メイドインアビス(Made in Abyss)のネタバレ解説まとめ

「メイドインアビス」とは、「つくしあきひと」による漫画作品。2017年にキネマシトラス製作でアニメ化した。アビスと呼ばれる巨大な縦穴を舞台にした冒険ファンタジー作品で、可愛らしい絵柄と美しい背景とはギャップのある過酷な冒険が描かれる。探窟家に憧れる主人公の少女「リコ」は、記憶を失ったロボットの少年「レグ」と共にアビスの底を目指す。

深界四層

深界四層には「巨人の盃」と呼ばれる植物がある。

四層は、盃のような形をした巨大な植物ダイラカズラが補食器から液体を出すため、「巨人の盃」と呼ばれている。
一見温泉のような雰囲気で、ダイラカズラの液体は暖かく湯気が出ているため湿気も多い。
ここでの上昇負荷は全身の激痛や穴と言う穴からの流血など、命に関わるものになってくる。
レグは移動中、何者かの視線を感じていた。
湯気で視界が悪い中、鋼も通す強い毒針を持ちこれまでに100人以上の探窟家を殺してきた「タマウガチ」が二人の前に現れる。
レグはリコをつれて逃げるが、タマウガチの移動速度は素早く、さらにブレイズリーブも落としてしまう。
タマウガチは自分より大きな物を恐れるため、所持していた鱗傘で怯ませようとするが、タマウガチの針は鱗傘を貫通しリコの手に刺さってしまう。
リコの体に毒が回る前に処置をしなければならくなり、レグはとにかく逃げるしかないと思うが、唯一の逃げ道である上方向はリコに上昇負荷が掛かってしまう。
リコは上へ逃げる事をレグに頼み、レグは苦肉の策でそれに従い上へ逃げた。
タマウガチからは逃げる事が出来たが、上昇負荷の掛かったリコは全身の激痛と目や耳などから血を出し、さらにタマウガチに刺された手は毒で変形するほどにパンパンに張れてしまう。
処置をするにしても腕が腫れすぎていて手袋を外す事もできず、触るだけで激痛が走るようであった。
レグがリコにどうしたら良いのか聞くと、息も絶え絶えのリコは止血してある腕から先を切断して欲しいと言う。
まず骨を折ってから切断しなければ上手く切れないと具体的な方法を聞き、レグはタマウガチと退治した時もっとリコを後ろに下がらせていれば、火葬砲を使ってでも倒していればと後悔する。
しかしやるしかなく、レグは涙を流しながらリコの肘の骨を折り、腕を切断しようとナイフを入れる。
すると血の匂いで虫が集まってきて、レグが錯乱しながら追い払っていると、リコの肌は土色に変わって行く。
リコはもう息をしていなかった。
レグがリコを抱いて号泣していると、そこにウサギのようなふわふわの姿をした何者かが現れた。
そしてリコはまだ心臓は動いていると言い、レグに人工呼吸の仕方を教えた。
リコは息を吹き返したが、いまだ重傷の状態であることには代わりがなかった。
ウサギのような姿をした者は、リコを助けてやると言い、レグとリコを自分の家へ連れて行った。
そして自分の名前は「ナナチ」だと名乗り、探窟家たちの言う所の「成れ果て」だと言った。
成れ果てとは、上昇負荷によるアビスの呪いで人が異形になった姿のことである。

ナナチハウスにて

リコのピンチに現れた新キャラ「ナナチ」の登場。

ナナチは探窟家の間で教えられている処置とは違う方法で、リコの腕を処置する。
リコは体に毒が回らないように腕ごと切断しようとしたが、ナナチは逆に体に毒を回し、毒は体のほうで治すという。
ナナチは作ったワクチンをリコに注入し、砕けた骨を取り除いて傷口をふさいだ。
ナナチはリコとレグが四層に入った時からの会話などを全て聞いていたという。
レグが四層に入った時に感じていた視線の正体はナナチであったのだった。
二人がタマウガチに襲われているのもただ見ているだけのナナチであったが、泣き喚くレグを見て可哀想になったから助けてくれたのだという。
ナナチの家には成れ果て「ミーティ」がいた。
六層の上昇負荷で死に切れず生き残ってしまうと、異形の形をし人格も知性も消えた「成れ果て」となってしまうのである。
こうなってしまってはもう二度と元の人間に戻る事はできず、探窟家たちは仲間が成れ果てになったら始末してから帰るのだという。
成れ果てになったまま生かすより、死んだという事にした方がマシ、ということである。
しかしナナチは人格も知性も消えず、見た目も人の形を保っている例外中の例外で、どうやら分けありのようである。
ナナチはレグにリコの治療に使う品々を集めてくるように言う。タイムリミットはあと12時間で、それ以降はリコの命も危ない。
レグはナナチに言われたものを全て集めて帰り、ナナチはレグが持ち帰った寄生性の「ミズキノコ」をリコの腕に寄生させる。
ミズキノコは寄生先の生き物が死にそうになると、自らの養分を与えて生き長らえさせることが出来るのである。
レグはリコの下着を洗いに河原に行くと、そこにはライザの好きな花である「トコシエコウ」が咲いていた。
レグは自分の失った記憶の断片と思われる、ライザの声とブレイズリーブが刺さった墓と謎のペンダントの幻覚を見る。
ライザとレグは何か関係があったのかもしれない。

ミーティはリコを気に入ったのか、リコの上に乗っかっている事が多かった。
ナナチがリコに注入した解毒剤は、ナナチがミーティにタマウガチの毒を飲ませた後ミーティの体液を抽出して作った解毒剤であるのだった。
ミーティは成れ果てになる前はリコたちと同じ年頃の女の子であったのだという。
ナナチはアビスの呪いが見えているようであり、レグはどういうものかのか教えて欲しいとナナチに頼む。
ナナチは三級遺物「霧織」という薄くて軽い透明な布をアビスの呪いに見立て、自分の上に被せる。
アビスの呪いは空気のように生物の周りにあり、生物が少しでも動けばアビスの呪いも一緒に動く。
下へ移動する分には何の問題もないが、上へ移動しアビスの呪いを突き破ってしまうと、上昇負荷によるダメージが掛かるのだという。
逆棘のようになっており、アビスの深層に入れば入るほど、アビスから出られないようになっているのである。
アビスの呪いとは「正体不明の力場」なのである。

ナナチの描いたアビスの呪いの正体。

アビスの呪いと言われた力場が見えるナナチは、レグにタマウガチとの戦い方を教える。
タマウガチなどのアビスの深層に住む生き物は皆この力場に敏感で、相手の些細な動きから力場を感じ取り、次の行動を予測することができるのである。
つまりタマウガチがレグよりも一枚上手だったのは、力場を感じ取りレグの行動を読んで行動していたからなのである。
ナナチはレグのヘルメットに通信機をつけ、レグとタマウガチを再び戦わせる。
タマウガチは黒笛を襲っている最中であった。
ナナチはレグに自分の指示通り動く事を約束させ、レグはナナチの指示通り動くと以外にもあっさりとタマウガチを捕らえ、火葬砲で倒すことができた。
レグはタマウガチに襲われていた黒笛を助け、「孤児院のジルオに自分たちがまだ冒険を続けていることを伝えて欲しい」と黒笛に託した。
ナナチはレグの火葬砲を見て放心し、レグに頼みたい事があると改まった。
その頼みとは「ミーティを殺して欲しい」という内容であった。

人間だった頃のミーティとナナチ。

ナナチは元々は極北の地セレニの浮浪児であった。
そこへ白笛の「ボンドルド」が来て、新しい次世代の人材を求め、子供達の中から有志でアビスへ行きたいものを集った。
ナナチは自分の居る寒くて汚いスラム街のような場所よりも、いっそアビスに行きたいと思っていた。
ナナチはボンドルドに付いていき、オースへ行く。
そこで同じ年頃の女の子「ミーティ」に出会う。
ミーティはアビスに憧れを持ち探窟家になる事を夢見る、明るくて元気な女の子であった。
ボンドルドは集めた子供達を深界五層にある、五層から六層へ降りるための遺構の真上に建つ施設「前線基地(イドフロント)」へ連れて行った。
ミーティとナナチは仲良くなり、ミーティはナナチを探窟家になった時の相棒にするという。ナナチも満更ではなかった。
ミーティは物知りなナナチからアビスについての勉強をし、アビス信仰とは何かとナナチに聞く。
ナナチは「アビスで命を落としたら、魂が星の底に還って行って、命を願った者の所へ形を変えて旅に出る」と答えた。つまり底知れぬ大穴であるアビスを神に見立てた信仰で、探窟家たちの心の拠り所であると言う。
つまりアビスで死んだ命は生まれ変われる、という意味合いである。
前線基地でナナチたちは小さな小部屋で生活していたが、ボンドルドに一人また一人と呼ばれ、少しずつ子供達が減っていった。
そして夜中にミーティにも声が掛かり、ナナチは最後の一人として部屋に取り残された。
ナナチはどうしてもミーティと一緒に居たかったため、ボンドルドを追いかけ施設を歩いていると、ボンドルドと部下の声が聞こえてきた。
部下はボンドルドに何故大人数の子供を連れて来たのか、上昇負荷で戻れない子供たちは人道的に問題があるのではと意見する。
ボンドルドは、子供達を「人間として運用していない」から問題がないと答えた。
ナナチはその話を聞いて強烈な不安を覚え、ミーティを探した。
ミーティは施設のガラス張りの機械に入れられていた。
ナナチはボンドルドに発見され、ミーティの隣にある機械に入れられてしまう。
二人の入っている機械は片方にアビスの呪いを押し付けるものであった。
これまで子供達で実験してきたが、人間と人間で試したことはまだ無いと言う。
アビスの呪いを押し付けられるのはミーティで、途中で死んだらナナチにも上昇負荷が掛かることになる。
機械はエレベーターのように深界五層と六層を行き来出来るようになっており、ナナチとミーティは高速で深界六層まで落下する。
落下した先には成れ果てとなった子供達が居た。
ミーティはナナチに上昇負荷に耐えて見せると言うが、もし自分が死んでしまったら、またナナチに会えるようにして欲しいと言う。
機械は元居た場所である五層まで上昇し二人に上昇負荷が掛かる。
ナナチはウサギのような耳と尻尾が生え、ミーティは全身から血が噴出し、成れ果てへなってしまった。
成れ果てになっていく中、ミーティはナナチに殺してと訴えていた。
ナナチは前線基地でそのまま生活させられていた。
ボンドルドはナナチにミーティにかけられた二人分のアビスの呪いは、「死ね無くなる呪い」だという事を教える。
ミーティは色々な方法で殺す実験を繰り返し受け、どんなに体を破壊されても死ねない体になっていたのである。
ナナチはミーティをつれて前線基地を脱走し、現在のナナチの家へ辿り着いた。
ナナチが生きている間はミーティの面倒を見られるが、ナナチが死んでしまったらミーティは永遠に一人っきりになってしまう。
そしてミーティには痛覚もあり泣くことも出来る、生き続けるという事は永遠に苦しめられ続けることでもあるのである。
ミーティはナナチが試すどんな方法でも死ぬ事はできず、人格も知性もなくなっていた。
ナナチはミーティが苦しまずにちゃんと死ねる方法を探していた。
そしてついに見つけたのがレグの火葬砲なのであった。
レグの火葬砲は、ボンドルドが持っていた遺物スパラグモスと似ていて、その遺物で傷つけられた左目は元に戻らないのである。
つまりレグの火葬砲ならミーティを苦しめずに殺すことが出来るのである。

レグはナナチの話を聞いて、ミーティを撃つことが出来るのかと迷う。
ナナチの生活は全てミーティのためのもので、もしそのミーティを殺したら、その後ナナチはどうするつもりであるのかと思うのであった。
レグはナナチにミーティが死んだ後も、そしてリコを治し終わった後も、自ら命を絶たない事を約束させ、ナナチの申し出を受けた。
レグの火葬砲によってミーティは完全に消滅し、ナナチとレグは共に号泣した。
レグが目を覚ますと、リコが復活して料理をしていた。
ナナチは美味しい料理を食べたことが無く、リコの料理に感動した。
リコはこの場にもう1人誰か居なかったかと二人に尋ねる。
リコは寝込んでいる間、怖ろしい夢の中で自分が何だったのか忘れ、言葉の出し方も忘れ怯えていた。
しかし自分とは別の怯える泣き声が聞こえてきて、リコは自分よりも怯えるその存在を励ました。
煙の匂いがするとその子は振り返ることなく何処かへ行ってしまったが、その横顔から見えた瞳はアビスに憧れる探窟家の目であり、リコは自分が何者であったのかを思い出し、目を覚ました。
ミーティの存在がリコを助けたのである。
リコの腕は麻痺が残り親指だけは辛うじて動かせる状態で、レグは自分が切ろうとしてしまったからだと謝る。
しかしリコはそれは自分が望んだことで、レグがリコを助けようと必死になった結果の怪我であり、この怪我の跡はレグが自分を守ってくれた証だと答える。
リコはナナチに今後も一緒に来て欲しいと頼むと、ナナチは了承し、二人に付いて行くと答える。
三人は旅立つための準備を行い、気球のような形の電報船で自分達の情報を地上へ送った。
電報船は監視基地に不時着し、拾ったマルルクによって気球部分を直されさらに地上へ行き、アビス探窟中のナットに拾われた。

三人はナナチの家を離れ、深界五層へ旅立つのであった。

『メイドインアビス』の登場人物・キャラクター

主要登場人物・キャラクター

リコ

CV:富田美憂

本作の主人公。12歳。赤笛。
母は伝説の白笛「ライザ」で、ライザの娘である事がバレることへのリスクからベルチェロ孤児院に預けられ、ライザの弟子ジルオに教育される。
母が居るアビスへ憧れ、いつか自分も白笛の探窟家になる事を夢見ていた。
性格はポジティブで明るく、探究心があり、アビスの知識を生かしてそれを活用する行動力がある。
しかしその反面危なっかしく、落ち着きが無いため孤児院では問題児とされていた。
子供であるため、戦闘力はほぼゼロ。
料理が得意。

生まれは深界四層で、死産であるが呪い避けの籠に入れられ生き返る。
この時に目にアビスの呪いを受け、視力に異常はないが、メガネがなければ頭痛を起こしてしまうようになった。
その後ライザの手を離れ孤児院で育つ。
ナットとの探窟の最中にベニクチナワに襲われ、レグの火葬砲に助けられる。
ライザの笛が発見されたことがきっかけとなり、リコは赤笛の状態のままレグと共にアビスへ旅立った。
三層では気絶したレグを運びながら一人でアビスを彷徨い、四層ではタマウガチの毒を受け重傷となる。
レグの頑張りと、ナナチの助けによって復活したが、腕には辛うじて親指が動かせる程の後遺症が残った。

レグ

CV:伊瀬茉莉也

もうひとりの主人公。ロボットの少年。
リコを火葬砲で救ったがその後機能停止し、記憶も失ってしまう。
自分がロボットである事も、恐らくアビスの底から来たのであろうことも覚えていない。
腕は40メートルほど伸び、やわらかいが刃物を通さない頑丈な肉体を持ち、手の平から火葬砲を撃つことが出来る。
火葬砲を撃つと数分で気絶してしまい、2時間は何をしても目を覚まさない。
ロボットであるためアビスの呪いを受けることもない。
ロボットであるが体液があり、乳首・ヘソ・性器などもちゃんとついており、リコ曰く「生っぽい」。
性格はロボットでありながら感受性豊かで、真面目で純粋、そして幽霊などの怪談が苦手。
リコの裸体を見たり抱き疲れると赤面するが、性別の良く分からないナナチのふわふわの体は執拗に触ろうとする。
口癖は「度し難い」であるが、ライザも同じ口癖があるようで、ライザとレグは何らかの関わりがあるようである。

火葬砲を撃った後リコに保護され、孤児院に連れて行かれる。
電気ショックによって目を覚まし、自分が記憶喪失のロボットであることを知る。
人間として孤児院に加わりしばらくは普通に生活を続けたが、リコを守るためそして自分の過去を知るために、リコと共にアビスへ旅立った。
アビスに住む獰猛な人間を食料とする生き物たちからリコを守り、何度もピンチになるが火葬砲でどうにか倒す。
しかしオーゼンには歯が立たず、さらに四層のタマウガチに遅れを取り、リコは致命的な怪我をしてしまう。
リコを守ることを使命としていたレグであるが、リコを守りきれずに号泣し、その姿を見たナナチがレグに共感しリコを助けた。

ナナチ

CV:井澤詩織

リコとレグが四層で出会った、ウサギのようなふわふわの姿の「成れ果て」。
年頃はリコたちと同じくらいであるが達観し、外科手術や薬学などに精通している。
口癖は「んなぁ~」。
料理は下手で、美味しい物を食べたことが無いため自分の作る料理が不味いとは知らずにいた。
リコの作った料理の美味しさに感動し、涎と涙を流した。
通称ナナチハウスと呼ばれる家に、同じく成れ果てのミーティと一緒に住んでいた。
極北の地セレニで、ゴミを漁り食べれる物だけを拾って食べる生活をしていた。
本人曰く、周りの子供達は皆盗んだり歌って物乞いしたりしていたが自分にはそういう能力が無いのだという。

孤児をアビスに連れて行く活動をしていたボンドルドに付いて行き、深界五層の前線基地へ行く。
ボンドルドの本当の目的は子供達を実験に使うことで、ナナチとミーティも実験されてしまう。
ナナチに掛かる呪いもミーティが一人で受ける事になり、ミーティは死なない呪いを受けた成れ果てへ、ナナチはウサギのような成れ果てになった。
ナナチはミーティを連れて前線基地を脱走し、四層の現在の家へ辿り着いた。
自分が死んだ後ミーティだけが永遠に生きてしまうことを心配し、ミーティを苦しめずに死なす方法を探していた。
そしてレグの火葬砲を見て、レグにミーティを殺すように頼んだ。
ミーティは火葬砲によって消滅し、ミーティの魂もまた解放されたのであった。
ナナチはその後リコたちに付いて行く事になり、ナナチハウスを旅立った。

本作で特に人気の高いキャラで、ウサギのような可愛い見た目からケモナーからの人気が高い。

大穴の街 オース

ライザ

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