魔進戦隊キラメイジャー(Kiramager)のネタバレ解説・考察まとめ

『魔進戦隊キラメイジャー』とは、東映制作のスーパー戦隊シリーズ第44作品目の特撮ドラマ、および作中で主人公たちが変身するヒーロー名である。2020年3月から2021年2月に放送された。
モチーフは「乗り物」と「宝石」であり、キャッチコピーは「キラメこうぜ!!」
闇の帝国「ヨドンヘイム」に侵略された宝石の国「クリスタリア」の復興と、次の侵略対象となった地球を守るため、キラメイストーンに選ばれし5人の戦士が戦う物語である。

限界は超えないためにある。強化フォーム「キラフルチェンジ」

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キラフルチェンジをしたキラメイレッドの姿

クランチュラの芸術的美学を守ろうとするバクダン邪面を、ヨドンナは「口ごたえするな」と鞭で叩く。すると、バクダン邪面は5つに分裂してしまった。ヨドンナのもうひとつの特有能力で、バクダン邪面は人格を5分割され、分裂したのだ。敵の数が増え、窮地に陥った充瑠は、もっと強くなりたいと願った。その時、充瑠の眼前の強化ベチャットが急に苦しみ出し自滅した。ヨドンナの鞭によるパワーアップ能力は対象者の寿命を代償にしていたのだ。部下を使い捨てるヨドンナに、充瑠たちは怒りを露わにした。だが、ヨドンナの心には響かず、5体のバクダン邪面に後を任せて退却した。

CARATに戻った一同だったが、ヨドンナの圧倒的強さに、みな意気消沈していた。モンストーンを撃破した宝路がエネルギアを持って戻ってきた。為朝はエネルギアの力を使い、自分たちもパワーアップすることでヨドンナに対抗出来るのではと思いつく。同調する仲間たちだったが、充瑠だけは強く反対した。ヨドンナに無理やり力を増大させられ、命を縮めたベチャットの姿を思い出し、自分たちも負担が強すぎて命を失ってしまうのではと危惧したのだ。地球を守るためなら自己犠牲も厭わないという仲間たちに、充瑠は「地球の平和も、みんなの未来もどっちも守りたいんだ」といい、エネルギアを持ってどこかへ行ってしまった。

充瑠はエネルギアを入手した神社を再び訪れた。そこの神社の神主は、キラキラの宇宙人の話をする。不死鳥伝説にいたく感動したというその宇宙人は、オラディンであった。オラディンは神主と弓の勝負をした。初めは引き分けとなったが、オラディンは一度に2つの的を射って逆転しようと言った。しかし、強く引きすぎたために先に弓が壊れてしまった。その話を聞き、充瑠は「限界は超えないためにあるんだ」と理解する。

再び現れたバクダン邪面のもとに先行していた仲間に合流した充瑠は、「キラフルゴーアロー」と名付けた、不死鳥を象った弓を手にしていた。キラフルゴーアローを使い、「キラフルチェンジ」することで、キラメイジャーはその能力を大幅に増大することが出来るのだ。だが、体への負担をギリギリで抑えるために、強化変身できるのは100秒だけという限界値を設けていた。
限られた時間の中、充瑠たちは見事な連携プレーでバクダン邪面を追い詰めていった。しかし、残り1体というところで、時間制限がきてしまう。ヨドンナが来て、「残念だったな」と言うが、為朝は「俺たちには仲間がいる」と答えた。バクダン邪面の前には、宝路が待ち構えていたのだ。

ヨドンナは仲間を信じるキラメイジャーをバカにしていたが、その仲間の力の前に敗れ、ヨドンヘイムに撤退する。
様子を見ていたガルザは、ヨドンナに手を組むことを提案する。ヨドンナは仲間を否定する考えを改め、提案を受け入れた。

オラディン王の復活

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不死鳥の姿をした魔進として復活したオラディンはハコブーと合体しグレイトフルフェニックスとなった

充瑠はまた夢の中でオラディンに会った。ひとり不死鳥の絵を描いていたオラディンは、次は別の場所で会いたいなと言い、充瑠に謎の鍵を渡した。夢から目覚めた充瑠の手には夢でオラディンから貰った鍵があった。

CARATのモニターには市街の高層ビルが謎の攻撃にさらされている様子がニュースが映し出されていた。現場に急行した充瑠たちだったが、敵の姿を見つけられないまま正体不明の攻撃を受ける。キラメイジンに合体していた魔進たちはきらめきが淀んでしまい、動けなくなってしまった。魔進たちを直すには、聖地「アタマルド」に行けば良いというが、アタマルドまで案内出来るのは魔進「ハコブー」だけだという。魔進ハコブーはオラディン王の側近であり、教育係だった魔進だった。しかし、オラディン王の死に耐えられず、今はひとり離島に姿を隠してしまっているという。
時雨は、ハコブーの心を癒すのはエンタメだといい充瑠を連れてハコブーの説得に向かった。だが、何をしてもハコブーの心は全く揺れなかった。時雨はそこまで心を閉ざしてしまったハコブーを憂い、号泣する。ハコブーは動揺して一緒に泣き出してしまった。だが、これは時雨の迫真の演技だった。幼い頃、悔し泣きをしながら指導に食らい付いていたオラディンの話から、涙を誘う作戦を思いついたのだ。時雨と共に号泣したハコブーは心をスッキリさせてすっかり元気になり、力を貸してくれることになった。

ハコブーによると、聖地アタマルドにあるミラクルストーンにより、魔進たちを癒すことが出来るが、オラディン亡き今ミラクルストーンは輝きを失っているのだという。
充瑠は夢でもらった鍵をハコブーに見せ、オラディンの魂はどこかに残っているのではないかと言った。可能性を信じ、一同はひとまずアタマルドに向かうことにした。

一方、ヨドンヘイムではヨドンナがガルザにあるものを見せていた。石板のようなそれは、ヨドン皇帝がオラディンを封じ込めたものだった。クリスタリア侵攻でガルザに討たれたオラディンは、体が崩壊する前に魂を転生しようとしたため、ヨドン皇帝がそのまま封印したのだ。これはガルザも知らないことだった。ヨドンヘイムに本体がある限り安全だというヨドンナだったが、未だ滅びぬオラディンの姿を見てガルザは不安を感じていた。

充瑠たちはアタマルドの外れに、異空間に繋がるたくさんの扉を見つけた。扉はひとり一回しか開けられないという。だが、どの扉にも鍵穴がない。悩む充瑠をおいて、為朝たちはそれぞれ扉を開けて中に進んだ。しかしどれも不正解で為朝たちは中で自分の幻に攻撃を受ける。
ひとり残された充瑠は、鍵穴を探していた。「きらめきこそが私に通じる」というオラディンの言葉を思い出した充瑠は、ひとつの扉に鍵穴の絵を描いた。するとそれは本当の鍵穴となり、夢でもらった鍵が作動した。扉を開くとそこにはオラディンがいた。充瑠はオラディンを連れ飛び出した。
するとヨドンヘイムにあった封印されたオラディンの体が崩れ始めた。オラディンは充瑠の手を借りてヨドンヘイムに囚われた肉体を抜け出し、アタマルドのミラクルストーンにその魂を転生させたのだ。オラディンの新しい体となったミラクルストーンは不死鳥の姿に変わり、魔進たちも元に戻った。

充瑠とオラディンは、不死鳥となったオラディンとハコブーを合体させた「グレイトフルフェニックス」を想像し、創造した。オラディン王の復活に喜ぶ充瑠や宝路だったが、オラディンは話もそこそこにアタマルドへ飛び去ってしまった。

ヨドン皇帝と2つの別人格

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マブシーナを狙う狙撃手を探す充瑠たち

ヨドン皇帝秘書官というヨドンナだったが、ヨドン皇帝には直接会ったことがないということが発覚する。驚くクランチュラとガルザ。ヨドンナはいつもヨドンチェンジャーを通して指令を受けており、オラディンに会いに行けと命じられた。

オラディンはアタマルドにいるため、ハコブーの協力がないと接触出来ない。ハコブーに逃げられたヨドンナは、戦いにグレイトフルフェニックスが出撃をするのを待ち、オラディンとの接触を図った。グレイトフルフェニックスに対峙したヨドンナが舌を出すと、青い面が被され、その体は巨大化し、ヨドン皇帝となった。ヨドンナはヨドン皇帝の持つ別人格のひとりだったのだ。
ついに姿を現したヨドン皇帝は、充瑠たちに一撃を喰らわせる。それはキラメイジンに乗った充瑠たちを戦闘不能にしたばかりでなく、周囲の街もろとも吹き飛ばした。まだよどみの少ない地球では長くに活動出来ないヨドン皇帝はすぐに姿をヨドンナに戻した。だが、ヨドンナは自分がヨドン皇帝にすり替わっている間の記憶はなく、事態を把握出来ずにいた。

後日、ヨドンヘイムではガルザとクランチュラがヨドン皇帝直々に命を受けていた。ヨドン皇帝は“始末屋”を連れて行けといい、今度は赤い面から「シャドン」という人格を現した。シャシャドンはスナイパーだった。ガルザとともに地球にやってきたシャドンはマブシーナを狙って狙撃を開始する。マブシーナを守るために集まるキラメイジャー全員を順に撃ち殺そうというのだ。
姿の見えない狙撃手に翻弄され、マブシーナをかばおうとした宝路が撃たれてしまう。撃たれた宝路は泥団子に変えられてしまった。為朝は宝路が撃たれた際の狙撃ポイントをすぐに見極め、死角に逃げ込んだ。しかし、シャドンは影の中を移動する能力があり、不意打ちで小夜が倒れた。影のないところに避難する充瑠たちであったが、ガルザがスモッグジョーキーを駆り、シャドンの活動範囲を広げてサポートする。時雨も失った。魔進たちが到着し、充瑠はキラメイジンで出陣した。スモッグジョーキーと邪面獣に押される充瑠はグレイトフルフェニックスを呼び対抗した。マブシーナを護衛する為朝と瀬奈は、夕暮れが迫り追い込まれていた。為朝が作戦を思いつくも、シャドンに撃たれる。残りが2人となったところで勝利を確信したシャドンはガルザを引き上げさせる。それを見て、為朝はマブシーナに「光を放て!」と叫んだ。撃たれたと思われた為朝はすんでのところで攻撃を防いでおり、宝路の泥団子を代わりに置くことでシャドンを騙して隠れていたのだ。マブシーナの放つ強い光は宝石をより輝かせる力があった。それに呼応して魔進たちもストーンとなり共に輝いた。四方を強い光に照らされたシャドンは隠れ場所を失い、為朝に倒された。泥団子にされていた宝路たちは無事に生還した。
シャドンの人格は討伐され、ヨドン皇帝は人格をひとつ失うこととなった。

クランチュラの裏切り

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クリエイターとして充瑠と想像と創作の楽しさを共有したクランチュラ

ずっと邪面師と邪面獣をひとりで作り出していたクランチュラは、自信作を次々とキラメイジャーに倒され、スランプに陥っていた。ゼロから奇抜で斬新で面白いアイディアを生むのがどれだけ大変なことかと嘆くクランチュラを、ヨドンナはくだらないと罵倒し、ヨドン皇帝の求めるのはひたすら強い駒だよと言う。様子を見ていたガルザは、クランチュラが変わってきたのは、以前クランチュラが地球に直接侵攻に行った際、保険としてヨドンナによって5分割にされた内の一体が撃破されてしまったせいではないかと考えていた。

街中に邪面師が現れる。充瑠たちが駆けつけると、そこには人々を自由気ままな猫に変えてしまうマネキネコ邪面がいた。攻撃を受け、充瑠と瀬奈、小夜は猫人間にされてしまい、戦意を喪失してしまう。だが、マネキネコ邪面自身も猫の気まぐれさを有した性格であり、どこかへ行ってしまった。
為朝と時雨、宝路は猫化した瀬奈と小夜を回収してCARATに帰還したが、充瑠はマネキネコ邪面の様子を見にきたクランチュラについて行ってしまう。クランチュラは充瑠が落としたスケッチブックを見て、「お前も作り手だったのか」と共感を寄せる。充瑠は音楽堂で横断幕を作成していた学生の間に乱入し、置いてあった絵の具で好き勝手に絵を描き始めてしまった。自由で楽しそうな充瑠の姿を見たクランチュラは、地球で新しい文化に触れ、創作意欲が刺激されていた今までの自分を思い返す。そして初心にかえり、充瑠と一緒に蝶の絵を描いた。

だが、突然充瑠が豹変し凶暴になった。ヨドンナが昼寝をしていたマネキネコ邪面を見つけ、悪漢鞭を振るい強化させた影響であった。ヨドンナは「大事なのはヨドン皇帝の役に立つかどうかだ」と言い、再度クランチュラのクリエイターとしての矜持を否定する。そして、優秀な邪面師や邪面獣を作れないばかりか、充瑠と仲良くしていたクランチュラに粛清を下そうとした。猫化したままの充瑠は、本能のままにクランチュラをかばった。それを見て、クランチュラは充瑠に掛かった猫化効果を解除し、ヨドンナを抑え込んだ。そして正気に戻った充瑠に、「お前はここにいるべきではない!他にやるべきことがある!」と言い、ヨドンナから逃した。ヨドンナはクランチュラを謀反の心ありとみなす。それに対してクランチュラは「私は忠誠よりも侵略よりも大事にしなければならないものがある」「それは私という邪面使いの誇りだ!」と言い放った。ヨドンナの中からヨドン皇帝が姿を現し「お前はもう用済みだ」と言い、クランチュラを処罰した。

クランチュラに助けられた充瑠は仲間たちの元に戻り、瀬奈と小夜の猫化も解き、マネキネコ邪面と、追加召喚されていたネコカンリガニーを撃破した。
戦いを終えた充瑠は蝶の絵の元に戻った。ただ楽しむためだけに絵を描き、クランチュラと楽しい時を過ごしたのは夢ではなかったことを再確認した。そして、「みんなもそうなれたらいいのに」と言った。

一方、ヨドン皇帝の一撃を受けたクランチュラは、ガルザによって救出されていた。ヨドンヘイムを裏切った自分を助けるのかと驚くクランチュラに、ガルザは協力して欲しいことがあると言った。

充瑠とガルザの共鳴

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ロードガルザとなり、ヨドン皇帝の肉体と意識を乗っ取ったガルザ

充瑠は夢の中でまたクリスタリアに来ていた。そこにはひとり絵を描くクリスタリアの少年がいた。現実にないものを絵に出来るのはオラディン王だけだと聞いていた充瑠はそれがオラディンの幼少期の姿だと察した。少年は竜巻のように敵を斬り上げる「トルネードスクリュークラッシュ」という技を考え絵にしていた。少年の発想に充瑠も胸躍らせた。

ヨドンヘイムではガルザがヨドン皇帝に対し、シャドンの代わりに自分が意識のひとつとなりたいと申し出た。申し入れを許可されたガルザはヨドン皇帝の意識の部屋に入る。そこには膝を抱えてひとり座るヨドンナがいた。ヨドンナを起こすと、ヨドン皇帝が現れた。ヨドンナはここで初めて自分がヨドン皇帝の中の別人格のひとりなのだということを知った。意識の部屋の王座に座った人格がヨドン皇帝の主人格となる。王座に座るように言われたガルザは漲る力に打ち震えた。

市街ではクランチュラがガルザの作戦を手伝うために作った爆弾を抱えて潜んでいた。宝路に発見されてしまったが、街中に黒い霧が溢れると、「ついに始めたか!」と叫んだ。黒い霧に触れた人間は、みなベチャット化してしまった。地上は一気に汚染され、このままではヨドン皇帝が地上に現れてしまう。
ガルザの元に駆けつけた充瑠たち。だが、ヨドン皇帝の力を得たガルザは圧倒的だった。キラフルチェンジをもってしてもすぐに薙ぎ倒されてしまう。そしてガルザと意識を変わったヨドン皇帝が再び地上に現れてしまった。そこに駆けつけたクランチュラは、抱えていた爆弾をヨドン皇帝に投げつけた。痺れて動けなくなるヨドン皇帝。意識の部屋の中でガルザはヨドン皇帝の人格を斬り、その肉体と意識を乗っ取って「ロードガルザ」として君臨した。

絶体絶命のピンチに魔進たちも急ぎ駆けつけた。だが充瑠はロードガルザの姿を見て「かっこいい〜!!!!!」と大興奮していた。キラメイジンで出撃するも、重力を操れるロードガルザにすぐに解体されてしまった。エクスプレスやザビューンも合体するより先に撃破された。充瑠はグレイトフルフェニックスを召喚する。相手がガルザだとすぐに察知したオラディンは、とっておきの必殺技を放った。充瑠は夢で見た幼少期のオラディンが描いていた技が出るのかと期待したが、全く違うものだった。グレイトフルフェニックス(オラディン)の必殺技を受け止めたロードガルザが反撃する。そうして繰り出した技こそ、充瑠が夢で会った少年が描いていた「トルネードスクリュークラッシュ」であった。グレイトフルフェニックスは撃破され、オラディンはガルザに捉えられてしまった。

ガルザの真実

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本当は仲の良い兄弟だったガルザ(左)とオラディン(右)

ガルザは連れ去ったオラディンをヨドンヘイムで処刑すると言った。宝路は捉えたクランチュラに、ヨドンヘイムへの案内をするよう言った。抵抗するクランチュラだったが、充瑠が改めて頼むと、態度を一変させてすぐに協力した。
逼迫した状況だったが、充瑠はひとり、ガルザの描いた必殺技やロードガルザのかっこよさにワクワクする心を否定出来ずにいた。

ヨドン皇帝の意識の部屋で意識を取り戻したヨドンナは、ヨドン皇帝を乗っ取ったのに浮かない様子のガルザにその疑問を投げかけた。ガルザは、「俺の覇道は3人を屈辱的に処刑してから始まる」と言った。3人とは、オラディン、キラメイシルバー、キラメイレッドのことだ。ガルザは早速オラディンをミラクルストーンから元の姿に戻し、邪面獣バスラに襲わせた。バスラは強力な吸引力でオラディンを飲み込もうとしていた。いずれ力尽きるだろうと、ガルザはオラディンを放って宝路の処刑へ向かった。

クランチュラの案内でヨドンヘイムに潜入した充瑠たちは、オラディンの元に駆けつけたが、バスラから逃れる策を思い付けず困窮していた。そんな折、充瑠はオラディンにガルザの幼少期を夢で見たことを伝えた。オラディンは、ガルザにはひらめきの力を持つ正しき者として世界を救う英雄となる素質があったのだと話した。だが、ガルザが悪しき者に堕ちた今、その役割は充瑠にあると言った。
その瞬間、オラディンはバスラに飲み込まれてしまった。宝路を打ちのめし舞い戻ったガルザは、続けて充瑠を連行していった。ガルザはまた新たな必殺技を放った。充瑠は思わず「かっこいい!!!」と叫び、刺激を受けて自らも新しい必殺技をひらめき繰り出した。そして、充瑠はガルザに「俺は本当はお前を倒したくない」と言い放つ。充瑠はガルザの創造する姿や必殺技のセンスに心打たれ、尊敬の念を抱いていたのだ。その発言はガルザの逆鱗に触れる。だが充瑠も引かず、「本当は一緒に絵が描きたい」と叫んだ。
すると、2人はクリスタリアに意識を飛ばされた。そこには充瑠が見た、幼い頃のガルザがいた。夢の続きが再現される。幼少期のガルザの元に、幼いオラディンがやってきた。2人は一緒に絵を描いていた。楽しそうに過ごす姿を見て、ガルザは「俺は兄上が好きだった…」と呟いた。だが、どうして兄オラディンを恨むようになったのか、それは思い出せない。今やオラディンを手にかけ世界を蹂躙してしまった自分は取り返しがつかないと嘆くガルザに、充瑠はカナエマストーンの存在を教え、今からでもやり直せると言った。

すると、ガルザに倒されたと思われたヨドン皇帝の意識が復活した。ヨドン皇帝はガルザを意識の王座から引き摺り下ろし、ガルザの真実を暴露した。クリスタリアの英雄たりうるオラディンとガルザの兄弟を脅威に感じていたヨドン皇帝は、幼いガルザがひとりでいるところを襲撃し、愛する全てのものを憎めと呪いをかけていたのだ。
ガルザの人生は、ヨドン皇帝がクリスタリアを掌握するために使われていたのだった。ヨドン皇帝の駒として使い捨てられようというガルザは慟哭した。だが、自身の生きた意味を見出すべく、ガルザは最後にヨドン皇帝にひとり立ち向かった。ガルザの一撃はヨドン皇帝には届かず、ガルザは爆散。充瑠もヨドンヘイムの奈落に突き落とされて消えた。

ガルザの最期、充瑠の帰還

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ガルザは己を犠牲に充瑠を救った

オラディンを救出した為朝たちはCARATに帰還した。ガルザに襲われた宝路も重傷を負ったが命に別状はなかった。だが、充瑠を失った一同は深い悲しみに包まれていた。

心の整理がつかないままではあったが、カナエマストーンの使い方を知ったヨドン皇帝が必ず地上にやってくることを確信した為朝たちは、心を奮い立たせた。為朝は、カナエマストーンの単独能力を積極的に使い、ヨドン皇帝を封印する策を立てた。エネルギアを使い、オラディンの力を増強させてヨドン皇帝を封印してもらう。封印の石板になったヨドン皇帝を、デストリアで破壊する。だが、巨大なヨドン皇帝を封印するのは一筋縄ではいかないため、封印はヨドンナの姿の際に行う。そのために、リバーシアでヨドンナの姿になっている時に戻して作戦を実行するのだ。
充瑠の弔い合戦だと意気込む中、ファイアだけは充瑠の死を受け止められず、仲間の声も届かなくなっていた。

作戦がまとまったところで、ヨドン皇帝が地球に降り立った。ファイアが使えないので、為朝たちはグレイトフルフェニックスとキングエクスプレスザビューンで出撃した。為朝の作戦は見事成功した。だが、ヨドンナの姿にされ封印されたヨドン皇帝をデストリアで破壊せんとした時、ヨドン皇帝は意識の中でヨドンナを切り捨てた。
ヨドン皇帝に心酔し、ヨドン皇帝のためにのみ生きてきたヨドンナは、「ボクは皇帝に愛されていなかったのですか」と涙を流す。それを見てヨドン皇帝は「我が愛するのは我だけだ」と言った。

封印されたヨドンナは砕け散り、ヨドン皇帝が再び姿を表した。ザビューンの分析により、ヨドン皇帝の弱点が真の顔だと発覚したが、何ものにも破壊出来ない宇宙最強の邪面をつけたその顔面には攻撃が届かない。そこに、重傷のためCARATに残っていた宝路がギガントドリラーで駆けつけた。マブシーナの激励を受けたファイアたち魔進も、充瑠の思いを遂げるためにとヨドン皇帝の元に向かった。

高い硬度を持つギガントドリラーの攻撃でもヨドン皇帝の邪面は破壊出来ない。為朝たちはやられる一方で、ついにヨドン皇帝のトドメの一撃が振り下ろされようとしていた。その時、ヨドン皇帝の背後からジョーキーが現れ、その体を打ち倒した。ジョーキーからは充瑠が降りてきた。一度は死を覚悟していた充瑠の姿に、為朝たちは驚き泣き笑いながら駆け寄った。充瑠は、ガルザに助けられていたのだ。
ガルザは己の肉体を囮にすることで、密かにその魂をジョーキーに移し替えていた。空の肉体はヨドン皇帝の一撃の前に爆散したが、奈落に落とされた充瑠をジョーキーで救うことができた。充瑠はジョーキーの中でガルザの魂と最後の会話をする。ガルザは、「生まれ変わったらまた仲の良い兄弟になりたい」とオラディンに伝えてくれと言い残し、消えていった。かつてミラクルストーンに魂を転生させ不死鳥の姿で蘇ったオラディンのケースとはちがい、既に姿形を与えられたジョーキーの中ではガルザの魂は転生することは出来なかったのだ。
充瑠は英雄ガルザの意思を受け継ぐことで、ヨドン皇帝に蹂躙されたガルザの生きた意味を成し得ようと、決意を新たにしていた。
そしてヨドンヘイムから脱出する前に、カナエマストーン・イリュージョアを奪ってきたクランチュラと合流し、共に地上に帰還したのだった。

ヨドン皇帝との最期の戦い

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ヨドン皇帝との最期の決戦

クランチュラは、皇帝が自ら鉄壁の邪面を外すであろう唯一のタイミングを暴露した。それは、キラメイジャーを討ち倒し、その屍を食らう時だという。

ヨドン皇帝の意識の部屋では、瀕死のヨドンナが皇帝に自分の存在意義を問うていた。ヨドン皇帝は、ヨドンナは「弱さ」だと語った。ヨドン皇帝は元々よどみに生まれた蛇の化身だった。大きな力を持たぬ存在だったが、ある時天啓を受け邪面を作った。その面をつけると力が湧き、次々とベチャットを倒してはその屍を喰らうことで力を増大させていった。その内に、ヨドンナとシャドンの人格が内に芽生えた。ヨドン皇帝はそれを、「無意識の内に仲間を求めた弱さの象徴」だと認識していた。それを聞いたヨドンナは、ヨドン皇帝の弱さの象徴たる自分が消えることでヨドン皇帝は絶対的強者になれるのだと理解し、「よかった」と言って死んでいった。

ヨドンナが消え、ヨドン皇帝は孤高で至高の存在となった。充瑠たちの必死の攻撃も全く効果がない。そして再び放たれたトドメの一撃に、充瑠たちは倒れた。
沈黙したキラメイジンとギガントドリラーを見下ろしたヨドン皇帝は、邪面を外してその屍を喰らおうとした。だが、不意打ちの攻撃を受ける。充瑠たちはイリュージョアを使い、ヨドン皇帝に自分たちが撃破された幻を見せていたのだ。途中から幻を見せられていたことに気がつけなかったヨドン皇帝は、邪面を失い、ついに弱点である素顔を晒した。

ギガントドリラーの一撃を顔面に食らったヨドン皇帝は、人間大にまで後退してしまう。立ち向かう充瑠たちの元には、マブシーナが駆けつけていた。思わず不安を過ぎらせるが、今までの活躍を思い出し、マブシーナはメンバーひとりひとりの輝きを褒め称え、大いに激励した。
6人のキラメイジャーは、それぞれの特技を存分に発揮し、ヨドン皇帝の放った強化ベチャットを抑え込みながら、連携してヨドン皇帝にデストリアを放った。一度は弾かれたデストリアを為朝のキラメイショットがフォローし、ヨドン皇帝の眼前に届いたデストリアを、充瑠の放ったキラフルゴーアローの矢が貫きヨドン皇帝を撃滅した。

こうして長かった戦いはようやく終わりを迎えた。

戦いから3ヶ月後。充瑠たちは久しぶりにCARATに集まっていた。戦いののち、マブシーナと宝路、魔進たちはクリスタリアに帰還していた。4つ集めたカナエマストーンの力で、クリスタリアは元の姿に戻ったのだ。久々に一同が会したのは、マブシーナの女王即位の報告のためだった。マブシーナは充瑠たちを手本に、新しいクリスタリアを築くことをみなに報告した。クリスタリアには、宝石を削って作った充瑠たちの巨大な肖像が輝いていた。

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