奥村春(ペルソナ5)の徹底解説・考察まとめ

奥村春(おくむら はる)とは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の5作目に登場するキャラクターである。大手ハンバーガーチェーン「オクムラフーズ」の社長令嬢であり、P5主人公達が通う「秀尽学園高校」の3年生。父、奥村邦和(おくむら くにかず)が「悪人」であった為、彼の「改心」を行おうとしていたP5主人公達「心の怪盗団」と知り合う。父の一件をきっかけにペルソナ使いに覚醒。以降は怪盗団に加わり、「悪人」の「改心」を行っていくようになる。怪盗団内でのコードネームは「ノワール」。

真の黒幕との戦い

本性を表したベルベットルームの主イゴール、もとい全ての黒幕、統制神ヤルダバオト。

しかし大物政治家であった獅童を改心させたというのに、世間から怪盗団への批判はなくならなかった。実はそれには、獅童とは別の黒幕の存在が関わっていたのである。

真の黒幕は、自らの目的の為に世間の人々が怪盗団を批判するように操っていた。そしてその黒幕というのが、「統制神ヤルダバオト」、「メメントス」と呼ばれるパレスとは別に存在していたサブダンジョンのラスボスだった。
自らを「神」だと言う彼は、元々は世間の人々の願いを叶える「聖杯」という存在だった。しかし人々の願いが「誰かに全てを任せて、自分は特に何もせず何も考えず生きていきたい」という怠惰な願いばかりになり、人間に失望した彼は自ら人間を管理する「統制神」にその存在を変えてしまう。最終的には人間の自我を奪い、現実世界をメメントスのような場所にしようと目論んでいた。

しかしそんな彼と相反する存在がいた。それが「ベルベットルーム」と呼ばれる不思議な青い部屋の主、イゴールである。イゴールは人間の可能性というものを信じており、それ故にペルソナ使いに力を貸している人物だった。そんな彼に対してヤルダバオトはとあるゲームを持ちかける。それぞれが選んだ人間達を使って戦わせ、世間の人々の意見を見極めようと提案したのだ。
そしてヤルダバオトは自分側の人間として明智吾郎を、イゴールはP5主人公を選んだ。だが、ヤルダバオトはただゲームの流れを見ているつもりはなく、イゴールを封印し、イゴールに成り代わってしまう。つまりP5主人公が今までイゴールだと思っていた人物は、ヤルダバオトが変化したイゴールだったのである。

本当の黒幕を知った怪盗団は、ヤルダバオトと最後の戦いに挑む。春も怪盗団の1人として、ヤルダバオトと戦う。戦いの最中、春達はヤルダバオトから幾度も怪盗団としての信念を否定されるが、それでも怪盗団として彼と戦い続け、打ち勝つ事に成功する。
そうして本当の意味で全ての戦いを終えた春達は、今度は東京だけではなく、全国各地にいるであろう「悪人」の改心を行う事を決意。日本全国の「悪人改心」の旅に出るのであった。

奥村春の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「美少女怪盗と申します!」

春が、初めてP5主人公達の前に姿を現した時のセリフ。

モルガナと共に父の「改心」を行う事を決めた春は、自らを「美少女怪盗、ノワール」と名乗り、怪盗業を行っていく事になる。この「美少女怪盗」、そして「ノワール」というのは、それぞれモルガナが持つ怪盗美学に則って春につけられた肩書き、コードネームとなっている。モルガナに怪盗とはなんたるかを教わった春は、そこでこの名に恥じない怪盗としての登場の仕方を考える事にした模様。その結果生まれたのが、このセリフである。

怪盗という悪人でありながら、「申します」と丁寧な口調で自己の身分を証すあたりに、春の「社長令嬢」として染み付いてしまっている教養を感じられるセリフだといえよう。また「美少女」と自分で名乗ってしまうあたりからも、春自身の天然な性格がにじみ出ているようにも感じられ、春らしい登場セリフに仕上がっている。
なお、この「美少女」のくだりに関しては、怪盗団メンバー、高巻杏から「自分で言っちゃうんだ」というツッコミを受けているが、春本人は特に気にしていない様子。

「私、あの人、無理っ! キモイ!」

春が、自分の現状をP5主人公達に全て明かした時に述べたセリフ。

大手ハンバーガーチェーンの社長令嬢として育ってきた春。一件、お嬢様として何不自由無い暮らしを送っていそうに見える立場だが、実は父から「会社の為」と政略結婚を迫られるなど窮屈な生活を強いられ続けていた。
そしてある晩、婚約者である男に無理強いをされそうになったところをP5主人公達に助けて貰う。その出来事をきっかけに、春はP5主人公達に自分の現状を暴露。その際、今までずっと誰にも言えずに来た婚約者への本音を爆発させた春が述べたものが、このセリフとなっている。

「無理っ!」、「キモイ!」と端的かつ簡潔的な言葉で出来たセリフ。社長令嬢としてはあるまじき言葉遣いではあるものの、逆にそのどストレートさによって春がどれだけ婚約者の事を嫌っていたのかが、よくわかるセリフとなっている。社長令嬢らしさを振り払う程に婚約者の事を嫌悪していた、春の心情がよく伝わるセリフだといえるだろう。

「さようなら、お父様。私はもう、あなたには従わない。」

春が本当の意味でペルソナ使いに覚醒した際、「悪人」であった父、邦和の影に向かって口にしたセリフ。

ダンジョン「パレス」の主である邦和の影を通して、邦和の歪んだ欲望を目の当たりにした春は、その瞬間、父に対する情けを全て切り捨てる事に決める。娘として少なからず持っていた父への情を捨て、父の「改心」を行う覚悟を春が心新たにしたその瞬間、春の中に眠る本当のペルソナ使いとしての力が覚醒。本当の意味でペルソナ使いの力を手にした彼女は、その力を手に、父へ自分の覚悟を述べる。このセリフは、その時に春が邦和の影へ吐いたセリフとなっている。

母親のいない春にとって邦和は、唯一の家族。その彼との決別は、きっと春にとって重たい決断だった筈だ。「さようなら」と力強くきっぱりと述べられた言葉には、これまでの迷いを全て振り切った春の覚悟の強さが詰め込まれているといえるだろう。これから先に待つ、父の影との戦いに対する春の決意、覚悟が感じられるセリフである。

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