ポックル（HUNTER×HUNTER）とは【徹底解説・考察まとめ】

ポックルの概要

ポックルとは『HUNTER×HUNTER』の登場人物で、主人公ゴン＝フリークスと同じ第287期ハンター試験に合格した少年。戦闘では弓を使った遠距離攻撃を得意とし、堅実で慎重に攻めていくタイプである。熱くなりすぎる面もあるがすぐに謝れる素直さを持ち、さまざまな未確認生物を見つけ出す幻獣ハンターという夢にむかってひたむきに努力できる。仲間想いの人物で、同じ志を持つポンズたちとチームを組んで依頼に取り組む。ハンター試験合格後は苦戦しながら念能力を習得し、NGL（ネオグリーンライフ）という環境保護団体で潜入調査を行う。そこでキメラ＝アントのネフェルピトーに捕まり、念能力について強制的に自白させられた後、あっさりと殺され女王に食されるという悲しい結末を迎える。

ポックルのプロフィール・人物像

生年月日：不明
身長：不明
体重：不明
職業：幻獣ハンター
CV：玉木有紀子（1999年フジテレビ版）、徳本恭敏（2011年日本テレビ版）
第1回人気投票：12位

性格は堅実で慎重さがあり、さまざまな未確認生物を見つけ出す幻獣ハンターという夢にむかってひたむきに努力できる少年。一方で、熱くなりすぎる面もあるが、素直さもあわせ持っており、仲間を大切にしている。『HUNTER×HUNTER』コミック版でのポックルの登場は、ハンター試験とNGL編のわずか2回のみ。ハンター試験では4次試験より登場して最終戦へと順調に進み、キルアの不戦勝に伴って合格しハンターとなる。不完全なカタチでの合格となったが、ポックルがハンターとしての素質を持っていることや、彼の分析力の高さがわかる描写があるのだ。最終試験は1対1のトーナメント方式で1勝すれば合格となるルールであった。トーナメントの組み合わせを決めるためにハンター協会会長ネテロと面談し、注目している人と戦いたくない人を答えていく。他の試験者が「こいつがとにかく一番ヤバいしな」「子供と戦うなど考えられぬ」などと話す一方で、ポックルは「注目してるのは404番（クラピカ）だな。見る限り一番バランスがいい」と個人の総合的な能力を見ていることがわかる。また、「44番とは戦いたくないな、正直戦闘ではかなわないだろう」と自身の能力分析もできており、賢いことがうかがえる。トーナメントの組み合わせは面談内容を含めて身体能力値・精神能力値・印象値を審査基準としており、特にハンターとしての素質である印象値に重きを置いていた。成績の良い者が1回戦より戦うことができ、チャンスがより多く与えられる仕組みとなっている。ポックルは、最終試験者9人の中で最も成績の良い、主人公ゴンや驚異的な身体能力を持つ忍者のハンゾーの次にくる2回戦に位置していることから、協会からの印象が良く、ハンターの素質があることがわかる。

ポックルの能力

弓

ポックルの能力の基本は「弓」にある。遠距離攻撃を得意とし、接近戦はあまり好まない。ハンター試験の4次試験においては、弓を生かした戦いを披露し見事に相手を弱らせることに成功する。

念能力

ポックルは、人間の体からあふれ出す「オーラ」とよばれる生命エネルギーを自在に操る「念能力者」でもある。コミック版ではポックルが念能力を会得するシーンは描かれていないが、天空競技場編でゴンやキルアに念能力を教えたウイングより『ポックルは「錬」の習得にかなりてこずっている』と説明があり、念を会得するための裏ハンター試験が順調に進んでいないことがわかる。念の集大成である「発」には6つのタイプがあり、『HUNTER×HUNTER ハンター協会公式発行 ハンターズ・ガイド』にてポックルはオーラでできた弓を射るため「放出系」に分類されている。しかし、作りだされた弓や矢は弱い者には見えないため「変化系」の能力も同時に使っていると考えられているようだ。オーラの属性の相性を示す六性図では、放出系と変化系はあまり相性の良い系統同士とはいえないため、ポックルの弓は攻撃に特化した能力ではないと推察される。また、ポックルは接近戦を得意としないが、NGL編では襲ってきた兵隊蟻から仲間を守るため、オーラで覆われたこぶしで殴ろうとしており、「硬」を獲得していることがわかる。「硬」から矢を作り出すまでの流れもスムーズであり、地道に鍛錬を積んできたであろうことがうかがえた。

ポックルの必殺技

七色弓箭（レインボウ）

NGL編で兵隊蟻に襲われた際にでてきた唯一の必殺技。七色とあるが一部しか公開されておらず、ポックルが死んでしまうため全貌は不明のままである。
作中に登場したのは、当たった場所に火が付く「赤の矢」と、七色の矢の中で最速の「橙の矢」の二種類である。「橙の矢」はポックルが自信を持って放ったものの、蜘蛛と人間の姿をしたキメラ＝アントのパイクにあっさりと止められてしまった。必殺技ではあるがキメラアントを倒すことはできず、ポックルの戦闘能力がそれほど高くないことがわかる。

ポックルの来歴・活躍

ハンター試験での戦い

ポックルの初登場は『HUNTER×HUNTER』第3巻、第287期ハンター試験の4次試験である。この試験では、受付時に受験生全員に配られたナンバープレートを使用する。自分とターゲットのナンバープレートがそれぞれ3点、それ以外のナンバープレートが1点となっており、合わせて6点分となれば試験を通過し最終試験に進めるという内容だ。ポックルのターゲットは「105番 キュウ」であり、ここではじめてポックルの戦闘シーンが描かれる。2人が戦うシーンはゴンが4次試験ではじめて目にする受験生同士の戦闘であった。ポックルは気配を完全に消してターゲットにゆっくりと近づいていく。途中、ターゲットが後方を気にする様子を見せるがチャンスが来るまでずっと気配を消して機会をうかがっており、忍耐力の強さや慎重な性格が表れていた。
ポックルがターゲットを狙うのは弓。弓を構え一瞬の隙を狙い撃つ。しかし、殺気を感じ取ったターゲットは間一髪のところで避け、矢は右腕をかすめただけであった。ターゲットはニッと笑い、ゴンも「しくじった！」と思うが、ポックルは笑みを浮かべながら姿を現した。すると、ターゲットは震えながら右手に持っていた刀を落としてしまう。ポックルが放った矢の先には即効性のしびれ薬が塗られており、腕をかすったことでターゲットはしびれて動けなくなってしまった。万が一、相手に矢をよけられた時のことを考え、あらかじめ矢に薬を塗って万全な状況を作り上げており、冷静かつ慎重なタイプであることがわかる。ゴンはこの戦闘により「狩り（ハント）」たるやなんぞやということを学ぶのである。

トラウマ級の悲しい結末

NGLで潜入調査を行っていたポックルたちは、キメラ＝アントが武器を使用して人間を大量殺戮しているところを発見する。他チームとの連絡が途絶え、事の重大さから一度NGLを脱出しようと話をしていた矢先、突然キメラ＝アントが現れ仲間を殺されてしまった。そして、ポックルは兵隊蟻との戦いの中で師団長ザザンの神経毒にやられて捕獲されてしまう。神経毒にやられると1か月以上は寝たきりになるが、用意周到なポックルは奥歯に解毒剤を仕込んでいたため、その解毒剤を使いすぐに這いつくばって移動できるようになる。人骨が積まれた場所でなんとか身を隠し、神経毒の効果が切れるまで隠れ切る作戦に出たが、女王直属護衛軍の一人であるネフェルピトーによりあっさりと発見されてしまった。その後ポックルは頭蓋骨の一部をあけられ、ネフェルピトーにより脳みそをいじられて「念能力」について全て話してしまう。体はだらんと力が抜け目は上を向いてよだれを垂らしており、そこにはポックルの意思はなく強制的に自白させられたことがわかる。脳みそをいじられている時のポックルの「あっあっ」「あっ」という言葉が、残酷なまでに心に響く。そして不要になると、ネフェルピトーの「あれはもう要らない。今すぐ女王様へ」という一言で、あっさりとミンチにされ女王に食されてしまった。幻獣ハンターになる夢を叶え、ひたむきに頑張っていた少年は無残な死を遂げた。

ポックルの関連人物・キャラクター

ハンゾー

雲隠流の上忍で、幻の巻物「隠者の書」を探すためにハンターを目指し、最終試験でポックルに勝利してハンターとなった。もともと明るく熱くなりやすい性格だが、戦闘時では忍ならではの冷静さを見せる。12歳頃に人を殺めた経験を持つ。ハンター最終試験では、対戦相手である主人公ゴン＝フリークスを、血反吐が出なくなるまで3時間も殴り続ける冷酷さを見せた。ハンゾーは容赦なくゴンの腕を骨折させたが、それでも心が折れないゴンを気に入り負けを認める。次いで2回戦ではポックルと対戦し、ゴンと同様の流れとなったところでハンゾーが「悪いがあんたにゃ遠慮しねーぜ」という一言を放ち、負けを認めさせた。

ポンズ