マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝（マギレコ）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

その時、やちよの脳裏に、かつて魔法少女としてコンビを組んでいた頃の自分とみふゆの姿がフラッシュバックする。同時にモギリのドッペルが動きを止めたかと思うとそのまま消滅し、元のやちよの姿に戻った。「私は…あなただって犠牲にしたくない！自分で選んだ魔法少女の運命と向き合ってみせる！もう誰も犠牲にしたりしない！！」と、決意を叫ぶやちよに、「やっぱりやっちゃんは強いですね…ワタシには真似できません…」と、自嘲気味に笑いながらみふゆは転移の魔法でその場から姿を消してしまった。

いろはとやちよ、まどかとさやかの渾身のコネクト（第2期8話）

第2期の最終話となる8話の中でも最大の見せ場となるシーン。鶴乃のコネクトに一度は失敗し、心が折れそうになるやちよだが、フェリシアに気合いの籠った一喝を受けて再び立ち上がり、いろはと共に鶴乃を救うために再びの、そして渾身のコネクトに挑む。その一方でまどかとさやかもマミを救うために、自分たちの思いを込めて渾身のコネクトをマミにぶつけにかかる。そんな仲間を救うためのいろは、やちよ、まどか、さやかの熱い姿を描いたこのシーンが、多くのファンたちを興奮、感動させている。
このシーンでは、不安定な形から回復するや否や暴走を始める鶴乃からいろはとやちよをフェリシアが庇うと共に、彼女が鶴乃に向かってこう叫ぶ所から始まる。「もういーだろ！？お前強くなんかねーだろっ？もう頑張んじゃねーよっ！」それにやちよがハッとなる中、フェリシアはやちよにも向かって気合いの籠った声でさらに叫んだ、「我慢しちまったら、一生やめらんなくなっちまうぞっ！？やちよだって同じだっ！！」フェリシアのその叫びを聞いて、やちよはさらにハッとした顔になる。

鶴乃が辛い時でも笑顔を振る舞っていたのは、自分が彼女に強くあってほしいと無意識に押し付けてしまっていた。つまり、他ならない自分自身が鶴乃を縛り、苦しめていたのだと自覚し、恐怖するやちよ。そんなやちよを、いろはは「やちよさん…！もう一度鶴乃ちゃんにコネクトを！！」と訴える。また失敗したらどうなると尻込みするやちよに、いろはは「大丈夫です！やちよさんも、ちゃんとわかったはずです…本当は誰も強くなんてないんです！！私たちは弱いまま、支え合いましょう！！」と、さらに訴えた。

いろはの訴えに心を動かされたやちよは、彼女の手を取って立ち上がる。そしてフェリシアとさなが連携と渾身の力で鶴乃の動きを封じたのをみて、いろはと手を取り合うと共に彼女と自分の武器を重ねた。するとふたりの武器はひとつの神々しく輝く弓矢へと変わった。やちよが「あなたは…最強になんてなりたくなかったし、あなたが強くならなきゃいけない理由なんて、本当はなかった。ごめんね、鶴乃…！」と、いろはが「苦しいことは明日、みんなで一緒に悩もうよっ！！」とそれぞれ訴え、その弓を引いた。

そうして、いろはとやちよがそれぞれの感情と力を込めたコネクトの矢は放たれ、鶴乃を直撃。その瞬間、鶴乃はキレーションランドのウワサとの融合を解除されると共に我に帰り、自分に笑顔で駆け寄ってくるやちよといろはたちを見て涙を流し、やちよに抱きついた。そんないろはとやちよたちの活躍に勇気づけられたのか、まどかは「さやかちゃん…わたしたちも！」とさやかに促し、さやかも決意を込めた表情で頷いて、まどかと共にマミと対峙する。

「全部…私のせいなの…だから救ってあげなきゃ…」と、狂った笑いと言葉を流しながら暴走を続けるマミ。そんなマミを見て、まどかとさやかは今までマミが後輩である自分たちの為に必要以上に気を張り、無理をしていて心身ともに疲弊しきっていたことを悟る。「マミさんは、あたしたちを導いてくれる強い先輩だったけど…ずっと無理をしてたかも」そう呟きながらまどかの手を取るさやか。すると、コネクトによってまどかとさやかの感情の力がひとつになったのか、1本の神々しい大剣が姿を現した。

そしてその大剣を手に取り、さやかはマミ目掛けて空高く飛び上がる。「マミさん、帰ってきて…！！ティロ・デュエットっ！！！」その魂の叫びと共に、コネクトの剣をマミに叩きつけるさやか。すると、その剣を通してまどかとさやかの熱い感情を流し込まれたことでマミも神浜聖女のウワサとの融合が解除され、マミも元の姿へと戻ることができた。落ちてきたマミをさやかと共に受け止めた杏子は、「世話が焼けるぜ…」と悪態をつくが、その表情はさやかと同じく穏やかなものだった。

柊ねむ「2人には真実を語ろう。ここに至るまでの真実の全てを…！」（第2期8話）

第2期の最終話となる8話のエンディングであり、こちらも前項のコネクトのシーンと合わせて最大の見せ場となっている。このシーンは、襲い来る兵隊グマのウワサをやちよ、フェリシア、さな、そして復活した鶴乃と共に蹴散らしながらホテル・フェントホープを突き進む所から始まる。そんな中、いろはたちが最奥部にある扉の前に辿り着いたところで、扉の向こうの部屋に灯花と共にいるねむが、手にしている本のページを開いた。すると、本が輝き出すと共に、いろはは部屋の中に転移させられた。
部屋に転移させられたことに驚きながら、いろはは灯花と対峙する。「環いろは…！よくも、わたくしの計画を台無しにしてくれたねっ！」と、感情を露わにする灯花に、「灯花ちゃん…どうしてこんなことをするの！？ウワサで人をさらったり、魔女で街を壊すのは悪いことだよ！」と、いろはは訴える。「だからっ！魔法少女を運命から解放するためだって言ってるじゃない！！」と、叫ぶ灯花の両肩を掴んで、いろははさらに「灯花ちゃんは、そんなことをする子じゃなかったでしょ！？」と訴えた。

しかし、いろはとの記憶を失ってしまっている灯花には、いろはのその訴えは届かない。さらに訴えかけようとするいろはの手を振り払い、「あなた誰なのっ！？誰のつもりなのっ！？」と、灯花はパラソルを振り上げる。そして灯花が攻撃を仕掛けようとした時、その場に現れたねむが「灯花…それはダメだ」と、彼女の攻撃を遮った。いろはがねむを振り返ると、「久しぶりだね…いろはお姉さん」と、ねむはいろはに穏やかな表情で呼びかける。

この時点で詳しい描写はないが、原作『マギレコ』とは違っていろはとの記憶を持っているねむに、記憶を失っている灯花は、ねむがいろはに親しげに話しかける様子が理解できない。「お姉さん…？急に何を言い出すの、ねむ？」と、言ってくる灯花を尻目に、ねむはいろはに「すまない…僕は今まで嘘をついていた。そして…最後まで嘘をつき通すこともできなかった…」と、意味ありげな言葉を投げかけた後、手にしていた本のページをめくった。

その直後、3人のいる場が光に包まれ、景色が見慣れないものへと変わっていく。いろはが驚きに辺りを見回し、灯花がさらに戸惑う中、ねむは静かにふたりにこう告げた。「2人には真実を語ろう。ここに至るまでの、真実の全てを…！」そのねむの言葉の後に場面は暗転し、その暗転した場面に「僕たちの お別れが 始まる」というフレーズが浮かび上がった後にエンディングとなる。こうした第2期のラストも、第1期のラストと同じく多くのファンの間で波乱を呼ぶものとなっている。