」と笑顔を見せるのだった。

STORY2 「脅かされる平和」

無事狩りを終えた姉妹は、2人家路に着く。
しかし森を出ようとしたところで、フレンリーゼがある異変に気が付いた。
自分達の視界の先にある街が煙に包まれ、燃えているのである。
それを見て真っ先に彼女の頭によぎったのは、隣国が侵略戦争を始めているという噂。
事の真意を確かめるべく、フレンリーゼは1人街へと向かう。不安そうな顔でついてきたがる妹に、「ここでじっとしているように」と言い聞かせることも忘れない。
やがて到着した街の中は酷い有様で、そこら中に死体が転がる火の海と化していた。
もっと奥へ歩を進めるべきか、と逡巡したところで、1人で待つことに耐えかねた妹が後を追いかけてきてしまう。
街を抜け出そうと駆け出すも、2人の周囲は隣国の兵士によって取り囲まれてしまっていた。
そして妹を庇ったフレンリーゼの体を、兵士の剣が貫く。
薄れゆく意識の中で彼女が聞いたのは、妹の叫び声。それから兵士達が話した「選別」という耳慣れない言葉だった。

STORY3 「守るべきものの為に」

暗闇の中で、妹が自分を呼んでいる。そんな感覚がして、フレンリーゼは目を覚ました。
周囲を見渡せば、そこは冷たい牢獄の中だった。彼女は自らの身があの隣国の兵士達によって囚われてしまったのだと気付く。
そして、次第にはっきりとしてくる意識の中で何気なく自らの体を見て、フレンリーゼは目を疑う。
視線を落とした先に広がるのは、機械の手足だった。
自慢の美しい黒髪も何故か真っ白で、かつてとはまるで変わり果てた自分の姿に、呆然とする。
混乱のままに牢獄を抜け出し、襲い掛かってきた兵士をなぎ倒した彼女は、彼らから衝撃の事実を耳にした。
隣国の人間が、「選別」と称して殺戮の為の機械兵を生み出す実験を行っていること。
自分達姉妹もその対象となり、フレンリーゼは失敗作と見なされたのだということ。
頭に真っ先に浮かんだのは、妹の安否。祈るような気持ちで、彼女は牢獄を後にするのだった。

STORY4 「奪われた笑顔」

牢獄を抜けた先は、見覚えのない外国の地。
しかしそこも以前の街と同様に炎と煙に包まれ、周囲には死体が転がっていた。
辺りに響く子供の声だけを頼りに走るフレンリーゼ。やがてその前に、ひとつの影が現れる。
こちらをじっと見つめ「オネエチャン…」と言葉を漏らすのは、「選別」によって変わり果ててしまった妹だった。
なんと言葉を掛けてやったらいいのか、迷った彼女が距離を詰めようとした直後である。フレンリーゼの目の前を、赤い血しぶきが舞った。
力なく地面に倒れていく妹の姿。それを見てフレンリーゼは、失敗作の処分に現れた敵国の兵士に斬られたのだ、と悟る。
脳裏に蘇るのは、「今度は私がお姉ちゃんを守る」と言ってくれた愛しい声。
膨大な怒りが自らを支配していくことを感じながら、彼女の意識は途切れていった。
次に気が付いた時、フレンリーゼの目の前には、ただの肉片と化した「敵兵だったもの」と冷たくなった妹の亡骸があった。
彼女は妹をそっと抱き上げ、目を閉じる。必ず復讐する、皮肉にもそれが彼女の生きる希望となった瞬間だった。

三章:硬砂の章 『囚われの人形』(ディミス、銃)

STORY1 「欠陥品たちの出会い」

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