テキーラ（名探偵コナン）とは【徹底解説・考察まとめ】

テキーラ（名探偵コナン）の概要

テキーラとは、小学館が発刊する『週刊少年サンデー』の漫画作品『名探偵コナン』の登場人物。「黒の組織」と呼ばれる巨大組織のメンバーの1人である。テキーラという名前はコードネームで本名は不明。身長2メートルを超す大柄な男で、関西弁を話す。小学生である主人公の江戸川コナン（えどがわ コナン）を躊躇なく蹴り上げるなど、粗暴で冷酷な性格をしている。口ひげに黒いスーツとハットも特徴。高校生探偵・工藤新一（くどう しんいち）に毒薬を飲ませて身体を小さくした張本人であるジンを呼び捨てで呼んでいることから、ジンとは対等な立場であることがうかがえる。有能なプログラマーの発掘したり、開発を依頼したりする仕事にしていたが、とある取引の最中に不運にも爆発に巻き込まれて死亡した。

2023年に公開された劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影（サブマリン）』では、過去コナンが退治した「黒の組織」のメンバーとして登場。セリフはなかったものの、銀幕デビューを果たしている。

テキーラ（名探偵コナン）のプロフィール・人物像

名前：テキーラ
年齢：不明
所属：黒の組織
外見：鼻の下に髭、身長は2メートル超え
性格：粗暴
使用言語：関西弁

CV：廣田行生

テキーラは黒の組織の一員である。
黒の組織とは、本作の主人公・江戸川コナン（えどがわ コナン）の本来の姿である工藤新一（くどう しんいち）を幼児化させた組織であり、国際的な犯罪組織のこと。

詳しいプロフィールは明らかにされていないが、組織内では有能なコンピューター・プログラマーを探し出す任務についていた。
足元で小銭を探していたコナンを突然躊躇なく蹴り飛ばすなど、かなり荒々しい性格をしている。
ジンのことを「アニキ」とは呼んでいない。

テキーラ（名探偵コナン）の来歴・活躍

初登場

テキーラの初登場は、原作コミックス12巻File4「突然の遭遇」。

コナンが居候している毛利探偵事務所の探偵・毛利小五郎（もうり こごろう）は、ゲーム会社・満天堂が開発し、小五郎が監修したゲームの新作発表会に招待された。会場である米花ホテルを訪れたコナン、小五郎、その娘の毛利蘭（もうり らん）は、荷物を預けるためにクロークに並んだところで、3人の満天堂社員・中島、上田、竹下に出会う。

小五郎が荷物を預け、引き換えに96番の番号札を受け取ったところで、開始時間を焦った3人の社員が蘭の前に割り込んできた。3人の社員は、会社のロゴ入りの黒くて重いお揃いの社用カバンを預け、各々番号札を受け取った。そしてようやく順番になった蘭が荷物を預け、受け取った番号札は100番だった。

会の途中で、コナンが中島とトイレに行こうとすると、大柄の男とすれ違いざまにぶつかり、コナンと中島は倒れてしまった。コナンがその大柄の男について「あの人もゲーム会社の人？」と中島に聞くと「さぁ…見たことないな…」と答えた。

トイレを後にし、中島と別れたコナンは、クロークで満天堂のカバンを受け取る大柄の男を目撃する。会社のネクタイピンもせず、会社では見たこともないと言われた人間が、社用カバンを受け取ったことを不審感を抱くコナン。しかし、「まーオレの知ったこっちゃねーな…」と思い改め、二日酔いの小五郎のためにジュースを買いに行くことにした。

すると、コナンの背後から公衆電話で話す大柄の男の声が聞こえてきた。

「あ、オレや…テキーラや…取り引きは完了した…ああ…ぬかりはない…フフフ…心配すんなウォッカ…夕方までにはそっちに合流する…ジンにそう伝えといてくれや…」

この会話から、先ほどの大柄の男が黒の組織の一員で、コードネームがテキーラであることを確信したコナンは、驚きのあまり手に持っていた財布を落とし、小銭をばら撒いてしまった。コナンは、黒の組織の根城を探るため、足元に落ちた小銭を拾うふりをして、テキーラの靴底に、盗聴器と発信器を取り付けた。

盗聴器の周波数を合わせていたコナンの耳に、トイレに入ったテキーラの声が聞こえてきた。
「なんやコレは入れへんぞ…ん？あいてるんか？」そう聞こえてきた瞬間、テキーラが入っていたトイレで大爆発が起きた。トイレに駆け込んだコナンは、テキーラの履いていた靴をみつけ、彼がこの爆発に巻き込まれ死亡したことを悟った。

テキーラの死亡は、偶然爆発に巻き込まれたものなのか、それとも誰かに消されたのかの真相を探るため、コナンは捜査を開始した。

当初、テキーラがつぶやいていた「なんやコレは入れへんぞ…ん？あいてるんか？」というセリフから、爆発物は、トイレの扉近辺に仕掛けてあったと考えられた。しかし、爆発のがれきの中から、外向きにひしゃげた社用カバンについていた満天堂のエンブレムが発見されたことから、カバンの中に爆発物があったことが判明した。

つまり、テキーラがつぶやいていた「なんやコレは入れへんぞ…ん？あいてるんか？」というセリフは、トイレのドアのことではなく、カバンの鍵のことだった。そして、取り引き場所は、番号札を相手と取り替えるだけで怪しまれず受け渡しができるクロークを示していた。

クロークでテキーラが交換していたのは98番だったことを思い出したコナンは、96番の小五郎と、100番の蘭の間に割り込んできた、3人の社員の中に、テキーラの取引相手がいることを確信した。
しかし、自社が発表会をしている最中のホテルで爆発が起これば、自身にも疑いがかかるのに、なぜ犯人はこのホテルを取り引き場所として選んだのかということにコナンは疑問を抱いた。

コナンは、3人の社員の番号札は、小五郎と蘭の間に割り込んだのであるから97番、98番、99番であるにもかかわらず、124番と交換する中島がを見て、テキーラの取り引き相手は中島であることにたどり着いた。そしてまた、テキーラが意図せずして爆死したことから、爆弾を仕掛けた人物はほかにいる事に気づいた。

各々カバンの中身を確認しようとしたとき、中島のカバンが開けられることに異常なまでに反応した竹下こそが、爆弾犯であり、中島を殺害しようとした張本人だったのだ。
こうして、爆弾犯は逮捕されたが、コナンの本題は中島にあった。

コナンは、中島に「あなたと取り引きをした黒づくめの大男…いったい彼は何者なんですか？」と問うと、中島は何も知らないが彼らと会う店は、いつも米花町の大黒ビルの最上階にある「カクテル」というバーであったことを明かした。それを聞くや否やコナンは大黒ビルに向かって走り出した。

そしてビルに到着し、ついに組織にたどり着くきっかけをつかんだと思ったのもつかの間、突如ビルが大爆発し、バーは跡形もなく消し飛んでしまい、そこには人がいたかどうかさえも分からない状態であった。

後に、中島を聴取し、組織は全世界の有能なコンピュータープログラマーのリストを大金で購入しようとしていた事が判明した。

初登場の2年前から暗躍

テキーラは、原作コミックス37巻File5「暗黒の足跡①」の過去回想にて、初登場の2年前にすでに黒の組織の一員として暗躍していたことが判明した。

ある日、毛利探偵事務所に、ゲームシステムエンジニアが行方不明なので、探してほしいと依頼の電話が入った。依頼者は3人で、須貝は囲碁ソフトを、内藤はチェスソフトを、相馬へ将棋ソフトの開発を求めていた。

やって来た3人は、コンピューターグラフィックスで有名な特殊視覚効果板倉スタジオ代表の板倉卓（いたくら すぐる）と専属の契約をしたと思っていた。しかし、1週間前に彼から各々へ、一度に3つの仕事は疲れるが、のんびりやるから気長に待ってほしいという内容のメッセージビデオが届いた。板倉に話が違うと文句を言うためにその居場所を探してほしいと小五郎に依頼に来たのだった。

誘拐でもされたのではないかと問いかけた小五郎に対し、相馬は「あの男ならやりかねねぇな…2年ぐらい前に板倉さんの事務所に行った時に見かけたんだ…口ヒゲを生やして関西弁をしゃべる怪しい大男をな…探偵さんやあんたらも見てるはずだぜ？その男、満天堂の新作発表会にも来ていたからよ…」と言い出した。

大男はテキーラだと気づいたコナンは相馬に、その大男が言っていた内容を問いただした。すると相馬は、詳しくは知らないが「あんたにはもう用はないわ」と言って出ていったと答えた。
テキーラのことを聞き出すには板倉自身に聞かねばならないと感じたコナンは、板倉捜索に乗り出す。

コナンは、各人に届いたメッセージビデオには、将棋とチェスと囲碁の道具が映り込んでいたことに注目した。その3つを借りた人物が滞在しているホテルに板倉はいると割り出し、ホテルニュー米花に急行する。
コナンたちが板倉の部屋に到着すると、板倉はすでに死んでおり、死後1日以上が経過していた。

組織への手がかりを掴もうとして、板倉の荷物に目をやったコナンは「日記」と書かれたフロッピーディスクを見つけた。組織の目的などが書かれているかもしれないと思ったコナンは、そのフロッピーディスクを手に取ろうとするが、証拠品に触れるなと小五郎に怒られてしまう。
フロッピーディスクを手に入れるため、コナンは板倉死亡についての事件解決に乗り出すことにした。

警察が到着し、鑑識によると死後二日程度経過しており、主治医の証言から、常に薬を飲まないといられない程に心臓病は悪化していたため、急な心臓発作に襲われて死亡したと推定された。そのため、この件は、殺人ではなく病死であると判断された。しかし、コナンは板倉の死亡時の体勢の違和感を指摘し、小五郎と目暮警部を本件が殺人であることにたどり着かせた。
そしてコナンは、先ほどのフロッピーディスクに犯人に関することが記載されているかもしれないから見てみようと提案した。

フロッピーディスクを確認すると、3日前に小五郎と同じ方法でホテルに照会をかけた人物がいたことが書かれていたのみで、犯人を指し示すような情報はなかった。しかし、目暮警部は、念のため鑑識に回すことにした。そうなると、二度とテキーラに関する情報を見ることが出来なくなってしまうと思ったコナンは、早く事件を解決して、フロッピーディスクを本件とは無関係であると証明しなければならなかった。

板倉の死亡時の体勢に注目したコナンは、碁石の配置の違和感に気づく。禁じ手で置かれた碁石は点字を表現していたのだ。碁盤に置かれた点字を解読するとそこには「はんにんわそーましょーこわとけい（犯人は相馬。証拠は時計）」と書かれていた。
無事板倉殺害事件が解決され、コナンは、板倉の日記を確認するため、博士の家へ急ぐことにする。

博士の家でフロッピーディスクを確認すると、3月7日に、開発中のシステムソフトを目当てに関西弁の大男が訪ねてきたが、板倉が開発を断念したことを知るとあっさり帰っていった。

その日以降、事務所に何者かによる侵入の痕跡があったが警察は取り合ってくれなかった。仕方なく、隠しカメラを設置し正体を確認しようとしたが無駄だったため、その恐怖から要求を飲むことにした。知らされた番号に電話をしたら例の大男ではなく、高飛車な話し口調の女が出たことが書かれていた。

システムソフトは目の病気により断念したのではなく、板倉は我々人間のために断念した。そして、その女が板倉に「我々は神でもあり悪魔でもある…なぜなら…時の流れに逆らって…死者を蘇らそうとしているのだから…」と語っていたことがわかった。

なお、高飛車な話し口調の女は、その特徴から、ベルモットではないかと言われている。
以上のことから、テキーラが訪ねてきたおよそ10ヶ月後には、板倉へのコンタクトをとる担当は、テキーラからベルモットへ移っていたことが判明した。

テキーラ（名探偵コナン）の関連人物・キャラクター

ジン／黒澤陣（くろさわ じん）

CV：堀之紀

黒の組織の幹部。部下のウォッカには、アニキと呼ばれている。工藤新一にAPTX4869を飲ませ、幼児化させた（ジン本人は、証拠が残らない形で殺害出来たと思い込んでいる）。新一は、最初に会った時の印象を「平気で殺人を繰り返してきたに違いない」と語っており、冷酷な目つきをしている。銀色の髪は腰まで届くほどの長さでサラサラ。いつも真っ黒はロングコートと黒いズボン、黒い帽子を被っている。なお、作中ではテキーラと直接話をする場面などはない。

ジン／黒澤陣（名探偵コナン）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

renote.net

ジンとは『週刊少年サンデー』にて連載されている青山剛昌原作の漫画・テレビアニメ作品『名探偵コナン』の作品に登場する人物。
裏取引現場を目撃したコナン（工藤新一）に開発中の薬を飲ませた本人。頭が切れ、用心深い。
黒の組織内の幹部クラスかつ、実行部隊のリーダー的存在である。
作戦の成功が一番大事であり、作戦成功のためならヘリからの機銃掃射を行う程。
様々な分野の専門知識を持つ博識者であり、特に狙撃の腕は一流。
「疑わしきは罰する」がモットー、確証がなくとも対象の人物を殺害する冷酷さがある。

ウォッカ／魚塚三郎（うおつか さぶろう）

CV：立木文彦

黒の組織に所属するジンの部下であり、共に行動することが多い。がっしりとした体型で、黒のハットと黒のサングラスでエラの張った受け口が特徴。ジンは殺した人間の顔や名前を殺した瞬間に忘れてしまうため、殺した人物の情報が必要なときはウォッカがサポートをすることもある。愛車はフリーダムトップ3ピース モジュラーハードトップで、ナンバーは「・4-29」。作中では、電話で連絡を取り合う様子が描かれている。