マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝(マギレコ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』とは、2011年に放送されたテレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の外伝作品にあたる同名スマートフォン向けゲームアプリを原作としたテレビアニメ作品である。本作は主人公の魔法少女・環いろはが行方不明になった妹・環ういを探しに訪れた神浜市にて七海やちよをはじめとする多くの魔法少女と出会い、彼女らと力を合わせて神浜市で起きる数々の事件に挑んでいく物語を描いている。

『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』の概要

『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』とは、テレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の外伝作品にあたる同名スマートフォン向けゲームアプリのメインストーリー第1部「幸福の魔女編」を原作としたテレビアニメ作品である。2011年に放送された『まどか☆マギカ』関連のテレビ作品としては約9年ぶりとなるテレビアニメ作品となる。2018年9月1日に開催されたイベント「Magia Day 2018」にてテレビアニメ化が発表され、2019年9月8日に開催されたイベント「Magia Day 2019」にて2020年1月から毎日放送予定であることが発表され、第1話の先行上映が行われた。
2019年11月30日に開催されたイベント「北九州ポップカルチャーフェスティバル2019」ではメインキービジュアルを務め、こちらでも1話の先行上映が行われると同時に、2020年1月4日深夜から放送であることが発表された。2019年12月23日には新宿バルト9で第1話・第2話の先行上映会と出演者によるトークショーが実施されている。

第1期として2020年1月から3月までTOKYO MXほかにて全13話が放送された。脚本は原作ゲームのシナリオを元にしつつ、アニメだけで完結するように再構成されている。アニメ版オリジナルキャラクターである黒江はメインキャラの役割を奪うようなことにはならず、あくまでもストーリーありきの立ち回りをする予定だとされており、一方で秋野かえでがマギウスの翼に加入したり、鹿目まどかと暁美ほむらが原作ゲームでは登場していた場面で登場しないなどのストーリー上の変更もある。
総監督とシリーズ構成は『まどか☆マギカ』の制作も担当した劇団イヌカレーの泥犬が担当し(第2期の構成は高山カツヒコも参加している)し、魔女空間のデザイン(異世界設計)は劇団イヌカレーが中心となって様々なスタッフがデザインを手がけている。そしてウワサ空間のデザインについてはJ・A・シーザーが担当し、その関係からウワサの声も主宰する劇団「演劇実験室◎万有引力」の所属俳優たちが担当している。

また、『まどか☆マギカ』のテレビシリーズ監督・劇場版総監督を務めた新房昭之がアニメーションスーパーバイザーとして制作に関わっているほか、『まどか☆マギカ』シリーズにおいてキャラクター原案を務めた蒼樹うめ、総作画監督と劇場版でのキャラクターデザインを務めた谷口淳一郎、『まどか☆マギカ』シリーズディレクター・劇場版監督の宮本幸裕も参加している。そしてゲーム開発元のf4samuraiも製作参加だけでなく設定協力としても制作に関わっている。
第2期は第1期最終話放送後に制作が進められていることが発表され、2021年8月1日(7月31日深夜)よりその第2期「2nd SEASON -覚醒前夜-」のサブタイトルで放送開始。さらに2021年年末には最終章となる「Final SEASON -浅き夢の暁-」の放送も予定されている。

『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』のあらすじ・ストーリー

魔法少女の噂

宝崎市の中学生・環いろは(たまき いろは)は、魔法少女として魔女と戦っていた。しかしキュゥべえとの契約時に願った事を思い出せず、やきもきする日々を過ごしていた。ある日、同じ市の魔法少女・黒江(くろえ)から「神浜市に行けば魔法少女は救われる」という噂を教えられたいろはだったが、そこへ魔女と小さいキュゥべえが現れる。小さいキュゥべえを受け止めた瞬間、忘れていた願いに関する記憶がいろはの中に流れ込んだ。
魔女は神浜市の魔法少女・七海やちよ(ななみ やちよ)に倒され、小さいキュゥべえも姿を消してしまった。いろはと黒江はやちよから神浜市に近づかないよう警告を受ける。その夜、いろはは夢を通して自分に「うい」という妹がいた事や、彼女の病気を治す事を願って魔法少女になった事を思い出したのだった。

ういの存在がなかった事になっていると気づいたいろはは、夢を頼りに神浜市へ向い、そこで秋野かえで(あきの かえで)、十咎ももこ(とがめ ももこ)、水波レナ(みなみ れな)という3人組の魔法少女と知り合う。彼女達にういの捜索について相談に乗ってもらういろはだったが、レナとかえでと喧嘩をし、チームはバラバラになってしまった。翌日、かえでは逃げまわるレナに謝罪をしたが、謎の影が現れてかえでをどこかへ連れ去ってしまった。

かえでを攫った影は、レナが「絶交階段の噂」をした事で出てきたものだった。「絶交階段」はレナ、かえで、ももこ探している怪物・鎖の魔女に関わっている可能性がある噂だ。弱いいろはは調整屋の魔法少女・八雲みたま(やくも みたま)の力を借りて能力を高め、やちよ達と共にかえでの救出に成功した。しかし鎖の魔女を倒した際にグリーフシードが落ちなかったため、いろは達は噂の化け物が魔女ではない可能性を考えるようになる。

後日、ういの調査を行ったいろは達は、彼女の友人だった里見灯花(さとみ とうか)と柊ねむ(ひいらぎ ねむ)の所在を掴む事に成功した。ういの手がかりを得るために神浜市の噂を調査することに決めたいろはは、みたまから魔法少女・由比鶴乃(ゆい つるの)を紹介される。いろはの事情を知った鶴乃は、助けになってくれそうな人としてやちよに協力を求める。
やちよから会いたい人の名前を絵馬に書いてお参りすればその相手に会えるという「口寄せ神社の噂」を教えてもらったいろは達は、夜に水名神社を訪れることで口寄せ神社に行くことができることを突き止めた。噂の真偽を確かめると、噂通りいろは達の前に会いたかった相手が現れる。しかし相手は偽物で、馬の怪物が現れてしまった。馬の怪物はソウルジェムの濁りが酷くなったいろはから現れた異形の怪物によって倒されたが、そこへマミが現れ、いろはの怪物を撃破する。マミはいろはにも銃口を向けたが、やちよと鶴乃の説得に応じて身を引いたのだった。

マギウスの翼

やちよの自宅・みかづき荘で目を覚したいろはは、1人で神浜市を見て回る。道中で幸運を呼び込むという「フクロウ幸運水」を勧められて飲み、同じく水を飲んだ魔法少女・深月フェリシア(みづき フェリシア)と知り合う。しかしそれは、カウントがゼロになった時に不幸がもたらされる「フクロウ幸運水の噂」にまつわる水だった。やちよから真実を知らされたいろは達は、噂を広めている謎の存在を見つけ追跡するが、そこへ現れた「マギウスの翼」を名乗る魔法少女の集団にウワサから手を引くよう忠告される。そして全ての魔女を消し去る事を宣言したマギウスの翼は、魔女を恨んでいたフェリシアを仲間に引き込んでしまった。

フェリシアを追う途中で出会った小さいキュゥべえの後についていくと、そこにはフェリシアとマギウスの翼の幹部格の姉妹・天音月咲(あまね つかさ)と月夜(つくよ)、杏子の姿があった。天音姉妹と交戦するいろは達だったが、フェリシアと杏子がマギウスの翼を裏切り、いろはは「フクロウ幸運水のウワサ」の大元と対峙する。いろはは水無神社での化物を意図的に呼び出して敵を倒したが、その直後、天音姉妹とやちよ達の元にみふゆが現れ、やちよ達はみふゆがマギウスの翼の一員となっていたことを知ったのだった。

いろははフェリシアと共にみかづき荘に下宿することになり、「ひとりぼっちの最果て」と「電波少女のウワサ」について知る。しばらくして、いろはの元へ謎の迷惑メールが来る。メールの送り主はアイというAIで、監禁されている二葉さな(ふたば さな)という魔法少女を助け出し、「ひとりぼっちの最果てのウワサ」になってしまった自分を消して欲しいと頼む。
いろはは結界を訪れてさなに呼びかけるが、そこへマギウスの翼の最高幹部の1人アリナ・グレイが現れ、妨害を受ける。アイは、アリナを別の場所へ移転させるが、魔法の影響で自我を失いかける。アイはさなに自分を破壊するように頼み、倒された。

いろはとさなは現実世界でやちよ達と合流し、アリナと交戦しかけるが、マギウスの翼の一員となったマミとみふゆによって止められる。マミは魔法少女の真実を知り、後輩を魔法少女に導いてしまった事に責任感を感じていた。翌日、さなもみかづき荘に迎えられるが、話し合いの中でいろはねむがマギウスの1人となっていることを知らされる。いろはは月夜の元を訪れ、ねむに会わせてもらえるよう頼む。月夜から相談を受けたみふゆは、みかづき荘を訪れ、いろは達を魔法少女の救済に関する講義に招待した。やちよを除くみかづき荘の4人は講義が行われる記憶ミュージアムを訪れ、いろははマギウスの1人となっていた灯花と再会する。

記憶ミュージアムのアトラクションにより、いろはは魔女の正体が魔法少女であるという真実を知る。さらに、過去にやちよたちが仲間だった雪野かなえ(ゆきの かなえ)と安奈メル(あんな める)を喪っていたことを知った。灯花はドッペルのシステムによって魔法少女を救済できると説明した。それは、いろはからも出現した異形の化物のことだった。一方で、ももことレナの前には、マギウスの翼の一員となっていたかえでが姿を現す。

灯花の勧誘を断ったいろははやちよと共に鶴乃たちを探そうとするが、やちよは取り合わずにチームの解散を告げる。そしてやちよは、自分が魔法少女になった経緯を話した。かつてアイドルユニットのリーダーをしていたやちよは、「モデルユニットのリーダーとして生き残ること」を願ったが、そのせいで自分が死にそうになると他の誰かが死ぬようになってしまったのだ。
いろはは自分はそうならないことを約束し、やちよと共に記憶ミュージアムからの脱出を試みてマミの妨害を受けるが、そこへマミの後輩の魔法少女・美樹さやか(みき さやか)が現れる。いろはマミに道連れにされる形で姿を消し、やちよはさやかによって外へ連れ出された。

一方、某所では灯花が演説を行っており、そこにはももこ、レナ、かえで、鶴乃達、そして黒江の姿があった。そして集会所の外では、アリナが一人、ワルプルギスの夜を待ち望んでいたのだった。

見滝原市の魔法少女

見滝原市の魔法少女・暁美ほむら(あけみ ほむら)は、鹿目まどか(かなめ まどか)と共に魔女と戦う中で、不思議な少女の言葉を聞く。2人は劣勢に立たされるが、さやかが合流したことで難を逃れた。戦いの後、ほむら達はさやかから神浜市で発覚した「魔法少女の真実」を伝えられ、3人はマミを助けるために神浜に向かうことを決意する。

一方、やちよはマギウスの本拠地「ホテル・フェントホープ」を探してウワサと戦い続けていた。そこへ、黒江と小さいキュゥべえ、みふゆが現れ、やちよは交戦する。みふゆは黒江を連れてその場を離れようとするが、小さいキュゥべえを追う形で黒江とやちよは「万年桜のウワサ」の結界へと迷い込んだ。2人の前に行方不明だったいろはが現れるが、いろはから現れた沈黙のドッペルにやちよと黒江は飲み込まれてしまった。
ドッペルによって作り出された夢の世界で目を覚ましたやちよは、いろはを目覚めさせるため中心部へと向かう。実はこの夢の世界は、精神的に不安定になったいろはを救うためにドッペルが作り出した理想の世界だったのだ。やちよは黒江と共闘してドッペルを撃破し、いろはを夢の世界から助け出した。

黒江から「ねむがいろはのことを覚えている」と言われたいろはは、やちよを含めた3人で、ねむに会いにホテル・フェントホープへ向かう。やちよが天音姉妹を引きつけている間にいろはと黒江はフェントホープ内に入り、レナ、かえでと再会する。かえではドッペルの影響で体調不良に見舞われており、レナはかえでと共にマギウスの翼を抜けようとしていたのだ。
しかし一行はプラント部屋を警備する怪物「働きグマのウワサ」と戦闘になってしまい、いろはと黒江で倒すものの、かえでのドッペルが暴走してしまう。そこへももことみたまがやってきて、かえではみたまによって魔法少女の隔離病棟へと入れられてしまった。

最終作戦

ホテル・フェントホープで働いていたフェリシアとさなだったが、グリーフシードを盗みに来ていた杏子と出会い、巻き込まれる形で逃走する。みふゆはウワサと融合した鶴乃に再会し、困惑していた。そんな中、灯花は魔女を神浜に呼び寄せて魔力を集め、人工魔女エンブリオ・イブを孵化させて自動浄化システムを世界中に広げるという最終作戦を発表した。
一方、フェリシア達は魔女プラントで飼育された魔女がエンブリオ・イブの食料となる光景を目にしており、いろは達はホテル・フェントホープに再潜入していた。だがセキュリティに引っかかり、魔法少女達から攻撃を受けてしまう。

いろはと小さいキュゥべえを先に行かせて戦う黒江だが、「いろはの事は助けるのか」というドッペルの声に戦慄する。フェリシアとさなはマギウスの作戦を知って戸惑い、戦意喪失していたみふゆはマギウスを抜けると決めたさなに感化される。みふゆは灯花とねむを説得しようとしたが、失敗して投獄されてしまった。
神浜市内には魔女が集まり、ワルプルギスの夜が接近していた。そんな中で、やちよはまどかたちと遭遇し、ともにキレーションランドを目指す。いろははういの声を頼りに進み、外に出ることができた。いろはとまどかも初めて対面したが、その時、塔からウワサと融合したマミと鶴乃が現れた。

危機に陥ったいろは達だったが、フェリシアとさなのおかげで窮地を脱することができた。退避先でさながみふゆから託された手紙によってキレーションランドの地図と作戦の全容を知り、さらに手紙に込められた魔力を通じてみふゆと会話、みふゆはももことともにみたまを説得し協力を取り付けた。そして、鶴乃とマミを救うにはコネクトを使うといいという情報を教えてもらう。体制を立て直し、やちよは鶴乃を戻すために挑むが、鶴乃の本心をイメージすることができず鶴乃は無残な姿となってしまう。

怒った灯花に兵隊グマのウワサを差し向けられ、やちよも鶴乃の本心をわかっていなかったことに心が折れてしまっていた。気付くといろは不思議な空間におり、過去のやちよ達の出来事を思い出し、やちよと鶴乃それぞれの深層を知る。いろははやちよにコネクトすることで元の空間に戻り、鶴乃の真意を理解したいろはとやちよが再びコネクトすることでようやく鶴乃からウワサを剥がすことに成功する。
まどかとさやかもマミからウワサを剥がすことに成功し、フェントホープの塔を破壊する。ワルプルギスの夜だけが見滝原市へ向かったことを知り、まどか達は見滝原市へ戻った。
いろはは灯花、ねむと再会し、ねむは真実を語るために自身の魔法を発動させたのだった。

やがて消えゆく魔法少女達

話はいろはが魔法少女になる前にさかのぼる。
病院で、うい・灯花・ねむの3人は神浜の新しいウワサを考えており、見舞いに来ていたいろはも加わり、「万年桜のウワサ」を考えつく。その後、いろははういの病を治すため魔法少女になり、戦いに奔走するようになる。しかしキュゥべえから魔法少女の秘密を聞いたうい達は、いろはを魔女化させないために、キュゥべえの持つ能力を1つずつ奪い去るという契約で魔法少女となった。
しかしその後、ういの回収能力が暴走を始め魔女化し始める。ねむは緊急手段として小さいキュゥべえの中にういの心を閉じ込めるが、これにより灯花からういに関する記憶が無くなり、ういの存在も消え去ってしまう。目的や方向性も変わったことがわかりながらも、ねむは「魔法少女を救う」計画を遂行するために灯花とアリサについていくことになったのだった。

記憶を取り戻した灯花は泣きながらいろはに謝罪し、ねむも灯花に謝罪した。灯花とねむはエンブリオ・イブを飛び立たせてワルプルギスの夜を追うが、その影響で鶴乃達のドッペルが暴走し始める。みふゆとももこも協力して救い出したが、2人のソウルジェムは砕け散っていた。

一方、やちよはエンブリオ・イブの動きを食い止めるべく、十七夜を始めとする魔法少女達と共に応戦していた。見滝原市では、まどか達がワルプルギスの夜の使い達と交戦している。小さいキュゥべえに隔離されていたいろははういと再会するも、ういは想いをいろはに託して自らの力を使っていろはを外に出した。外にはドッペルと融合しつつある黒江がいた。いろはは自らの短剣で魔女と化した黒江を刺し、イブの元へと向かう。

イブを制止させるものの、アリナが「全人類魔法少女化計画」を標榜し、ドッペルに自らを食らわせたうえでイブの身体を乗っ取る。灯花とねむも応戦し、やちよは心の中で死んだかなえとメル、みふゆとももこに会い、彼女たちから想いを託される。自らの信念のままに動くと決めたいろはは、長く伸びた髪によって魔法少女たちの想いを受け取り、やちよと共に力を振り絞った一撃でイブを倒した。

まだ廃墟の残る神浜市内では、魔法少女達はそれぞれ新たな生活を始めようとしていた。見滝原市では、再び戦いをやり直すべく、ほむらがこの時間軸から去った。
この一連の災害は、一般社会からはスーパーセルと超巨大地震、テロによって被害が拡大したと認識されており、魔法少女の存在が知られること無く終わった。
その頃、円環の理と彼女に導かれたいろはは、その手で自分達の物語が書かれた本を閉じる。一方、万年桜の下では、いろはの席を空けて待つうい達の姿があった。

『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』の登場人物・キャラクター

チームみかづき荘(チームみかづきそう)

環いろは(たまき いろは)

CV:麻倉もも

本作及び原作『マギレコ』の主人公である、宝崎市に住む魔法少女。クロスボウを武器として扱い、それを用いた遠距離戦を得意としていて、さらに回復の魔法を使いこなす。
大人しめな外見の割にはしっかり者な性格で、周りに気を使いすぎてしまう面もあり、学校においてクラスでは少し浮いた存在となっている。しかも最近の流行には疎くスマホの扱いもぎこちなく、方向音痴という弱点も持つ。

妹にういという少女がいて、かつて彼女が患ってる病気を治す願いをキュゥべえにすることで魔法少女となった。その願いを忘れてしまっていたが、第1話で妹の存在をかすかに思い出す。そして夢の中でういから「神浜市に来て」と呼びかけられたことで神浜市を訪れる。やちよとは当初彼女の一方的な排他によって対立関係となっていたが、後にその実力と気概を彼女が認めたことで和解し、両親が海外に行ったのを機に神浜市に移り住むと同時にみかづき荘でやちよと同居することになった。

七海やちよ(ななみ やちよ)

CV:雨宮天

神浜市の中でもベテランの部類に入る魔法少女。神浜市立大学に通う19歳の大学生で、読者モデルの仕事も務めている。槍を武器としており、鋭くも華麗なその槍さばきと格闘で敵を圧倒する。また、7年間も魔女と戦い続けてきたことで、神浜市に住む他の魔法少女たちの間では有名となっている。
無愛想でドライな性格で非常にテリトリー意識が強く、いろはのように実力の伴わない他の地域の魔法少女にはきつい態度で接し、追い出そうとすることが多い。そのため、ももこをはじめとする一部の魔法少女から反感を買ってしまっているが、やちよ本人は善意でやっており、決して悪意はない。

また、1年前までは来客を笑顔で自宅に迎え入れるなど社交性も垣間見える人物であり、当初はももこ、鶴乃、みふゆ、そしてかなえとメルとチームを組んで戦っていて、彼女らとの関係は良好だった。しかし、かなえが魔女との戦いで命を落とし、メルが魔女化して命を落とす悲劇に見舞われる。
ちなみに彼女が魔法少女として契約する際の願いは「モデル同士で組んだユニットの中でリーダーとして生き残る」というものだった。それはあくまで芸能界で生き残りたいという意味だったが、かなえやメルの死がきっかけで「自分が生き残る代わりに周りが死ぬ」という歪んだ形で願いが実現したのだと思い込むようになった。

その過去の恐怖と罪悪感から「自分がひとりでいないと誰かを殺してしまう」という妄想に取り付かれてしまい、心を深く閉ざしてしまう。そしてどこのチームにも属さずひとりで魔女と戦い続けることを選び、かなえやメルの悲劇を繰り返させないためにも神浜市の外から来た魔法少女を追い出し続けていた。

由比鶴乃(ゆい つるの)

CV:夏川椎菜

元気いっぱいで猪突猛進な性格で知られる魔法少女。先端に刃が仕込まれた2本の扇子による斬撃と投擲、そして格闘による素早くもトリッキーな戦いを得意とする。また、火炎を操る能力も持っており、これは下記の実家である中華料理店から連想された「炎」というイメージから生まれたものとされている。
神浜市の中華料理店「万々歳」を実家に持ち、配膳や出前などの仕事を受け持って看板娘として活躍している。また、彼女の生家にして万々歳を経営する由比家は名家で、祖父の代では万々歳は美味とかなりの評判だったが、現在では由比家が没落に伴ってその評判も落ちてしまっている。

表では元気に振る舞っているものの、内心では魔法少女になってまで再興しようと頑張っていた由比家が元通りにならないことに苦悩している。そして「ししょー」と敬愛するやちよとの関係が元通りにならず、さらに1年前にかなえとメルが死んで彼女とのチームが崩壊し、その時に何もできなかったことを深く気に病んでいた。

9hyusoka0124
9hyusoka0124
@9hyusoka0124

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