ヴァイオレット・エヴァーガーデン(第2話『戻ってこない』)のあらすじと感想・考察まとめ

ヴァイオレットは自動手記人形の見習いとして仕事を始める。しかし、人の心を察することが出来ないヴァイオレットは大きな失敗をしてしまう。
今回は「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」第2話『戻ってこない』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」第2話『戻ってこない』のあらすじ・ストーリー

四年前、ギルベルトは兄のディートフリート・ブーゲンビリアの元を訪ねた。
ディートフリートは「今日はお前の昇格祝いにいいものを持って来てやったんだ。いいか、あくまで武器として使え。情けもかけるな。」と言って扉を開いた。扉の奥には布に包まれた何かがあった。ギルベルトが布をめくるとそこにはヴァイオレットがいた。
「北東戦域で拾った。」とディートフリートは言う。ヴァイオレットは戦争孤児だった。

左からエリカ、カトレア、アイリス

ヴァイオレットは自動手記人形の仕事をしているカトレア、エリカ、アイリスに自己紹介を行なった。ヴァイオレットは見習いとして働くことになったのだ。
カトレアから自動手記人形の仕事について聞かれたヴァイオレットは「完全に理解したとは言えませんが、任務の遂行は可能と思われます。」と言った。それを聞いていたアイリスは「そんなに簡単な仕事じゃないわよ!って言うか任務って何?」と声をあげるがカトレアに止められる。
カトレアは自動手記人形の仕事についている人間の紹介を始めた。アイリスは養成講座を終えたばかりの新人らしかった。カトレアとエリカは以前からドール(自動手記人形のこと)の仕事を行っていたが、会社が出来て間もないのでみんな新入りのようなもの、と説明した。ヴァイオレットの横を歩くエリカは「全然違うと思います。」と小さく呟いた。

ヴァイオレットはまずタイプライターの練習をすることになった。
ヴァイオレットは数回タイプライターを叩いた。そしてシャツをまくり、義手の微調整をし始めた。その後、ヴァイオレットは淡々とタイプライターを叩き始めた。見ていたカトレアはヴァイオレットを慌てて止め、「もう少し…静かに…ね。」と注意した。

昼休憩をとったアイリスは「今日も一日中宛名書きか〜。午後に予約が入ってる二件ともカトレアさんをご指名ですって。」とエリカにぼやいていた。今の仕事は宛名書きや、戦争で行方不明になった人の安否の問い合わせなどが多く、恋文の代筆などはほとんどカトレアに依頼されているようだった。アイリスは「そう言えば、あの新入りも軍に居たそうですよ。何もドールにすることないのに。愛想もないし、気も利きそうにないし、絶対向いてないですよね。」とエリカに話した。

クラウディアはカトレアにヴァイオレットの様子を伺った。ヴァイオレットは昼休憩も取らず、ひたすらタイプ練習をしていた。
カトレアはクラウディアに突然抱きつき、夕食をご馳走するようにねだった。「女の子が欲しかったからってあんまりよね。ベッドの中で女の名前呼ぶなんて、最悪だったわ。」と言うカトレアをクラウディアは引き離し、「すぐには無理だな。今月の俺の給料なしだから。」と頭をかいた。

夕暮れになり、カトレアはヴァイオレットの上達ぶりを褒めた。そして明日からは誰かの横について実際の仕事を見るように言う。
カトレアはこれから出張サービスがあるらしく、タイプライターを携帯していた。それを見たヴァイオレットもタイプライターを携帯したいと申し出た。それは自室で練習をするためと、ギルベルトに手紙を書くためであった。

手紙を書いたヴァイオレットはクラウディアにギルベルトの住所を聞く。クラウディアは自分が送っておく、とヴァイオレットの手紙を預かった。
クラウディアが自動手記人形の訓練が順調か聞くと、ヴァイオレットは「順調です。問題ありません。」と即答した。

しかし、ヴァイオレットの訓練は全く順調ではなかった。
アイリスの横で仕事を観察していたヴァイオレットは、綴りの違いを客の前で指摘し、客が借りたお金を毎月2クロルずつ返す、と言うと「2クロルずつですと、完済するまでに120年ほどかかります。旦那様はそれまで生存可能なのでしょうか?」と訪ねた。
他にも、手紙の内容を話しながらなく女性に「業務が滞りますので、即座に泣くのを中断してください。」と言ったり、エリカの手紙に不満を抱きお金を払わないという男を縛り上げたりしてしまう。
クラウディアに呼び出されるも、ヴァイオレットに悪いことをしたという意識はなかった。

名簿の作成を行うエリカとヴァイオレットの元に一人の女性が訪ねてくる。女性はカトレアを訪ねてきたが、カトレアは出張サービス中で、エリカが代筆することになった。女性は男性に交際を申し込まれていた。相手は自動車の会社を立ち上げた男性らしかった。
「私、そんな簡単な女じゃないし、尻の軽い女に見られたくないわけ。まあ、大した男じゃないし、私には好意なんてないけど、彼がもっと誠意を見せてくれて、本当に私を愛しているなら。気品のあるロマンチックな手紙をお願い。書いておいて。」と女性は言った。しかしエリカは先ほど男に叱られたこともあり、尻込みしてしまう。その時、ヴァイオレットが女性に歩み寄った。「あら、貴方が書いてくれるの?」という女性に「了解しました。」とヴァイオレットは答えた。

後日、女性は声を荒げて会社へ入ってきた。相手の男性は怒って手紙を送り返してきたようだった。
「手紙を拝読しましたが、私には現在、好意はありません。なおかつ、貴殿の誠意も愛情も不足しています。私は複雑かつ重々しい女でありますので、その点を考慮し、贈答品、及び資金を調達した上、再度の挑戦を要望します。」と手紙には書いてあった。
ヴァイオレットはその手紙を音読した上で「どこが間違っていたのでしょうか?」と尋ねた。
「私、彼とお付き合いしたかったの。でも彼の想いをすぐに受け入れたら、簡単に手に入る女だって思われるじゃない。もっと追いかけて欲しいのが女ってもんでしょ?私だって愛してたのよ!」と言い、女性は声をあげて泣いた。

「理解不能です。依頼者の意図、最大限反映して文章を記しました。」とヴァイオレットはカトレアに言う。「言葉には裏と表があるの。口に出したことが全てじゃないのよ。人の弱いところね。相手を試すことで自分の存在を確認するの。裏腹よね。」とカトレアは笑った。

配達をしていたベネディクトは街を歩くヴァイオレットを見つけて声をかけた。ヴァイオレットの元気なさそうな姿を見て、ベネディクトは「配達に戻ってこいよ。」と言う。ヴァイオレットは断るが「ドールの仕事にこだわんねえで、他の仕事探したほうがいいんじゃねえの?」と言い残してベネディクトは配達に戻って言った。

雨に濡れながら帰ってきたヴァイオレットをエリカは迎えた。
ヴァイオレットは「私は、自動式人形に不適格でしょうか?」とエリカに尋ねた。「それは…私も…」とエリカが話そうとすると「貴方のことは聞いていません。」とヴァイオレットは割って入った。赤くなりながらもエリカが「向いてないわ。第一、貴方どうしてこの仕事がいいのよ?」と問うと「『愛してる』を知りたいのです。」「特定の感情を表す言葉だと、理解はしているのですが…。少佐が…なぜ私に向けて突然その言葉を口にしたのか…。知りたいのです…。たとえ向いていなくても…。私はこの仕事を続けたいのです。」とヴァイオレットは話した。

エリカとヴァイオレットが中に入るとアイリスとベネディクトの声が聞こえてきた。
「どちらにせよ彼女、ヴァイオレットにドールは無理だと思います。うちはまだできたばかりの会社ですが、カトレアさんへの依頼は絶えません。でも、ここで評判が落ちたりしたら…せっかく軌道に乗ってきているのに。ヴァイオレットには辞めてもらったほうが…」とアイリスは話していた。
エリカはアイリスとベネディクトが話している部屋に入り、「何も…何も辞めさせることはないと思います。彼女…ヴァイオレットはタイプは正確で早いですし、宛名書きや名簿の作成といった業務はこなせます。そのうち、もっといろんなことを知って手紙も少しずつ書けるようになると思います。お願いします。辞めさせないでください。」と懇願した。それを聞いたヴァイオレットは「裏腹です。私はこの任務に向いていないと言ったのに。裏腹です。」とエリカに言う。

「自動手記人形に向いていないのは私の方だ。だから彼女をあんなにムキになって庇ってしまったんだ。」とエリカは帰りながら考えた。
「自動手記人形」とは元々、活版印刷の権威・オーランド博士が作った機械のことを指していた。オーランド博士は小説家でありながら盲目となり、小説を書くことが出来なくなった妻のためにその機械を開発した。それがいつしか代筆業を指す呼び名になっていた。エリカはオーランド夫人の小説を読んで自動手記人形を志した。「私もいつか…人の心を動かすような…素敵な手紙を書きたい。」とエリカはヴァイオレットを見てかつての願いを思い出した。

ヴァイオレットはベネディクトから新しい服を仕立ててもらった。そして一つの箱を渡される。その箱の中にはギルベルトからもらったブローチが入っていた。ブローチは闇市に流されていて、誰かが盗んで流したようだった。ヴァイオレットはそのブローチを握りしめた。
カトレアはヴァイオレットにドールの育成講座に行くことを進めた。

夜になりベネディクトとカトレアは酒を飲み交わしていた。「あれ(ブローチのこと)を買い戻したから今月のお給料なくなったのね。」とカトレアはベネディクトに酒を奢りながら言う。カトレアはヴァイオレットが言う「少佐」とは誰なのか、と聞いた。「ギルベルト。士官学校時代からの友人だ。ブーゲンビリア家の友人で…。」とベネディクトが言うと「あの辺境伯の…」とカトレアが口を挟んだ。
「いやぁ良いとこの坊ちゃんの割には骨のある奴だったよ。あいつはもう…戻ってこない…。」とベネディクトは呟いた。

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」第2話『戻ってこない』の感想・考察

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